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第二章 風が運んできたものは?
実はイケメン
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ぶわっと吹き荒れた風は、私たちを中心に渦を巻き始める。
「きゃぁっ‼」
慌てて目を閉じてしまう先輩、私の髪の毛が乱れるほど強い。
「ちょっと、これだと外で食べられないじゃない!」
お弁当に埃が入りだし、慌てて片付けて近くの休憩所に入ろうと誘われる。
もちろん、即座に承諾し矢島先輩は一関先輩を、私は宮古くんを担いで歩き出した。
思った以上に軽く、先日も感じた香りが鼻に入ってきた。
この匂いは好きで、つい思いっきり吸い込みそうになるのを堪え、歩いて行く。
周りから見るとおかしな光景かもしれない。
そして、すぐに建物にたどり着き、広く休めるスペースに二人を横にならせた。
「ん……」
「あ、一関先輩」
すると、避難してすぐに気を取り戻した一関先輩、矢島先輩はトイレに行っている。
「告は?」
「トイレですよ」
「そっか、よかった。今回も生きているよ」
助かったと、安堵のため息をつき、ゆっくりと起き上がり、水筒を取り出して中身を飲み始めた。
「彼女は、壊滅的に料理が下手で、改善しようといつもチャンスをうかがっている。今回も事前に計画されいたに違いない」
ガクガクと震えだし、唇が真っ青になる。
「それに、成長すればよいけど、ドンドン酷くなっているんだよ。でも、告は諦めないで作り続けている。そこは応援したい、だけど、いざ食べるとなると体が……」
わかる。なんとなく理解できてしまう。
「一関先輩はお優しいんですね」
「ん? そう見えるかい? そうかもしれない。彼女はどこか抜けていて、ひたすら突っ走ってしまうタチなんだよ。だから、誰かが近くで支えてあげないといけない」
二人が幼馴染なのは知っている。だけど、それ以上になにか強い繋がりがあるのかもしれない。
最初は「変な先輩」だと思ったけど、こうやって話してみると優しい人だとわかる。
そして、矢島先輩を大切に想っているのも伝わってきた。
そんな事を考えていると、トイレから出てくる先輩、私たちの姿を確認すると嬉しそうに駆け寄ってくる。
「あぁ! 覚、目が覚めたわね、よっし! さっそくお弁当の続きを……」
「はぁ! 何言っているんだ! 無理だ、これ以上は無理だぁ!」
さっきまで、冷静で少しカッコいいななんて思っていた人が、先輩の料理を食べるという行為で慌てはじめ、ついには逃げ出してしまう。
「あ! こら、待ちなさい‼」
それを見逃さない矢島先輩、すぐに鞄を持って後を追いかけていった。
外の強風に負けない強烈な二人がいなくなると、今日に限ってはなぜか、私たち以外の利用者がいない。
シーンと静まり返った施設内で、小さな咳すらも響いてしまう。
横になっている宮古くんを見る。つい先日までは赤の他人であったのに、同じ研究会に入り、親しくなっていた。
男性が別に苦手なわけでない。
だけど、彼も何か隠しているような雰囲気に親しみを覚えたのは嘘ではない。
その秘密の一つが……。
左手をそっと前髪に持っていく。 さらさらとよく手入れされた髪を横に移動させると、彼の素顔が見えた。
「綺麗……」
思わず声に出してしまうほど、宮古くんの顔は整っている。
むしろ、綺麗すぎて見惚れてしまうレベルで素敵だ。
細い顎のラインに、キリっとした瞳、ほどよい細さの眉毛、どれをとっても文句のない顔をしていた。
「でも、なんで?」
彼ほどのイケメンが、なぜあえて顔を隠しているのだろうか?
それに、先ほど担いでわかったこともある。
宮古くんは相当よく鍛えていた。普段、細い印象の彼であるが、鍛えられた体が服越しでもわかる。
前髪を元に戻そうと思って、手を動かしたとき、ぱっちりとその大きな瞳が開いてしまう。
「あ……」
「え⁉」
同時に声を出した私たち、すると、彼はガバっと勢いよく起き上がり、急いで前髪で顔を隠してしまった。
「み、見た?」
「見た」
嘘はつけないので、素直に言う事にする。
「うぅぅぅ」
両手で顔を隠し、俯いてしまう。
これは、何やら触れてはいけないスイッチを押してしまったようで、謝ることにする。
「ごめんなさい、ただ、その気になって」
しばらく落ち込んでおり、どう声をかけたらよいのか迷っていると、ぼそりと何か呟き始める。
「――みたいだった?」
「はい?」
少し聞き取れなかったので、聞き返してみる。
「女の子みたいだったでしょ? 僕、この顔が嫌なんだ」
フルフルと震えだし、切なそうに声を漏らしていく。
「小さい頃からずっと言われ続けていた。小学校のころ、この顔が原因で友だちと遊べなかったり、虐められたりしたんだ」
『うわぁ! いおりって女みてぇな名前だな! 顔も女だもんな!』
そう言われ、ゲラゲラと笑われた記憶が深く突き刺さっていると、教えてくれた。
それ以来、彼は顔を隠して過ごしてきたそうだ。
「だから、体も鍛えているの?」
「そう、だね。 馬鹿にされないようにって、日ごろから軽くだけど鍛えているよ。自分に自信を取り戻したくて、でも、中々一度被った殻からは抜け出せなくて、それで思い切って恋愛研究会に入ったんだ。ここなら、何か変われるかもって」
顔を両手で覆いながら、僅かに漏れる声が小さくこだまする。
昔のトラウマなのか、過去を思い出しフルフルと、僅かに震えていた。
そんな彼に、私は何を思ったのか、そっと近づき無理やりこちらを向かせてこう言う。
「うんん、女の子みたいじゃないよ。凄く素敵な顔だと思う。もっと、自信をもって前を向いていいんじゃない? 正直、羨ましいっていうか! とにかく、宮古くんは大丈夫どころじゃないよ……とっても、素敵だから」
「え……?」
真顔でとんでもないことを言ってしまったように思える。
自分の責任で彼を困らせてしまい、そんなことはないと伝えないだけなのだが、ついつい言葉が多くなってしまった。
それに、彼は気が付いていない。成長とともに幼さが無くなり、男性としての顔立ちが出来てきている。
だから、以前のように可愛らしいさも僅かに残っているが、とても女性には見えない。
「それって本当?」
「いや、それ本気で聞き返しているなら、何度でも言ってあげる。宮古くんは女の子みたいな顔じゃないよ。それで恥ずかしいって言ってたら、私ってなに? って、思うから、逆にそれ以上落ち込まれると、こっちまでヘコむんだけど」
率直な感想を言ってみた。
徐々に開かれていく両手の間から、あの大きな瞳がこちらを覗いている。
まだ不安でどうしようもない。 そんな気持ちが現れていた。
だから、私はまた小指一本分近くに寄ってきちんと伝える。
「もう、大丈夫だよ。すごく、凄くカッコいいし、羨ましいくらいだって」
ニッコリ笑うと、彼はゆっくりと手をどけた。
「あ、ありがとう、そう言ってくれた人初めてかも」
「へぇ? じゃぁ、私は記念すべき一号だね! せっかくカッコいいのに、勿体ないよ」
そう言って、また髪の毛をどけようと手を伸ばすと、宮古くんの体が一瞬ビクっと震えるが、最終的にはそのままでいてくれた。
すっと優しく前髪をずらすと、顔を真っ赤にさせた顔が現れた。
ちょっと可愛いと思ってしまったが、それは口にしない。
「へ、変じゃない?」
「まだ信じられない?」
少し怒り気味に言うと、顔を横にふって合図をしてくれる。
私は、前髪を元に戻すと、ちょっと距離をとり、鞄からお弁当箱を取り出した。
「⁇」
彼は何をしているのかと不思議がっている。
「せっかく作ったから、食べよう! 先輩たちも居なくなっちゃたし、私たちしかいないけど」
「あれ? 本当だ、先輩たちは?」
今更になって気が付いたようで、彼が気絶して起き上がるまでの状況を説明する。
「きゃぁっ‼」
慌てて目を閉じてしまう先輩、私の髪の毛が乱れるほど強い。
「ちょっと、これだと外で食べられないじゃない!」
お弁当に埃が入りだし、慌てて片付けて近くの休憩所に入ろうと誘われる。
もちろん、即座に承諾し矢島先輩は一関先輩を、私は宮古くんを担いで歩き出した。
思った以上に軽く、先日も感じた香りが鼻に入ってきた。
この匂いは好きで、つい思いっきり吸い込みそうになるのを堪え、歩いて行く。
周りから見るとおかしな光景かもしれない。
そして、すぐに建物にたどり着き、広く休めるスペースに二人を横にならせた。
「ん……」
「あ、一関先輩」
すると、避難してすぐに気を取り戻した一関先輩、矢島先輩はトイレに行っている。
「告は?」
「トイレですよ」
「そっか、よかった。今回も生きているよ」
助かったと、安堵のため息をつき、ゆっくりと起き上がり、水筒を取り出して中身を飲み始めた。
「彼女は、壊滅的に料理が下手で、改善しようといつもチャンスをうかがっている。今回も事前に計画されいたに違いない」
ガクガクと震えだし、唇が真っ青になる。
「それに、成長すればよいけど、ドンドン酷くなっているんだよ。でも、告は諦めないで作り続けている。そこは応援したい、だけど、いざ食べるとなると体が……」
わかる。なんとなく理解できてしまう。
「一関先輩はお優しいんですね」
「ん? そう見えるかい? そうかもしれない。彼女はどこか抜けていて、ひたすら突っ走ってしまうタチなんだよ。だから、誰かが近くで支えてあげないといけない」
二人が幼馴染なのは知っている。だけど、それ以上になにか強い繋がりがあるのかもしれない。
最初は「変な先輩」だと思ったけど、こうやって話してみると優しい人だとわかる。
そして、矢島先輩を大切に想っているのも伝わってきた。
そんな事を考えていると、トイレから出てくる先輩、私たちの姿を確認すると嬉しそうに駆け寄ってくる。
「あぁ! 覚、目が覚めたわね、よっし! さっそくお弁当の続きを……」
「はぁ! 何言っているんだ! 無理だ、これ以上は無理だぁ!」
さっきまで、冷静で少しカッコいいななんて思っていた人が、先輩の料理を食べるという行為で慌てはじめ、ついには逃げ出してしまう。
「あ! こら、待ちなさい‼」
それを見逃さない矢島先輩、すぐに鞄を持って後を追いかけていった。
外の強風に負けない強烈な二人がいなくなると、今日に限ってはなぜか、私たち以外の利用者がいない。
シーンと静まり返った施設内で、小さな咳すらも響いてしまう。
横になっている宮古くんを見る。つい先日までは赤の他人であったのに、同じ研究会に入り、親しくなっていた。
男性が別に苦手なわけでない。
だけど、彼も何か隠しているような雰囲気に親しみを覚えたのは嘘ではない。
その秘密の一つが……。
左手をそっと前髪に持っていく。 さらさらとよく手入れされた髪を横に移動させると、彼の素顔が見えた。
「綺麗……」
思わず声に出してしまうほど、宮古くんの顔は整っている。
むしろ、綺麗すぎて見惚れてしまうレベルで素敵だ。
細い顎のラインに、キリっとした瞳、ほどよい細さの眉毛、どれをとっても文句のない顔をしていた。
「でも、なんで?」
彼ほどのイケメンが、なぜあえて顔を隠しているのだろうか?
それに、先ほど担いでわかったこともある。
宮古くんは相当よく鍛えていた。普段、細い印象の彼であるが、鍛えられた体が服越しでもわかる。
前髪を元に戻そうと思って、手を動かしたとき、ぱっちりとその大きな瞳が開いてしまう。
「あ……」
「え⁉」
同時に声を出した私たち、すると、彼はガバっと勢いよく起き上がり、急いで前髪で顔を隠してしまった。
「み、見た?」
「見た」
嘘はつけないので、素直に言う事にする。
「うぅぅぅ」
両手で顔を隠し、俯いてしまう。
これは、何やら触れてはいけないスイッチを押してしまったようで、謝ることにする。
「ごめんなさい、ただ、その気になって」
しばらく落ち込んでおり、どう声をかけたらよいのか迷っていると、ぼそりと何か呟き始める。
「――みたいだった?」
「はい?」
少し聞き取れなかったので、聞き返してみる。
「女の子みたいだったでしょ? 僕、この顔が嫌なんだ」
フルフルと震えだし、切なそうに声を漏らしていく。
「小さい頃からずっと言われ続けていた。小学校のころ、この顔が原因で友だちと遊べなかったり、虐められたりしたんだ」
『うわぁ! いおりって女みてぇな名前だな! 顔も女だもんな!』
そう言われ、ゲラゲラと笑われた記憶が深く突き刺さっていると、教えてくれた。
それ以来、彼は顔を隠して過ごしてきたそうだ。
「だから、体も鍛えているの?」
「そう、だね。 馬鹿にされないようにって、日ごろから軽くだけど鍛えているよ。自分に自信を取り戻したくて、でも、中々一度被った殻からは抜け出せなくて、それで思い切って恋愛研究会に入ったんだ。ここなら、何か変われるかもって」
顔を両手で覆いながら、僅かに漏れる声が小さくこだまする。
昔のトラウマなのか、過去を思い出しフルフルと、僅かに震えていた。
そんな彼に、私は何を思ったのか、そっと近づき無理やりこちらを向かせてこう言う。
「うんん、女の子みたいじゃないよ。凄く素敵な顔だと思う。もっと、自信をもって前を向いていいんじゃない? 正直、羨ましいっていうか! とにかく、宮古くんは大丈夫どころじゃないよ……とっても、素敵だから」
「え……?」
真顔でとんでもないことを言ってしまったように思える。
自分の責任で彼を困らせてしまい、そんなことはないと伝えないだけなのだが、ついつい言葉が多くなってしまった。
それに、彼は気が付いていない。成長とともに幼さが無くなり、男性としての顔立ちが出来てきている。
だから、以前のように可愛らしいさも僅かに残っているが、とても女性には見えない。
「それって本当?」
「いや、それ本気で聞き返しているなら、何度でも言ってあげる。宮古くんは女の子みたいな顔じゃないよ。それで恥ずかしいって言ってたら、私ってなに? って、思うから、逆にそれ以上落ち込まれると、こっちまでヘコむんだけど」
率直な感想を言ってみた。
徐々に開かれていく両手の間から、あの大きな瞳がこちらを覗いている。
まだ不安でどうしようもない。 そんな気持ちが現れていた。
だから、私はまた小指一本分近くに寄ってきちんと伝える。
「もう、大丈夫だよ。すごく、凄くカッコいいし、羨ましいくらいだって」
ニッコリ笑うと、彼はゆっくりと手をどけた。
「あ、ありがとう、そう言ってくれた人初めてかも」
「へぇ? じゃぁ、私は記念すべき一号だね! せっかくカッコいいのに、勿体ないよ」
そう言って、また髪の毛をどけようと手を伸ばすと、宮古くんの体が一瞬ビクっと震えるが、最終的にはそのままでいてくれた。
すっと優しく前髪をずらすと、顔を真っ赤にさせた顔が現れた。
ちょっと可愛いと思ってしまったが、それは口にしない。
「へ、変じゃない?」
「まだ信じられない?」
少し怒り気味に言うと、顔を横にふって合図をしてくれる。
私は、前髪を元に戻すと、ちょっと距離をとり、鞄からお弁当箱を取り出した。
「⁇」
彼は何をしているのかと不思議がっている。
「せっかく作ったから、食べよう! 先輩たちも居なくなっちゃたし、私たちしかいないけど」
「あれ? 本当だ、先輩たちは?」
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