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同棲開始
お酒
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志賀くんとお昼を食べて、マンションに戻ると少しくつろいでいく。
ご飯は美味しかった。 スペイン料理って言われると想像しにくかったけれど、メニューを見て「へぇ、これもスペイン料理だったんだ」と思うことが多かったので、意外と私たちの周りに浸透しているのかもしれない。
「飲みますか?」
彼がティーカップを持って聞いてくる。
私は少し考える素振りをして、飲みたいと返事を返すとキッチンに入っていった。
適当にスマフォをいじっていると、出てきた珈琲、香りが素敵でブラックで飲む私に合わせてなのか、一度も砂糖とミルクは? と、聞かれたことがない。
「美味しい」
「ありがとうございます! ぽちっとボタンを押すだけですが」
彼もコーヒーフレッシュを一つだけ入れたのを飲み始める。
豆から挽くタイプの機械で、あれって高いのでは? でも、出来栄えは凄く素敵、すっと胸が満たされそうになった。
良い豆を使っているのか、機械が凄いのか、それとも両方なのか……でも、そんなことはどうでも良い、ただこうやって、美味しい珈琲が飲めるのだから。
「少しだけ、イヤホンしても良い?」
「え? どうぞ、お気になさらずに」
バッグからイヤホンを取り出すと、耳に当てスマフォに差し込み音楽アプリを起動させお気に入りの曲を聴いていく。
彼も、本の続きを読み始めリラックスする時間にお互い入っていった。
目を閉じながら、心地よく音楽と珈琲を楽しんでいると、横に気配を感じ目を開けてみると、いつの間に移動したのか志賀くんの綺麗な顔が近くにある。
「え⁉」
驚いてしまい、少し後ろに下がってしまった。
何か言っているので、急いでイヤホンを外すと彼の声が聞こえてくる。
「す、すみません、驚かせてしまって」
「い、いいの、ちょっとビックリしただけだから」
私も油断していた。
あまりにも心地よ過ぎて、突然一緒に住み始めた男性と同じ空間にいることを失念しいた。
「ど、どうかしたの?」
バクバクと心臓が動き出し、ちょっと早口になってしまう。
「いや、ただ、どんな音楽を聴いているのかなぁ? って思いまして」
苦笑しながら、後頭部をポリポリと軽く掻いている。
前もそういった仕草があったので、癖なのかもしれない。
「曲って、普通のよ」
「その普通が知りたくて」
一歩だけ近づいてくる。
なんというか、この人は距離が若干近い気がしてならない。
「聴く?」
まっすぐに、そんな綺麗な瞳で見つめられると、また変に心臓の鼓動が早くなりだしてきたので、イヤホンの片っぽを差し出した。
「良いんですか?」
小さく頷くと、彼はニコッと笑い受け取って耳に入れるのを確認すると、私は音楽を再生させた。
流行りでもないし、少し前の歌かもしれないけど、私は好きだったので、何度も何年も聴いている。
あまり好みに合わないかもしれない、そう思って横目で確認してみると、彼は目を閉じて真剣に歌を聴いていた。
そして、ふと目にはいる唇と志賀くんとの距離、息遣いまで聞こえてきどうだった。
「すごく素敵ですね」
曲が終わると、スッと離れていく。
私は途中から変に意識してしまい、まったく集中して聴けていなかった。
「そ、そう、それならよかったわ」
夜のことを想いだしてしまう……私は中学生か! と、自分でツッコミをいれたくなってしまいそうになる。
改めて、確認してみると彼は大学四年生で私と七つも離れていた。
「うぅ、なんだか調子が狂いっぱなしね」
彼がトイレに行くのを確認してから、背伸びをして小言を呟く。
「何やってんだろ、私」
居心地が良かったり、急にドキドキしたりと理解が追いつかない空間になっている。
面倒だが、もう一度アパートを契約しようかとも思ったが、もう少しだけと思ってしまう自分がいた。
それからは、特に何事もなくお互いの時間を楽しみ、夕ご飯の時間になってしまう。
「あら? もうこんな時間? 何か作る?」
休日の夕ご飯担当は私になっている。
平日は帰ってくる時間もバラバラだし、遅い日も多いので、平日は彼に任せてしまうので、せめて休日ぐらいと思っていた。
「えっと、こう言ってはなんですが、さっきご飯を食べたばかりなので」
「私もそう、だった、少しつまめる物だけ作ろうかな」
冷蔵庫を確認してみると、昨日私が買い込んだお酒が目に入ってくる。
ちょっとアレだけど、いいかな?
私は急いでお酒に合いそうな、おつまみを数品作るとテーブルに並べていく。
「うわぁ、美味しいそうですね!」
なぜかウキウキとしている志賀くん、少し茶色い感じの料理が多くなってしまったが、そこは許してもらいたい。
「美味しいかわからないけど、あまり期待しないでね、それで、何か飲む?」
冷蔵庫からお酒を数種類取り出して見せると、ちょっとビックリしたような顔になり、遠慮気味にこう言ってきた。
「お、俺はいりませんので、神薙さんだけどうぞ」
「?」
なんだか様子がおかしい、今まで余裕があった感じが一気に無くなっている。
おかしいと思い、奥にあったジュースをコップに注ぐと、私のお酒と一緒に持っていく。
「はい、奥にあったジュースね、私だけ飲んで申し訳ないけど……」
「いえいえ、本当に気にしないでください、俺ってあまりお酒って好きじゃないので」
好きじゃない人の前で飲むのは、気が引けてしまうが、あの冷蔵の中をいつまでも圧迫するのは良くないと、自分に言い聞かせて、プシュッとお酒をあけていく。
「それにしても、ジュース?」
何か疑問があるのか、不思議そうにオレンジジュースのような色合いの液体を見つめ、ひと口飲み込んだ。
「それじゃぁ、いただきましょう、味にはあまり自信がないけれど」
そう言って、箸を持とうとしたとき、目の前に座っていた彼がなぜかポーーっとしだしている。
「あれ? どうかしたの? 具合でも悪い?」
心配になって、立ち上がり近くに行こうとすると、志賀くんはいきなり、私に抱き着いてきた。
ご飯は美味しかった。 スペイン料理って言われると想像しにくかったけれど、メニューを見て「へぇ、これもスペイン料理だったんだ」と思うことが多かったので、意外と私たちの周りに浸透しているのかもしれない。
「飲みますか?」
彼がティーカップを持って聞いてくる。
私は少し考える素振りをして、飲みたいと返事を返すとキッチンに入っていった。
適当にスマフォをいじっていると、出てきた珈琲、香りが素敵でブラックで飲む私に合わせてなのか、一度も砂糖とミルクは? と、聞かれたことがない。
「美味しい」
「ありがとうございます! ぽちっとボタンを押すだけですが」
彼もコーヒーフレッシュを一つだけ入れたのを飲み始める。
豆から挽くタイプの機械で、あれって高いのでは? でも、出来栄えは凄く素敵、すっと胸が満たされそうになった。
良い豆を使っているのか、機械が凄いのか、それとも両方なのか……でも、そんなことはどうでも良い、ただこうやって、美味しい珈琲が飲めるのだから。
「少しだけ、イヤホンしても良い?」
「え? どうぞ、お気になさらずに」
バッグからイヤホンを取り出すと、耳に当てスマフォに差し込み音楽アプリを起動させお気に入りの曲を聴いていく。
彼も、本の続きを読み始めリラックスする時間にお互い入っていった。
目を閉じながら、心地よく音楽と珈琲を楽しんでいると、横に気配を感じ目を開けてみると、いつの間に移動したのか志賀くんの綺麗な顔が近くにある。
「え⁉」
驚いてしまい、少し後ろに下がってしまった。
何か言っているので、急いでイヤホンを外すと彼の声が聞こえてくる。
「す、すみません、驚かせてしまって」
「い、いいの、ちょっとビックリしただけだから」
私も油断していた。
あまりにも心地よ過ぎて、突然一緒に住み始めた男性と同じ空間にいることを失念しいた。
「ど、どうかしたの?」
バクバクと心臓が動き出し、ちょっと早口になってしまう。
「いや、ただ、どんな音楽を聴いているのかなぁ? って思いまして」
苦笑しながら、後頭部をポリポリと軽く掻いている。
前もそういった仕草があったので、癖なのかもしれない。
「曲って、普通のよ」
「その普通が知りたくて」
一歩だけ近づいてくる。
なんというか、この人は距離が若干近い気がしてならない。
「聴く?」
まっすぐに、そんな綺麗な瞳で見つめられると、また変に心臓の鼓動が早くなりだしてきたので、イヤホンの片っぽを差し出した。
「良いんですか?」
小さく頷くと、彼はニコッと笑い受け取って耳に入れるのを確認すると、私は音楽を再生させた。
流行りでもないし、少し前の歌かもしれないけど、私は好きだったので、何度も何年も聴いている。
あまり好みに合わないかもしれない、そう思って横目で確認してみると、彼は目を閉じて真剣に歌を聴いていた。
そして、ふと目にはいる唇と志賀くんとの距離、息遣いまで聞こえてきどうだった。
「すごく素敵ですね」
曲が終わると、スッと離れていく。
私は途中から変に意識してしまい、まったく集中して聴けていなかった。
「そ、そう、それならよかったわ」
夜のことを想いだしてしまう……私は中学生か! と、自分でツッコミをいれたくなってしまいそうになる。
改めて、確認してみると彼は大学四年生で私と七つも離れていた。
「うぅ、なんだか調子が狂いっぱなしね」
彼がトイレに行くのを確認してから、背伸びをして小言を呟く。
「何やってんだろ、私」
居心地が良かったり、急にドキドキしたりと理解が追いつかない空間になっている。
面倒だが、もう一度アパートを契約しようかとも思ったが、もう少しだけと思ってしまう自分がいた。
それからは、特に何事もなくお互いの時間を楽しみ、夕ご飯の時間になってしまう。
「あら? もうこんな時間? 何か作る?」
休日の夕ご飯担当は私になっている。
平日は帰ってくる時間もバラバラだし、遅い日も多いので、平日は彼に任せてしまうので、せめて休日ぐらいと思っていた。
「えっと、こう言ってはなんですが、さっきご飯を食べたばかりなので」
「私もそう、だった、少しつまめる物だけ作ろうかな」
冷蔵庫を確認してみると、昨日私が買い込んだお酒が目に入ってくる。
ちょっとアレだけど、いいかな?
私は急いでお酒に合いそうな、おつまみを数品作るとテーブルに並べていく。
「うわぁ、美味しいそうですね!」
なぜかウキウキとしている志賀くん、少し茶色い感じの料理が多くなってしまったが、そこは許してもらいたい。
「美味しいかわからないけど、あまり期待しないでね、それで、何か飲む?」
冷蔵庫からお酒を数種類取り出して見せると、ちょっとビックリしたような顔になり、遠慮気味にこう言ってきた。
「お、俺はいりませんので、神薙さんだけどうぞ」
「?」
なんだか様子がおかしい、今まで余裕があった感じが一気に無くなっている。
おかしいと思い、奥にあったジュースをコップに注ぐと、私のお酒と一緒に持っていく。
「はい、奥にあったジュースね、私だけ飲んで申し訳ないけど……」
「いえいえ、本当に気にしないでください、俺ってあまりお酒って好きじゃないので」
好きじゃない人の前で飲むのは、気が引けてしまうが、あの冷蔵の中をいつまでも圧迫するのは良くないと、自分に言い聞かせて、プシュッとお酒をあけていく。
「それにしても、ジュース?」
何か疑問があるのか、不思議そうにオレンジジュースのような色合いの液体を見つめ、ひと口飲み込んだ。
「それじゃぁ、いただきましょう、味にはあまり自信がないけれど」
そう言って、箸を持とうとしたとき、目の前に座っていた彼がなぜかポーーっとしだしている。
「あれ? どうかしたの? 具合でも悪い?」
心配になって、立ち上がり近くに行こうとすると、志賀くんはいきなり、私に抱き着いてきた。
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