俺、前科持ちのヤクザだけど世界で一番お姫様かもしれない。

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新しい部屋②

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 「和輝・・・実はベッドだけはもう買ってある・・・でも、和輝が気に入らなかったら買い直すから・・・」

 「ベッド買ってあんの?見たい!!」

 ぎゅうっと強い力でくっついたままの体勢から、和輝が顔を上げる。

 「注文してから届くのに時間がかかるって言われたからベッドだけな、それ以外の寝具は二人で一緒に選びたくて待ってた。」

 寝室へ移動すると、マットレスが剥き出しの状態の大きなベッドが部屋の半分ほどを占拠している。

 「でっかっっ!!」

 和輝は、ベッドのマットレスにダイブする。

 「気持ちいいっ!!一京、このベッドすげぇ!!」

 うつ伏せに寝転がって、ジタバタと動いている和輝をみて一京も嬉しくなる。
 決して安い買い物ではなかったが、和輝が喜んでくれたのなら、実質タダのようなもの。
 気持ち的には。

 「和輝・・・どうだ、寝心地は?」

 「最高!!」

 「良かった!二人で寝ても狭くないようにキングサイズのロングにしたんだ。」

 広さだけなら普通のキングサイズで良かったのだが、上背のある一京は、もう少し長さがほしくてロングにした。

 無邪気にはしゃぐ恋人が可愛い。一京は、自分もマットレスに倒れ込む。

 「このマットレス、二人で寝ても、振動が少ないって言ってた。」

 「へぇ、そうなんだ。」

 和輝がごろっと体を転がして、隣に寝転んだ一京の体にぴったりとくっつける。

 「・・・俺、広くても、前のベッドみたいにくっついて寝たい・・・」

 ふいに聞こえた和輝の声に、一京の心臓がドクンと強く脈打つ。

 和輝!!それは、俺もそう思ってた!!かわいいっ!!

 「和輝・・・それは、俺も思ってた。和輝が一緒で嬉しい♡」

 「・・・うん・・・」

 腕の中に和輝を抱き込むと、胸元に頭をぐりぐりと押し付けてくる。
 
 「かわいい♡♡和輝♡」

 一京は体勢を変えて、和輝の上から覆いかぶさる。広いベッドにしたのは夜の営みのためであり、寝るときは抱き締めて寝るに決まっている。

 「和輝、家具と家電どっちから見に行く?」  

 「・・・家電!!」

 和輝は、家電を見るのが好きで大きな電気屋に行くと、テンションがあがる。
 5年ぶりだから、思う存分楽しんでほしい。

 「あっ、一京!?」

 パーカーの裾から一京の大きな手が、入ってくる。インナーごと捲りあげて、素肌を這う手は体温が低い。
 愛しい恋人の手だと、すぐに分かる。

 「朝のシャワーの時、足りなかった・・・」

 「んぅっ♡やっ・・・」

 首筋を舐めながら、素肌を撫でると和輝の体がピクピクと震える。

 一京は、和輝の唇を塞ぐと舌を絡め取り、それと同時にスキニーパンツの釦に手をかける。

 「んっ、ちゅっ♡いっけぇ、んっ♡」

 慌てて和輝は、一京の手を止めようと手を伸ばすが、その時、逆の手でパーカーがインナーごと一気に首の方までたくし上げられてしまう。

 割れた腹筋の筋肉の凹凸や、控えめに盛り上がった胸筋には一京の付けた痕が散らばったままだ。
 昨日の名残りか、胸の先端が赤く尖って誘っている。

 一京は、赤く誘う突起を舌先で一舐めした。
 
 「あぅっ♡」

 そのまま、舌で押しつぶし固くなったのが分かるとむしゃぶりついた。

 「あっ♡あぁっ♡やぁぁんん♡♡」

 和輝の両手が一京の髪を掴む。いつの間にか釦が外されていたスキニーは、止めるまもなくファスナーも下ろされ、ボクサーパンツも一緒にずりさげされた。

 本来の目的に使われることはなく、ずっと一京だけに愛されて可愛がられてきた和輝のペニスは、しっかり立ち上がっている。

 それに気付いた和輝が、急いでパーカーを引っ張り下ろして下半身を隠す。少しオーバーサイズのパーカーは、引っ張ればぎりぎり秘部を覆ってくれた。

 「和輝・・・最後まではしないから・・・少しだけ・・・。」

 「あっ♡ここ・・・カーテン、ない・・・。」

 「40階なんて、誰も見てない・・・お願い・・・和輝・・・。」

 ちゅっ、ちゅっと一京が和輝の太腿に小さなキスをしながら頼みこむ。

 「んっ♡んんっ♡明るすぎっ、あっ♡」

 カーテンのかかってない大きな窓から、明るい自然光がふんだんに差し込んで、部屋の中は思いっきり明るい。
 暗くしてくれとも頼めない。

 「・・・明るいけど、俺以外は見てない・・・和輝・・・」

 「・・・うぅ・・・窓に近いのはやだ、一番離れて・・・」
 
 「ありがとう♡♡和輝♡♡」

 一京は、和輝を抱き上げると、できるだけ窓から離れたマットレスの上におろす。

 近距離とはいえ、かなり細身の一京に危な気なく運ばれて、和輝は言葉が出ないほど心臓がバクバクと痛い。
   
 「・・・和輝?」

 「・・・俺のこと持ち上げるからビックリした・・・」

 「羽みたいに軽かった♡」

 「さすがに嘘じゃん・・・ちゅっ♡・んっ♡ちゅ・・」

 バレバレの嘘だが、重かったと言われたらそれはそれでショックなので、考えるのは止めた。
 一京からのキスを受けて、かれの背中に手を回した。

 一京の手は、和輝の太腿を撫で時折際どいところをかすめる。
 そのもどかしい感触が、じれったい。

 一京の唇が離れ、和輝がそれをぼんやりと目で追うと、スーツを脱ぎ捨てているのが見える。
 頭の片隅ではシワになる・・・と思ったけれど、 それより今は昂ぶった体の熱が続きを待ち望んでいる。
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