始まりはタオルじゃなかった

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据え膳食わぬは②

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「あっ♡ あっ♡ しょぅまっ!」

     翔真から抱きたいと言われ驚愕し、とまどっていると竜二が返事をするより先に愛撫が始まった。
考える時間を与えるよりかは、何も考えられないようにして、なし崩しに本番まで持っていこうという気持ちと、もう待てないという純粋な気持ちもあった。

「ひんっ♡翔真っ、待ってくれっ!」

首筋にキスされ舌を這わされ、感じ入ってる間に前開きのシャツのボタンは全開になっている。インナーの黒いTシャツの下は素肌だ。

「あっ♡あぁっ♡」

竜二さんの雄っぱい♡柔らかい!!
硬そうなのに柔らかい♡やっと揉めた!!!
手の中がいっぱい!!ずっと揉めんでられる!!

力の入っていない竜二の胸筋は柔らかく、形を確かめるように両手でわしづかむと、むにゅりとした肉感が生々しい。
今までは、さりげなく触るのが精一杯だったのに!!
感触を楽しんでいると、ツンとした小さな突起が手のひらにあたった。

乳首たってる♡

人体に存在して当然の部位なのに、興奮する。竜二のベージュのボトムの中心が膨らんでいるのが分かる。翔真は、己の膝をそこへ押し当てゆすった。

「あぁっ♡」
「竜二さん、敏感なんだね♡すごく可愛い♡♡」

体がおかしい。どこを触られても気持ちいい。それが翔真に触られているからなのか、酔っているからなのか、竜二には分からない。

「あっ♡」
「ここ、気持ちいいの?」

Tシャツの上から浮き出た突起を、指の腹でこすると
竜二は体を震わせた。
何度も指先で弄っていると、竜二の手が押し返すように翔真の肩を掴んだ。だが、まったく力が入ってるおらず、何の抵抗にもならなかった。

「あっ♡あぁっ♡翔真待ってっ!!」
「まだ待たせるの?俺、すっごい待ったのに?」
「・・・それは・・・」

確かに、付き合って二ヶ月、我慢させたことも多かっただろう。そもそもは、自分が最初に嘘をついたことが原因だ。
打ち明けるタイミングはあったはずなのに、関係が壊れるのが怖くて先延ばしにした。

「俺、お前に言ってないことがあって・・・」
「竜二さん、急にどうしたの?」

竜二は決心し、深呼吸するように大きく息を吸うと呼吸を整えた。
翔真のためにも、せめて、一線を超える前に打ち明けなければならない。翔真は、なんでも言ってよ、なんて笑って言っているが、自分の秘密がそのなんでもに含まれているとは思えなかった。

竜二は決心すると、シャツとTシャツを脱いで、翔真に背を向けた。  

「翔真、俺はカタギじゃない・・・黙っていて悪かった・・・」

鍛えられた背中で、二匹の竜が絡み合っていた。
大胆な構図と細部に至るまで手抜きのない繊細な絵、その見事な和彫りは安っぽいタトゥーとは違う迫力がある。

「あっ!」
突如、その彫り物を上を、あつくねめった舌が這った。背を向けていた竜二は、突然のことに驚き振り返る
翔真は、そのまま竜二の体の体の前側にも手を這わせる。

「翔真、言っただろう!?俺はカタギじゃない・・・だから・・・」
「かまわないよ。俺は竜二さんが好きだから、竜二さんが何をしている人でもかまわない。なんなら無職だっていい。俺がいくらでも養ってあげる。」
「あっ♡翔真っ、だけどっ」

竜二の体が逃げないよう、抱きしめながら背中中にキスをする。
せっかく押し切って恋人になれたのに、今さらなしになんてされてはたまらない。
何の言い訳もできないぐらい、早く結ばれてしまいたい。

「竜二さんに、よく似合ってるね。名前と同じ二匹の竜でかっこいい♡」
「あっ、翔真っっ」
「好き。竜二さん大好き。愛してる。」
「俺、お前に土木の仕事してるって嘘ついて・・・」
「俺のことを、好きだって言ってくれた気持ちさえ嘘じゃないならいい。」

    竜二が極道であろうが、土木作業員であろうがなかろうが、翔真にとっては些細なことだった。ただ、竜二の思い詰めた表情に、些細なことと口にするのは失礼な気がした。
最初は、翔真が一方的に好意を伝えていたが、しばらくすると竜二も同じ気持ちを返してくれた。
翔真にとっては、それが嘘じゃないならかまわない。

「何を聞いても見ても、俺の気持ちはかわらない。俺、竜二さんが全部ほしい。」

それを聞いて、後ろから抱きしめて胸元に回された翔真の手に、竜二の手が重ねられる。
背中をみせてしまえば、興醒めだろうと思っていた。背中の彫り物に後悔も恥ずかしい気持ちもないが、極普通の一般の人間は違うはずだ。それに、翔真のような若い男が、わざわざ自分のような男に拘る意味も分からない。

     けれど、愛してると伝えてくれる気持ちに嘘がないなら・・・

「まだ、俺のことを抱きたいと思うか?」
「当たり前じゃん。竜二さんが欲しくてたまんないよ?だけど、好きだからきちんと返事をもらうまで待ってる。」

「竜二さん、はやく“ いい”って言って・・・」
「・・・もう少し、部屋を暗くしてくれるなら・・・。」

「竜二さんっ♡♡♡」
「んっ♡」

おもいっきり抱きしめキスをする。舌を差し込むとあつい口の中で、答えるように舌を絡めてくれる。

「んっんんっ♡」

首から胸へキスを落としながら下がっていく。そのたび、竜二の体がびくびくと震え、あつい息と甘い声がもれた。
先程はTシャツ越しだった胸に、直接ふれる。少し汗ばんだ肌がしっとりと手に吸い付くようで胸が高鳴る。
言い出せる空気ではなかったので、言わなかったが、できれば自分の手で服を脱がせたかったと思う・・・

なんで、自分で脱いじゃったの!!竜二さんっ!!
記念すべき二人の初エッチなのにー!!

「あぁっ♡翔真っ♡胸ばっかり触るなっ」
「ダメなの?気持ちよさそうなのに?」
「ひぃん♡♡」

柔らかいままの胸筋を、寄せあげるように揉み、立ち上がった突起を舌でなめあげた。一際、大きく竜二の体が揺れる。
もう片方の突起は、指先を擦り合わせるよう愛撫する。
胸に吸い付く翔真の髪に竜二の手が埋まる。

「あっ♡あぁっ♡」

なんでこんなに感じるのか分からない。今まで、意識したこともない胸の小さな突起が、翔真に触られると、どうしようもないほどゾクゾクする。

かわいい♡竜二さんっ♡♡
パンツは絶対俺が脱がせるからねっ!!    

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