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⑬会議の前に・・・2
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その後も、客室係の主任やボイラー担当等、代表者達がレストランを訪れ、佐藤は挨拶しながら、手元の名簿を確認する。
「本日は、こちらでしょうか?」
「おはようございます。えっと・・・。」
自動ドアが開き、声をかけられる。佐藤は、誰だったかなと名簿を確認する。
この相手を知っている気がするのに、自分の記憶や情報は拒否をする。
気持ちの悪いズレが生じて、頭の中に警告を鳴らした。
「中に入ってもいいですか?」
相手は、こちらに入るすんでの所で立ち止まり、なおも伺う。なのに、こちらが顔を見ようとすればするほど見えない。
言いようのない違和感を感じて嫌な汗が流れる。
「すみません、今日は貸し切りでして・・・お食事なら後でお届けします。」
何度も先輩達から教わった対処法だ。忘れないよう、夢に見るほど繰り返し体に染み込ませた言葉が、努力を裏切ることなく口から流れた。
「まぁ!!でしたら下から二番目のところにお願いしますね!」
喜んでくれたのだろう。声が弾んでいる。はやく、はやく終わって欲しい。
気力が長くはもたない・・・。
「畏まりました。」
「確かに・・・約束しましたよ?」
もうそれは、脅しのようだった。選択肢のない取引のようにも思えた。
今、この場を脱する方を自分は、これしか持っていない。
「はい。必ずお届けします。」
息苦しくて、短い言葉を紡ぐのがやっとだ。これが自分の勝手な緊張感や怯えからくるのか、相手に命を握られているのか、佐藤には分からなかった。
自分がそういう相手と話をしていることも、信じ難いことだった。
相手は、引き返して帰っていく。まったく音のない動きで、そこに何も存在していないかのように空気すら動かない。
それを、佐藤は目線だけで追った。
「佐藤君?どうしたの?」
声をかけられると、一瞬だけくらっとした。明るい女性の声が、佐藤を現実に引き戻した。
気が付かないうちに汗だくなっていて、胸の鼓動が早すぎて痛い。
「大丈夫?」
キャディマスターの中山さんだ。顔と名前が一致する。先程の客人が帰ってくれたことにほっとした。
知っている相手に感じたのに、もう服装も声も男だったのか女だったのかも分からない。
約束したことだけが、強く記憶に残っている。
山に入る者にとって当たり前になっている、挨拶の掛け合いは現代では人知れず遭難した場合でも、誰かの記憶に残るため等と言われているが、もともとは違う。
古くは、山の中で自分が出会った相手が人間かどうかを確認するためだと言われていた。
ぱっと見は人のふりができても、完璧にはできない。それを見破る方法の一つが、挨拶がちゃんと返ってくるかどうかだという。
僕の『おはようございます』に、返しがなかった・・・。
違和感はそこから始まっていたのかもしれない。佐藤は、少し震える体を抑えるように、深呼吸し酸素を取り込んだ。
「おはようございます、中山さん。」
絞り出すような声は、ずいぶん情けないものだった。その様子と、何かがここにいた気配が残っていたのか現状を把握した中山が、落ち着いた声で挨拶を返す。
彼女は感性の鋭い女性だ。ゴルフ客の安全とスムーズなゲーム進行の為にラウンドに同行するキャディ達のトップがキャディマスターだ。
この山での安全は、カートの運転やボールの行方より人間の隙を狙う怪異達に気付けるかどうかにかかっている。
「おはよう、佐藤君。・・・ちゃんと帰ってもらえたのね?」
「中山さん・・・今・・・。後で食事を届ける約束を・・・。」
「上出来よ!!初めてなのに、良く頑張ったわ!!」
肩をバシバシと叩かれ、大袈裟ほどに褒めてくれる。佐藤は、自分の母親と同年代である中山の明るい声に安心し、滲みそうになる涙をどうにか我慢した。
今日の夜、きっと母親に電話するだろう。佐藤は、今の気分的に、夜の社宅のアパートの部屋に一人でいることが耐えられそうになかった。
「もう、他の人達は揃ってるの?」
「はい。みなさん揃ってます。」
会議のメンバーは彼女で最後だった。あんな後に顔を合わせたのが、この人で良かった。
「そう。じゃあ、一緒に上がりましょ?」
「はいっ!」
まだ心臓の音は早いままで平常心とは言い難いが、いつまでも待ってもらうこともできない。
二人でレストランのある二階へと上がった。
「お母さん!上まで、声聞こえてたよ!」
二人が二階に着くなり、黒を基調としたワンピースに白いエプロンのウェイトレスが詰め寄った。
近くに来ると佐藤よりも背が高いのがはっきりと分かる。
中山 みちる(ナカヤマ ミチル)21歳。キャディマスターの中山の娘である。
顔立ちは言われてみれば似てるといった程度で、佐藤も入社しばらくは知らなかった。
現代っ子というレベルを超えた見事なモデル体型で、しなやかな細く長い手足に小さな頭部、切れ長の瞳は実年齢より大人びて見える。
クールビューティーなのは見た目だけで口を開けば、普通の若い女の子だ。
母子家庭で、社宅に親子二人で住んでいる。
「そんなに大きな声だった?それより聞いて!!佐藤君てば初めてなのに、ちゃんと対応できたのよ!!」
「・・・やっぱり、何か来てたんだ・・・。嫌な感じするって話てたんだよね。」
みちるの感の良さは母親譲りで、会社側が母親と同じキャディに、と何度が誘っているが毎回断りウェイトレスを続けている。
もともとは、学生時代の長期休みにレストランにバイトに入っていたのがきっかけで、卒業後に正社員として入社した。
「顔色すげぇワリぃぞっ!!大丈夫か?」
国生も、何か来ているとは思っていた。厨房で昼食の準備をしていた純也も、その気配に気付いてフロアに顔を出した。
そんな様子に鈍い啓介も何かあるのだと気付く。支配人の宮迫も、落ち着かない様子でそわそわしている。彼は、純也や国生のように存在が分かるというよりは、人の日常に存在しないものに拒否感を感じるタイプだ。
異なる存在の者達に対して潔癖症なのだ。危害を加える加えないに関係なく、そういった存在が近くにいるのを受付けない。
場合によっては、頭痛がして吐き気を催すほどだった。
これは、彼の人格どうこうではない。持って生まれたアレルギーのように、彼の気持ちとは関係なく体が勝手に受付けないのだ。
なので、彼は極力、山には上がらない。支配人という立場でありながら、彼がコースの様子を見に行く回数は年に片手で足りる。
「佐藤さん、席の準備はできてるから座って休んでください。」
みちるに案内され、佐藤は脱力するように椅子に座る。
レストランのテーブルは、会議用に配置を変えていて正方形のテーブルを三つ横並びに合わせた長テーブル仕様になっていた。
ゴルフ客は四人組が多いので、テーブルもそれに合わせた四人がけになっている。
予約のお客様の人数に合わせて配置を変えるのは、よくあることだ。
「本日は、こちらでしょうか?」
「おはようございます。えっと・・・。」
自動ドアが開き、声をかけられる。佐藤は、誰だったかなと名簿を確認する。
この相手を知っている気がするのに、自分の記憶や情報は拒否をする。
気持ちの悪いズレが生じて、頭の中に警告を鳴らした。
「中に入ってもいいですか?」
相手は、こちらに入るすんでの所で立ち止まり、なおも伺う。なのに、こちらが顔を見ようとすればするほど見えない。
言いようのない違和感を感じて嫌な汗が流れる。
「すみません、今日は貸し切りでして・・・お食事なら後でお届けします。」
何度も先輩達から教わった対処法だ。忘れないよう、夢に見るほど繰り返し体に染み込ませた言葉が、努力を裏切ることなく口から流れた。
「まぁ!!でしたら下から二番目のところにお願いしますね!」
喜んでくれたのだろう。声が弾んでいる。はやく、はやく終わって欲しい。
気力が長くはもたない・・・。
「畏まりました。」
「確かに・・・約束しましたよ?」
もうそれは、脅しのようだった。選択肢のない取引のようにも思えた。
今、この場を脱する方を自分は、これしか持っていない。
「はい。必ずお届けします。」
息苦しくて、短い言葉を紡ぐのがやっとだ。これが自分の勝手な緊張感や怯えからくるのか、相手に命を握られているのか、佐藤には分からなかった。
自分がそういう相手と話をしていることも、信じ難いことだった。
相手は、引き返して帰っていく。まったく音のない動きで、そこに何も存在していないかのように空気すら動かない。
それを、佐藤は目線だけで追った。
「佐藤君?どうしたの?」
声をかけられると、一瞬だけくらっとした。明るい女性の声が、佐藤を現実に引き戻した。
気が付かないうちに汗だくなっていて、胸の鼓動が早すぎて痛い。
「大丈夫?」
キャディマスターの中山さんだ。顔と名前が一致する。先程の客人が帰ってくれたことにほっとした。
知っている相手に感じたのに、もう服装も声も男だったのか女だったのかも分からない。
約束したことだけが、強く記憶に残っている。
山に入る者にとって当たり前になっている、挨拶の掛け合いは現代では人知れず遭難した場合でも、誰かの記憶に残るため等と言われているが、もともとは違う。
古くは、山の中で自分が出会った相手が人間かどうかを確認するためだと言われていた。
ぱっと見は人のふりができても、完璧にはできない。それを見破る方法の一つが、挨拶がちゃんと返ってくるかどうかだという。
僕の『おはようございます』に、返しがなかった・・・。
違和感はそこから始まっていたのかもしれない。佐藤は、少し震える体を抑えるように、深呼吸し酸素を取り込んだ。
「おはようございます、中山さん。」
絞り出すような声は、ずいぶん情けないものだった。その様子と、何かがここにいた気配が残っていたのか現状を把握した中山が、落ち着いた声で挨拶を返す。
彼女は感性の鋭い女性だ。ゴルフ客の安全とスムーズなゲーム進行の為にラウンドに同行するキャディ達のトップがキャディマスターだ。
この山での安全は、カートの運転やボールの行方より人間の隙を狙う怪異達に気付けるかどうかにかかっている。
「おはよう、佐藤君。・・・ちゃんと帰ってもらえたのね?」
「中山さん・・・今・・・。後で食事を届ける約束を・・・。」
「上出来よ!!初めてなのに、良く頑張ったわ!!」
肩をバシバシと叩かれ、大袈裟ほどに褒めてくれる。佐藤は、自分の母親と同年代である中山の明るい声に安心し、滲みそうになる涙をどうにか我慢した。
今日の夜、きっと母親に電話するだろう。佐藤は、今の気分的に、夜の社宅のアパートの部屋に一人でいることが耐えられそうになかった。
「もう、他の人達は揃ってるの?」
「はい。みなさん揃ってます。」
会議のメンバーは彼女で最後だった。あんな後に顔を合わせたのが、この人で良かった。
「そう。じゃあ、一緒に上がりましょ?」
「はいっ!」
まだ心臓の音は早いままで平常心とは言い難いが、いつまでも待ってもらうこともできない。
二人でレストランのある二階へと上がった。
「お母さん!上まで、声聞こえてたよ!」
二人が二階に着くなり、黒を基調としたワンピースに白いエプロンのウェイトレスが詰め寄った。
近くに来ると佐藤よりも背が高いのがはっきりと分かる。
中山 みちる(ナカヤマ ミチル)21歳。キャディマスターの中山の娘である。
顔立ちは言われてみれば似てるといった程度で、佐藤も入社しばらくは知らなかった。
現代っ子というレベルを超えた見事なモデル体型で、しなやかな細く長い手足に小さな頭部、切れ長の瞳は実年齢より大人びて見える。
クールビューティーなのは見た目だけで口を開けば、普通の若い女の子だ。
母子家庭で、社宅に親子二人で住んでいる。
「そんなに大きな声だった?それより聞いて!!佐藤君てば初めてなのに、ちゃんと対応できたのよ!!」
「・・・やっぱり、何か来てたんだ・・・。嫌な感じするって話てたんだよね。」
みちるの感の良さは母親譲りで、会社側が母親と同じキャディに、と何度が誘っているが毎回断りウェイトレスを続けている。
もともとは、学生時代の長期休みにレストランにバイトに入っていたのがきっかけで、卒業後に正社員として入社した。
「顔色すげぇワリぃぞっ!!大丈夫か?」
国生も、何か来ているとは思っていた。厨房で昼食の準備をしていた純也も、その気配に気付いてフロアに顔を出した。
そんな様子に鈍い啓介も何かあるのだと気付く。支配人の宮迫も、落ち着かない様子でそわそわしている。彼は、純也や国生のように存在が分かるというよりは、人の日常に存在しないものに拒否感を感じるタイプだ。
異なる存在の者達に対して潔癖症なのだ。危害を加える加えないに関係なく、そういった存在が近くにいるのを受付けない。
場合によっては、頭痛がして吐き気を催すほどだった。
これは、彼の人格どうこうではない。持って生まれたアレルギーのように、彼の気持ちとは関係なく体が勝手に受付けないのだ。
なので、彼は極力、山には上がらない。支配人という立場でありながら、彼がコースの様子を見に行く回数は年に片手で足りる。
「佐藤さん、席の準備はできてるから座って休んでください。」
みちるに案内され、佐藤は脱力するように椅子に座る。
レストランのテーブルは、会議用に配置を変えていて正方形のテーブルを三つ横並びに合わせた長テーブル仕様になっていた。
ゴルフ客は四人組が多いので、テーブルもそれに合わせた四人がけになっている。
予約のお客様の人数に合わせて配置を変えるのは、よくあることだ。
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