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その後29.ミルクティーのミルクは自分のらしい

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 その日の夕方、インはいらいらした様子で戻ってきた。
 俺はケンに抱かれた後で、ふはふはと息を整えようとしていた時だった。

「なんだ、ヤり終えたばっかか」
「はい、天使さまがあまりにもかわいいので我慢ができませんでした。すいません」

 ケンがしれっと言う。ちょうど胸からスライムモドキが外されたばかりで、とろとろと乳が流れていた。毎回中出しされるから、その精液でしばらく感じてしまうのだった。

「んっ、んっ……」

 俺はインに感じている様子を見られているのが恥ずかしくて、太ももを擦り合わせ、声をどうにか抑えようとした。

「何我慢してんだよ」

 インが不機嫌そうな顔をしてベッドに乗り上げた。

「んっ……我慢、なんて……」
「してんだろ」
「あんっ!?」

 インが無造作に、まだ乳を流している乳首を摘まむ。俺の身体がびくん! と派手に跳ねる。

「お前は素直に感じてりゃいいんだよッ!」

 そう叫ぶように言って乳首に吸い付いてくる。

「ああっ!? あっ、あっ、あんっ……!」

 溢れた乳をぺろぺろと舐められ、ちゅうううっ! と強く吸われる。それだけで尻穴の奥がきゅうううんっ! と収縮して残った精液を味わう。そのおかげか、それから少しの間俺は入れられてないのに乳を飲まれた。
 インは水分補給をするように俺の両方の乳首から乳をごくごくと飲み、満足そうに甘噛みすると口を離した。

「あっ、あっ……」

 刺激され、吸われ続けた乳首は赤くぽってりと腫れている。随分大きく、長くなってしまった。こんな胸、俺を抱きたいと思うヤツ以外には絶対見せられない。

「天使さま、こっちの蜜も飲ませろよ」

 しっかり飲んで満足したかと思ったが、インはずり下がり、小さい俺自身をぱくりと咥えた。

「あああんっ!?」

 乳を飲まれる快感はずっと射精し続けているような感じなのだけど、ダイレクトに俺自身に触れられたらもっと感じてしまう。

「やっ、イン……すぐイッちゃうっ……!」

 俺はいやいやをするように首を振ってインの頭を外させようとしたのだが、残念ながらインが聞いてくれるはずはなかった。かえってちゅううっと強く吸われてしまい、俺はすぐにイッてしまった。

「あああああんっっ!! ……あっ、あっ、あっ……やぁっ……」

 イッたのに更に吸って空にしようとするのはやめてほしい。もう出ないって。俺はびくんびくんと激しく身体を震わせながら涙をぼろぼろこぼした。気持ちいいのもつらいのだ。インは最後にぺろぺろと萎えた俺自身を舐めると、ようやく顔を上げた。口を閉じることもできず、涙で汚くなっている俺の顔をインは満足そうに眺める。

「……やっぱ、天使さまは喘いでる姿が一番だよな」
「……え……」

 しみじみ言われて、俺は顔が熱くなるのを感じた。

「まだ日は陰ってないな」
「はい、まだ出ています」
「ベランダに出る」
「はい、準備します」

 俺はエインに涙をそっと拭われ、丁寧にシーツでくるまれた。わざわざシーツを二枚使って腕を出せるようにしてくれる。こんなことをするぐらいなら服をくれればいいと思うが、それはダメだとインが言っていた。
 逃げたりなんてしないのに。この与えられた範囲から一歩でも出たら、俺は生きていけないともう知っている。
 インに抱き上げられてベランダに出る。インは俺を日の光に当てるように木の椅子に腰かけた。
 夕日がまぶしくて俺は思わず顔を背けた。

「いい風だな」
「……うん」

 爽やかな風が頬を撫でる。信じられないことだが、あの使えない部下が召喚されるまでかなり厳しい気候だったという。使えない部下はこの世界の王だった。王が現れ、この世界で穏やかに過ごすことで今のような過ごしやすい気候に変わったのだとか。もちろん四季がないわけではないが、今は特に過ごしやすい季節のようだった。

「天使さま、お茶ですよ~。天使さまのミルクで淹れたミルクティーです」
「……えええ……」
「お前の乳はうまい」

 インはティーカップを取り、おいしそうに飲んだ。

「うん、うまいな」
「天使さまのおかげでおいしい乳が飲み放題だし、バターもチーズもヨーグルトも作れてるよー」
「……えええ……」

 チーズって、確か仔牛の胃から取る何かを使って作るんじゃなかったっけ?

「あれもチーズと言うのか?」
「レンネット使わなくても作れるじゃん。味わいは違うけどさ」

 おそるおそる自分の乳を使って淹れたというミルクティーを飲む。

「あ、おいしい……」
「でしょー」

 ロイが得意そうな顔をした。
 平和だなと思った。そしてこの平和な日々が続くようにと、こっそり祈った。
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