248 / 608
第2部 嫁ぎ先を決めろと言われました
94.提案してみました
しおりを挟む
ひとしきり紅児とその養父が再会を喜びあう。二人が多少落ち着くのを待って香子は白雲に目配せした。こういう時直接自分から声をかけられないというのはひどくもどかしい。白雲がコホン、と咳ばらいをし、彼らに声をかけた。二人が居住まいを正すのを見て香子は微笑む。
『再会を喜んでいるところ悪いけど、まずエリーザの今後のことについて少し話しておきたいの』
そう言って趙文英にバトンタッチする。趙がスッと斜め前に出た。
『では私から説明させていただきます』
上品な所作で礼をし、趙はよどみなく今後の話をする。紅児と養父の目が驚きに見開かれた。
詳細としては、紅児の父親である貿易商の名前を聞き、セレスト王国から問い合わせがないかを調べること。ただし三年以上前のことなので調査はそう簡単にできないことは予想される。
そして四神宮の事情。四神宮の侍女が一人家庭の事情で辞めたため侍女を探している。もし紅児がよければ侍女として働いてほしいということを趙は淡々と伝えた。
『できれば花嫁様がこちらにいらっしゃる間勤めていただけると助かりますが、事情が事情ですから途中で辞められることも考慮はします』
香子がこの四神宮で暮らすのはあと九か月ちょっとというところだろう。新年が明けて春になったら四神の誰かと結婚しその誰かの領地に行くことになる。
(それまでに帰してあげられるといいのだけど)
もし断られたなら、話し相手としてでも四神宮に留めるつもりだった。そうするだけの権限が香子にはある。
紅児とその養父は明らかに困惑していた。
『あの……どうしてそんなによくしてくださるんですか?』
おそるおそる紅児が尋ねる。香子は笑んだ。
『……他人事と思えないから、かしら? それにね、私この国が好きなの。だからこの国に有利なことはできるだけしたいのよ』
他人事と思えないのは本当。誰も知る人のいない、いずれ帰国できるあてもない境遇という点では似通っていると香子は思う。そして紅児を助けることはこの国とセレスト王国の貿易を活性化させる手立てになるはずだ。
紅児は難しそうな顔をした。
『エリーザは、皇帝に目通りできるような貿易商の娘なのでしょう?』
そこまで言うと紅児ははっとしたような表情をした。
(よかった)
と香子は思う。察しは悪くない。
『父の言っていたことが確かなら……王様に会ったのだと思います』
ならば確実に記録は残っているはずである。それからのやりとりは王英明に任せることにした。少し厳しいかなとは思ったが調査期間は一か月とし、その時点で記録が見つかる見つからないに限らず報告はすることを義務付けた。
もう少し紅児と話していたかったが、そろそろ青龍の我慢が限界に達しそうな気配を感じ戻ることにした。
青龍の室に入ると、彼は当り前のように寝室に向かった。
『青龍様、ありがとうございました……んっ』
香子が人とやりとりすることを四神は決して良しとはしない。情熱的な口づけを受け、香子は青龍にぎゅっと抱き着いた。信じるとか信じないとかそんな次元の話ではないのだ。花嫁が人と接することが許せない。
(でも、これだけは譲れない)
だから四神の嫉妬も甘んじて受けた。
『はぁ……』
散々口唇を吸われた後、香子は甘いため息をついた。
『香子、今宵は……』
青龍の縋るような目に胸がきゅんとなる。だが青龍と交わるのは一日ががりだ。紅児が落ち着くまではできれば遠慮したい。
『ごめんなさい。落ち着いたら、その……言いますから……その時は……』
カマトトぶっているつもりはないが具体的に言うのはまだ恥ずかしい。そうでなくてもすでに三神に抱かれているなんて自分が信じられない。
『……あの娘のことか。しかたない。だがその代わりに……』
『……あっ……』
ため息混じりに言いながらも青龍はいたずらを思いついた子どものような表情をした。そうして香子は夕飯の時間まで、青龍に甘く啼かされたのだのだった。
王は紅児の父親の名前を無事聞き取ることができたようだった。セレスト王国の言語はアルファベットを使っているらしい。ただそうなると当て字が問題となってくる。漢字を持たない人の名前も全て漢字で当て字をする為どの漢字を当てたのか推測になってしまうからだった。三年前ということとグッテンバーグという姓、セレスト王国からの貿易商というだけでどこまで探せるのか未知数である。
だが香子はなんとなく紅児はいずれ帰国できるだろうと思っている。これはなんの根拠もない、いわば女の勘というやつである。
紅児は侍女になりたいと答えてくれたが、手続きなどの関係でそれから三日間体を休めるよう専念してもらうことにした。馬車道に投げ出された際の打ち身が思ったより体に堪えたらしい。今までの生活も全て関係しているのだろうと香子は同情した。
紅児の養父は馬遼の店で手伝いをするらしい。そこでしばらく路銀を稼いでから戻るのだろう。香子としては紅児の養父にもっときちんとお礼が言いたかったが立場というものもある。そんなわけでこっそり馬に礼金を渡してもらい、そこから養父に給料を出してもらうことにした。それについて馬が苦笑していたと聞くが、当たり前のことだと思うので気にしないことにした。
紅児の手続きが終わる前に何度かお茶をした。行くことはないだろうが海の向こうの国、というものに興味がわいた。それによるとセレスト王国はなかなか特殊な国のようだった。
『婚前交渉が盛んな国?』
『そうなんです……』
紅児はうっすらと頬を染めて話してくれた。
性教育は十三歳から始まり(紅児は十一歳でこちらに来たため性教育は受けていない)、成人は十八歳。早い子だと十四歳頃から性交渉をくり返し成人までに最高の相手を見つけるのだとか。しかし結婚後の浮気は厳罰で、男性は鉱山に送られ最低二年は過酷な労働を強いられるらしい。芸能人の不倫が珍しくないどこぞの国に教えてあげたいぐらいである。ただそれによる弊害もあり、結婚後に相手が童貞・処女だった場合「魅力のない人」というレッテルを貼られ離縁されることもあるらしい。奥手な子はどうするのだろうと香子は内心冷汗をかいた。
他国の話は聞けば聞くほど面白く、いろいろ話をしているうちに三日なんてすぐに経ってしまった。
そうして紅児は香子の部屋付きの侍女となった。
―――
紅児が主人公の物語は↓
四神スピンオフ、完結しています。四神本編より話が先行しています。よろしければご覧ください。
「貴方色に染まる」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/977111291/934161364
『再会を喜んでいるところ悪いけど、まずエリーザの今後のことについて少し話しておきたいの』
そう言って趙文英にバトンタッチする。趙がスッと斜め前に出た。
『では私から説明させていただきます』
上品な所作で礼をし、趙はよどみなく今後の話をする。紅児と養父の目が驚きに見開かれた。
詳細としては、紅児の父親である貿易商の名前を聞き、セレスト王国から問い合わせがないかを調べること。ただし三年以上前のことなので調査はそう簡単にできないことは予想される。
そして四神宮の事情。四神宮の侍女が一人家庭の事情で辞めたため侍女を探している。もし紅児がよければ侍女として働いてほしいということを趙は淡々と伝えた。
『できれば花嫁様がこちらにいらっしゃる間勤めていただけると助かりますが、事情が事情ですから途中で辞められることも考慮はします』
香子がこの四神宮で暮らすのはあと九か月ちょっとというところだろう。新年が明けて春になったら四神の誰かと結婚しその誰かの領地に行くことになる。
(それまでに帰してあげられるといいのだけど)
もし断られたなら、話し相手としてでも四神宮に留めるつもりだった。そうするだけの権限が香子にはある。
紅児とその養父は明らかに困惑していた。
『あの……どうしてそんなによくしてくださるんですか?』
おそるおそる紅児が尋ねる。香子は笑んだ。
『……他人事と思えないから、かしら? それにね、私この国が好きなの。だからこの国に有利なことはできるだけしたいのよ』
他人事と思えないのは本当。誰も知る人のいない、いずれ帰国できるあてもない境遇という点では似通っていると香子は思う。そして紅児を助けることはこの国とセレスト王国の貿易を活性化させる手立てになるはずだ。
紅児は難しそうな顔をした。
『エリーザは、皇帝に目通りできるような貿易商の娘なのでしょう?』
そこまで言うと紅児ははっとしたような表情をした。
(よかった)
と香子は思う。察しは悪くない。
『父の言っていたことが確かなら……王様に会ったのだと思います』
ならば確実に記録は残っているはずである。それからのやりとりは王英明に任せることにした。少し厳しいかなとは思ったが調査期間は一か月とし、その時点で記録が見つかる見つからないに限らず報告はすることを義務付けた。
もう少し紅児と話していたかったが、そろそろ青龍の我慢が限界に達しそうな気配を感じ戻ることにした。
青龍の室に入ると、彼は当り前のように寝室に向かった。
『青龍様、ありがとうございました……んっ』
香子が人とやりとりすることを四神は決して良しとはしない。情熱的な口づけを受け、香子は青龍にぎゅっと抱き着いた。信じるとか信じないとかそんな次元の話ではないのだ。花嫁が人と接することが許せない。
(でも、これだけは譲れない)
だから四神の嫉妬も甘んじて受けた。
『はぁ……』
散々口唇を吸われた後、香子は甘いため息をついた。
『香子、今宵は……』
青龍の縋るような目に胸がきゅんとなる。だが青龍と交わるのは一日ががりだ。紅児が落ち着くまではできれば遠慮したい。
『ごめんなさい。落ち着いたら、その……言いますから……その時は……』
カマトトぶっているつもりはないが具体的に言うのはまだ恥ずかしい。そうでなくてもすでに三神に抱かれているなんて自分が信じられない。
『……あの娘のことか。しかたない。だがその代わりに……』
『……あっ……』
ため息混じりに言いながらも青龍はいたずらを思いついた子どものような表情をした。そうして香子は夕飯の時間まで、青龍に甘く啼かされたのだのだった。
王は紅児の父親の名前を無事聞き取ることができたようだった。セレスト王国の言語はアルファベットを使っているらしい。ただそうなると当て字が問題となってくる。漢字を持たない人の名前も全て漢字で当て字をする為どの漢字を当てたのか推測になってしまうからだった。三年前ということとグッテンバーグという姓、セレスト王国からの貿易商というだけでどこまで探せるのか未知数である。
だが香子はなんとなく紅児はいずれ帰国できるだろうと思っている。これはなんの根拠もない、いわば女の勘というやつである。
紅児は侍女になりたいと答えてくれたが、手続きなどの関係でそれから三日間体を休めるよう専念してもらうことにした。馬車道に投げ出された際の打ち身が思ったより体に堪えたらしい。今までの生活も全て関係しているのだろうと香子は同情した。
紅児の養父は馬遼の店で手伝いをするらしい。そこでしばらく路銀を稼いでから戻るのだろう。香子としては紅児の養父にもっときちんとお礼が言いたかったが立場というものもある。そんなわけでこっそり馬に礼金を渡してもらい、そこから養父に給料を出してもらうことにした。それについて馬が苦笑していたと聞くが、当たり前のことだと思うので気にしないことにした。
紅児の手続きが終わる前に何度かお茶をした。行くことはないだろうが海の向こうの国、というものに興味がわいた。それによるとセレスト王国はなかなか特殊な国のようだった。
『婚前交渉が盛んな国?』
『そうなんです……』
紅児はうっすらと頬を染めて話してくれた。
性教育は十三歳から始まり(紅児は十一歳でこちらに来たため性教育は受けていない)、成人は十八歳。早い子だと十四歳頃から性交渉をくり返し成人までに最高の相手を見つけるのだとか。しかし結婚後の浮気は厳罰で、男性は鉱山に送られ最低二年は過酷な労働を強いられるらしい。芸能人の不倫が珍しくないどこぞの国に教えてあげたいぐらいである。ただそれによる弊害もあり、結婚後に相手が童貞・処女だった場合「魅力のない人」というレッテルを貼られ離縁されることもあるらしい。奥手な子はどうするのだろうと香子は内心冷汗をかいた。
他国の話は聞けば聞くほど面白く、いろいろ話をしているうちに三日なんてすぐに経ってしまった。
そうして紅児は香子の部屋付きの侍女となった。
―――
紅児が主人公の物語は↓
四神スピンオフ、完結しています。四神本編より話が先行しています。よろしければご覧ください。
「貴方色に染まる」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/977111291/934161364
21
お気に入りに追加
4,026
あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。

転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
rita
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラからモテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!

玉の輿を狙う妹から「邪魔しないで!」と言われているので学業に没頭していたら、王子から求婚されました
歌龍吟伶
恋愛
王立学園四年生のリーリャには、一学年下の妹アーシャがいる。
昔から王子様との結婚を夢見ていたアーシャは自分磨きに余念がない可愛いらしい娘で、六年生である第一王子リュカリウスを狙っているらしい。
入学当時から、「私が王子と結婚するんだからね!お姉ちゃんは邪魔しないで!」と言われていたリーリャは学業に専念していた。
その甲斐あってか学年首位となったある日。
「君のことが好きだから」…まさかの告白!

完)嫁いだつもりでしたがメイドに間違われています
オリハルコン陸
恋愛
嫁いだはずなのに、格好のせいか本気でメイドと勘違いされた貧乏令嬢。そのままうっかりメイドとして馴染んで、その生活を楽しみ始めてしまいます。
◇◇◇◇◇◇◇
「オマケのようでオマケじゃない〜」では、本編の小話や後日談というかたちでまだ語られてない部分を補完しています。
14回恋愛大賞奨励賞受賞しました!
これも読んでくださったり投票してくださった皆様のおかげです。
ありがとうございました!
ざっくりと見直し終わりました。完璧じゃないけど、とりあえずこれで。
この後本格的に手直し予定。(多分時間がかかります)
せっかくですもの、特別な一日を過ごしましょう。いっそ愛を失ってしまえば、女性は誰よりも優しくなれるのですよ。ご存知ありませんでしたか、閣下?
石河 翠
恋愛
夫と折り合いが悪く、嫁ぎ先で冷遇されたあげく離婚することになったイヴ。
彼女はせっかくだからと、屋敷で夫と過ごす最後の日を特別な一日にすることに決める。何かにつけてぶつかりあっていたが、最後くらいは夫の望み通りに振る舞ってみることにしたのだ。
夫の愛人のことを軽蔑していたが、男の操縦方法については学ぶところがあったのだと気がつく彼女。
一方、突然彼女を好ましく感じ始めた夫は、離婚届の提出を取り止めるよう提案するが……。
愛することを止めたがゆえに、夫のわがままにも優しく接することができるようになった妻と、そんな妻の気持ちを最後まで理解できなかった愚かな夫のお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID25290252)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる