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第4部 四神を愛しなさいと言われました
83.エリーザの結婚式を挙げてみました
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紅夏は何度か秦皇島にいる紅児の養父母に会いに行ったりしていたらしいが、うまく紅児に隠すことができたようである。
紅児は養父母が自分の結婚式に参加してくれるとは全く思っていなかった。
準備はしていたが式の日取りは香子が勝手に決めた為、延夕玲と黒月に香子はとても怒られた。侍女たちは嬉々として紅児の髪や衣裳を合わせたりしていた。
『明後日とはどういうことですか!? 聞いておりませんよ!』
『花嫁様、準備というものがあるでしょう!』
『だ、だいたい終わったかなーって……』
夕玲と黒月の息はぴったりだった。仲良くなったのはいいことだが、なんとなく香子は釈然としないものを感じた。それを二人も感じ取ったのか、余計に叱られてしまったのは余談である。
結婚式の流れなどを確認し、香子は紅夏に声をかけた。
『あまりこういうことは言いたくないのだけど……いいこと? 食事を取らせるのだけは忘れないでよ?』
『はい』
式の後は一応食事会をするのだが、頃合いを見て紅夏と紅児は下がるのだ。それからはいわゆる初夜である。だから紅児にはしっかり食事をさせておけと釘を刺したのである。あんまり他人の閨事情を考えたくはなかったが、せっかくの結婚式だ。香子としてはいい思い出にしてあげたかった。
紅夏は、そんなことわかってますよという態度であったけれど。
そうして。
天気のよい、よき日に紅夏と紅児は結婚式を挙げた。
唐の結婚式の衣裳である。紅児は若草色のひらひらした衣裳を着て、紅夏は黒い冠を被り、黒い官吏のような衣裳を着た。
紅児の養父母も招き、香子は感無量だった。
(誰かの結婚式に参加するのって、これが初めてかも……)
養父母を招いたことで紅児が感激してしまったらしく、
『花嫁様っ、大好きです!』
と香子は紅児に告白されてしまった。紅夏の口元は笑んでいたが、射殺さんばかりに睨まれて香子は困ってしまった。でも泣いて縋りついてくる紅児をかわいいとも思った。
そんなこんなでどうにか紅児の結婚式は終った。
『……終わったー……』
夜である。
今頃紅児は紅夏に食われているのだろうと思ったら微妙ではあるが、したいと思っていたことができたことで香子は満足した。
そして今は玄武の室にいて、玄武の腕の中だ。朱雀にこれから熱をもらって、玄武に身を任せることになっている。
先日は朱雀に二人きりで一晩抱かれた。熱くて、甘くて、どろどろに溶けてしまうのではないかと香子は錯覚したほどだった。
『疲れただろう』
『はい、疲れましたけど……楽しかったです』
耳元で囁かれる玄武のバリトンに震えた。こうして落ち着いた状態だと、余計にいい声だなと香子は思う。
四神は顔が美しいだけでなく、声もいいし体格もいい。人の心の機微に疎いはマイナスの要素ではあるが、それらも含めて香子は彼らを好きになってしまっている。
『香子』
朱雀がやってきた。
香子は頬を染める。朱雀は香子に熱を与える為だけに来てくれたから、余計に恥ずかしい。
『愛撫ぐらいは、よいか?』
『かまわない』
朱雀の問いに答えたのは玄武だった。香子は自分が聞かれなかったことに少しだけムッとした。とはいえ、聞いたところで朱雀はしたいことはするだろうからあまり意味はないのだが、ようは気持ちの問題である。
『あぁあっ……』
こんな美しい者たちに身体を見られるのは恥ずかしいと香子は思う。
そんな香子の身体もどんどん作り変えられているが、それは徐々にだったから香子自身にはよくわかっていなかった。
朱雀の熱を与えられ、玄武に甘く抱かれた翌朝、なんとなく香子は自分の身体を見た。
『…………?』
紅児のことが済んで、少し心に余裕が生まれたのかもしれない。
香子はふにふにと真っ白くて大きな自分の胸を揉んだ。
『……あれ?』
自覚はしていたが、こんなに自分の胸は大きかっただろうかと香子は疑問に思った。今度は腕を見る。透き通るように白くなっている。
『香子、如何した?』
玄武が横から香子を抱き寄せた。
『あ……』
そういえばすぐ横に玄武がいたことを思い出し、香子は真っ赤になった。
『え、ええと、その……』
まだ香子は自分の胸に手を当てた状態である。
『胸が疼くのか? どれ』
『あっ……』
手を外され、香子は玄武に胸をやわやわと揉まれた。その頂で赤く色づいている乳首も摘ままれてしゃぶられて、香子は朝からたっぷりと胸を愛撫され、感じさせられてしまったのだった。
『ううう……』
気持ちよかったけど、気持ちよかったけど……香子は複雑な心境だった。
香子のおなかの音が鳴ったことで解放されたが、そうでなければあのまま玄武にまた抱かれてしまったかもしれない。
腹の虫グッジョブ! と香子は思った。
いつも通り朝食は玄武の室の居間の卓に用意された。おいしい料理に舌鼓を打ち、香子はやっと落ち着いたと思った。
『玄武様、私の身体って人ではなくなっているのですよね?』
『ああ、そうだな』
すでに何度も確認したことである。
『見た目はあまり変わってないと思うのですが……この真っ白い肌とか、大きくなってる胸も関係しているのでしょうか』
『今更だ。自分ではなかなか気づかぬことやもしれぬ。出かけるぞ』
『え?』
気が付いた時には、香子は見知らぬ湖のほとりにいた。
これはどういうことなのかと、香子を抱いている玄武を見たのだった。
紅児は養父母が自分の結婚式に参加してくれるとは全く思っていなかった。
準備はしていたが式の日取りは香子が勝手に決めた為、延夕玲と黒月に香子はとても怒られた。侍女たちは嬉々として紅児の髪や衣裳を合わせたりしていた。
『明後日とはどういうことですか!? 聞いておりませんよ!』
『花嫁様、準備というものがあるでしょう!』
『だ、だいたい終わったかなーって……』
夕玲と黒月の息はぴったりだった。仲良くなったのはいいことだが、なんとなく香子は釈然としないものを感じた。それを二人も感じ取ったのか、余計に叱られてしまったのは余談である。
結婚式の流れなどを確認し、香子は紅夏に声をかけた。
『あまりこういうことは言いたくないのだけど……いいこと? 食事を取らせるのだけは忘れないでよ?』
『はい』
式の後は一応食事会をするのだが、頃合いを見て紅夏と紅児は下がるのだ。それからはいわゆる初夜である。だから紅児にはしっかり食事をさせておけと釘を刺したのである。あんまり他人の閨事情を考えたくはなかったが、せっかくの結婚式だ。香子としてはいい思い出にしてあげたかった。
紅夏は、そんなことわかってますよという態度であったけれど。
そうして。
天気のよい、よき日に紅夏と紅児は結婚式を挙げた。
唐の結婚式の衣裳である。紅児は若草色のひらひらした衣裳を着て、紅夏は黒い冠を被り、黒い官吏のような衣裳を着た。
紅児の養父母も招き、香子は感無量だった。
(誰かの結婚式に参加するのって、これが初めてかも……)
養父母を招いたことで紅児が感激してしまったらしく、
『花嫁様っ、大好きです!』
と香子は紅児に告白されてしまった。紅夏の口元は笑んでいたが、射殺さんばかりに睨まれて香子は困ってしまった。でも泣いて縋りついてくる紅児をかわいいとも思った。
そんなこんなでどうにか紅児の結婚式は終った。
『……終わったー……』
夜である。
今頃紅児は紅夏に食われているのだろうと思ったら微妙ではあるが、したいと思っていたことができたことで香子は満足した。
そして今は玄武の室にいて、玄武の腕の中だ。朱雀にこれから熱をもらって、玄武に身を任せることになっている。
先日は朱雀に二人きりで一晩抱かれた。熱くて、甘くて、どろどろに溶けてしまうのではないかと香子は錯覚したほどだった。
『疲れただろう』
『はい、疲れましたけど……楽しかったです』
耳元で囁かれる玄武のバリトンに震えた。こうして落ち着いた状態だと、余計にいい声だなと香子は思う。
四神は顔が美しいだけでなく、声もいいし体格もいい。人の心の機微に疎いはマイナスの要素ではあるが、それらも含めて香子は彼らを好きになってしまっている。
『香子』
朱雀がやってきた。
香子は頬を染める。朱雀は香子に熱を与える為だけに来てくれたから、余計に恥ずかしい。
『愛撫ぐらいは、よいか?』
『かまわない』
朱雀の問いに答えたのは玄武だった。香子は自分が聞かれなかったことに少しだけムッとした。とはいえ、聞いたところで朱雀はしたいことはするだろうからあまり意味はないのだが、ようは気持ちの問題である。
『あぁあっ……』
こんな美しい者たちに身体を見られるのは恥ずかしいと香子は思う。
そんな香子の身体もどんどん作り変えられているが、それは徐々にだったから香子自身にはよくわかっていなかった。
朱雀の熱を与えられ、玄武に甘く抱かれた翌朝、なんとなく香子は自分の身体を見た。
『…………?』
紅児のことが済んで、少し心に余裕が生まれたのかもしれない。
香子はふにふにと真っ白くて大きな自分の胸を揉んだ。
『……あれ?』
自覚はしていたが、こんなに自分の胸は大きかっただろうかと香子は疑問に思った。今度は腕を見る。透き通るように白くなっている。
『香子、如何した?』
玄武が横から香子を抱き寄せた。
『あ……』
そういえばすぐ横に玄武がいたことを思い出し、香子は真っ赤になった。
『え、ええと、その……』
まだ香子は自分の胸に手を当てた状態である。
『胸が疼くのか? どれ』
『あっ……』
手を外され、香子は玄武に胸をやわやわと揉まれた。その頂で赤く色づいている乳首も摘ままれてしゃぶられて、香子は朝からたっぷりと胸を愛撫され、感じさせられてしまったのだった。
『ううう……』
気持ちよかったけど、気持ちよかったけど……香子は複雑な心境だった。
香子のおなかの音が鳴ったことで解放されたが、そうでなければあのまま玄武にまた抱かれてしまったかもしれない。
腹の虫グッジョブ! と香子は思った。
いつも通り朝食は玄武の室の居間の卓に用意された。おいしい料理に舌鼓を打ち、香子はやっと落ち着いたと思った。
『玄武様、私の身体って人ではなくなっているのですよね?』
『ああ、そうだな』
すでに何度も確認したことである。
『見た目はあまり変わってないと思うのですが……この真っ白い肌とか、大きくなってる胸も関係しているのでしょうか』
『今更だ。自分ではなかなか気づかぬことやもしれぬ。出かけるぞ』
『え?』
気が付いた時には、香子は見知らぬ湖のほとりにいた。
これはどういうことなのかと、香子を抱いている玄武を見たのだった。
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