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第1部 四神と結婚しろと言われました
118.あまりにご都合主義な気がします ※R15
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言葉を間違っただろうかと香子は眉を寄せる。元々『生理』なんて単語を使うシチュエーションなんてそうそうないものだと香子も思う。男性に求められて「だめっ! 今日は生理なの!」なんていうシチュエーションに陥るほど経験があるわけでもない。
それともこの世界の『生理』の概念は違うのだろうか。
『月経か……人間の女性にはほぼ毎月訪れるものとは聞いているが……』
玄武が呟くように言う。
(その麗しい唇で月経とか言うのやめてください!)
二十二歳と年だけはとっていても香子はまだうら若き女性である。男性の口から生理とか聞くのはなんだかとても恥ずかしい。
『すでにそなたは玄武兄と交わったではないか。月経などこぬ』
「…………は?」
聞き捨てならないことをさらっと朱雀に言われ、香子は首を傾げた。
男性とHして月経がこない原因といえば?
『……えーと、それはもしかして……私妊娠してるって、ことですかっ!?』
そんなのした翌日にわかってたまるかと思うのだが神様相手だからそれもありかなと考えたりもする。
朱雀が嘆息した。
そんな可哀そうな子を見るような目で見るのはやめてもらえないだろうか。
『そなたの体はすでに我らを受け入れらるように造りかえられている。我ら四神に発情期の概念はない為、そなたはいつでも我らを受け入れられるようになったのだ』
『えええええ!?』
(発情期の概念がないって、年中発情してるってことじゃん!)
香子は両手で自分の頬を押さえた。
それにしてもなんという強引な荒技を使うのだろう。
『で、でもそれじゃ妊娠したかどうかわからないじゃないですか……』
せめてもの抵抗にと言ってみると、
『そなたが子を宿せばすぐにわかる』
当り前のように言われた。
(そーだよね、神様だもんねー……)
「うー……」
別に朱雀に抱かれたくないとかそういうことではないのだ。ただあんな快感を毎日与えられたらと思うと怖くてたまらない。
けれどそれと同時にこの髪色を捨てたくはない。
誰にも理解できないことかもしれないが、このワインレッドの髪はいわば香子にとっての仮面のようなものなのである。これはかつて女子高校生がガングロと呼ばれるメイクをしたこととも共通する心理といえるかもしれない。
『あの……もし朱雀様と同じ髪色になっても、元の髪色に戻すことは可能なんでしょうか?』
朱雀は頷いた。
『そなたが望めばいつでも髪の色は元に戻る。ただ、また赤にするには同じことをする必要はあるが……』
元の色に戻すのは簡単だけど色を入れるのは難しいということだ。けれどきっと黒に戻したらもう二度と赤にすることはないだろうと香子は想像する。
今の香子にはまだこの赤い髪が必要だった。
だが朱雀に抱かれるのはもちろんそれだけではない。一番最初に自分を攫った朱雀のことを香子はなんだかんだ言って好きなのだ。
そこでまた一つ疑問が生まれる。
『あの……くだらない質問なんですが、玄武様の髪は黒、白虎様は白、青龍様は緑ですよね? それらの髪色に変えるってことも可能なんですか?』
『残念ながらそれはできない。髪の色を変えるにはどうやら一定以上の熱が必要なようだ』
(定着には熱が必要ってことねー……)
わかったようなわからないような理屈である。
『白や緑に変えてみたいと思うか?』
そう尋ねながら朱雀に抱き寄せられる。なんだか目が笑っていないように見えて、香子は冷汗をかいた。
『た、ただの疑問です。赤に変えられるなら他の色にも変えられるかなーって……』
『残念だったな』
そう言う唇が重ねられる。もう待ってくれる気はないようだった。
舌を差し入れられ、口腔内を舐められる。最初はあやすようだったそれもすぐに激しくなる。そうしながら夜着の中に朱雀の手が入ってきて、香子のあまり大きくはない胸をやわやわと揉み始めた。二人の愛撫に慣れてきた身体はすぐにツン、と乳首を立たせてしまう。それを指先で摘ままれ、香子は思わず甘い声を漏らした。
「……んんっ……」
そしてその夜、香子は玄武と朱雀の愛撫を受けながら朱雀を受け入れたのだった。
それともこの世界の『生理』の概念は違うのだろうか。
『月経か……人間の女性にはほぼ毎月訪れるものとは聞いているが……』
玄武が呟くように言う。
(その麗しい唇で月経とか言うのやめてください!)
二十二歳と年だけはとっていても香子はまだうら若き女性である。男性の口から生理とか聞くのはなんだかとても恥ずかしい。
『すでにそなたは玄武兄と交わったではないか。月経などこぬ』
「…………は?」
聞き捨てならないことをさらっと朱雀に言われ、香子は首を傾げた。
男性とHして月経がこない原因といえば?
『……えーと、それはもしかして……私妊娠してるって、ことですかっ!?』
そんなのした翌日にわかってたまるかと思うのだが神様相手だからそれもありかなと考えたりもする。
朱雀が嘆息した。
そんな可哀そうな子を見るような目で見るのはやめてもらえないだろうか。
『そなたの体はすでに我らを受け入れらるように造りかえられている。我ら四神に発情期の概念はない為、そなたはいつでも我らを受け入れられるようになったのだ』
『えええええ!?』
(発情期の概念がないって、年中発情してるってことじゃん!)
香子は両手で自分の頬を押さえた。
それにしてもなんという強引な荒技を使うのだろう。
『で、でもそれじゃ妊娠したかどうかわからないじゃないですか……』
せめてもの抵抗にと言ってみると、
『そなたが子を宿せばすぐにわかる』
当り前のように言われた。
(そーだよね、神様だもんねー……)
「うー……」
別に朱雀に抱かれたくないとかそういうことではないのだ。ただあんな快感を毎日与えられたらと思うと怖くてたまらない。
けれどそれと同時にこの髪色を捨てたくはない。
誰にも理解できないことかもしれないが、このワインレッドの髪はいわば香子にとっての仮面のようなものなのである。これはかつて女子高校生がガングロと呼ばれるメイクをしたこととも共通する心理といえるかもしれない。
『あの……もし朱雀様と同じ髪色になっても、元の髪色に戻すことは可能なんでしょうか?』
朱雀は頷いた。
『そなたが望めばいつでも髪の色は元に戻る。ただ、また赤にするには同じことをする必要はあるが……』
元の色に戻すのは簡単だけど色を入れるのは難しいということだ。けれどきっと黒に戻したらもう二度と赤にすることはないだろうと香子は想像する。
今の香子にはまだこの赤い髪が必要だった。
だが朱雀に抱かれるのはもちろんそれだけではない。一番最初に自分を攫った朱雀のことを香子はなんだかんだ言って好きなのだ。
そこでまた一つ疑問が生まれる。
『あの……くだらない質問なんですが、玄武様の髪は黒、白虎様は白、青龍様は緑ですよね? それらの髪色に変えるってことも可能なんですか?』
『残念ながらそれはできない。髪の色を変えるにはどうやら一定以上の熱が必要なようだ』
(定着には熱が必要ってことねー……)
わかったようなわからないような理屈である。
『白や緑に変えてみたいと思うか?』
そう尋ねながら朱雀に抱き寄せられる。なんだか目が笑っていないように見えて、香子は冷汗をかいた。
『た、ただの疑問です。赤に変えられるなら他の色にも変えられるかなーって……』
『残念だったな』
そう言う唇が重ねられる。もう待ってくれる気はないようだった。
舌を差し入れられ、口腔内を舐められる。最初はあやすようだったそれもすぐに激しくなる。そうしながら夜着の中に朱雀の手が入ってきて、香子のあまり大きくはない胸をやわやわと揉み始めた。二人の愛撫に慣れてきた身体はすぐにツン、と乳首を立たせてしまう。それを指先で摘ままれ、香子は思わず甘い声を漏らした。
「……んんっ……」
そしてその夜、香子は玄武と朱雀の愛撫を受けながら朱雀を受け入れたのだった。
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