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第1部 四神と結婚しろと言われました
81.熱を受けるのはたいへんでした ※R15
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寝室の扉を開き、朱雀はそっと床に香子を横たわらせる。その時にはすでにガウンが取り去られており、香子はその素早さにある意味感心した。
『なかなかに煽情的だな……』
薄絹の夜着はあからさまに透けているものではないが、見る者が見れば情欲を煽るだろう。朱雀は赤くなった香子の髪に口づけた。
『始めよう』
すっと夜着の合わせを開く。香子は恥ずかしさに顔を背け、胸をそっと手で隠すようにした。朱雀はそれに薄く笑みを浮かべる。
香子はそれほど大きくはない自分の胸を、少しだけ気にしていた。だがその行動は朱雀を意識したようにも見え、熱を与えるだけという約束をしていなければ今にもむしゃぶりついてしまっていただろう。しかも夜着の下には何も身につけていない。一歩間違えれば朱雀の前にどうぞと差し出されたごちそうのようでもあった。
朱雀は苦笑しながら香子の腹に手を当てる。そして臍の下の丹田の位置を探し当てると、そこに顔を寄せた。
ぺろぺろと舐められると、香子の体がひくりと震える。
最初はくすぐったさだけだったが、次第にじわじわと体が熱くなってきた。
『……あ……』
香子の唇から思わず声が漏れる。熱は丹田から広がり、その熱さのせいか秘部から蜜がとろとろと流れはじめた。
(何、これ……?)
胸まで伝わってきた熱に乳首がじんじんしてくる。そしてその熱は容赦なく全身を覆い、香子はあまりの熱に瞳を潤ませた。
そんな香子の様子を朱雀が見ている。
『香子、大丈夫か?』
香子はいやいやをするように首を振った。
全然大丈夫なんかじゃない。
こんな熱を二時間もただ抱え続けたらどうにかなってしまいそうで、香子は朱雀に手を伸ばした。
「……こわい……こわいよぅ……朱雀さまぁ……」
熱に浮かされて、香子はすでに自分が何をしているのかよくわかっていなかった。朱雀はその姿にごくりと唾を飲み込む。
『香子、香子、触れてもよいか? そなたの熱を少しでも紛らわせるにはこうするしかない……』
そう言って朱雀は香子の胸の頂に口づけた。
「……ああっ……!」
熱で敏感になっているそこをちゅうっと吸われ、香子の体が跳ねる。
『我だけではそなたを傷つけてしまうやもしれぬ。玄武兄を呼んでもよいか?』
全身を巡る熱をどうにかしてほしくて、香子はわけもわからぬままこくこくと頷いた。それに朱雀が香子の胸をやわやわと揉むことで応えた。
「やああっ……!」
『玄武兄!』
居間に向かって朱雀が声をかける。ほどなくして扉が開き、玄武が入ってきた。
すぐに床に近づき、目尻を伝って流れる涙を唇で吸う。
『玄武様……朱雀様……助けてぇ……』
『香子……』
玄武は愛しくてならないというように香子を眺め、そして朱雀に目配せした。朱雀が心得たように香子の足を広げ、その間に体を入れる。
そして二神と香子は、互いの熱に溺れた。
* *
香子の体の熱が沈静化するのと、力尽きたように寝入ったのはほぼ同時だった。
『一時辰といったところか……』
発散させるようにしたにも関わらず、約二時間香子の熱は消えなかった。もしかしたら身の内に熱を取り込みやすいのかもしれない。
『朱雀、さすがに毎日これを与えるのは酷だろう』
『……いずれ慣れてもらわねば困ります。我の子を産んでもらうにはこれしか方法がありません』
それに玄武は眉を寄せた。朱雀が言うことは間違っていない。だがまだ慣れない体に与えるには朱雀の熱はきつすぎるように感じる。
『この先続けるかどうか、決めるのは香子だ』
『はい』
ただ、と朱雀が続ける。
『髪の色を替えるには熱を与え続けた時間に比例しますから、十日も続ければ体に準備はできるでしょう』
『確かにな』
丸一日熱を受け続けるか、細切れに一日分の熱を受けるかということらしい。日をあまり開けないことが条件で、もちろん最後は朱雀自身を受け入れなければ意味がないのだが。
『先日与えた熱も有効か』
『はい、これであと十日も続ければと』
朱雀の言に玄武は内心複雑だった。おそらく十日の間熱と愛撫を受け続ければ朱雀を受け入れることはそれほど苦ではないかもしれない。一度体を重ねれば情が生まれるだろう。
(もしかしたら、香子は朱雀を選ぶかもしれぬ……)
朱雀は玄武を立てたのか、部屋を出ていった。香子の隣に寄りそいながら、玄武はそんなことを思った。
『なかなかに煽情的だな……』
薄絹の夜着はあからさまに透けているものではないが、見る者が見れば情欲を煽るだろう。朱雀は赤くなった香子の髪に口づけた。
『始めよう』
すっと夜着の合わせを開く。香子は恥ずかしさに顔を背け、胸をそっと手で隠すようにした。朱雀はそれに薄く笑みを浮かべる。
香子はそれほど大きくはない自分の胸を、少しだけ気にしていた。だがその行動は朱雀を意識したようにも見え、熱を与えるだけという約束をしていなければ今にもむしゃぶりついてしまっていただろう。しかも夜着の下には何も身につけていない。一歩間違えれば朱雀の前にどうぞと差し出されたごちそうのようでもあった。
朱雀は苦笑しながら香子の腹に手を当てる。そして臍の下の丹田の位置を探し当てると、そこに顔を寄せた。
ぺろぺろと舐められると、香子の体がひくりと震える。
最初はくすぐったさだけだったが、次第にじわじわと体が熱くなってきた。
『……あ……』
香子の唇から思わず声が漏れる。熱は丹田から広がり、その熱さのせいか秘部から蜜がとろとろと流れはじめた。
(何、これ……?)
胸まで伝わってきた熱に乳首がじんじんしてくる。そしてその熱は容赦なく全身を覆い、香子はあまりの熱に瞳を潤ませた。
そんな香子の様子を朱雀が見ている。
『香子、大丈夫か?』
香子はいやいやをするように首を振った。
全然大丈夫なんかじゃない。
こんな熱を二時間もただ抱え続けたらどうにかなってしまいそうで、香子は朱雀に手を伸ばした。
「……こわい……こわいよぅ……朱雀さまぁ……」
熱に浮かされて、香子はすでに自分が何をしているのかよくわかっていなかった。朱雀はその姿にごくりと唾を飲み込む。
『香子、香子、触れてもよいか? そなたの熱を少しでも紛らわせるにはこうするしかない……』
そう言って朱雀は香子の胸の頂に口づけた。
「……ああっ……!」
熱で敏感になっているそこをちゅうっと吸われ、香子の体が跳ねる。
『我だけではそなたを傷つけてしまうやもしれぬ。玄武兄を呼んでもよいか?』
全身を巡る熱をどうにかしてほしくて、香子はわけもわからぬままこくこくと頷いた。それに朱雀が香子の胸をやわやわと揉むことで応えた。
「やああっ……!」
『玄武兄!』
居間に向かって朱雀が声をかける。ほどなくして扉が開き、玄武が入ってきた。
すぐに床に近づき、目尻を伝って流れる涙を唇で吸う。
『玄武様……朱雀様……助けてぇ……』
『香子……』
玄武は愛しくてならないというように香子を眺め、そして朱雀に目配せした。朱雀が心得たように香子の足を広げ、その間に体を入れる。
そして二神と香子は、互いの熱に溺れた。
* *
香子の体の熱が沈静化するのと、力尽きたように寝入ったのはほぼ同時だった。
『一時辰といったところか……』
発散させるようにしたにも関わらず、約二時間香子の熱は消えなかった。もしかしたら身の内に熱を取り込みやすいのかもしれない。
『朱雀、さすがに毎日これを与えるのは酷だろう』
『……いずれ慣れてもらわねば困ります。我の子を産んでもらうにはこれしか方法がありません』
それに玄武は眉を寄せた。朱雀が言うことは間違っていない。だがまだ慣れない体に与えるには朱雀の熱はきつすぎるように感じる。
『この先続けるかどうか、決めるのは香子だ』
『はい』
ただ、と朱雀が続ける。
『髪の色を替えるには熱を与え続けた時間に比例しますから、十日も続ければ体に準備はできるでしょう』
『確かにな』
丸一日熱を受け続けるか、細切れに一日分の熱を受けるかということらしい。日をあまり開けないことが条件で、もちろん最後は朱雀自身を受け入れなければ意味がないのだが。
『先日与えた熱も有効か』
『はい、これであと十日も続ければと』
朱雀の言に玄武は内心複雑だった。おそらく十日の間熱と愛撫を受け続ければ朱雀を受け入れることはそれほど苦ではないかもしれない。一度体を重ねれば情が生まれるだろう。
(もしかしたら、香子は朱雀を選ぶかもしれぬ……)
朱雀は玄武を立てたのか、部屋を出ていった。香子の隣に寄りそいながら、玄武はそんなことを思った。
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