【完結】巨人族の皇子たち四人と、異世界ラブラブ性活にいたるまで

浅葱

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110.聞き慣れない単語を聞きまして

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 食休みの後はいつも通りだった。
 今日は入浴をと言いだすヒマもなく雷月にベッドに運ばれて、

「今宵は如何して差し上げましょうか?」

 いたずらっ子のような目をして聞かれた。その表情に胸がきゅんきゅんしてしまう。もー、俺のチョロインっぷりってばぁ。

「……意地悪は、やだ」
「はい。真崎さまのおっしゃる通りに」
「……焦らさないで、いっぱい、して……」

 雷月にだったら何をされてもかまわない。

「真崎さま、そんなにかわいいことをおっしゃると止まらなくなってしまいます。少し手加減してください」
「手加減?」

 とさりと床に押し倒されて俺は首を傾げた。そこからどう連想したのか、文浩が先ほどさらりと言った言葉を思い出した。

「あ、そうだ。そういえば魔物って何?」

 そもそも魔法があって、攻撃魔法とかが必要になるってどういう状態なんだろう?
 雷月は少し困ったような顔をした。

「兄上、私も実物は見たことがありませんので……」
「ああ」

 文浩が近くに来た。

「魔物か。王都で見かけることはまずないが、人の少ないところや森、山、大河などに生息している有害な害獣の総称だ。なかには人語を解する物もいるし、人をさらって食らう物もいる」
「そう、なんだ。獣とは違うの?」
「猛獣などとも違う存在だ。人型をとる魔物もいる。特に鬼は我らの天敵だ」
「鬼って……」

 俺が想像した鬼ならなんとも恐ろしい物だと思う。俺は思わず雷月をぎゅっと抱きしめた。雷月が優しく抱きしめ返してくれる。

「……我らの領地には山林があるが、館がある場所からは遠い。だから真崎が魔物を見る機会はないだろう」
「そっか……」

 それならいいけど、とほっとした。あれ? でも領地っていくつかあるんだよな?

「領地ってどこへ移動するんだ? 確か、いくつかあるようなこと言ってたけど……」
「比較的温暖な領地へ移動することにはなっている。王都からもあまり遠くはない。移動は魔法陣を使うから時間はそれほどかからないだろう」
「へえ。……いつ頃移動するの?」
「卵が孵ってからだ。早くとも二月後だな」

 そういえば卵なんてものもあったな。あんまり考えたくないから忘れてたけど。

「そっか……」

 それまで俺はここで過ごすのか。
 多分領地とやらに移動しても、俺はどこかの部屋の中でずっと暮らすことになるんだろうな。”天使”は弱いっていうし。

「……領地へ移動したら、どこかへ連れてってもらうことってできるのかな」
「真崎が望むなら、どこへでも行こう」

 真摯な声でそう言われて、泣きたくなった。
 俺、バカだから……雷月に抱きしめられて、抱いてもらって幸せだから、もう文浩たちのことを許していた。
 元々単純で、愛に飢えてて、誰かに心の底から愛されたいって、抱いてほしいってずっとこじらせていたからなのかもしれない。
 でも本当は許しちゃいけないんだ。文浩たちは俺にひどいことをしたんだから、まだまだ許しちゃいけない。
 涙がこぼれた。

「真崎さま? どうなさいましたか?」

 俺を抱きしめてくれる雷月に心配かけて、俺、もうどうしたらいいんだろう。

「……なんでもない。身体、切ないから抱いて……」
「はい。真崎さま、愛しています」

 そんな、愛してるなんて言ってもらえるような男じゃない。気が多くて、淫乱で……文浩たちに触れられることも期待してて。俺ってサイテーだ。
 雷月は俺の目尻に口づけて涙を吸ってくれた。

「身体が疼いてしまうのですか?」
「……うん……だから、どうにかして……」
「真崎さまはとてもかわいいです……」
「んんっ」

 ちゅ、ちゅと顔中に口づけられ、甘やかされすぎだって思う。でもきっとそれを言ったら別の意味にとられちゃうかもしれないからとても言えない。やがて唇が重なって、俺はほっとした。
 口腔内を舐め回されるのがとても気持ちよくて、すぐに首の後ろが痺れてしまう。

「んっ、んっ……」

 雷月、好き。
 優しく、あやすように口腔内を舐められてすぐに蕩けた。唾液を飲まれ、口端から垂れたそれも舐められた。

「んぁっ……あっ……」

 耳たぶ、首筋、鎖骨と雷月のキスが下がっていく。

「真崎さま、兄上たちにもかわいがってもらいましょう。このかわいい乳首も」
「あっ」

 雷月が俺の乳首を摘まんだ。

「おちんちんも」

 ちんちんをやんわりと握られる。そして、

「おまんこも、すごく気持ちよくなりますよ?」
「あぁんっ!」

 ちんちんを握っていた手を離し、尻穴につぷりと指先を含ませた。
 尻穴は本当に弱いからだめだってばぁ。無意識で腰が揺れてしまう。

「私もおっぱいを舐めさせていただきますから……」
「あっ、あっ……」

 乳首をちゅううっと吸われてがくがく震える。何も言うことができなくて、俺はこくこくと頷いた。

「兄上、真崎さまが触れてもよいと」
「真崎、ありがとう」
「ふふ……四人にかわいがられるのが当たり前になっていただけると嬉しいですね」
「やっと触れられる……」

 文浩たちが天蓋の薄絹を払い、床に上がってきた。これ以上ないというぐらい感じさせられる期待に、俺はびくびくと震えたのだった。
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