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一、
7.一応、大団円です?(一部完結)
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「……化粧をしていないシーアンを見るのも久しぶりだな」
「相変わらず失礼な方ですね。身だしなみ程度にはしてますわよ」
今回私は久しぶりにあの魔法のような化粧をやめてもらい、薄化粧にしてもらった。鏡の中の私は思ったより見られるようにはなっていたが、やはり母や兄の美貌は別格なのだと再認識するには十分だった。
今まで王子が多少なりとも丁寧にエスコートしてくれたのはあの化粧によるものだろう。というわけで今回は私がとるに足らない平凡顔だということを第二王子に再認識させる為あえて薄化粧にした。……なんか自分で言ってて涙が溢れそうだ。
どうせ修道院に行けば顔の造作など関係ない。さあ王子よ、婚約解消を宣言するがよい!!
「一つ確認させろ。婚約を解消した後君はどうするんだ?」
「……誰か適当な方と見合いでもして結婚をしようと思っていますわ」
さすがに修道院に行くとは言えない。すると王子は嘆息した。
「修道院へ行くと言ったそうだな」
「……っっ!?」
私は青くなった。
誰だ、誰がバラした? 王太子か? 王か? 王妃か?
私は動揺を隠すのに必死だった。それに気づいたのか王子は笑った。
「ジンが口を滑らせてくれたぞ。アイツ、本当に君が好きなんだな」
従兄か。そういえば彼にも話してしまった記憶がある。これは後で盛大に締め上げねばなるまい。
私は修道院の選択肢の他にリストとして入れていた「従兄に嫁ぐ」という項目を脳裏から抹消した。口の軽い奴は百害あって一利なしだ。
「……極端な例ですわ。本当に修道院へ行こうとは考えておりません」
「本当だな?」
「ええ」
なんだか確認してくる王子が怖い。
「では誓約書を書け。婚約解消後は絶対に修道院へは行かないと。そうでなければ解消はしない」
「そ、そんな横暴な……」
私は動揺した。王子は私のことなどなんとも思っていないはずである。そう、なんとも……。
「横暴なものか。君が修道院に行くなどサワクーロ公爵が黙っていない。私は僻地に追いやられるだろう。そしてほとぼりがさめた頃に暗殺か……。どちらにせよ君と婚約を解消した時点で中央から追い出されることは必至だ。私にとって一番いい選択はこのまま君と結婚し、イテイーサ嬢を妾にすることだろう」
私は冷汗が背中を伝うのを感じた。バカだバカだと思っていたが腐ってもコイツは王子だった。その危険性に思い当たらないはずがない。
ということはやっぱりゲーム内の王子はアッパラパー(死語)だったんだな。
顔色を変える私に王子は笑んだ。
「だが、君が婚約破棄を望むほど追いつめた責任は私にもある。修道院に行くと言い出すなど相当だろう。婚約は解消してもいい。……ただし条件がある」
なんということだ、完全に立場が逆転してしまった。私はどうにかして青ざめた顔を上げた。
「婚約を解消後、シーアンは修道院には行かない。私たちの婚約解消は円満であり、王家、公爵家共に両家の利益を損なわないと宣言する」
「イ、イテイーサ嬢は……?」
「彼女が望むなら妾にしてあげるよ。もちろん、私がどこかの令嬢と結婚してからにはなるけどね。ああいう頭の悪い子は嫌いじゃない」
うわあ、王族えげつない。そろそろ思考停止したい。
「シーアンは私と婚約解消できればいいんだろう? これぐらいの条件、なんてことはないよな?」
王子の爽やかな笑顔とは対照的に、私は頭痛がしてくるのを感じた。
「……いいですけど。でも、婚約解消の発表はザワーオさまが卒業してからにしてくださいね。それから、卒業のプロムはイテイーサ嬢と参加してくださいませ。私はジン兄さまの相手をつとめます。あと……」
「まだあるのか」
「ええ。……イテイーサ嬢はザワーオさまのことが好きなのです。なのでもしかしたら私や私の周りの人々に何かされた、などと言いだすかもしれません。私は彼女のことをなんとも思っていませんので嫌がらせなどすることは絶対にありません。なので彼女の言うことは真に受けないようお願いします」
「……なんとも思っていないか……。わかった。では誓約書を用意させる。手数だがサインをして戻してくれ」
そう王子が言い、庭園での茶会は終わった。
久しぶりの二人きりだったが、王子はスマートな所作で私を庭園の出口までエスコートしてくれた。
「……シーアン、今まで本当にすまなかった……」
背中越しにそんな呟きを耳にした気がするが、風に流されてしまったのだろう、私は聞こえなかったふりをした。
* *
冬休み中にもう一度、家族を交えて会った。王太子もさすがに何も言わず、静かに私たちの婚約解消はなされた。
第二王子と婚約解消したことは、面倒なので従兄には伝えなかった。修道院行きは潰れたが彼と結婚する気は全くない。
その後も表面上は変化なく過ごした。
プロムの少し前にヒロインが涙目で、私や私の取り巻きに意地悪されたということを訴えたらしいがもちろん王子は笑って取り合わなかった。
「大丈夫だよリトーネ、全てうまくいくさ。私とプロムに参加してくれるだろう?」
「え、でも……王子にはサワクーロ嬢が……」
「いいんだ。彼女はジンと出るから」
「そうなんですか!? じゃあ私王子と出席します!」
こんな軽いやり取りを経て、卒業のプロムも無事終了。
「あれ? 断罪イベントは? 王子エンドだとなかったんだっけ? 私の記憶違いかしら」
ヒロインはまたぶつぶつとこんなことを呟いていたが、王子卒業後に発表された私と王子の婚約解消によってあまりの嬉しさに顔面崩壊したとかしなかったとか。あの顔も愛されメイクとか言って化粧で作られたものだったのか……と私は遠い目をした。
さて、学年も上がり新学期を迎えた私はというと。
王子と婚約解消したということで周りから人が消えてせいせいした。同情の視線を向ける者、ざまあみろというような顔をしている者(主にヒロイン)、そして何故かそわそわしている者など観察していてあきない。
人の噂も75日というぐらいなのでそのうちこれもおさまるだろうとのほほんとしていたが、そうは問屋がおろさなかった。
「シーア! 私と結婚してくれ!」
……学園を卒業したはずのオマエが何故ここにいる……。
新学期が始まってしばらくもしないうちに、従兄が毎朝プロポーズしにくるようになった。王立学園はどちらかといえば従兄の家から近いとはいえどうかと思う。
「嫌です!」
「そうか……残念だがまた明日来よう!!」
「もうこないでください!!」
毎朝懲りもせず花束を置いていく従兄。それを嬉しそうに花瓶に移す侍女たち。アイツは寮の部屋を花屋にでもするつもりか。 そうして朝から疲れながら授業を受け、ランチの時間になるとどこからともなく王太子が現れる。
「シーア、これから昼か。実は見てもらいたい物があるのだが……」
そう言いながらさりげに女の子が好みそうな小物と一緒に書類を見せてくる。ちょっと待て、この書類は気軽に人に見せていいものじゃないだろう。ランチをしながら書類に目を通しああでもないこうでもないと言い合うと、王太子は満足したように小物を私の手に握らせ、
「シーアの考えは素晴らしい。また来る」
と言い残して颯爽と帰っていくのだ。
昼に間に合わない時は放課後に来て王城に誘われたりと、王太子が一体何をしたいのかわからない。
まあしかし目的の一つは果たしたのでいいだろう。とりあえず私がしなければいけないことは早々に婚約者を見つけて結婚し、家を出て行くことである。最愛の兄とそのお嫁さんが気兼ねしなくてもいいようにうまく立ち回らなければならない。
後日、自分が王子妃ではなく妾にされるかもしれないと知ったヒロインに半狂乱で突撃されたり、何故かいつのまにか王太子の婚約者と周りに認識されていたりというショッキングなイベントが待っているのだが、まだこの時の私は想像さえもしていなかった。
第一部おしまい。
「相変わらず失礼な方ですね。身だしなみ程度にはしてますわよ」
今回私は久しぶりにあの魔法のような化粧をやめてもらい、薄化粧にしてもらった。鏡の中の私は思ったより見られるようにはなっていたが、やはり母や兄の美貌は別格なのだと再認識するには十分だった。
今まで王子が多少なりとも丁寧にエスコートしてくれたのはあの化粧によるものだろう。というわけで今回は私がとるに足らない平凡顔だということを第二王子に再認識させる為あえて薄化粧にした。……なんか自分で言ってて涙が溢れそうだ。
どうせ修道院に行けば顔の造作など関係ない。さあ王子よ、婚約解消を宣言するがよい!!
「一つ確認させろ。婚約を解消した後君はどうするんだ?」
「……誰か適当な方と見合いでもして結婚をしようと思っていますわ」
さすがに修道院に行くとは言えない。すると王子は嘆息した。
「修道院へ行くと言ったそうだな」
「……っっ!?」
私は青くなった。
誰だ、誰がバラした? 王太子か? 王か? 王妃か?
私は動揺を隠すのに必死だった。それに気づいたのか王子は笑った。
「ジンが口を滑らせてくれたぞ。アイツ、本当に君が好きなんだな」
従兄か。そういえば彼にも話してしまった記憶がある。これは後で盛大に締め上げねばなるまい。
私は修道院の選択肢の他にリストとして入れていた「従兄に嫁ぐ」という項目を脳裏から抹消した。口の軽い奴は百害あって一利なしだ。
「……極端な例ですわ。本当に修道院へ行こうとは考えておりません」
「本当だな?」
「ええ」
なんだか確認してくる王子が怖い。
「では誓約書を書け。婚約解消後は絶対に修道院へは行かないと。そうでなければ解消はしない」
「そ、そんな横暴な……」
私は動揺した。王子は私のことなどなんとも思っていないはずである。そう、なんとも……。
「横暴なものか。君が修道院に行くなどサワクーロ公爵が黙っていない。私は僻地に追いやられるだろう。そしてほとぼりがさめた頃に暗殺か……。どちらにせよ君と婚約を解消した時点で中央から追い出されることは必至だ。私にとって一番いい選択はこのまま君と結婚し、イテイーサ嬢を妾にすることだろう」
私は冷汗が背中を伝うのを感じた。バカだバカだと思っていたが腐ってもコイツは王子だった。その危険性に思い当たらないはずがない。
ということはやっぱりゲーム内の王子はアッパラパー(死語)だったんだな。
顔色を変える私に王子は笑んだ。
「だが、君が婚約破棄を望むほど追いつめた責任は私にもある。修道院に行くと言い出すなど相当だろう。婚約は解消してもいい。……ただし条件がある」
なんということだ、完全に立場が逆転してしまった。私はどうにかして青ざめた顔を上げた。
「婚約を解消後、シーアンは修道院には行かない。私たちの婚約解消は円満であり、王家、公爵家共に両家の利益を損なわないと宣言する」
「イ、イテイーサ嬢は……?」
「彼女が望むなら妾にしてあげるよ。もちろん、私がどこかの令嬢と結婚してからにはなるけどね。ああいう頭の悪い子は嫌いじゃない」
うわあ、王族えげつない。そろそろ思考停止したい。
「シーアンは私と婚約解消できればいいんだろう? これぐらいの条件、なんてことはないよな?」
王子の爽やかな笑顔とは対照的に、私は頭痛がしてくるのを感じた。
「……いいですけど。でも、婚約解消の発表はザワーオさまが卒業してからにしてくださいね。それから、卒業のプロムはイテイーサ嬢と参加してくださいませ。私はジン兄さまの相手をつとめます。あと……」
「まだあるのか」
「ええ。……イテイーサ嬢はザワーオさまのことが好きなのです。なのでもしかしたら私や私の周りの人々に何かされた、などと言いだすかもしれません。私は彼女のことをなんとも思っていませんので嫌がらせなどすることは絶対にありません。なので彼女の言うことは真に受けないようお願いします」
「……なんとも思っていないか……。わかった。では誓約書を用意させる。手数だがサインをして戻してくれ」
そう王子が言い、庭園での茶会は終わった。
久しぶりの二人きりだったが、王子はスマートな所作で私を庭園の出口までエスコートしてくれた。
「……シーアン、今まで本当にすまなかった……」
背中越しにそんな呟きを耳にした気がするが、風に流されてしまったのだろう、私は聞こえなかったふりをした。
* *
冬休み中にもう一度、家族を交えて会った。王太子もさすがに何も言わず、静かに私たちの婚約解消はなされた。
第二王子と婚約解消したことは、面倒なので従兄には伝えなかった。修道院行きは潰れたが彼と結婚する気は全くない。
その後も表面上は変化なく過ごした。
プロムの少し前にヒロインが涙目で、私や私の取り巻きに意地悪されたということを訴えたらしいがもちろん王子は笑って取り合わなかった。
「大丈夫だよリトーネ、全てうまくいくさ。私とプロムに参加してくれるだろう?」
「え、でも……王子にはサワクーロ嬢が……」
「いいんだ。彼女はジンと出るから」
「そうなんですか!? じゃあ私王子と出席します!」
こんな軽いやり取りを経て、卒業のプロムも無事終了。
「あれ? 断罪イベントは? 王子エンドだとなかったんだっけ? 私の記憶違いかしら」
ヒロインはまたぶつぶつとこんなことを呟いていたが、王子卒業後に発表された私と王子の婚約解消によってあまりの嬉しさに顔面崩壊したとかしなかったとか。あの顔も愛されメイクとか言って化粧で作られたものだったのか……と私は遠い目をした。
さて、学年も上がり新学期を迎えた私はというと。
王子と婚約解消したということで周りから人が消えてせいせいした。同情の視線を向ける者、ざまあみろというような顔をしている者(主にヒロイン)、そして何故かそわそわしている者など観察していてあきない。
人の噂も75日というぐらいなのでそのうちこれもおさまるだろうとのほほんとしていたが、そうは問屋がおろさなかった。
「シーア! 私と結婚してくれ!」
……学園を卒業したはずのオマエが何故ここにいる……。
新学期が始まってしばらくもしないうちに、従兄が毎朝プロポーズしにくるようになった。王立学園はどちらかといえば従兄の家から近いとはいえどうかと思う。
「嫌です!」
「そうか……残念だがまた明日来よう!!」
「もうこないでください!!」
毎朝懲りもせず花束を置いていく従兄。それを嬉しそうに花瓶に移す侍女たち。アイツは寮の部屋を花屋にでもするつもりか。 そうして朝から疲れながら授業を受け、ランチの時間になるとどこからともなく王太子が現れる。
「シーア、これから昼か。実は見てもらいたい物があるのだが……」
そう言いながらさりげに女の子が好みそうな小物と一緒に書類を見せてくる。ちょっと待て、この書類は気軽に人に見せていいものじゃないだろう。ランチをしながら書類に目を通しああでもないこうでもないと言い合うと、王太子は満足したように小物を私の手に握らせ、
「シーアの考えは素晴らしい。また来る」
と言い残して颯爽と帰っていくのだ。
昼に間に合わない時は放課後に来て王城に誘われたりと、王太子が一体何をしたいのかわからない。
まあしかし目的の一つは果たしたのでいいだろう。とりあえず私がしなければいけないことは早々に婚約者を見つけて結婚し、家を出て行くことである。最愛の兄とそのお嫁さんが気兼ねしなくてもいいようにうまく立ち回らなければならない。
後日、自分が王子妃ではなく妾にされるかもしれないと知ったヒロインに半狂乱で突撃されたり、何故かいつのまにか王太子の婚約者と周りに認識されていたりというショッキングなイベントが待っているのだが、まだこの時の私は想像さえもしていなかった。
第一部おしまい。
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