42 / 46
41.オナホの使い道は?
しおりを挟む
「他の人に使わせてみる? ってなんでまた?」
翌日魔法師団長に相談したら首を傾げられた。
「えーと、だって僕ライヤしか知らないから、他の人としたらどんなかんじなのかなって思いまして」
「……それ、ライヤ君には言ってないよね?」
「? 言ってませんよ?」
団長は少し困ったような顔をした。
「それ、ヤーナのお尻オナホにして誰かに使わせてもいいけどさ、使わせた後どうするの?」
「? どうもしませんよ?」
試してみたいだけだし。
「ヤーナのお尻オナホが気に入られちゃって返してもらえなくなったらどうする?」
「時間で解除できるようにした方がいいですね」
いけないいけない。その機能をつけておくの忘れてた。魔石で変換する方は時間設定つけたんだけどね。
「確かに、それもそうなんだけどさ」
座って、って促されたのでソファに腰掛けた。副団長がお茶を出してくれた。ありがとうございます、と頭を下げる。
「ヤーナ、人同士の恋愛だとそこらへんは当事者間でどうにかしろなんだけど……ライヤって竜族だよね?」
「竜族の混血だって聞きました」
「だよね~……じゃあそういう浮気みたいなのは止めた方がいいと思う」
浮気? オナホ越しにするのが浮気になるの? なんだかとても微妙だ。それに別に僕はまだライヤに返事はしてないし。
「浮気、って言われても……」
「ただの忠告だから、聞いて判断するのはヤーナだけど。竜族は何回か抱いた相手は番(つがい)と認識するんだよ」
「……蛇族もそうでしたっけ?」
「うん、蛇族ほどではないけど、番になったら四六時中相手を抱いてるしね。とにかく独占欲がハンパなく強いワケ。だからヤーナにその気があろうがなかろうが関係なく、ライヤ君にとってヤーナはもう大事な伴侶なんだと思うよ」
話はわかった。
「……でも、オナホですよ?」
「感覚がダイレクトに伝わって気持ちよくなっちゃうんだから疑似浮気と言ってもいいんじゃない? だいたい、誰に頼むつもり?」
「うーん?」
それを探してもらおうとここに来たんだった。
「団長、誰か紹介……」
「むーり。まだ私は命が惜しい」
「ええー」
「自分で探すかライヤ君と話し合った方がいいよ」
「……そうするかなぁ……」
ライヤがいいっていうかもしれないし、同僚とか紹介してくれるかもしれないし。
「マジかー……」
何故か団長は額辺りに手を当てて天を仰いだ。なのにその目はこちらからは絶対に見えないんだから不思議だよね。
「どーにかしてみます。ところで魔石用のオナホどうでした?」
作成してきた5つを納めながら聞いてみた。
「ああうん、すごかったよ。それこそイキッぱなしになっちゃってさ。聞きたいことは全部聞き出したから監視付きで王都の鉱山に下げ渡したよ~。あと拷問官が気に入っちゃったみたいでね。一本個人でほしいって言ってたから売ることにしたよ。いいよね?」
「ええ、それはもうご自由に」
きっと昨日見た犯罪奴隷に使うんだろうなと思った。ま、僕には関係ない話だよね。
「でね、ここからが本題なんだけど」
「はい」
仕事の話だと居住まいを正す。
「この魔道具は一般向けの販売は行わないことにした」
「ええ? なんでですか?」
「簡単に悪用される恐れがあるからだよ」
「……ああ」
言われてみればそうかもしれない。
「好きな相手を脅して魔力を流させることは簡単にできるし、それで犯されたりしたら相手に逆らえなくなっちゃうよね? 幸せな恋人同士とか、夫婦間なら性生活のスパイスとしてありかもしれないけど、一般に売り出すのは難しいんだ。ヤーナならわかるよね?」
「……はい、わかります」
元々自分の好奇心を満たす為に作ったんだから文句は言っちゃいけない。
「娼館とかでは……」
「限定的にね、目隠しをした童貞君に使わせるって方法は考えてる。王様はもう童貞の相手もしないし、みんなの相手をしてくれる天使様は今一人しかいないからね」
「それならいいのかな……。使い道を考えてくださりありがとうございます」
団長がにこっとした。見えてるのは相変わらず鼻から下だけだけど。
「礼を言うには及ばないよ。私もかなり楽しませてもらってるし」
みたいですよね。
「いっぱい稼げると思うから楽しみにしててね」
「はい」
気前のいい話を聞いてご機嫌になった僕は、団長の忠告をすっかり忘れてしまった。
で、ライヤに相談したんだけど。
「……ヤーナ、俺以外の誰としたいって?」
なんで僕今壁ドンされてるのかな?
翌日魔法師団長に相談したら首を傾げられた。
「えーと、だって僕ライヤしか知らないから、他の人としたらどんなかんじなのかなって思いまして」
「……それ、ライヤ君には言ってないよね?」
「? 言ってませんよ?」
団長は少し困ったような顔をした。
「それ、ヤーナのお尻オナホにして誰かに使わせてもいいけどさ、使わせた後どうするの?」
「? どうもしませんよ?」
試してみたいだけだし。
「ヤーナのお尻オナホが気に入られちゃって返してもらえなくなったらどうする?」
「時間で解除できるようにした方がいいですね」
いけないいけない。その機能をつけておくの忘れてた。魔石で変換する方は時間設定つけたんだけどね。
「確かに、それもそうなんだけどさ」
座って、って促されたのでソファに腰掛けた。副団長がお茶を出してくれた。ありがとうございます、と頭を下げる。
「ヤーナ、人同士の恋愛だとそこらへんは当事者間でどうにかしろなんだけど……ライヤって竜族だよね?」
「竜族の混血だって聞きました」
「だよね~……じゃあそういう浮気みたいなのは止めた方がいいと思う」
浮気? オナホ越しにするのが浮気になるの? なんだかとても微妙だ。それに別に僕はまだライヤに返事はしてないし。
「浮気、って言われても……」
「ただの忠告だから、聞いて判断するのはヤーナだけど。竜族は何回か抱いた相手は番(つがい)と認識するんだよ」
「……蛇族もそうでしたっけ?」
「うん、蛇族ほどではないけど、番になったら四六時中相手を抱いてるしね。とにかく独占欲がハンパなく強いワケ。だからヤーナにその気があろうがなかろうが関係なく、ライヤ君にとってヤーナはもう大事な伴侶なんだと思うよ」
話はわかった。
「……でも、オナホですよ?」
「感覚がダイレクトに伝わって気持ちよくなっちゃうんだから疑似浮気と言ってもいいんじゃない? だいたい、誰に頼むつもり?」
「うーん?」
それを探してもらおうとここに来たんだった。
「団長、誰か紹介……」
「むーり。まだ私は命が惜しい」
「ええー」
「自分で探すかライヤ君と話し合った方がいいよ」
「……そうするかなぁ……」
ライヤがいいっていうかもしれないし、同僚とか紹介してくれるかもしれないし。
「マジかー……」
何故か団長は額辺りに手を当てて天を仰いだ。なのにその目はこちらからは絶対に見えないんだから不思議だよね。
「どーにかしてみます。ところで魔石用のオナホどうでした?」
作成してきた5つを納めながら聞いてみた。
「ああうん、すごかったよ。それこそイキッぱなしになっちゃってさ。聞きたいことは全部聞き出したから監視付きで王都の鉱山に下げ渡したよ~。あと拷問官が気に入っちゃったみたいでね。一本個人でほしいって言ってたから売ることにしたよ。いいよね?」
「ええ、それはもうご自由に」
きっと昨日見た犯罪奴隷に使うんだろうなと思った。ま、僕には関係ない話だよね。
「でね、ここからが本題なんだけど」
「はい」
仕事の話だと居住まいを正す。
「この魔道具は一般向けの販売は行わないことにした」
「ええ? なんでですか?」
「簡単に悪用される恐れがあるからだよ」
「……ああ」
言われてみればそうかもしれない。
「好きな相手を脅して魔力を流させることは簡単にできるし、それで犯されたりしたら相手に逆らえなくなっちゃうよね? 幸せな恋人同士とか、夫婦間なら性生活のスパイスとしてありかもしれないけど、一般に売り出すのは難しいんだ。ヤーナならわかるよね?」
「……はい、わかります」
元々自分の好奇心を満たす為に作ったんだから文句は言っちゃいけない。
「娼館とかでは……」
「限定的にね、目隠しをした童貞君に使わせるって方法は考えてる。王様はもう童貞の相手もしないし、みんなの相手をしてくれる天使様は今一人しかいないからね」
「それならいいのかな……。使い道を考えてくださりありがとうございます」
団長がにこっとした。見えてるのは相変わらず鼻から下だけだけど。
「礼を言うには及ばないよ。私もかなり楽しませてもらってるし」
みたいですよね。
「いっぱい稼げると思うから楽しみにしててね」
「はい」
気前のいい話を聞いてご機嫌になった僕は、団長の忠告をすっかり忘れてしまった。
で、ライヤに相談したんだけど。
「……ヤーナ、俺以外の誰としたいって?」
なんで僕今壁ドンされてるのかな?
10
お気に入りに追加
1,632
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
【完結】悪役令息の従者に転職しました
*
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく、舞踏会編、はじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる