【完結】ナルシストな僕のオナホが繋がる先は

浅葱

文字の大きさ
上 下
13 / 46

12.オナホを使うためのお膳立て

しおりを挟む
「伝言を渡し忘れた」

 食堂でごはんを食べていたら副団長が魔法師団長からだというメモを渡しに来た。なんだろう?

「一週間以外の仕事はしなくていいそうだ」

 呆れたように言って、副団長は去っていった。

「それ?」

 内容を見て、ちょっと驚いた。でもうちの団長なら言いそう、と納得した。

「でもライヤまでつき合わせることはないんじゃない? まー、いいけどさ……ところで、結婚式ってなに?」

 メモには、

”ヤーナへ
 一週間魔道具のオナホの使用感を試すこと。騎士団のライヤ君はこちらに一週間出張です。二人で丸々一週間使って検証するように。結婚式するなら呼んでね。
魔法師団長より”

 こんなことが書かれていた。

「あの人絶対頭の中お花畑だよね」

 自分のところの団長ながらおかしいと思う。嫌いではない。むしろ緩くて好きだ。
 とりあえず研究室に向かい、検証に必要かと思われる物を取ってくることにした。自分でオナホを使うにしても潤滑剤とかもろもろ必要だと思ったので。

「遅い」

 部屋に戻ったら、部屋の前でライヤが不機嫌そうな顔で待っていた。どういうわけか騎士服である。ちょっとときめいたのはないしょだ。

「僕もさっき知らされたところだったんだよ。で、なんでライヤは騎士服なの?」
「出張だからな。一応恰好だけでもきちんとしないといけないだろう」
「団長の執務室には挨拶に行ったの?」
「今日はいないからこなくていいと言われたぞ。折りを見て顔を出してくれればいいと」
「あー……」

 副団長も挨拶されても困るんだろうな。なにせ出張とか言って絶対団長の思いつきだし。

「なら、いいけど……入る?」
「ああ」

 騎士服ってこんなにカッコよかったっけ?
 僕は首を傾げながら、とりあえずお茶を出すことにした。

「極秘任務だと言われたんだが……心当たりは?」
「僕が開発したオナホの件だよ」

 さすがに”オナホの使用感を試す為に出張しろ”とは団長もあけすけに要請しなかったらしい。そんなことをしたらさすがにあの豪快な騎士団長だって怒るだろう。そういえばあの騎士団長にオナホを渡したんだっけ? 朝まで使ってたとか聞いたけど、騎士団長はどんだけ絶倫なんだろう。

「オナホを……どうするんだ?」
「んー、なんかねー使用感のサンプルがほしいみたいだよ。どちらにせよ不具合がないかどうかチェックはしていかないといけないんだよね。魔法陣をいくつか組み込んであるから誤作動を起こさないかどうかとかさー……」

 大体相乗効果だかなんだか知らないけど、オナホに魔力を流した人の感度が上がるってなんなわけ? これがずっとなのか、オナホに魔力を流していない間は元に戻るのかとか検証する必要はあった。

「そうなのか。魔道具の開発もたいへんなんだな……?」

 ライヤは納得したようで疑問も覚えたらしい。その疑問は決して間違ってはいないと思う。僕の趣味と実益を兼ねての開発だしね。魔法師団長がこーゆーの作っても一緒に楽しんでくれる人でよかった。

「んー、どうしよっかな。とりあえず使ってもらっちゃえばいいかな」
「ヤーナの、オナホをか?」

 ライヤが動揺しているような声で確認した。

「うん。何度も使ってみないとわからないでしょ? あー、でもライヤって僕のことが好きなんだっけ? それじゃこういう実験みたいなのは嫌なのかな? だったら……」
「俺が使う! 俺が協力するからっ!」
「そう? ならいいけど……」
「ヤーナも裸になるんだよなっ!?」
「うん。身体に影響がないかどうか確認しないといけないしね」
「それは……俺が確認すればいいんだろ?」
「うん。鏡だけじゃチェックしきれないし……」

 ライヤの鼻息が荒い。そんなに張り切って大丈夫かな。

「あ、あと……僕のことも後で抱いてね? オナホ使われた後ってすごく感度が上がっちゃうみたいなんだけど、それ以外の時の検証もしなきゃだから……」
「任せろっ!」

 即答だった。

「僕は抱かれる側だからいいけどさ。ライヤ、そんなに身体持つの?」

 抱かれる側だってイキすぎるとたいへんかもしれないけど、最悪寝転がってればいいもんねとか思ってしまう。

「大丈夫だろ。オナニーの最高記録とか教えてやろうか?」

 そんなことやってたのか。

「そーゆーのっていつやるの? あ、答えなくていいし、回数もいいから」

 バカなことを聞いたと思う。
 部屋の扉に鍵をかけて、ライヤに「脱いで」と言った。騎士服姿が見られないのは残念って思うけど、汚したら困るもんね。ライヤがごくり、と唾を飲む音がした。
 僕もするりとローブを落とし、オナホを取り出す。魔力を流して、僕のお尻の形になったオナホをベッドに置いた。

「始めよっか」

 予想してなかったといえば嘘になるけど、この後僕はめちゃくちゃ啼かされたのだった。
 騎士の体力ハンパない。



ーーーー
あれー? おかしいなー、二万字超えてるぞー?
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完】僕の弟と僕の護衛騎士は、赤い糸で繋がっている

たまとら
BL
赤い糸が見えるキリルは、自分には糸が無いのでやさぐれ気味です

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

処理中です...