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203.翌朝はよくある話で

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 腹上死するかと思った。
 尻穴拡げられすぎて、なかなか戻らなくてたいへんだった。
 開きすぎた尻穴をまじまじと見られて愛液を飲まれちゃうし、舌でいっぱい中を舐め舐めされちゃったし、それもジャックとジャンだけじゃなくてロンドとビットにもされちゃって、涙も涎も止まらなかった。
 恥ずかしいのにものすごく気持ちよくて、何度も恥ずかしいことを言わされていっぱいイカされて……。

「も、やっ、しないっ、しないぃいい~~~っっ……!」

 翌日、俺はでっかい枕を抱きしめてジャックとジャンの手を拒んだ。
 ジャンはいつものことだと言うようにニヤニヤしているのがムカつく。ジャックはおろおろしながらも俺を抱きしめようとしてくる。
 わかってる。しないなんていくら言ったって俺の身体はすぐ我慢できなくなっちゃうから、二人のイチモツをすぐに欲しくなっちゃうってことぐらい。でも”お仕置き”とか言ってあんなに激しくしなくてもいいと思う。ちんちんの穴、あんまり犯されてものすごく気持ちよくなっちゃったから本当に困るのだ。またぐちゅぐちゅに犯されたくなっちゃうじゃないか。
 涙目で二人を睨む。少なくとも一時間はこの枕を離さないぞ。

「カイト……気持ちよくなかったのか? あんなに甘えて抱きついてきたのに……」

 ジャックが悲しそうな顔をする。気持ちいいとかよくないとかそういう問題じゃないんだって。

「し、しすぎって言ってんだっ! お、お仕置きとか言ってヤりすぎだろっ!」

 顔がどんどん熱くなる。全身に熱が回っているようだ。

「あれぐらいヤらないとわからないだろ? 僕たちがどれだけカイトのことを愛していて、独占したいと思っているかって」

 ジャンが面白そうに言うのがすんごくムカつく。

「……今日はしない……」

 朝方まで犯されまくったから今日はもう大丈夫だろう。最悪ジャックを転がして上に乗っちゃえばいいと思う。なんだかんだ言って俺の尻穴には逆らえないもんな。
 ジャックがこの世の終りのような顔をした。

「なぁ、ジャック」
「なんだ……?」
「ジャックは俺のこと、抱きたいだけなのか……?」
「愛しているから抱きたいんだ。俺の腕の中で喘ぐカイトは最高にかわいいし……」

 また顔が熱くなった。
 二人が我慢できなくなる前に俺の身体が悲鳴を上げるだろうからそんなことはどうでもいいんだ。ただ、すんごく気に食わない。どうしたら俺はコイツらに一矢報いることができるんだろうか。
 考えてみる。
 ジャックとのキスは好きだ。キスだけで他は何もさせないと決めたとしても、きっと俺の身体は疼いてジャックのイチモツを求めてしまうだろう。

「……しばらく一人にしてくれ。したくなったら呼ぶから……」

 それぐらいしか言うことはできなかった。二人から目をそらし、枕に顔を埋めた。どうせすぐに抱かれたくなっちゃうんだから、それまでは一人にしてほしい。

「嫌だ」

 でもそんなことジャックは許してくれなくて。

「少しだけだから、一人にしてくれよ……」
「カイトがしたくなった時側にいられないのは嫌だ」
「ばか……」

 どんだけ俺のこと抱きたいんだよ。昨日あんなにしたのに。
 顔の熱が去らなくてとても困る。

「触れないから、側にいるのはダメか?」
「……やだ……」
「カイト……」

 そんなカオしたってダメだって。だって側にいられるとすぐにしたくなっちゃうから。

「……兄さん、とりあえず朝食にしませんか?」
「あ、ああ、そうだな……」

 そう、まだ俺たちは朝食も食べていなかったのだ。でもこういうことは先にはっきりさせておかないとって思うし……。

「カイト、俺が抱いていってもいいか?」

 服を受け取って着た後、ジャックに聞かれてどきどきした。なんだよ、いつもなにも言わずに俺のこと抱き上げるくせに。

「……いいよ」
「ありがとう」

 優しく抱き上げられてやっぱりときめいてしまう。俺、二人のこと好きすぎじゃないか?
 だからどうせすぐに抱かれたくなっちゃうんだ。天使は、好きな人の前ではすぐに身体が疼き始めてしまうって聞いたから。
 パンと目玉焼きに肉のソテーが山盛りに置かれ、サラダもボウルいっぱいである。そこから食べられる量だけ取り分けてもらってもしゃもしゃ食べる。フレッシュジュースをもらい、朝からトマトベースの具沢山スープを出されて俺はジャックを窺った。

「どうした?」
「このスープって、ジャックが作ったのか?」
「ああ。どうだ?」
「……おいしい」
「それならよかった」

 多分、元の世界のミネストローネスープ? みたいなものなんだろうと思う。具は大きいけどいろんな種類の野菜とベーコンが入っていて栄養満点というかんじだ。ジャックを見ると、俺を愛しくてならないというような目で見つめている。
 またどきどきしてしまった。
 胃袋を掴まれたら、っていうよな。

「……巨人族の夫って、料理もうまいもん?」
「そうだな、なんでもするぞ。愛しい妻を抱く為なら家事でも仕事でも全力でするものだ」
「ふうん……」

 なんかずるいよなって思う。そんな風に甲斐甲斐しく世話をされたらすぐにほだされてしまうじゃないか。
 昼前には俺の方から「抱いて」っておねだりしそうだった。
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