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165.H以外でできることないかなって思ったら
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今日の昼食はいつも通り食べられた。ジャンの膝の上に腰掛けてあれもこれもいただく。さすがにあれだけ抱かれたら腹が減った。やっぱ抱かれるだけでも体力って削られるみたいだ。
「カイト、どうかしたのか?」
ジャックに聞かれて首を振った。なんか恥ずかしい。でもちょっとだけ言いたくはなった。
「……抱かれるだけでもおなかすくんだなーって……」
ジャックが真っ赤になった。なんだその反応は。恥ずかしいのは俺の方だろ。
ジャンが笑った。
「カイトは感じやすいからな。あれだけ感じてイキまくっていれば腹がすくのも当然だ」
「そ、そうなんだ……」
今度は俺が赤くなる番だった。
そういえばセックスってすごくカロリー消費するって聞くよな。あれって動いてる方だけかと思ってたけど、イクのもカロリー消費してるんだなということがわかった。だからなんだってのはない。
食べ終えた後は食休みということで、ジャックにベッドに運ばれて二人でごろごろしていた。もー、なんなんだろうこの抱かれることしか能がない感。
「……俺の存在っていったい……」
「? 俺たちのかわいい奥さんだろう?」
「う……そうなんだけど……」
かわいいって、二人とも言いすぎだと思う。三十になった男に言うことではない。
「俺、三十にもなったのに何もしてないなって……」
いつもの堂々巡りだ。こんなこといつまでも言ってるのに愛想をつかさない二人はすごいなって思う。
「何かしたいのか?」
ジャックに不思議そうに聞かれる。なんか俺がおかしいみたいでわけがわからない。
「だ、抱かれる以外でなんか役に立ちたいんだよっ!」
「そういえばそんなことを言っていたな。ジャンが戻ったら聞いてみよう」
ジャックはにこにこしながらそう言って、俺に口づけた。
ああもう、キスされたら感じちゃうじゃないか。そうじゃなくたってジャックとのキスは特に好きなのに。
口腔内を舐められて、舌を肉厚の舌で絡め取られ優しく何度も引っ張られるとたまらなくなる。舌を捕らえられて逃げ出せないなんて、すごく感じてしまう。
「んっ、んっ……!」
好き好きーって思いながらジャックとのキスを堪能した。
でも、キスだけじゃ俺の身体は満足しないんだよな。それは昨日証明されてしまった。やっぱり尻穴をいっぱいにされてないと……。
「んんっ、んっ……!」
キスに夢中になっていたら寝室の扉が開いた。
「……カイトは本当にキスが好きだな」
嬉しそうに言いながら、ジャンがベッドに腰掛けた。ジャックがキスを解く。なんか寂しくて追いすがるようにして口の端にちゅっと口づけた。
「やっ、ジャックぅ……キス……」
「わかった。後でおまんこにたっぷりキスしてやるからな」
「ええっ!?」
それはキスって言わないって思ったけど、尻穴にディープキスをされると思ったら身体の奥が疼いた。俺の身体、完全にスキモノになってる。
「ジャン、カイトがうちの家計はどうなってるんだと言ってたんだが……」
「まぁ、今のところは問題ないですよ。僕の仕事もそうですが、兄さんの結界維持は相当いただいてますし」
「でも、今のところってどういうことなんだ?」
なんか、”今のところ”という言葉に反応した。調教師とか、この森の結界とかで二人はいくらぐらいもらってるんだろう。
「まぁ……あと三年ぐらいは問題ないよ」
「……帳簿みたいなのがあるなら見せて。お前ら高給取りなんだろ?」
「僕はそれほどでもないですが、兄さんは国からの要請ですしね……」
「とにかく見せて? 改善できることがあれば一緒に考えよう」
ジャンはしぶしぶという体で寝室を出て行った。でもなかなか戻ってこない。なんだか嫌な予感がした。
「なぁ、ジャック。ジャックがもらった給料ってどうなってんの? そもそもどうやってもらってる?」
「毎月国からの遣いが持ってきているな。それをただジャンに渡しているだけだが」
「自分の給料っていくらか把握してるのか?」
「まぁな。提示された数が来ているのであれば」
「ええ?」
どうもジャックはもらった袋の中身を確認もせずにジャンに渡しているらしい。ジャンがそれを確認しているのならば問題はないだろうが、もしかしたらしていないのではないだろうか。
「ジャックは国の要請でここにいるんだよな? じゃあ契約書とかは?」
「あるぞ。ジャンに渡したきりだが」
「ああもう、全部まとめて見せろ! なんか嫌な予感がする!」
巨人族って身体の大きさも相まって相当おおざっぱなことをしているんじゃないかと思う。もう二か月以上もここにいるのに何で俺はわからなかったんだ。
「カイト……」
さわさわと尻を撫でる手を叩く。セクハラオヤジみたいだぞ。
「だめっ! ジャンが戻ってきたら家族会議だ!」
「家族……そうか、そうだな……」
ジャックが嬉しそうに呟いた。そんなジャックとは裏腹に俺は少し焦っていた。
こんなにジャンが戻ってこないということは、特に帳簿なんてつけていなかったのではないだろうか。それでなんであと三年ぐらいとか言えるんだろう。俺は頭を抱えたくなった。
「カイト、どうかしたのか?」
ジャックに聞かれて首を振った。なんか恥ずかしい。でもちょっとだけ言いたくはなった。
「……抱かれるだけでもおなかすくんだなーって……」
ジャックが真っ赤になった。なんだその反応は。恥ずかしいのは俺の方だろ。
ジャンが笑った。
「カイトは感じやすいからな。あれだけ感じてイキまくっていれば腹がすくのも当然だ」
「そ、そうなんだ……」
今度は俺が赤くなる番だった。
そういえばセックスってすごくカロリー消費するって聞くよな。あれって動いてる方だけかと思ってたけど、イクのもカロリー消費してるんだなということがわかった。だからなんだってのはない。
食べ終えた後は食休みということで、ジャックにベッドに運ばれて二人でごろごろしていた。もー、なんなんだろうこの抱かれることしか能がない感。
「……俺の存在っていったい……」
「? 俺たちのかわいい奥さんだろう?」
「う……そうなんだけど……」
かわいいって、二人とも言いすぎだと思う。三十になった男に言うことではない。
「俺、三十にもなったのに何もしてないなって……」
いつもの堂々巡りだ。こんなこといつまでも言ってるのに愛想をつかさない二人はすごいなって思う。
「何かしたいのか?」
ジャックに不思議そうに聞かれる。なんか俺がおかしいみたいでわけがわからない。
「だ、抱かれる以外でなんか役に立ちたいんだよっ!」
「そういえばそんなことを言っていたな。ジャンが戻ったら聞いてみよう」
ジャックはにこにこしながらそう言って、俺に口づけた。
ああもう、キスされたら感じちゃうじゃないか。そうじゃなくたってジャックとのキスは特に好きなのに。
口腔内を舐められて、舌を肉厚の舌で絡め取られ優しく何度も引っ張られるとたまらなくなる。舌を捕らえられて逃げ出せないなんて、すごく感じてしまう。
「んっ、んっ……!」
好き好きーって思いながらジャックとのキスを堪能した。
でも、キスだけじゃ俺の身体は満足しないんだよな。それは昨日証明されてしまった。やっぱり尻穴をいっぱいにされてないと……。
「んんっ、んっ……!」
キスに夢中になっていたら寝室の扉が開いた。
「……カイトは本当にキスが好きだな」
嬉しそうに言いながら、ジャンがベッドに腰掛けた。ジャックがキスを解く。なんか寂しくて追いすがるようにして口の端にちゅっと口づけた。
「やっ、ジャックぅ……キス……」
「わかった。後でおまんこにたっぷりキスしてやるからな」
「ええっ!?」
それはキスって言わないって思ったけど、尻穴にディープキスをされると思ったら身体の奥が疼いた。俺の身体、完全にスキモノになってる。
「ジャン、カイトがうちの家計はどうなってるんだと言ってたんだが……」
「まぁ、今のところは問題ないですよ。僕の仕事もそうですが、兄さんの結界維持は相当いただいてますし」
「でも、今のところってどういうことなんだ?」
なんか、”今のところ”という言葉に反応した。調教師とか、この森の結界とかで二人はいくらぐらいもらってるんだろう。
「まぁ……あと三年ぐらいは問題ないよ」
「……帳簿みたいなのがあるなら見せて。お前ら高給取りなんだろ?」
「僕はそれほどでもないですが、兄さんは国からの要請ですしね……」
「とにかく見せて? 改善できることがあれば一緒に考えよう」
ジャンはしぶしぶという体で寝室を出て行った。でもなかなか戻ってこない。なんだか嫌な予感がした。
「なぁ、ジャック。ジャックがもらった給料ってどうなってんの? そもそもどうやってもらってる?」
「毎月国からの遣いが持ってきているな。それをただジャンに渡しているだけだが」
「自分の給料っていくらか把握してるのか?」
「まぁな。提示された数が来ているのであれば」
「ええ?」
どうもジャックはもらった袋の中身を確認もせずにジャンに渡しているらしい。ジャンがそれを確認しているのならば問題はないだろうが、もしかしたらしていないのではないだろうか。
「ジャックは国の要請でここにいるんだよな? じゃあ契約書とかは?」
「あるぞ。ジャンに渡したきりだが」
「ああもう、全部まとめて見せろ! なんか嫌な予感がする!」
巨人族って身体の大きさも相まって相当おおざっぱなことをしているんじゃないかと思う。もう二か月以上もここにいるのに何で俺はわからなかったんだ。
「カイト……」
さわさわと尻を撫でる手を叩く。セクハラオヤジみたいだぞ。
「だめっ! ジャンが戻ってきたら家族会議だ!」
「家族……そうか、そうだな……」
ジャックが嬉しそうに呟いた。そんなジャックとは裏腹に俺は少し焦っていた。
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