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1.それは怒涛のような展開だった(来歴)
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俺は江戸川海斗(かいと)という。身長180cm、イケメンというほどではないが爽やかな好青年を売りにしていた、と思う。身体もほどよく鍛えていて、仕事もそれなりにできたはず。多少はモテたが女性をホテルに誘うタイミングが全く掴めなくて、24歳を過ぎても童貞のままだった。イケメンで敏腕な上司(ただし無能には超辛辣)の元で日々仕事をこなしていた。
俺は別にゲイではないはずだったが、イケメンの上司である早川類(るい)には何故か欲情した。とはいえ襲い掛かるわけにもいかないので、日々かわいい後輩を演じていた。このまま誰かと結婚して平凡な人生を歩むのかなと思っていた頃、部署でお荷物だと言われていた先輩社員が失踪した。きっと仕事が耐えられなかったのだろうとみんながまことしやかに言っていた一月後、今度はなんとイケメン上司が失踪した。
わけがわからなかった。そして今度は俺も。
なんだかよくわからないまま、この男しかいない世界「ナンシージエ」にトリップしてから五年が経った。ついこの間までこの世界で冒険者として生計を立てていたのに、三十歳を迎えたら俺の周りの世界は一変してしまった。
パーティーメンバーに童貞だとバレたのだ。そうしたら翌朝には奴隷商人に売られていて、その奴隷商人のところでたまたま働いていた巨人族のジャンにヤられた。そして「天使さま」と言われて何人もの相手をさせられた。
「天使」というのはこの世界特有の現象で、30歳の誕生日を迎える前に童貞を捨てないとなってしまう。「天使」になると、最低三日に一度は身体の奥で精を受け入れなければ死んでしまうというのだ。
混乱し、生きる気力を失った俺はどんどん衰弱していった。奴隷商人はあの手この手で俺を延命させようとしたが、回復の見込みがない俺をとうとう手放すことに決め、「天使」になった一か月後に一番最初に俺をヤッたジャンが俺を買ったのだと聞いた。
なんでまた聞きのような言い方をするのかというと、ジャンに抱かれた時以外は自分自身に起こっていることがなんなのかとか、本当に自分がそういう目にあっているという自覚があまりなかったからだった。ようはよくわかっていなかった。
ジャンには双子の兄がいて、その兄であるジャックはジャンよりももっとでかかった。傷ついた場所を治療され、二人がかりでヤられたけどなんとも思わなかった。そんな他人事みたいな灰色な世界に、ある日色がついた。
なんと、元の世界でのイケメン上司もこの世界に来ていたのだ。
しかも上司も童貞だったらしく、「天使さま」と呼ばれ大事に甘く抱かれていた。
「先輩が天使なら……」
俺にも抱くチャンスはあるのではないかと思った。それから俺は、自分からジャンとジャックに取り入ろうとしはじめた。だって上司―早川先輩を抱くチャンスなのだ。
「カイトはあの天使さまのことが好きなのか?」
ジャンはすぐに気づいた。そんなに俺はわかりやすかっただろうか。そういえば、「先輩に僕の童貞もらってほしいです!」とか正直に言ってしまった気がする。
ジャンとジャックは俺に二輪挿しをしたくてしょうがないみたいだったから、先輩を二日にいっぺん抱けるならさせてやる! とも言った。でもさすがにそれは実現することはなく、俺はすぐに不貞腐れた。
「カイト、あの天使さまを抱くというのは……」
「無理だってことぐらいわかってるよ! でも初恋の人なんだ。天使さまとかいうのなんだから一回ぐらいさせてくれてもいいじゃないか……」
二日に一度なんて贅沢は言わない。だって上司はものすごくとろけた顔で、嬉しそうにアイツらに抱かれていたんだ。俺もあんなに気持ちよくなっちゃうのかななんて思ったら、また会いたくなった。
「会うことだけでも、できないかな……」
それで交渉して……と、会えることになったけど俺はまた失敗した。ツンと尖り大きくて長くなっている乳首を見た瞬間、吸い付いてしまったのだ。
なんというエロ乳首。しかも乳が出てくる。俺は夢中になって彼の乳を飲んだ。出なくなっても吸い付いていた為、
「へたくそ! 出直してこい!」
と罵られてしまった。
俺はそれで、抱かれる側の感じ方も学ばなければいけないと思った。
そしてジャンとジャック、両方を受け入れることにしたのである。
ーーーーー
「イケメンだけど短小な俺が異世界に召喚されたら」の、「その後35~37話」「その後42話」をお読みいただくとよりおいしくご賞味いただけます。
もちろん読まなくても全く支障はありません~
俺は別にゲイではないはずだったが、イケメンの上司である早川類(るい)には何故か欲情した。とはいえ襲い掛かるわけにもいかないので、日々かわいい後輩を演じていた。このまま誰かと結婚して平凡な人生を歩むのかなと思っていた頃、部署でお荷物だと言われていた先輩社員が失踪した。きっと仕事が耐えられなかったのだろうとみんながまことしやかに言っていた一月後、今度はなんとイケメン上司が失踪した。
わけがわからなかった。そして今度は俺も。
なんだかよくわからないまま、この男しかいない世界「ナンシージエ」にトリップしてから五年が経った。ついこの間までこの世界で冒険者として生計を立てていたのに、三十歳を迎えたら俺の周りの世界は一変してしまった。
パーティーメンバーに童貞だとバレたのだ。そうしたら翌朝には奴隷商人に売られていて、その奴隷商人のところでたまたま働いていた巨人族のジャンにヤられた。そして「天使さま」と言われて何人もの相手をさせられた。
「天使」というのはこの世界特有の現象で、30歳の誕生日を迎える前に童貞を捨てないとなってしまう。「天使」になると、最低三日に一度は身体の奥で精を受け入れなければ死んでしまうというのだ。
混乱し、生きる気力を失った俺はどんどん衰弱していった。奴隷商人はあの手この手で俺を延命させようとしたが、回復の見込みがない俺をとうとう手放すことに決め、「天使」になった一か月後に一番最初に俺をヤッたジャンが俺を買ったのだと聞いた。
なんでまた聞きのような言い方をするのかというと、ジャンに抱かれた時以外は自分自身に起こっていることがなんなのかとか、本当に自分がそういう目にあっているという自覚があまりなかったからだった。ようはよくわかっていなかった。
ジャンには双子の兄がいて、その兄であるジャックはジャンよりももっとでかかった。傷ついた場所を治療され、二人がかりでヤられたけどなんとも思わなかった。そんな他人事みたいな灰色な世界に、ある日色がついた。
なんと、元の世界でのイケメン上司もこの世界に来ていたのだ。
しかも上司も童貞だったらしく、「天使さま」と呼ばれ大事に甘く抱かれていた。
「先輩が天使なら……」
俺にも抱くチャンスはあるのではないかと思った。それから俺は、自分からジャンとジャックに取り入ろうとしはじめた。だって上司―早川先輩を抱くチャンスなのだ。
「カイトはあの天使さまのことが好きなのか?」
ジャンはすぐに気づいた。そんなに俺はわかりやすかっただろうか。そういえば、「先輩に僕の童貞もらってほしいです!」とか正直に言ってしまった気がする。
ジャンとジャックは俺に二輪挿しをしたくてしょうがないみたいだったから、先輩を二日にいっぺん抱けるならさせてやる! とも言った。でもさすがにそれは実現することはなく、俺はすぐに不貞腐れた。
「カイト、あの天使さまを抱くというのは……」
「無理だってことぐらいわかってるよ! でも初恋の人なんだ。天使さまとかいうのなんだから一回ぐらいさせてくれてもいいじゃないか……」
二日に一度なんて贅沢は言わない。だって上司はものすごくとろけた顔で、嬉しそうにアイツらに抱かれていたんだ。俺もあんなに気持ちよくなっちゃうのかななんて思ったら、また会いたくなった。
「会うことだけでも、できないかな……」
それで交渉して……と、会えることになったけど俺はまた失敗した。ツンと尖り大きくて長くなっている乳首を見た瞬間、吸い付いてしまったのだ。
なんというエロ乳首。しかも乳が出てくる。俺は夢中になって彼の乳を飲んだ。出なくなっても吸い付いていた為、
「へたくそ! 出直してこい!」
と罵られてしまった。
俺はそれで、抱かれる側の感じ方も学ばなければいけないと思った。
そしてジャンとジャック、両方を受け入れることにしたのである。
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