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116.ただただ愛しさに、涙が溢れた

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「あーん、ああーん!」

 子供が泣き続けている。胸がツンとして、授乳をさせねばと身体が言っているような気がした。

「ぼ、僕があげちゃだめ? 僕ならその、すぐに受け入れられるし……」

 とても恥ずかしかったけれども、僕の子が泣いているのだ。焦りが僕を大胆にした。
 アローが呆気に取られたような顔をしたけど、夫たちはとても嬉しそうな顔をした。

明輝ミンフイ、用意せよ。アローとやら、付いてこい」

 偉明ウェイミンが促したことで、アローは子供を抱いてぎこちなく立ち上がった。子供はあーんあーんと涙をこぼして泣いている。それにひどく胸が痛んだ。早くあげなければと焦りがつのる。
 明輝は、「リューイ、よろしいのですね?」と僕に確認した。
 かまわない。
 だって僕は、抱かれればすぐに感じてしまう身体なのだから。僕は明輝に頷いた。

「まず後ろからいたします」

 部屋に運ばれ、衣服を脱がされた。そしてうつぶせにされる。僕の尻を明輝は開き、

「力を抜いてください」

 と言った。僕の身体はすぐに準備ができるけど、明輝はどうなのだろうと思った時、ずぶりっと明輝のイチモツが突き入れられた。

「あっ、あああっ!?」

 よかったと思った。明輝がすぐに僕に欲情してくれて。
 そして、僕の身体もまた明輝のイチモツを喜んで受け入れた。

「……ふ……たまりませんね……。いきなり入れても、こんなに柔らかく溶けているなんて……」

 明輝はふーっと息を吐きだすと、「奥まで入れますよ」と言って更にずぶりっずぶりっと腰を進める。できるだけ早く子供にお乳を飲ませたいから、それは歓迎すべきことだった。
 でもそれよりも、僕の身体は明輝に貫かれていることをとても喜んでいた。

「あっ、あっ、ひっ、ひぃいんっ!?」

 明輝は容赦なく僕の中を抉り、奥の窄まりも一気に貫いて結腸までその長くて太いイチモツをねじこんでしまった。そのあまりの気持ちよさに僕は一度イッてしまった。

「あぁっ、あーっ、あーっ、あーっ!」
「リューイ、イッてくださったのですね。ですが……身体を起こしますよ」

 僕はシーツに縋り付きながらコクコクと頷いた。この状態で背面座位にされるのだろう。
 明輝は後ろから僕を抱きしめるようにすると、そのまま身体を起こしてしまった。

「あっ、ひぃいいい~~~~っ!?」

 その動きはあまりにも性急で、僕は思わず悲鳴を上げてしまった。急がなければいけないことはわかっていたけれど、明輝のイチモツは一番長いから結腸をより抉られてしまう。身体ががくがく震え、無意識で足がバタバタ暴れた。

「あーっ、あーっ、あーっ……」
「リューイ、大丈夫ですか?」

 心配そうに聞かれて、僕は涙とよだれをこぼしながらコクリと頷いた。早く子供にお乳をあげなくては……。

「準備ができたようだな。アローとやら、子をリューイに渡すがいい」
「は、はい……」

 泣いている子供をあやしていたアローがベッドに近づいてくる。「あーんあーん」と子供は火が点いたように泣いていた。

「おいで……」

 僕は明輝に抱きしめられながら、震える腕を伸ばした。
 会いたかった。
 とても会いたかった。
 会って、謝りたかった。
 できることなら、もう離れたくない。
 涙がぼろぼろとこぼれた。
 明輝に支えてもらうようにしながら、アローから子供を受け取る。明輝は僕のお乳を指にまぶして、泣いている子供の唇に当てた。途端に子供はちゅうちゅうと明輝の指を吸いだした。
 明輝がうまく誘導してくれて、指からお乳が出ないことに気付いた子供が不満そうに口を離すと、そこに僕の胸が当たるようにしてくれた。

「お乳だよ……」

 子供がふんふんと匂いを嗅ぐような仕草をする。そうしてパクリと僕の乳首を咥えた。

「あっ……」

 その時、言いようのない喜びが胸から溢れた。
 たった二週間しかお乳はあげなかったけど、この子は確かに僕の子だった。
 子供は器用に唇で乳輪を押すようにして、んっくんんっくんと乳を飲み始めた。僕の腕で子供を抱くのはたいへんだったけど、そこは明輝が支えてくれたのでどうにかなった。
 こんなに大きく育っていたんだなと思うと、また涙が溢れてきた。子供の濡れた頬を渡されたタオルで拭いてやり、幸せそうに目を閉じてお乳を飲んでいる我が子を見る。
 いくらでも見ていられそうだった。

「……よかった。いっぱい飲んでね」

 子供の頭を撫でたり、頬を撫でたりして、反対側のお乳も飲ませて、ようやく子供はぷはっと口を放した。

「んんー……」

 子供がむずがる様子を見せる。

「受け取ります。イト様、アローです」

 アローは僕から子供を受け取ると、縦抱っこにして背をトントンと軽く叩いた。何度も叩いているうちにけぷっと音がした。げっぷが出せたのだろう。よかったと思った。

「申し訳ありません。お乳だけでは足りないかと思いますので……」
「用意はさせてある。これへ」

 偉明がすでに手配してくれていたらしい。

「リューイ、よかったですね。では、私にもお乳を飲ませてくださいませんか?」
「あっ……」

 一度イチモツを抜かれて、今度は対面座位にされる。

「あっ、あっ、旦那、さまぁ……ありがとう、ございます……」
「っ! どうしてそこまで……」

 子供にお乳を飲ませるのを手伝ってくれたことに礼を言ったら、何故か余計に甘く抱かれてしまって少し困ってしまった。
 まだ子供のこととか聞きたいことがあるのに……気持ちよすぎるよぉ。


ーーーーー
年内最後の更新です。
完結までもう少しかかりますが、お付き合いいただきありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします。
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