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113.たまらなく愛しいから
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まるで、夢のような時間だった。
偉明や清明の腕に抱かれてとても広い庭園を巡るのはとても楽しかった。
「そなたが気に入ったのならまた来よう」
「はい、とても……楽しかったです」
偉明と清明に言われて、ふわふわと答えた。
僕はただ連れて行かれただけだったのにとても疲れたらしい。
夜は二人に抱かれながらうとうとしてしまった。
「疲れただろう」
「あっ……ごめん、なさい……」
夫たちはとても優しく、甘く僕を抱くから、ずっと気持ちよくていつまでも抱いていてほしいって思ってしまう。
「かまわぬ。すまぬが、一度イカせてもらってもよいか?」
「はい……あっ、あっ、あっ……」
僕が寝てても、抱いていてくれて構わないから、離れないでほしい。
偉明と清明を一度ずつ受け止めるのが精いっぱいで、僕はすぐに深く眠ってしまった。
翌朝はぐちゅぐちゅと尻穴を舐められる感触で目覚めた。
気持ちよすぎて腰が揺れそうになったのだけど、がっちりと掴まれているみたいで動かせない。
「……ぁっ、あっ、あっ、あっ……」
朝から喘ぐことしかできない。乳首もちゅううっと吸われて、思わず背がのけぞってしまう。
「ぁっ……旦那、さまぁ……ぁあんっ……!」
目を開けると、僕の胸に清明が吸い付いていた。
「起きたか」
「は、はい……」
清明は僕の胸から顔を上げた。でも指でくにくにと乳首をいじられているし、尻穴も舐め続けられているから、まともに返事することもできない。
「悪いがまず抱かせてくれ」
「はい……」
抱かせてくれと言われて尻穴の奥がきゅんきゅんした。全然悪くなんてない。僕はふるふると首を振った。
「リューイ?」
「あ……旦那さまぁ……して、ください……悪くなんて、ぁあんっ……!」
返事をしたのに首を振ったからか、清明に聞き返されてしまった。嫌がっているわけではないと伝える為に誘ったのだけど、そうしたら乳首を少し強く摘ままれてしまった。
「リューイ、朝から煽るな……」
中を偉明にぐちゅぐちゅと舐められて舌が抜かれた。そしてじゅるじゅると愛液を啜られてしまう。
「あっ、あっ、あっ、あっ……」
そうして、朝から偉明と清明に抱かれて全身が溶けてしまうそうな程気持ちよくされてしまったのだった。
朝食の席で昨日の庭園のことを思い出して聞いてみた。
昨日の夜は身体の疲れはなかったけど精神的に疲れたせいか、頭がうまく回らなかったのだ。
あの庭園で、偉明たちは”領主様”と呼ばれていた。あの庭園はここから離れているけど、林家所有のものなのだろうか? でも予約とかなんとかも言っていた気もする。
「旦那様、昨日連れていっていただいた庭園は誰でも入れる場所なのでしょうか?」
「誰でもというわけにはいかぬな。あの庭園は我が家の持ち物であるし、貯水池も有している。国の関係者が視察に来た時など案内することはあるが、あとは一族内で一日貸し切りという形はとっている。昨日は特に予約も入っていなかったというからそなたを連れて行ったのだ」
「そうなのですね。とても素敵な場所でした。ありがとうございます」
「そなたが喜んでくれたなら、それでいい」
偉明は満足そうに笑んだ。その笑顔も素敵でどきどきしてしまう。
そしてその日は一日偉明と清明に甘く抱かれて過ごした。
その翌日からは明輝と浩明と共に三日間過ごすことになっている。
こんなに幸せでいいのかなって、また考えてしまった。
胸がツキンと痛む。
それは国に置いてきたかつての恋と、卵から生まれてからたった二週間しか共にいなかった赤子への思いだった。
こんなに幸せなのに、どうしても忘れられなくて悲しくなってしまう。かつての恋はもうどうでもいい。でも赤子だけは、僕が産んだ子供にだけは会いたい。
「わがまま、だよね……」
自分で耐えられなくて、あの子を置いて出てきたのに。
* *
「”天使”についての調査はあらかた済んだ。まだ”天使”という存在については謎が多いが、今のままではリューイが儚くなってしまう可能性がある」
リューイが力尽きて眠った後、偉明たちは部屋に結界を敷き、隣の部屋に集まった。
「……それはいったい、どういうことですか?」
明輝が聞き返す。浩明と清明は厳しい顔をした。
「”天使”には溢れんばかりの愛と精を与えなければすぐに死んでしまうことは知っているだろう」
「はい」
「知っています」
偉明の言葉に三人は頷いた。
「リューイは赤子のことをひどく気にしている。それだけではない。ひどい結果に終わったかつての恋も引きずったままだ」
「それがリューイの命に関係するのですか?」
「心の傷については我らの愛をもってしても修復は容易ではない」
「ではどうすればいいのでしょう?」
「……確か、あの国で何かしている者がいると聞きましたが?」
浩明が思い出したように言う。
「そうだ。根回しはしている。早ければ二、三か月中にはこちらの国に渡ってこようとするはずだ」
「それは……リューイを愛していた者ですか?」
清明が低い声を出す。
「ああ」
偉明は即答した。
「リューイにはかつての恋を終わらせてもらわなければならぬ。それを塗り替えることで同じ時を生きることができるようになるだろう。その為ならば……しかたないではないか」
偉明もまた苦しそうな表情をする。
「他に方法はないのですか?」
「赤子を連れてくる者を放逐すれば、リューイは心を痛めるだろうな。かといって側に置いて生殺しにさせるのも忍びない。せいぜい我らに抱かれて喜ぶリューイの姿を見せて、ごくたまにお情けを与えるぐらいだろう」
「……人族の経産婦をと求めた時点で、ある程度は想定していましたが……」
「つらいものですな……」
四人は困ったような表情をしていたが、しかたないと嘆息したのだった。
全ては愛する妻の為に。
偉明や清明の腕に抱かれてとても広い庭園を巡るのはとても楽しかった。
「そなたが気に入ったのならまた来よう」
「はい、とても……楽しかったです」
偉明と清明に言われて、ふわふわと答えた。
僕はただ連れて行かれただけだったのにとても疲れたらしい。
夜は二人に抱かれながらうとうとしてしまった。
「疲れただろう」
「あっ……ごめん、なさい……」
夫たちはとても優しく、甘く僕を抱くから、ずっと気持ちよくていつまでも抱いていてほしいって思ってしまう。
「かまわぬ。すまぬが、一度イカせてもらってもよいか?」
「はい……あっ、あっ、あっ……」
僕が寝てても、抱いていてくれて構わないから、離れないでほしい。
偉明と清明を一度ずつ受け止めるのが精いっぱいで、僕はすぐに深く眠ってしまった。
翌朝はぐちゅぐちゅと尻穴を舐められる感触で目覚めた。
気持ちよすぎて腰が揺れそうになったのだけど、がっちりと掴まれているみたいで動かせない。
「……ぁっ、あっ、あっ、あっ……」
朝から喘ぐことしかできない。乳首もちゅううっと吸われて、思わず背がのけぞってしまう。
「ぁっ……旦那、さまぁ……ぁあんっ……!」
目を開けると、僕の胸に清明が吸い付いていた。
「起きたか」
「は、はい……」
清明は僕の胸から顔を上げた。でも指でくにくにと乳首をいじられているし、尻穴も舐め続けられているから、まともに返事することもできない。
「悪いがまず抱かせてくれ」
「はい……」
抱かせてくれと言われて尻穴の奥がきゅんきゅんした。全然悪くなんてない。僕はふるふると首を振った。
「リューイ?」
「あ……旦那さまぁ……して、ください……悪くなんて、ぁあんっ……!」
返事をしたのに首を振ったからか、清明に聞き返されてしまった。嫌がっているわけではないと伝える為に誘ったのだけど、そうしたら乳首を少し強く摘ままれてしまった。
「リューイ、朝から煽るな……」
中を偉明にぐちゅぐちゅと舐められて舌が抜かれた。そしてじゅるじゅると愛液を啜られてしまう。
「あっ、あっ、あっ、あっ……」
そうして、朝から偉明と清明に抱かれて全身が溶けてしまうそうな程気持ちよくされてしまったのだった。
朝食の席で昨日の庭園のことを思い出して聞いてみた。
昨日の夜は身体の疲れはなかったけど精神的に疲れたせいか、頭がうまく回らなかったのだ。
あの庭園で、偉明たちは”領主様”と呼ばれていた。あの庭園はここから離れているけど、林家所有のものなのだろうか? でも予約とかなんとかも言っていた気もする。
「旦那様、昨日連れていっていただいた庭園は誰でも入れる場所なのでしょうか?」
「誰でもというわけにはいかぬな。あの庭園は我が家の持ち物であるし、貯水池も有している。国の関係者が視察に来た時など案内することはあるが、あとは一族内で一日貸し切りという形はとっている。昨日は特に予約も入っていなかったというからそなたを連れて行ったのだ」
「そうなのですね。とても素敵な場所でした。ありがとうございます」
「そなたが喜んでくれたなら、それでいい」
偉明は満足そうに笑んだ。その笑顔も素敵でどきどきしてしまう。
そしてその日は一日偉明と清明に甘く抱かれて過ごした。
その翌日からは明輝と浩明と共に三日間過ごすことになっている。
こんなに幸せでいいのかなって、また考えてしまった。
胸がツキンと痛む。
それは国に置いてきたかつての恋と、卵から生まれてからたった二週間しか共にいなかった赤子への思いだった。
こんなに幸せなのに、どうしても忘れられなくて悲しくなってしまう。かつての恋はもうどうでもいい。でも赤子だけは、僕が産んだ子供にだけは会いたい。
「わがまま、だよね……」
自分で耐えられなくて、あの子を置いて出てきたのに。
* *
「”天使”についての調査はあらかた済んだ。まだ”天使”という存在については謎が多いが、今のままではリューイが儚くなってしまう可能性がある」
リューイが力尽きて眠った後、偉明たちは部屋に結界を敷き、隣の部屋に集まった。
「……それはいったい、どういうことですか?」
明輝が聞き返す。浩明と清明は厳しい顔をした。
「”天使”には溢れんばかりの愛と精を与えなければすぐに死んでしまうことは知っているだろう」
「はい」
「知っています」
偉明の言葉に三人は頷いた。
「リューイは赤子のことをひどく気にしている。それだけではない。ひどい結果に終わったかつての恋も引きずったままだ」
「それがリューイの命に関係するのですか?」
「心の傷については我らの愛をもってしても修復は容易ではない」
「ではどうすればいいのでしょう?」
「……確か、あの国で何かしている者がいると聞きましたが?」
浩明が思い出したように言う。
「そうだ。根回しはしている。早ければ二、三か月中にはこちらの国に渡ってこようとするはずだ」
「それは……リューイを愛していた者ですか?」
清明が低い声を出す。
「ああ」
偉明は即答した。
「リューイにはかつての恋を終わらせてもらわなければならぬ。それを塗り替えることで同じ時を生きることができるようになるだろう。その為ならば……しかたないではないか」
偉明もまた苦しそうな表情をする。
「他に方法はないのですか?」
「赤子を連れてくる者を放逐すれば、リューイは心を痛めるだろうな。かといって側に置いて生殺しにさせるのも忍びない。せいぜい我らに抱かれて喜ぶリューイの姿を見せて、ごくたまにお情けを与えるぐらいだろう」
「……人族の経産婦をと求めた時点で、ある程度は想定していましたが……」
「つらいものですな……」
四人は困ったような表情をしていたが、しかたないと嘆息したのだった。
全ては愛する妻の為に。
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