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89.かわいいって言われても
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昨日と一昨日は偉明が頃合いを見てベランダに出してくれた。
僕はずっと部屋の中で過ごしているので太陽の光を浴びる時間が全く足りないらしい。太陽の光を浴びることは身体にとってとても重要だと教えてもらったので、連れ出してもらえるのが嬉しかった。
明輝に抱かれて庭に出る。敷地内だから顔を隠す必要はないみたいだった。
今日は晴れている。
巨人族の国は一年中温暖な気候だと聞いたことがある。僕のいた国も比較的暖かかったかもしれないけど、一年中温暖というほどではなかった。
風が気持ちいい。
「いい風ですね」
「はい」
今着ている衣服に添うような風だった。ちょうどいい、というのだろうか。
この布の多い衣裳は、この国の気候に合わせてできているのだろう。
「旦那さま」
「なんでしょう?」
「こちらの国では、このような過ごしやすい気候が一般的なのでしょうか?」
「正確には、こちらの領地ではとお伝えしておきます。この国はとても広いのです。地域によっては一年中寒いところも、暑いところもあるのですよ」
「そうなんですか?」
「そういえば、落ち着いたら街へ出かけようと言っていましたね。リューイがかわいすぎてつい閉じ込めてしまいましたが……近場でよければそのうちみなで出かけましょう」
「嬉しいです……」
僕は明輝の胸に頭をもたせかけた。
「……そんなかわいいことをされてしまうと、襲いたくなってしまいますね」
「ええっ!?」
僕は慌てて顔を上げた。
明輝のいい顔が至近距離にあって、どきどきした。
「何度伝えたらわかるのでしょう。私たちはリューイがかわいくてたまらないのですよ。ですが、リューイはなかなか頑固ですね?」
「えっ……その、ごめんなさい……」
「……謝ってはいけないとお伝えしたはずですよ」
しまったと思った。明輝は僕をきつく抱きしめると、庭の四阿のような場所へ向かった。
「本当は誰にも見せたくはないのですが……」
「あっ……んんっ……」
明輝は四阿の長椅子に腰掛けると、僕の顔を上げるようにそっと顎に手を添えて僕に口づけた。
こんな、誰の目があるかもわからない場所で口づけられるなんて思ってもみなかった。近くから視線を感じるけれどもそれどころじゃない。舌を舐められ、口腔内も舐められると僕はすぐに明輝との口づけに夢中になってしまう。
すぐに身体の力が抜けてしまい、もうどうとでもしてと言いたくなった。
「んっ……ぁ……」
口づけはそれほど長くはなかったけど、息が上がってしまった。
「リューイが愛しすぎてたまりません。もう少しそのかわいさを自重してください」
「は……えっ……?」
かわいさを自重するって、何を言われているのかわからない。
夫たちは僕をかわいいかわいいとずっと言っているけど、絶対目が悪いのだと思う。
「ぼ、僕はかわいくないです。きっと、旦那さまの目が悪いんですっ!」
言ってしまってから慌てて口を塞いだけど、後の祭りだった。明輝の目がスッと細められる。
「ほう? 私たちの目が悪いと?」
「あ……その……」
だって明輝がわけわからないことを言うから。僕は目を泳がせた。
「確かに悪いかもしれませんね」
「えっ?」
「目が悪いのですから、至近距離でリューイを見ないといけません。明日は昼まで一緒ですから、庭園を回るのはまた明日にしましょう」
「えっ? えっ?」
「目が悪いのでリューイのおまんこもよく見せていただかなくてはいけません。たっぷり舐めさせてください」
「えっ? そ、それって……」
僕の尻穴を見るのとか舐めるのは違うと思う。でも僕が戸惑っている間に明輝は僕を抱いたまま立ち上がり、すごい速さで建物の中へ戻ると、一気に部屋まで駆け上がった。
どういうことなのかさっぱりわからないけど、僕の尻穴はまたこれ以上ないってくらい舐められてしまうみたいだ。
どうしようと思う間もなくベッドに下ろされ、衣服も奪われてしまう。
「あっ……」
「怖がらないでください。愛し合うだけですよ」
そう言う明輝の目が笑っていなくて怖いけど、ちゅ、ちゅと宥めるように口づけられたらすぐに身体の力が抜けてしまう。僕って絶対チョロすぎると思うんだけど、相手は明輝だからそれでもいいかなと思った。
「んっ……」
口づけられながら両方の乳首を指でこねられる。すぐに僕の乳首はピンと立ってしまったみたいで、引っ張られてくにくにと揉まれてしまった。乳首、気持ちいいよぉ。
「んっ、んっ、んっ、んんっ……!」
引っ張られるの、少し痛みもあるんだけど、そうされながら捻るようにくにくに揉まれるのがたまらなく気持ちいい。もっと乳首を可愛がってほしいと思ってしまう。
「んんっ……ぁっ……」
「リューイは乳首も敏感ですね。おまんこをいじりながら乳首も同時にかわいがればもっと気持ちよくなるでしょう。後で浩明も呼んで乳首も一緒にかわいがってもらいましょうね」
「えっ……あっ、そん、なぁっ、あっ、あっ……」
みんなで愛撫されたら感じすぎちゃうから勘弁してほしいと思ったけど、乳首をいっぱいいじられてしまって、僕はまともな返事なんてとてもできなかったのだった。
ーーーーー
本日からは完結まで毎日一話更新の予定です。
どうぞよろしくお願いします。
僕はずっと部屋の中で過ごしているので太陽の光を浴びる時間が全く足りないらしい。太陽の光を浴びることは身体にとってとても重要だと教えてもらったので、連れ出してもらえるのが嬉しかった。
明輝に抱かれて庭に出る。敷地内だから顔を隠す必要はないみたいだった。
今日は晴れている。
巨人族の国は一年中温暖な気候だと聞いたことがある。僕のいた国も比較的暖かかったかもしれないけど、一年中温暖というほどではなかった。
風が気持ちいい。
「いい風ですね」
「はい」
今着ている衣服に添うような風だった。ちょうどいい、というのだろうか。
この布の多い衣裳は、この国の気候に合わせてできているのだろう。
「旦那さま」
「なんでしょう?」
「こちらの国では、このような過ごしやすい気候が一般的なのでしょうか?」
「正確には、こちらの領地ではとお伝えしておきます。この国はとても広いのです。地域によっては一年中寒いところも、暑いところもあるのですよ」
「そうなんですか?」
「そういえば、落ち着いたら街へ出かけようと言っていましたね。リューイがかわいすぎてつい閉じ込めてしまいましたが……近場でよければそのうちみなで出かけましょう」
「嬉しいです……」
僕は明輝の胸に頭をもたせかけた。
「……そんなかわいいことをされてしまうと、襲いたくなってしまいますね」
「ええっ!?」
僕は慌てて顔を上げた。
明輝のいい顔が至近距離にあって、どきどきした。
「何度伝えたらわかるのでしょう。私たちはリューイがかわいくてたまらないのですよ。ですが、リューイはなかなか頑固ですね?」
「えっ……その、ごめんなさい……」
「……謝ってはいけないとお伝えしたはずですよ」
しまったと思った。明輝は僕をきつく抱きしめると、庭の四阿のような場所へ向かった。
「本当は誰にも見せたくはないのですが……」
「あっ……んんっ……」
明輝は四阿の長椅子に腰掛けると、僕の顔を上げるようにそっと顎に手を添えて僕に口づけた。
こんな、誰の目があるかもわからない場所で口づけられるなんて思ってもみなかった。近くから視線を感じるけれどもそれどころじゃない。舌を舐められ、口腔内も舐められると僕はすぐに明輝との口づけに夢中になってしまう。
すぐに身体の力が抜けてしまい、もうどうとでもしてと言いたくなった。
「んっ……ぁ……」
口づけはそれほど長くはなかったけど、息が上がってしまった。
「リューイが愛しすぎてたまりません。もう少しそのかわいさを自重してください」
「は……えっ……?」
かわいさを自重するって、何を言われているのかわからない。
夫たちは僕をかわいいかわいいとずっと言っているけど、絶対目が悪いのだと思う。
「ぼ、僕はかわいくないです。きっと、旦那さまの目が悪いんですっ!」
言ってしまってから慌てて口を塞いだけど、後の祭りだった。明輝の目がスッと細められる。
「ほう? 私たちの目が悪いと?」
「あ……その……」
だって明輝がわけわからないことを言うから。僕は目を泳がせた。
「確かに悪いかもしれませんね」
「えっ?」
「目が悪いのですから、至近距離でリューイを見ないといけません。明日は昼まで一緒ですから、庭園を回るのはまた明日にしましょう」
「えっ? えっ?」
「目が悪いのでリューイのおまんこもよく見せていただかなくてはいけません。たっぷり舐めさせてください」
「えっ? そ、それって……」
僕の尻穴を見るのとか舐めるのは違うと思う。でも僕が戸惑っている間に明輝は僕を抱いたまま立ち上がり、すごい速さで建物の中へ戻ると、一気に部屋まで駆け上がった。
どういうことなのかさっぱりわからないけど、僕の尻穴はまたこれ以上ないってくらい舐められてしまうみたいだ。
どうしようと思う間もなくベッドに下ろされ、衣服も奪われてしまう。
「あっ……」
「怖がらないでください。愛し合うだけですよ」
そう言う明輝の目が笑っていなくて怖いけど、ちゅ、ちゅと宥めるように口づけられたらすぐに身体の力が抜けてしまう。僕って絶対チョロすぎると思うんだけど、相手は明輝だからそれでもいいかなと思った。
「んっ……」
口づけられながら両方の乳首を指でこねられる。すぐに僕の乳首はピンと立ってしまったみたいで、引っ張られてくにくにと揉まれてしまった。乳首、気持ちいいよぉ。
「んっ、んっ、んっ、んんっ……!」
引っ張られるの、少し痛みもあるんだけど、そうされながら捻るようにくにくに揉まれるのがたまらなく気持ちいい。もっと乳首を可愛がってほしいと思ってしまう。
「んんっ……ぁっ……」
「リューイは乳首も敏感ですね。おまんこをいじりながら乳首も同時にかわいがればもっと気持ちよくなるでしょう。後で浩明も呼んで乳首も一緒にかわいがってもらいましょうね」
「えっ……あっ、そん、なぁっ、あっ、あっ……」
みんなで愛撫されたら感じすぎちゃうから勘弁してほしいと思ったけど、乳首をいっぱいいじられてしまって、僕はまともな返事なんてとてもできなかったのだった。
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本日からは完結まで毎日一話更新の予定です。
どうぞよろしくお願いします。
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