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16.二人目の夫と

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 偉明ウェイミンには更に朝からいっぱい尻穴を舐められて、指で拡げられてしまった。
 できるだけ早く僕の身体を慣らす為だそうだ。拡げ方がうまいのか、はたまた偉明が言う魔力感度とやらが高いせいなのか、尻穴を舐めたり指で拡げられたりして(魔力も中に注がれたりした)僕は何度もイカされてしまった。

「かわいい……リューイはとてもかわいいな」
「やぁっ……も、むりぃ……あっ、あっ」
「リューイはもう我らの嫁なのだから諦めよ。ほら、ここも」
「あーっ、あーっ、あーっ!?」

 イクたびに褒められて、こんなに甘やかされたらわがままになってしまいそうだと思った。
 最終的に偉明の太くて長い指を三本も入れられて、ぐっちょんぐっちょんといじられた。
 イカされすぎてぐったりした身体に洗浄魔法をかけてもらい、こちらの衣服を着せられて食堂へ運ばれる。
 部屋から出る際白いレースの靴下を履かされて内心身もだえた。こんなことされたことない。
 トラッシュとの結婚生活のことが思い出された。外出時白い靴下を欠かさず履くようにはなったけど(妻となった者が既婚者であることを示す為)、めったに外へ出ることもなかったし、好きな人と一緒になれたという高揚感もなかった。
 館の中なのに靴下を履くというのがわからなかったけど、これは他の者には抱かせないという意思表示のようなものらしい。僕はトラッシュの他に使用人のアローにも抱かれたりしていたけれど、偉明はそれを許さないと言ってくれた。嬉しくて目が潤んでしまう。
 僕は、もう夫以外には触れられたくなかった。
 抱き上げられて移動するというのも慣れない。偉明は身体が大きくてがっしりしているから、抱き上げられた時安定感がある。すごく安心してしまって、ずっと腕の中にいたくなるから危険だ。僕ってこんなに依存する性質だったのかと思うと、なんだか申し訳ない気持ちになる。顔を俯かせたら心配されてしまった。

「リューイ、如何か?」
「い、いえ……」
「我らは夫婦だろう? 言いなさい」
「あ……」

 食堂に着いても、偉明は僕を離してはくれなかった。長椅子に腰掛けて僕を逃がさないとばかりに抱きしめる。胸がきゅーんと疼いてうまくしゃべれない。
 でもじっと偉明に見つめられているから、僕はどうにか思っていたことを伝えた。

「あの……昨日からですけど、その……抱き上げられて移動するなんて、めったになくて。それがその……すごく嬉しくて」

 偉明は額に手を当てて天を仰いだ。
 やっぱり困らせてしまったのかもしれない。

「……リューイがかわいすぎる……。元の夫からは抱き上げられたことはないのだったか」
「……小さい頃、戯れに抱き上げられたことはありますけど……僕、身体を鍛えていたからそれなりに重くて……」
「ふむ。文化の違いもあるかもしれないが、妻を抱き上げることもできぬとは……。まぁいい。リューイはもう自分の足で歩いてはならぬ。移動は全て我らに任せよ」
「あ、はい……」

 あんまり嬉しくて震えてしまう。アロー以外には抱き上げられたことがないのだけど、偉明に抱き上げられるのは安心すると伝えたら、朝ごはんの間も膝から下ろしてもらえなくて困ってしまった。
 朝食はどろどろとした崩れそうなお米だった。おかゆというらしい。湯匙タンチー(れんげ)で掬って食べるそうだ。おかゆ自体に味はないから、周りに置かれているものを入れて好きな味付けで食べるものなのだと聞き、少しわくわくした。申し訳ないと思ったが、周りにある物もさっぱりわからないので偉明に一つ一つ味などを教えてもらい、少しずついただいた。幸いどれもおいしかったのでほっとした。昨夜の食べ物もそうだったが、この国の料理はとてもおいしい。これだけでも楽しく暮らせそうだった。
 食べ終えて食休みを終えると、兄弟のうちの次男だという明輝ミンフイが近づいてきた。

「リューイ、どうか本日はは私と過ごしてください」

 優し気な雰囲気である。兄弟だから偉明と似てはいるが、背は偉明より頭一つ分ぐらい低い。それでも僕より遥かに大きいのだけど。手の大きさも違うみたいで、僕はじっと明輝を眺めた。

「リューイ?」
「は、はい……」

 夫たちとは順番に過ごすことになると聞かされてはいた。抱かれるのは一日一回だけど、ほぼ一日中愛撫はされてしまうみたいだった。比べてはいけないと思うが、そんなところも前の結婚とは全然違う。
 明輝は僕の手を取るとしゃがんで僕の手に口づけた。

「こんなに小さいのに……偉明グァのイチモツを受け入れたのですか? リューイ、つらかったら嫌だと訴えてもいいのですよ」

 明輝はそう言いながら偉明から僕を受け取り、抱き上げた。慌てて明輝の首に両腕を回す。明輝も僕より遥かに大きいから、きっとアレも大きいのだろう。偉明のよりも大きかったから困るかもなんて思い、頬が熱くなった。

「……偉明哥、本当にリューイは結婚していたのですか? まるで初めてのようでとてもかわいいですね」

 明輝が偉明に尋ねた。全然慣れてなくて申し訳ないと思った。

「け、結婚して、いました……」
「産卵もされたのですよね?」
「……はい」

 あの子は元気だろうか。目が潤んできて困った。それに明輝はすぐ気づいたようだった。

「申し訳ありません。あまりにもリューイがかわいいので舞い上がってしまったようです。無神経なことを言ってしまいました」

 そう言いながら、明輝は僕を抱く力を強めた。そんなことで嫌いになったりしないのに、その表情は不安そうでかわいいとまで思ってしまった。

「いいえ、事実ですから……」
「明輝、身体に触れるだけならそなただけでもいいが、リューイを抱く際は私を呼ぶように。リューイは全体的に身体が小さい故な。リューイ、しばし仕事をしてくる。頃合いを見て参る故、明輝の言うことを聞くように」
「わかりました。そうさせていただきます。リューイ、参りますよ」
「はい……」

 偉明が共に来てくれないのは少し心細かったが、そんなことを30歳を目前とした者が言ってはいけないと思った。
 運ばれた先は昨夜も使われた寝室だった。ここが僕の部屋になるらしい。ここに毎日夫たちが通ってくることになるのだそうだ。
 明輝はまっすぐにベッドへ僕を運び、僕を抱いたままそこに腰掛けた。
 ドキドキする。
 明輝の顔も、線は細いものの偉明と似ているから安心すると同時に胸がきゅんとなる。僕ってやっぱり気が多いのかなと内心落ち込んだら、

「何を考えていらっしゃるのですか?」

 顎を持ち上げられて、明輝に唇を奪われた。
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