夏の夜話 短編集

のーまじん

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ゴッホ

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  姿形は近くても、神あなたには遠すぎる。
  空をあおぎ焦がれる心
 
  アナタはひまわり

  神様は気まぐれ
  アナタだけ、感性のバージョンアップ
  同世代のアプリが使えない

  花なのに太陽を求めるヒマワリのよう

  一人だけ孤高たかく咲く

  足元を見つめたら、
  美しい草花を見つけることも出来るでしょう
  けれど、友達は幻覚まぼろしの私だけ

  絶望と混乱…でも

  南仏の風に慰められたのね
  太陽が輝く世界で
  異世界の日本とひまわりに囲まれて

  見えないものが見えるのは悲しい事かな?

  聞こえない声に意味は無いのかな?

  1888年…聞こえたソレは
  アナタの耳を奪わせた。
  あれは幻覚だったの?
  ノストラダムスは答えない

  切り裂きジャックが歌うアポカリプスサウンド
 
  
  どんなに祈りを捧げても、神あなたには遠すぎる。
  空をあおぎ焦がれる心

  立ち枯れる向日葵ひまわり


  世紀を越えて聴く幻聴こえが私に語りかける

  ひまわりの色が変わる
  君のひまわりは僕のと違う

  世界が変わる
  終末アポカリプスに向かって…

  君に届くかな?
  僕の見ているひまわりが
  君に届くかな?
  僕の見ている新世紀が…
  この絵に託そう
  あせない色を重ねて

  君に届くかな?
  僕の感じる絶望が…

  『ひまわり』が吟うたう
  新世紀のアポカリプスサウンド

  昼下がりの美術館

  誰かの足音が近づいてくる。
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