夏の夜話 短編集

のーまじん

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貧乏神と私

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 今まで、さんざん金を使ったノストラダムスと剛が、金のガチョウに変身する。

 そんな夢見たいな事は、やっぱりおきなかった。

 サクセスストーリーは、主人公だけでは作れない。
 周りの人間が、上手くサポートしなければ成り立たない。
 道徳の授業で出てきそうな、そんな言葉が今では現実味を帯びて胸に突き刺さってる。

 そう周り…つまり、私が次にやらかしたのだ。

 何回か、練習に短編を書いた私は、次に、連載の機能を使おうと野心を燃やし、失敗した。

 web小説の初心者だった私は、新しい機能を使いたかったのと、アクセスが気になるので、最後まで物語を決めないで、見切り発車で1話を投稿した。

 本来、小説は、キッチリと終わりまでオフラインで投稿し、時間を決めて定期的に投稿するのが、良い読者を集める近道だと思う。

 web小説の場合、私のように思いつくままに書いて、まとめらずに中途半端で放置される作品が、スペースデブリの様にネットに漂っている。

 これらは、完結しない…
 つまり、読者からは、モヤモヤの元になるので、避けられるのだ。

 私も、小さな頃から読んでいる漫画があるが、続きが無いのは、今でもモヤモヤする。

 だから、出来るだけ読者視点で言えば避けたいのだ。
 不幸のどん底で、永遠に嘆き悲しむ主人公など…見たくはないのは人情だ。

 だから、こんな作品に捕まった事がある読者は、なんとか避けたいと考える。
 一番簡単なのは、完結作品を読むことだ。

 次に、未完を出さない作者を探す。

 そして、詳しい人に聞いてみる。

 と、こうなるから、始めに信用を作ろうと考えるなら、完結してから載せた方が良いのだ。

 が、どんなにシッカリと構成しようと、完結させていようと、問題はおきるのだ。

 連載小説の形式をとる場合、投稿は、例え完結していても数回に分けて行う。

 なぜか?
 アクセスがほしいからだ。

 そう…必死で考え、資料を調べ、余暇を使い果たして作り出した文章の対価。
 底辺作家の場合、『アクセス』これがすべてだ。

 だから、沢山ほしい。

 せめて、前の作品より少しでも多く…

 が、これが、また、問題を生む。

 そう、自分では完璧だと発表する話だが、
 不思議と、投稿して読み返すと間違いにそこで気がつく事がある。

 誤字はよくあるが、歴史の場合、史実もそれに加わる。

 私は、ノストラダムスをチョイスした。
 沢山の関連本を読み、そして、テレビも見た。
 沢山の著者が同じことを書いていたから、失敗は無いと思っていた。

 ノストラダムス。
 ミシェル・ノストラダムスは、フランスの予言者。
 父親は商人で、母方の祖父は裕福なユダヤ人医師。
 ミシェルは、その祖父から様々な事を学び、そして、アヴィニオンの大学に進学…その時、疫病が蔓延し、学校が休校になり、さすらいの旅にゆく。

 そして、再び姿を現したノストラダムスは、医師となる。

 まあ、こんな感じだった。
 だから、この大学が休校になった辺りに、ちょっと間抜けなノストラダムスのエピソードを付け加えても問題ないと考えていた。
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