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本を売る女

現実と夢想と小説と2

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  なんか、色々と思い出してきたわ…
  色々やることありすぎて混乱するけど、私、剛の旅費を捻出する為に小説を書いて、なんか、剛のほのぼの話を書く予定が、昆虫サスペンスに挑戦するはめに…
  そんで、目標半ばで剛が死んで、物語は強引に終わらせ、そんなんだから、評価も貰えずに…でも、悲しくって、そんな事どうでも良かっんだった。

  でも、評価は無かったけど、ブックマークは増えていて…落ち着いてくると、改編前の作品に感想をくれた人を思った。
  私は、打ちひしがれていた…500円のモーニングを食べにゆく…
  たったそれだけの願いを叶えられなかった事に。
  人は、アイドルとか億万長者になれないより、しょうもないような、小さな願いが実現できない方がダメージがあるのだ。

  無力感が包むなかで、私は、この最初の読者に…はじめの物語の結末を届ける事でモチベーションを上げようと考えた。
  はじめの物語の結末を作って…あの感想の読者を迎えにいこう!

  物語として正面から見るならヒューマンドラマだが、自分が巻き込まれるとなるとホラー風味の漂う設定である。気軽に書いた感想。それが忘れた頃になんか、変なテンションの作者とともに迎えに来る。もう、これで作品作ったらホラーでいい線いける気がする。魅力的だが、今はダメだ。うん。
  あれから3年の月日がたち、私の話なんて…感想を載せたことすら、相手は忘れてるに違いない。それはやってはいけない気がする。そっと、人知れず更新して、ある日、ふと気がつくくらいでないと、上品な話にはならない。

  今考えると…なんであんなに必死だったのか。
  そこまで誰も期待してないだろうし。
  でも、あの時の私には必要な儀式のようなものだった。
  すべてが無駄で、どうにもなら無いなんて、認めたくは無かった。
   500円のモーニング。おっさんの、友達との生涯最初で最後の慰安旅行。でも、この設定が、あんまりにも強烈で今、思い出しても涙が出て来る。
  何か、イベントをおこして、『やった』感を出さなければ、なんか、人生が全て無駄だったように思えるし、先に進む元気が出ない。闇雲に進むしかなかった。

  改編前の文章は残していた。
  それを探した。
  こちらは、1970年につながるように作っていたはずだった。強烈な羞恥心と苦痛の中、自分の作品を読み返した。

  今考えると、どうしても『トミノの地獄』を失踪に関連させるのは違和感がある。
  でも、物語に違和感が漂っても、考察と設定をはじめた私は、段々とこの都市伝説が物語に馴染んで、広がってゆくのを止められなかった。

  2020年、西條先生の弔い明けと著作権が切れると思っていた私は、その事を強調したかった。
  そして、都市伝説ではなく、日本で初めての童謡作家の詩を…人気歌謡曲の作詞家の歌詞を…ただ、それだけで楽しんでほしいと思っていた。
  
  本当に…なんで、こんなにややっこしくなるんだろう(-_-;)

  でも、当時、都市伝説から西條八十を調べはじめた私は、ここで亡くなった年に驚愕した。
  1970年…万博の年なのだ。
  こんな偶然、あるんだろうか?
  私は、数字の魔法に引っ掛かった。
  2025年には大阪万博がある。あの時は、遅くても、2025年には名古屋に行こうと考えていた。
  万博でにぎわう大阪を経由して。
  
  その為に、2024年にそんな風味の作品を10万文字で投稿しようと考えていた。
  時代に合う話題で話を書けば、少しでも多くお金になるのではないかと考えていた。
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