祓魔師 短編集

のーまじん

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ちょっと一服 〜作者のぼやき〜8

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 レクスについても少し書こう。

 まあ、確定ではないけど、秀吉からの話を盛り込み事にするから、何となくの流れは出来る。

 子供の頃に父親が亡くなって、母親は再婚するけど、秀吉と違って虐待はされない。

 と、いうか、漁師なので家にいない方が多い。

 だから、兄弟仲はよい。
 近所の貴族に好かれて、レクスは色々な事をここで学ぶ。

 基本、人好きするタイプなので、パーティの余興に呼ばれることが多く、ローマやギリシアの詩を読んだり(また、面倒くさい設定を…)、名前の由来のシーザーの物まねなんかが上手だ。

 レクスが13才の時に、父親が怪我をして海に出られなくなり、レクスは変わり海に出る。
 それでも、生活は厳しく、弟も働こうとするが、頭が良く医師としての才能を認められている弟をレクスは漁師にはしたくないと悩んでいた。

 そんな時、海賊船に襲われそうになっているベネチアの船を助けて(勿論、一人でではない。)この時、一人の少女と知り合う。

 彼女は、母方のプロバンスから実家から船でヴェネチアに向かう、大商人の末娘(13才)で、病気のために長くは生きられないと言われていた。

 彼女に気に入られたレクスは、父親の商人にお礼がしたいと言われ、自分に投資して欲しいと言うのだった。

 その大胆で、頭の良さそうな人柄に、商人はレクスに投資することを約束し、条件として、しばらく、商人の家で修行することを提案する。


 支度金を弟に渡し、医師の道を諦めないように言って、レクスは一路ヴェネチアへと出発する。

 レクスは、陰日向なく働いて、会計係として帳簿の管理などで頭角を表してくる。

 助けたお嬢様とは直接会う機会は無かったが、病弱な彼女の為に窓越しから、いろんなパフォーマンスをして楽しませる。

 が、15才の時、彼女の病状が悪化。

 レクスは、なんとかならないか、方法を探る。

 そこで、エジプトにどんな病気にも効くと言う薬があると聞き、探しに行くことを決意する。

 2年の年月で、レクスは、少しばかりの金と、豊かな知識と友人を手に入れていた。

 知り合いの船に乗り、商人として一人立ちする時が来たと思ったのだった。

 それを聞いた少女は、レクスに結婚を申し込む。

 彼女は優しいレクスの事が、いつのまにか好きになっていたのだ。

 が、身分の違うレクスは、寝耳に水で困惑するばかりだ。

 父親も反対するが、
「このドレスを来て、花嫁になりたいの。」
と、ヴェネチアンレースで覆われた、美しいドレスを見て心を打たれてしまう。
 病弱な少女は、殆ど自室から出ることがなく、子供の頃からレースを編むことが唯一の楽しみだった。

 彼女の人生とも言えるそのドレスに、死ぬ前に袖を通させてあげたい。

 父親は、やむなくレクスとの結婚を許すのだった。
 一気にすすむ結婚話、困惑するレクスだったが、少女の熱意に押されて結婚を承諾する。

 が、これは形式だけの結婚。彼女が死んだら、無効にするとレクスは父親に言われるが、彼女の命を諦めていないレクスは、それを否定した。

 結婚式は、身内だけで行われ、レクスは、交わした指輪に永遠の愛を誓う。


 と、これで彼女の持参金を元手に自分の船を手に入れて(まあ、共同かもしれんが、ともかく使用人では無くなった。)、アラビアを越えてエジプトへ向かうわ。

 うん。いい。

 なんか、こっちの方が面白そうだぞ。

 レクスと少女どうなるんだろう?

 なんで、年をとって傭兵してるんかな?

 不幸の予感しかしないけど、これで、夢の自作の少女小説のヒロインとレクス達を接続できそうだ。

 しかし…。レクス魅力的すぎるなぁ。

 やはり、歴史の偉人をモデルにすると存在が違う。
 私は、モレーよりレクスの方が格好良く感じるわ。
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