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妹の友達【告白練習】
舌
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「おにいさん…舌出してください…」
甘く蕩ける声が更に身体の奥を求めてくる。
流石にこれ以上はいけない。
告白をした事もない、告白を許されていない女の子をこれ以上傷つけてはいけない。
「おにいさん――ぇんむ…はぁぅ…」
そう思っていたはずなのに
固く口を閉じていたはずなのに
全ての体重も体温も捧げてくる女の子の唾液まみれになった自分の唇は緩み、求める様に舌が出ていた。
舌と舌が絡みあう。
お互いがお互いを求める様に貪りあう。
とろける感触はどこからどこまでが自分の舌か分からなくなる。
どちらの唾液か分からない液体がゆっくり口から零れ顎へと伝っていく。
よく家にきていた挨拶をするだけの女の子。
知り合いとも言っていいのか分からない少し遠い女の子。
可愛くて奇麗な女の子。
まだ目を閉じ視界がない中でも、その女の子の存在がたしかにすぐ側に感じられる。
身体で感じられる。
「おにいさん…あぅ…おにいさん…好きぃ…おにいさん――っ」
練習と言われていた愛の囁き。
その囁きは耳から脳へ胸へ本気で響いていく。
「あ、梓ちゃん…」
「っ――!おにいさん!」
自分を呼んでくる女の子に応える様に名前を漏らすと、
それまた応える様に呼び返され、舌がより絡みついてくる。
強く握ってきていた手がゆっくりほどける。
熱い体温から解放された手の感触を確かめるのも束の間。
先程まで手で感じられていた体温が両耳をつつむ。
小さな手が耳を塞ぎ、外の音を遮る。
身体が熱い。耳が熱い。口が熱い。
視覚が奪われ、聴覚が奪われ。
他の五感がより研ぎ澄まされる。
触角が女の子の舌の動きをより鮮明に伝えてくる。
味覚が女の子の唾液と混ざりあった唾液が普段と違うものだと気付かせる。
嗅覚が女の子のふわふわの体外の匂いとべとべとな体内の匂いを混ぜてくらくらさせてくる。
耳が塞がれ、口の音が頭に響く。
唇と唇が重なる音。
舌と舌が混ざる音。
吸われる音。吐息の音。唾液の音。
腰回り以外の力が入らない。
もう、何も考えずこの腰回りが求めている欲望のままに動こかしてしまおうか。
「んぁ……はあ…はぁ…」
理性の糸が本当にギリギリ切れる直前。
口が、耳が、身体が軽くなった。
「ごめんなさい。10分以上…経っちゃいました。目…開けてください」
暗闇の視界に光が差し込む。
蕩けた真っ朱の女の子の顔が、覆いかぶさる体制でこちらを見ていた。
「いや……」
言葉に詰まる。
ちょっとだけの練習のつもりだったのに、年上の男である自分のリミッターが欲望に逆らえずにいた事に恥ずかしくなる。
何を言えばいいか分からない。
「おにいさん…」
さっきまで重なり絡み合っていた女の子の小さい桃色の唇は唾液まみれになり顎まで垂れている。
そんな女の子の口から目が離せない。
「また今度…練習させてくれませんか…?」
「うん…喜んで」
最後にもう1度唇を数秒重ねた。
――それから妹が帰ってくるまで会話は無かった。
甘く蕩ける声が更に身体の奥を求めてくる。
流石にこれ以上はいけない。
告白をした事もない、告白を許されていない女の子をこれ以上傷つけてはいけない。
「おにいさん――ぇんむ…はぁぅ…」
そう思っていたはずなのに
固く口を閉じていたはずなのに
全ての体重も体温も捧げてくる女の子の唾液まみれになった自分の唇は緩み、求める様に舌が出ていた。
舌と舌が絡みあう。
お互いがお互いを求める様に貪りあう。
とろける感触はどこからどこまでが自分の舌か分からなくなる。
どちらの唾液か分からない液体がゆっくり口から零れ顎へと伝っていく。
よく家にきていた挨拶をするだけの女の子。
知り合いとも言っていいのか分からない少し遠い女の子。
可愛くて奇麗な女の子。
まだ目を閉じ視界がない中でも、その女の子の存在がたしかにすぐ側に感じられる。
身体で感じられる。
「おにいさん…あぅ…おにいさん…好きぃ…おにいさん――っ」
練習と言われていた愛の囁き。
その囁きは耳から脳へ胸へ本気で響いていく。
「あ、梓ちゃん…」
「っ――!おにいさん!」
自分を呼んでくる女の子に応える様に名前を漏らすと、
それまた応える様に呼び返され、舌がより絡みついてくる。
強く握ってきていた手がゆっくりほどける。
熱い体温から解放された手の感触を確かめるのも束の間。
先程まで手で感じられていた体温が両耳をつつむ。
小さな手が耳を塞ぎ、外の音を遮る。
身体が熱い。耳が熱い。口が熱い。
視覚が奪われ、聴覚が奪われ。
他の五感がより研ぎ澄まされる。
触角が女の子の舌の動きをより鮮明に伝えてくる。
味覚が女の子の唾液と混ざりあった唾液が普段と違うものだと気付かせる。
嗅覚が女の子のふわふわの体外の匂いとべとべとな体内の匂いを混ぜてくらくらさせてくる。
耳が塞がれ、口の音が頭に響く。
唇と唇が重なる音。
舌と舌が混ざる音。
吸われる音。吐息の音。唾液の音。
腰回り以外の力が入らない。
もう、何も考えずこの腰回りが求めている欲望のままに動こかしてしまおうか。
「んぁ……はあ…はぁ…」
理性の糸が本当にギリギリ切れる直前。
口が、耳が、身体が軽くなった。
「ごめんなさい。10分以上…経っちゃいました。目…開けてください」
暗闇の視界に光が差し込む。
蕩けた真っ朱の女の子の顔が、覆いかぶさる体制でこちらを見ていた。
「いや……」
言葉に詰まる。
ちょっとだけの練習のつもりだったのに、年上の男である自分のリミッターが欲望に逆らえずにいた事に恥ずかしくなる。
何を言えばいいか分からない。
「おにいさん…」
さっきまで重なり絡み合っていた女の子の小さい桃色の唇は唾液まみれになり顎まで垂れている。
そんな女の子の口から目が離せない。
「また今度…練習させてくれませんか…?」
「うん…喜んで」
最後にもう1度唇を数秒重ねた。
――それから妹が帰ってくるまで会話は無かった。
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