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足【告白】
足①
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「聞いた?隣のクラスでカップルが出来たんだって」
「知ってるー耳舐めたんでしょ?」
昼休みが始まり各々小さなグループが出来る中、斎藤 樹(サイトウ イツキ)は教室の後ろの席で本を読んでいた。
…いや、読んでいる振りをして聞き耳を立てていた。
「断られそうになったけど魅了して堕としたらしいよ?」
「なにそれヤバー!」
斎藤は好きな人がいる。
今まさに教室の前方で3人組になって隣のクラスの話しをしている内の一人、西条 風花(サイジョウ フウカ)だ。
西条は凛とした顔立ちをしており、性格も誰にも物怖じせずハッキリ意見を言えるまさに一言で表すならかっこいい女子だ。
それであって女子高生らしいオシャレな制服ファッション。
奇麗に整えられた髪。
横を通り過ぎると微かに香る何か分からないが良い匂い。
授業はあまり真面目に取り掛かってなさそうに見えるが成績は常に上位。
笑顔を見ると胸の奥が跳ねる。
そんな西条のかっこよく奇麗で時折可愛い姿にすぐに惚れた。
「でも告白出来る勇気があるって凄いじゃんね」
西条と話す女子2人が、ただの噂話からちょっとした笑い話に変わりかけた所で西条が言う。
「たしかにーそれで成功してるしね」
斎藤はそんな3人組の話しを遠くから聞きながら、ある決断をする。
――告白する。
西条に惚れたのは告白をしても良い歳になった後の話し。
惚れて以降、告白をしようといつも思っていた。
但し問題があった。
告白をする勇気がなかったわけではない。
告白をする方法が思いつかなかったのだ。
告白は相手の身体を舐めながらではないといけない。
問題はどこをどう舐めるか?
どうイメージしても上手くいかなかった。
そんなこんな考えてる内にひとつの噂話を聞いた。
『隣のクラスで告白があった』
『耳を舐めて相手をメロメロにした』
舐めるだけでなく他にも色々あっただとか、いろんな所で噂話に聞き耳を立て情報収集を行なった。
この成功例さえあればいける。
西条の様な一見強そうな女性というものは少し押せば意外と簡単に堕とせるのだ。
西条を快楽に堕とし、恋に堕とす。
その堕とす方法が耳舐め。
思い立ったが吉日。
全く中身が頭に入らなかった本をパタりと閉じ、まっすぐ西条達のグループに近付く。
「あの」
西条を含めた3人は急な声掛けに不思議そうに斎藤を見る。
「西条さんに話があって。放課後教室に残ってくれないかな?」
緊張するつもりはなかったが、思った以上に声が詰まりそうになる。
冷静に。ただ用事があると伝えるだけ。落ち着け。
そう自分に言い聞かす。
西条と話していた2人の女子は目を大きくしお互いに顔を見合わす。
隣のクラスの告白の話しをしていた事もあり、当然『もしかして』と仮説が浮かぶ。
そんな露骨な反応を余所に西条は机に頬杖をつきながら甘い笑みを浮かべた。
「風花…?」
2人の女子がそんな西条の様子に顔を向けると同時に
西条は足を組む。
足を組んだ事で太ももの露出部が増えた事に斎藤は気付き、
作っていた真顔が一瞬崩れた事を西条は見逃さなかった。
「良いよ。待ってるね?」
そう微笑む凛とした少女の姿はどこか色っぽかった。
「知ってるー耳舐めたんでしょ?」
昼休みが始まり各々小さなグループが出来る中、斎藤 樹(サイトウ イツキ)は教室の後ろの席で本を読んでいた。
…いや、読んでいる振りをして聞き耳を立てていた。
「断られそうになったけど魅了して堕としたらしいよ?」
「なにそれヤバー!」
斎藤は好きな人がいる。
今まさに教室の前方で3人組になって隣のクラスの話しをしている内の一人、西条 風花(サイジョウ フウカ)だ。
西条は凛とした顔立ちをしており、性格も誰にも物怖じせずハッキリ意見を言えるまさに一言で表すならかっこいい女子だ。
それであって女子高生らしいオシャレな制服ファッション。
奇麗に整えられた髪。
横を通り過ぎると微かに香る何か分からないが良い匂い。
授業はあまり真面目に取り掛かってなさそうに見えるが成績は常に上位。
笑顔を見ると胸の奥が跳ねる。
そんな西条のかっこよく奇麗で時折可愛い姿にすぐに惚れた。
「でも告白出来る勇気があるって凄いじゃんね」
西条と話す女子2人が、ただの噂話からちょっとした笑い話に変わりかけた所で西条が言う。
「たしかにーそれで成功してるしね」
斎藤はそんな3人組の話しを遠くから聞きながら、ある決断をする。
――告白する。
西条に惚れたのは告白をしても良い歳になった後の話し。
惚れて以降、告白をしようといつも思っていた。
但し問題があった。
告白をする勇気がなかったわけではない。
告白をする方法が思いつかなかったのだ。
告白は相手の身体を舐めながらではないといけない。
問題はどこをどう舐めるか?
どうイメージしても上手くいかなかった。
そんなこんな考えてる内にひとつの噂話を聞いた。
『隣のクラスで告白があった』
『耳を舐めて相手をメロメロにした』
舐めるだけでなく他にも色々あっただとか、いろんな所で噂話に聞き耳を立て情報収集を行なった。
この成功例さえあればいける。
西条の様な一見強そうな女性というものは少し押せば意外と簡単に堕とせるのだ。
西条を快楽に堕とし、恋に堕とす。
その堕とす方法が耳舐め。
思い立ったが吉日。
全く中身が頭に入らなかった本をパタりと閉じ、まっすぐ西条達のグループに近付く。
「あの」
西条を含めた3人は急な声掛けに不思議そうに斎藤を見る。
「西条さんに話があって。放課後教室に残ってくれないかな?」
緊張するつもりはなかったが、思った以上に声が詰まりそうになる。
冷静に。ただ用事があると伝えるだけ。落ち着け。
そう自分に言い聞かす。
西条と話していた2人の女子は目を大きくしお互いに顔を見合わす。
隣のクラスの告白の話しをしていた事もあり、当然『もしかして』と仮説が浮かぶ。
そんな露骨な反応を余所に西条は机に頬杖をつきながら甘い笑みを浮かべた。
「風花…?」
2人の女子がそんな西条の様子に顔を向けると同時に
西条は足を組む。
足を組んだ事で太ももの露出部が増えた事に斎藤は気付き、
作っていた真顔が一瞬崩れた事を西条は見逃さなかった。
「良いよ。待ってるね?」
そう微笑む凛とした少女の姿はどこか色っぽかった。
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