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4章
38【修羅のごとく】
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その頃、オフィスラウンジで歓談していた丹生たちの元へ、冷や汗を浮かべた御舟が駆け込んで来た。神前直属の部下で、普段は冷静沈着なクールビューティだ。
「どうした御舟、そんなに慌てて」
「あ、あの……お、お客様が……」
「誰に?」
「それが……その……っ」
「俺が見てくるよ」
御舟のあまりの動揺ぶりに、不信感を持った阿久里が腰を浮かせた瞬間、ラウンジのドアが開いた。
「ここだな、さっきの子が入って行ったのは」
「こらこら、篤守。他班のオフィスへ勝手に入ってはいけないよ」
阿久里は入って来た2人を見た途端、腰を浮かせた姿勢のまま凍り付いた。神前もギョッとした顔で固まっている。相模がただならぬ空気に緊張を走らせていると、丹生から弾けるような明るい声が上がった。
「うわぁー、篤守さんに羅文さん! 久し振りだねー!」
「噂をすればの棗一族だな。久し振り、修羅兄弟」
丹生を見とめた篤守たちは、2人同時に全速競歩で近づき、ひしっと両側から抱きついた。
「璃津ちゃん! 会いたかったよぉお!」
無感情な能面顔から一転、デレデレのメロメロで猫なで声を上げる2人に、朝夷は呆れ返って溜め息をついた。
「まったく、兄弟揃って璃津馬鹿だなぁ。せっかく挨拶してんのに、完全にスルーしてくれちゃって」
「うるさいです、朝夷さん」
「黙って下さい、朝夷さん」
2人は同時に冷たい声音と視線を投げる。
「一体、誰のせいで俺たちが東奔西走していると思ってるんですか。天下の朝夷一族が、聞いて呆れますね」
「貴方がついていながら、この体たらくは何ですか。適当な仕事ばかりしてるから、璃津ちゃんが割を食うんでしょう」
「やれやれ、まったく……棗に輪をかけて厄介だな。これだから双子は嫌いなんだよ……」
完璧なコンビネーションで畳み掛けられ、朝夷はソファへ沈みながら額に手を当てる。
「相変わらずだねー、2人とも。今日も息ぴったりだ。元気そうで良かったー」
「あー、もう、本当に可愛い! 璃津ちゃんに会えただけで、これまでのストレスが吹き飛ぶよ! まじ天使、まじ尊い!」
「俺なんて同じ職場なのに、部署違いで滅多に顔も見られないんだぞ! 朝夷さんに取られるくらいなら、蔵人兄さんのほうがまだマシだった!」
両側から凄いテンションで頬擦りされている丹生を見て、相模は本日2度目の衝撃を受けていた。まさか、ついさっき話題にのぼった棗一族が現れただけでなく、クールな雰囲気をかなぐり捨て、激しく丹生を愛でているのだ。最早、何に驚けば良いかも分からず、呆然と立ち尽くすしかない。そんな相模に、朝夷が声を掛ける。
「おーい相模、大丈夫か?」
「……いや、もう……何でしょう、ドラマでも見てるみたいな気分になってきました……。あの方々は、棗さんのご兄弟なんですよね?」
「そう。篤守と羅文。棗のひとつ下の弟たちだよ」
「な、なんで修羅兄弟がここに……っ」
「……俺たち、何かしたか?」
「いや……まったく心当たりが無い……」
冷汗を垂れ流す阿久里と神前に、丹生を愛でることは辞めず、顔だけ無表情に戻した羅文が言った。
「阿久里班長、そんなに慌てないで下さい。今日は部長に報告があって来ただけですので」
「あ、ああ……。そうだったのか、お疲れ様……」
じりじりとソファから距離を取りつつ、阿久里はほっと胸を撫で下ろした。羅文だけならともかく、篤守も一緒となると、棗家の家業を知っている者であれば、始末屋が現れたも同然である。
「璃津ちゃん、ちょっと痩せたんじゃない? 大丈夫? 虐められてない? 汚らわしい豚どもに妙なことされたら、すぐ俺に言ってよ! 屠殺してやるから!」
「ううん、大丈夫。みんな良くしてくれてるよー。最近はクロスもしてないしね」
右側の篤守に笑顔で答えると、今度は左側から羅文が言い募る。
「今、璃津ちゃんをクロス任務になんか出したら、何されるか分からないよ! 出ちゃダメだよ! 総務でも、怪しい依頼は即却下するよう指示してるんだからね」
「2人とも、いつも有難う。凄く助かってるよ」
「あー、可愛いーっ!」
両側から抱きつく双子を抱き返し、にこやかに答えると、2人のテンションはますます上がっていく。対照的に、神前と阿久里は顔を引き攣らせながら小声でやり取りしていた。
「……今、屠殺って言ったか?」
「篤守君は公安警察だからな……。思考が過激なんだよ……」
「物凄く物騒な会話が繰り広げられている気がする……。これは夢……? 夢かもしれない……そうだ、夢だ……幻だ……」
「相模、しっかりしろ!」
ついにキャパオーバーした相模が現実逃避を始めた頃、朝夷がソファの背に腕をかけて片眉を上げる。
「あーあ、見せつけてくれるねぇ。俺なんて2週間もご無沙汰だっていうのにさぁ」
「朝夷さん、接近禁止中なんでしょう? まるでストーカーですね、恥ずかしい。そもそも、自分のバディに怪我させるなんて有り得ないですよ。傷害で逮捕してもいいですか?」
「まったく、犯罪者がエースエージェントだなんて、他所に漏れたら何を言われることやら。揉み消すのもひと苦労なんですよ。特別局にまで泥を塗るつもりですか」
「ちょ、待て待て、訓練禁止だから! 接近禁止じゃないから!」
「1メートル以上離れる条件でしょう」
「接近禁止とどう違うんですか」
「はぁ……なんか疲れた……」
またしても畳みかけられ、朝夷は額に手をやり、抗議を諦めた。
篤守たちに揉みくちゃにされながらも笑顔の丹生を見て、阿久里は嘆め息混じりに呟く。
「あの子、向かうところ敵無しじゃないか……。なんで修羅兄弟にあんなに好かれてるのか、もうミステリー……」
「何年か前、璃津が棗家に手を貸したことがあったらしい。身内の揉め事だったみたいで、内々に処理されてるから、詳しくは知りようがないけどな」
「璃津の顔の広さもミステリー……」
ひっそり交わされる神前たちの会話に、朝夷が愉快そうに相槌を打った。
「ハハ。棗はキレたら手に負えないからなぁ。〝狂犬病の蔵人〟なんて呼ばれてたくらいだからね」
「やっぱりアイツが原因か」
「狂犬病の兄に修羅の弟って……棗家、怖すぎるだろ……。マフィアかよ……」
何となく事情を察した神前らは、棗家の破天荒さに深く嘆息した。
しばらく揉みくちゃにされ続け、滅多に会えないのでと撮影会が行われた後、ようやく丹生は解放された。
「お騒がせして申し訳ございませんでした。愚兄がご迷惑をお掛けしていますが、今後とも宜しくお願い致します」
「お邪魔しました。総務に御用の際は、何なりとお申し付け下さい。では、失礼します」
仕事モードに戻った2人は、また能面顔で衣服を正すと揃って礼をし、歩幅も同じく退室して行った。
「璃津、大丈夫か?」
「うん。慣れてるから平気だよ、ナナちゃん」
「それにしても棗一族、フィクサーの割にアクが強いな。もっと黒子的な、影のある家柄だと思ってたのに」
「他のご家族もあんな感じなんですかね……」
「修羅兄弟のイメージが秒で瓦解したわ……。さすがは身内。好みのタイプも似るもんなんだな……」
神前、相模、阿久里は棗家の真の姿に打ちひしがれ、ラウンジ内にどっと疲労感が漂う。
「修羅兄弟、という通り名だけは聞いたことがあります。実際に見たのは初めてですけど」
「当然だ。もし見ていれば、今ここに立ってない。あの2人を見るっていうのは、つまりそう言うことだからな」
神前が新しいコーヒーをいれながら相模に答える。それまで静かに状況を見守っていた御舟が、溜め息混じりに呟いた。
「俺も噂は聞いていたので、名乗られて丹生さんはどこかと問われた時はゾッとしました……」
「ハハ、どうりで顔面蒼白で飛び込んで来たわけだ」
「ごめんね御舟、驚かせちゃって。俺も2人が来てるなんて知らなかったからさ。長門も聞いてなかったの?」
「知るワケないでしょ。あの人らが俺に連絡すると思う?」
丹生は苦笑しながら「無いな」と答えた。
「しかし、部長に用があったと言っていたが、何だろうな」
「お前も知らないのか、神前」
「ああ。璃津は何か聞いてるか?」
「いや、まったく」
きょとんとした顔で首を横に振る丹生を、朝夷は微笑を浮かべて見遣った。朝夷は2人が部長を訪ねた理由を把握している。恐らく、丹生も予想はついているはずだ。
しかし朝夷は今回の一件について、すべての種明かしはしていない。今後、出るはずの人事指令に丹生がどんな顔をするのか、今から楽しみで仕方がない朝夷であった。
「どうした御舟、そんなに慌てて」
「あ、あの……お、お客様が……」
「誰に?」
「それが……その……っ」
「俺が見てくるよ」
御舟のあまりの動揺ぶりに、不信感を持った阿久里が腰を浮かせた瞬間、ラウンジのドアが開いた。
「ここだな、さっきの子が入って行ったのは」
「こらこら、篤守。他班のオフィスへ勝手に入ってはいけないよ」
阿久里は入って来た2人を見た途端、腰を浮かせた姿勢のまま凍り付いた。神前もギョッとした顔で固まっている。相模がただならぬ空気に緊張を走らせていると、丹生から弾けるような明るい声が上がった。
「うわぁー、篤守さんに羅文さん! 久し振りだねー!」
「噂をすればの棗一族だな。久し振り、修羅兄弟」
丹生を見とめた篤守たちは、2人同時に全速競歩で近づき、ひしっと両側から抱きついた。
「璃津ちゃん! 会いたかったよぉお!」
無感情な能面顔から一転、デレデレのメロメロで猫なで声を上げる2人に、朝夷は呆れ返って溜め息をついた。
「まったく、兄弟揃って璃津馬鹿だなぁ。せっかく挨拶してんのに、完全にスルーしてくれちゃって」
「うるさいです、朝夷さん」
「黙って下さい、朝夷さん」
2人は同時に冷たい声音と視線を投げる。
「一体、誰のせいで俺たちが東奔西走していると思ってるんですか。天下の朝夷一族が、聞いて呆れますね」
「貴方がついていながら、この体たらくは何ですか。適当な仕事ばかりしてるから、璃津ちゃんが割を食うんでしょう」
「やれやれ、まったく……棗に輪をかけて厄介だな。これだから双子は嫌いなんだよ……」
完璧なコンビネーションで畳み掛けられ、朝夷はソファへ沈みながら額に手を当てる。
「相変わらずだねー、2人とも。今日も息ぴったりだ。元気そうで良かったー」
「あー、もう、本当に可愛い! 璃津ちゃんに会えただけで、これまでのストレスが吹き飛ぶよ! まじ天使、まじ尊い!」
「俺なんて同じ職場なのに、部署違いで滅多に顔も見られないんだぞ! 朝夷さんに取られるくらいなら、蔵人兄さんのほうがまだマシだった!」
両側から凄いテンションで頬擦りされている丹生を見て、相模は本日2度目の衝撃を受けていた。まさか、ついさっき話題にのぼった棗一族が現れただけでなく、クールな雰囲気をかなぐり捨て、激しく丹生を愛でているのだ。最早、何に驚けば良いかも分からず、呆然と立ち尽くすしかない。そんな相模に、朝夷が声を掛ける。
「おーい相模、大丈夫か?」
「……いや、もう……何でしょう、ドラマでも見てるみたいな気分になってきました……。あの方々は、棗さんのご兄弟なんですよね?」
「そう。篤守と羅文。棗のひとつ下の弟たちだよ」
「な、なんで修羅兄弟がここに……っ」
「……俺たち、何かしたか?」
「いや……まったく心当たりが無い……」
冷汗を垂れ流す阿久里と神前に、丹生を愛でることは辞めず、顔だけ無表情に戻した羅文が言った。
「阿久里班長、そんなに慌てないで下さい。今日は部長に報告があって来ただけですので」
「あ、ああ……。そうだったのか、お疲れ様……」
じりじりとソファから距離を取りつつ、阿久里はほっと胸を撫で下ろした。羅文だけならともかく、篤守も一緒となると、棗家の家業を知っている者であれば、始末屋が現れたも同然である。
「璃津ちゃん、ちょっと痩せたんじゃない? 大丈夫? 虐められてない? 汚らわしい豚どもに妙なことされたら、すぐ俺に言ってよ! 屠殺してやるから!」
「ううん、大丈夫。みんな良くしてくれてるよー。最近はクロスもしてないしね」
右側の篤守に笑顔で答えると、今度は左側から羅文が言い募る。
「今、璃津ちゃんをクロス任務になんか出したら、何されるか分からないよ! 出ちゃダメだよ! 総務でも、怪しい依頼は即却下するよう指示してるんだからね」
「2人とも、いつも有難う。凄く助かってるよ」
「あー、可愛いーっ!」
両側から抱きつく双子を抱き返し、にこやかに答えると、2人のテンションはますます上がっていく。対照的に、神前と阿久里は顔を引き攣らせながら小声でやり取りしていた。
「……今、屠殺って言ったか?」
「篤守君は公安警察だからな……。思考が過激なんだよ……」
「物凄く物騒な会話が繰り広げられている気がする……。これは夢……? 夢かもしれない……そうだ、夢だ……幻だ……」
「相模、しっかりしろ!」
ついにキャパオーバーした相模が現実逃避を始めた頃、朝夷がソファの背に腕をかけて片眉を上げる。
「あーあ、見せつけてくれるねぇ。俺なんて2週間もご無沙汰だっていうのにさぁ」
「朝夷さん、接近禁止中なんでしょう? まるでストーカーですね、恥ずかしい。そもそも、自分のバディに怪我させるなんて有り得ないですよ。傷害で逮捕してもいいですか?」
「まったく、犯罪者がエースエージェントだなんて、他所に漏れたら何を言われることやら。揉み消すのもひと苦労なんですよ。特別局にまで泥を塗るつもりですか」
「ちょ、待て待て、訓練禁止だから! 接近禁止じゃないから!」
「1メートル以上離れる条件でしょう」
「接近禁止とどう違うんですか」
「はぁ……なんか疲れた……」
またしても畳みかけられ、朝夷は額に手をやり、抗議を諦めた。
篤守たちに揉みくちゃにされながらも笑顔の丹生を見て、阿久里は嘆め息混じりに呟く。
「あの子、向かうところ敵無しじゃないか……。なんで修羅兄弟にあんなに好かれてるのか、もうミステリー……」
「何年か前、璃津が棗家に手を貸したことがあったらしい。身内の揉め事だったみたいで、内々に処理されてるから、詳しくは知りようがないけどな」
「璃津の顔の広さもミステリー……」
ひっそり交わされる神前たちの会話に、朝夷が愉快そうに相槌を打った。
「ハハ。棗はキレたら手に負えないからなぁ。〝狂犬病の蔵人〟なんて呼ばれてたくらいだからね」
「やっぱりアイツが原因か」
「狂犬病の兄に修羅の弟って……棗家、怖すぎるだろ……。マフィアかよ……」
何となく事情を察した神前らは、棗家の破天荒さに深く嘆息した。
しばらく揉みくちゃにされ続け、滅多に会えないのでと撮影会が行われた後、ようやく丹生は解放された。
「お騒がせして申し訳ございませんでした。愚兄がご迷惑をお掛けしていますが、今後とも宜しくお願い致します」
「お邪魔しました。総務に御用の際は、何なりとお申し付け下さい。では、失礼します」
仕事モードに戻った2人は、また能面顔で衣服を正すと揃って礼をし、歩幅も同じく退室して行った。
「璃津、大丈夫か?」
「うん。慣れてるから平気だよ、ナナちゃん」
「それにしても棗一族、フィクサーの割にアクが強いな。もっと黒子的な、影のある家柄だと思ってたのに」
「他のご家族もあんな感じなんですかね……」
「修羅兄弟のイメージが秒で瓦解したわ……。さすがは身内。好みのタイプも似るもんなんだな……」
神前、相模、阿久里は棗家の真の姿に打ちひしがれ、ラウンジ内にどっと疲労感が漂う。
「修羅兄弟、という通り名だけは聞いたことがあります。実際に見たのは初めてですけど」
「当然だ。もし見ていれば、今ここに立ってない。あの2人を見るっていうのは、つまりそう言うことだからな」
神前が新しいコーヒーをいれながら相模に答える。それまで静かに状況を見守っていた御舟が、溜め息混じりに呟いた。
「俺も噂は聞いていたので、名乗られて丹生さんはどこかと問われた時はゾッとしました……」
「ハハ、どうりで顔面蒼白で飛び込んで来たわけだ」
「ごめんね御舟、驚かせちゃって。俺も2人が来てるなんて知らなかったからさ。長門も聞いてなかったの?」
「知るワケないでしょ。あの人らが俺に連絡すると思う?」
丹生は苦笑しながら「無いな」と答えた。
「しかし、部長に用があったと言っていたが、何だろうな」
「お前も知らないのか、神前」
「ああ。璃津は何か聞いてるか?」
「いや、まったく」
きょとんとした顔で首を横に振る丹生を、朝夷は微笑を浮かべて見遣った。朝夷は2人が部長を訪ねた理由を把握している。恐らく、丹生も予想はついているはずだ。
しかし朝夷は今回の一件について、すべての種明かしはしていない。今後、出るはずの人事指令に丹生がどんな顔をするのか、今から楽しみで仕方がない朝夷であった。
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