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8章【親友の弟に真実を伝えて、】
13 *
しおりを挟む「あ……ッ、へぇべ……さ……んッ!」
冬人の部屋のベッドで、お互い裸になって重なり合う。
久し振りに触る冬人の肌は、うっすらと汗ばんでいた。
首元を強く吸い、赤く痕を付けると、冬人はすぐに顔を赤くする。
「だ、駄目だ、平兵衛さん……っ。そんなところに痕を付けられたら、撮影のときにどうすれば……ッ」
「コンシーラー買ってやるよ」
「ひぁッ!」
舌を這わせて、冬人の首筋から下にずれていく。くすぐったさに冬人が身をよじらせるが、そんなことはわざわざ気にしない。
そっと、右胸の突起に舌を当てる。
「や……ッ! そ、そんなところ……ッ」
人に触られたことのないところをいきなり舐められて驚いたのか、冬人が抵抗を始めようとした。
そんな冬人にお構いなく、ピンッと舌先で先端を弾く。すると、冬人の体が分かりやすく跳ねた。
「あ、ッ!」
「可愛いな、冬人」
「いっ、いやだ……ッ。ん、やぁ……っ!」
何度も舌で弾くと、ビクビクとまるで痙攣しているかのように、冬人が震える。……そんな姿が、堪らなく可愛い。
俺の下半身に、冬人の下半身にある熱が当たる。
「気持ちいいんだろ、冬人?」
「ちがっ、ちがう……ッ」
「隠せてないって分かんないのか?」
「んぁ、ッ!」
勃起しているペニスを突然握られて、冬人が息を呑んだ。
冬人のペニスを掴んでいない方の手で、冬人の後ろを撫でる。すぼまりに指をなぞらせるだけで、冬人のペニスは小さく震えた。
「お前さんは随分と、いやらしい男だな?」
「うっ、く……ッ! いや、だ……っ」
両腕で自身の顔を覆うと、冬人は少しずつ呼吸を乱していく。自分の内側に、ゆっくりと異物が挿入される圧迫感からだ。
「意地悪、言わ……な、で……っ」
ピクピクと震えながら恥ずかしそうにそう言う冬人は、今までのような抵抗をしてこない。
「あ……ッ! やだ、そこ──んっ、はぁ……ッ」
以前見つけた冬人の【好いところ】を指で擦ると、冬人の声が少し高くなる。
「んっ、んん……ッ! あ、や……ぁあッ」
二本、三本と指を増やすと、冬人の嬌声が少しずつ大きくなった。
辛そうに震えているペニスを扱き、ツンと存在を主張している乳首を舐める。そうするとすぐに、冬人はビクンと大きく跳ねた。
「あッ! や、なに……ッ! いや、いやッ」
「イヤじゃないだろ?」
「あっ、あ……待って、まって、平兵衛さん……ッ」
指を抜いて、冬人の脚を大きく開かせる。
たったそれだけでこの次になにをされるのか分かった冬人は、腕の下にある頭をブンブンと横に振った。
「恥ずかしい……ッ」
「なんでだよ? こんなに可愛いのに」
「かわっ、あ……ッ」
尻の穴に、俺のペニスが当てられる。冬人は一瞬体を強張らせるが、ヤッパリ逃げようとはしない。
「冬人、挿れたい。……いいか?」
肩で息をしている冬人は、余裕がなさそうだ。
「……い、ぃ……ッ」
一度だけ、冬人自身の腕の下で、冬人が頭を縦に振った。
「痛かったら言えよ」
「……ッ」
冬人はもう一度頭を縦に振ると、両手で自分の腕を強く掴んだ。
「ぅ……ッ! あっ、あぁ、ッ!」
指以上の圧迫感に、冬人は首を反らせた。
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