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5章【親友の弟の目的を知った俺は、】

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 元々、排泄するための器官だ。
 異物を受け入れるような反応はせず、逆に押し返そうとしてくる。

 だが、それでも俺は腰を落とす。


「冬人、力抜け……ッ」
「いっ、痛い……ッ! やだ、いやだ……っ!」


 先端を挿入し、徐々に深くしていく。そこまでするとさすがに、冬人は痛がった。
 立てた膝が。そして内腿が、震えている。

 気休め程度に、冬人のペニスを掴んでいる左手を、上下に扱くよう動かす。


「ふ……ッ、うっ、いやだ、やだ……ッ」


 冬人の声が、鼻声になった。
 枕に顔を押し付けているから見えないが、声の響きと呼吸からして、耐えきれず泣き出したのだろう。

 ……胸は、痛む。当り前だ。
 だが、それ以上に……。

 ──久し振りに与えられる性行為の快感に、理性が勝てなかった。

 キツく締め付けてくる冬人の中は、溶けてしまいそうなくらい熱い。心地いいのと気持ちいいのが混ざり合い、堪らない感覚だ。

 ──そんな中で、やめてなんてやれるものか……っ。


「あぐ……っ、う……ひぅ……ッ」


 泣いているうえに、初めての圧迫感と痛みに浅い呼吸を、冬人は繰り返す。
 それでも、俺の強引な挿入のせいで……冬人は俺のを、根元まで受け止めさせられた。

 左手に握っていた冬人のペニスは、痛みと苦しさで完全に萎えている状態だ。


「全部、入ったぞ……冬人、ッ」
「う、ぅ……っ」


 冬人の両手は、自身の両腕を力強く握っている。
 わざわざその手が震えているのを見なくても、繋がっている部分から冬人がどれだけ体に力を入れているのかが、伝わった。

 ──だからといって、止めてはやれない。


「動くぞ、冬人」
「う、っあ……は、ッ」


 挿入して終了。……とは、なれない。少し引いては、また奥まで突く。
 動きとしてはそこまで大きなものではないが、痛めつけるような行為は好きじゃない。

 浅い抽挿を、何度か繰り返す。


「あ、は……ッ、うぅッ」


 動き始めるも、冬人はただただ苦しそうな呼吸をしているだけ。体中を硬直させて、今の冬人は【必死に耐えている】というふうに見える。

 だが、先ほど未知の快感を知った冬人の体は、そのわずかな動きを数回繰り返しているだけで。

 ──変化を見せた。


「あ、ぁ……っ。……ん、あっ、は……ッ」


 冬人の体は、冬人自身の気持ちを全て無視している。
 強引な性交に快感を見出し、声に甘さを混じらせた。

 それを合図に、動きの幅をどんどん大きくしていく。
 そうすると、左手に収まっていた冬人のペニスが、徐々に大きくなってきた。


「冬人、気持ちいいか……ッ?」


 耳元で囁かれる俺の問いに、冬人は尻の穴を一瞬だけキツく締める。冬人のペニスも、ぴくりと反応した。
 まるで、悦んでいるかのような反応だ。


「きもち、わるい……ッ。こ、こんなこと、いやだ……ッ」


 口では否定の言葉を紡ぐが、体は随分と正直且つ素直だった。 




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