大嫌いな幼馴染みは嫌がらせが好き

ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照

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5話・監視するのが好き

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 繋がった部分からは、いやらしい音が絶え間なく鳴り続ける。


「聞こえるか、真冬? ……すげぇやらしい音だなァ?」
「ふぁっ、んっ! やっ、いやだ……っ! いう、なぁ! あっ、あぁっ!」


 わざと、音が鳴るように。
 俺を辱めたいのか、美鶴は不敵に笑う。

 そして、指を器用に動かして……再度、乳首を弄り始める。


「あぁ、んぅ、っ! だめぇ、だめだ、美鶴っ! そこは――ひぁん、っ!」
「ダメなワケねェだろ? ぎゅうぎゅう締めつけてるのがその証拠だろォが」
「ちが、ちがうっ! 俺は、そんな――あぁっ!」


 後ろと乳首を弄られて、俺は必死に首を横に振った。


「おねが、いぁっ! み、美鶴ぅ……っ! もう、もぉ、止まってぇ……あぁっ、んんっ!」


 こんなに恥ずかしいこと、もうやめたい。
 だけど、それ以上に。


(イき、たい……っ! それで……美鶴に、中出しされたい……っ!)


 恥ずかしい欲求ばかり募っている俺が、一番恥ずかしい。

 美鶴とのセックスに、俺は……かなり、溺れている。

 気持ちいいし、美鶴は意地悪だけど……酷いことは、してこない。

 優しく抱き締められると嬉しいし、こうやって目が合うと……恥ずかしいけど、満たされる。


(こんなの……友達の距離じゃ、ない……のに、っ)


 友達に戻りたくて。
 オモチャ扱いされて、悲しかったのに。
 こんな風に抱かれて、気持ち良くされて……。

 ――俺と美鶴は、いったい……どういう関係なんだろう?


「ぁあっ、あっ! だめ、だめだって、イっ、ちゃうからぁ……あ、っ!」


 強くしがみつくと、美鶴との距離が詰まる。
 だからか、美鶴が笑うと、その吐息がよく聞こえた。


「あっ! ぁんっ、んっ! ふぁ、あっ!」


 女と大差ない、喘ぎ声。
 自分は、いつからこんなに……淫らになったのだろう。


「みつ、るぅ! おね、がいっ! イき、たい……っ! もぉ、イかせてぇ……っ!」


 プライドを投げ捨てて、懇願する。
 すると、美鶴が俺の瞼にキスを落とした。


「まだ。俺様と一緒に、だろ?」


 美鶴と一緒にイくのは、凄く……気持ちいい。

 美鶴はそれを知っているから、焦らして……俺の反応を楽しんでいるんだ。


「あっ、あんっ! はや、くぅ! 美鶴っ、みつるぅ……っ!」


 だけどもう、限界が近い。

 俺は美鶴の言いつけを、破ってしまった。


「ふあぁっ、ぁあっ!」


 先に一人で、絶頂を迎えてしまう。
 三度目の射精なのに、勢いはまったく衰えていない。


「はぁ……は、っ」


 涙で濡れた瞳に、手が添えられる。


「真冬、今……一人で先にイったよなァ?」
「ぁ……っ」


 ぴくん、と。
 瞼が、震えてしまった。


「一人で良くなったんだ。……次は、俺様が一人で良くなったっていいよなァ?」


 思わず、美鶴のペニスを締めつけてしまう。


「まァ、お前にとったらご褒美になるかもしれねェな」
「ち、ちが……っ! そんなの、なるワケ――ふぁ、あっ!」
「違わないだろォが、なァ?」
「ぁんっ、ぁあっ!」


 奥を突かれると、体が勝手に熱を帯びた。


「まだ、離してやらねェからな」


 不敵に笑う美鶴から、目を逸らせない。
 だから俺は、目を閉じた。

 ……そうするとやたらと敏感になって、墓穴を掘っただけだけど。




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