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第8話【確信】
後編 *
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何度椎葉に犯されようと、準備もしていない肛門で男性器を受け止めるだなんて、無理な話だ。
「ひあぁッ!」
激しい痛みに、真駒は情けなく悲鳴をあげる。
慣らすこともなく、椎葉は優しさの無い腰遣いで真駒を犯す。
「流石に、自分勝手なんじゃない?」
「痛い、痛ッ! やだ、いやだ……ッ!」
「だから何? 止めるとでも思った?」
椎葉は、笑みを浮かべていなかった。その理由が分からず、真駒は両目から涙を溢れさせながら、悲鳴をあげ続ける。
「いや、嫌ですッ! 抜いて、抜いてくだ――あッ! 奥、痛ッ、あぁッ!」
断続的な悲鳴をあげても、椎葉は笑わなかった。真駒が涙を流せば、いつだって椎葉は満足そうに笑っていたのに……向けられる眼差しは、酷く冷淡なものだ。
(何で、何で? 俺、何かしたのか……?)
自分の胸に問うてみても、答えが分からない。真駒が分かっているのは、椎葉が怒っているということだけ。その理由を知りたい。けれど、口に出せない。
「痛い、やだ課長ッ、あッ!」
「真駒君、どうしたの? これは取引だよ?」
椎葉はそう言うと、真駒の手を傷付いた自身の首に導く。
「ほら……触らないの?」
「あッ、は……うッ!」
どれだけ傷付いても、どれだけ汚れても……何度見ても、椎葉の首は美しい。
――けれど、これ以上傷付けたくない。
真駒は椎葉の首から手を離し、視線を逸らした。それを見た椎葉が、もう一度舌打ちをする。
「そう……本当に、酷いね。……君はッ!」
「あぁッ!」
椎葉が無理矢理、真駒の秘所へ逸物を突き穿つ。身を引き裂かれるような痛みに真駒は背を仰け反らせると、苦し気な悲鳴をあげた。
それでも、椎葉の動きは止まらない。愛情も優しさも感じられない抽挿は、真駒のことを痛めつけることしか考えていないような――謂わば、暴力だ。
真駒は涙を流しながら、悲鳴をあげ続ける。
けれど、椎葉の首には触れようとしない。
「いぁッ! あッ、はぁッ! やだッ、痛い、痛いぃッ!」
痛くてどうしようもないのに、椎葉の首に触れてしまいたいのに……真駒はそれでも必死に耐える。
椎葉の体が小さく震えると同時に、真駒は内側に熱い飛沫を注がれた。
「ひぁあッ! あ、あぁ……ッ!」
中に精液を吐き出される感覚は、何度経験しても決して慣れない。真駒は体を硬直させたまま、椎葉の熱を必死に受け止める。
すると……椎葉の大きな手が、真駒の髪を乱暴に掴んだ。
「ねぇ……これで終わりだなんて、思ってないよね?」
「ひ――痛ッ、あぁッ!」
いつもなら一度の射精で終わるのに、今日の椎葉はそれで良しとしなかった。残虐な性交が、再び始まる。
――結局……真駒の意識が飛ぶまで、椎葉は真駒のことを凌辱し続けた。
「ひあぁッ!」
激しい痛みに、真駒は情けなく悲鳴をあげる。
慣らすこともなく、椎葉は優しさの無い腰遣いで真駒を犯す。
「流石に、自分勝手なんじゃない?」
「痛い、痛ッ! やだ、いやだ……ッ!」
「だから何? 止めるとでも思った?」
椎葉は、笑みを浮かべていなかった。その理由が分からず、真駒は両目から涙を溢れさせながら、悲鳴をあげ続ける。
「いや、嫌ですッ! 抜いて、抜いてくだ――あッ! 奥、痛ッ、あぁッ!」
断続的な悲鳴をあげても、椎葉は笑わなかった。真駒が涙を流せば、いつだって椎葉は満足そうに笑っていたのに……向けられる眼差しは、酷く冷淡なものだ。
(何で、何で? 俺、何かしたのか……?)
自分の胸に問うてみても、答えが分からない。真駒が分かっているのは、椎葉が怒っているということだけ。その理由を知りたい。けれど、口に出せない。
「痛い、やだ課長ッ、あッ!」
「真駒君、どうしたの? これは取引だよ?」
椎葉はそう言うと、真駒の手を傷付いた自身の首に導く。
「ほら……触らないの?」
「あッ、は……うッ!」
どれだけ傷付いても、どれだけ汚れても……何度見ても、椎葉の首は美しい。
――けれど、これ以上傷付けたくない。
真駒は椎葉の首から手を離し、視線を逸らした。それを見た椎葉が、もう一度舌打ちをする。
「そう……本当に、酷いね。……君はッ!」
「あぁッ!」
椎葉が無理矢理、真駒の秘所へ逸物を突き穿つ。身を引き裂かれるような痛みに真駒は背を仰け反らせると、苦し気な悲鳴をあげた。
それでも、椎葉の動きは止まらない。愛情も優しさも感じられない抽挿は、真駒のことを痛めつけることしか考えていないような――謂わば、暴力だ。
真駒は涙を流しながら、悲鳴をあげ続ける。
けれど、椎葉の首には触れようとしない。
「いぁッ! あッ、はぁッ! やだッ、痛い、痛いぃッ!」
痛くてどうしようもないのに、椎葉の首に触れてしまいたいのに……真駒はそれでも必死に耐える。
椎葉の体が小さく震えると同時に、真駒は内側に熱い飛沫を注がれた。
「ひぁあッ! あ、あぁ……ッ!」
中に精液を吐き出される感覚は、何度経験しても決して慣れない。真駒は体を硬直させたまま、椎葉の熱を必死に受け止める。
すると……椎葉の大きな手が、真駒の髪を乱暴に掴んだ。
「ねぇ……これで終わりだなんて、思ってないよね?」
「ひ――痛ッ、あぁッ!」
いつもなら一度の射精で終わるのに、今日の椎葉はそれで良しとしなかった。残虐な性交が、再び始まる。
――結局……真駒の意識が飛ぶまで、椎葉は真駒のことを凌辱し続けた。
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