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【巨乳な彼女がキライですッ!】
1話【NoNoNo童貞です】
しおりを挟む開幕から出オチ感満載で申し訳ないが、僕には友達がいない。
幼稚園、小学校、中学校……そして、高校生となった今現在ですら。ただの! 一度も! だ!
別に、悲しくはない。言っておくが、強がりでもないぞ。
そんな、必要最低限しか人と接したことのない僕──今田一人は現在、とんでもない状況に置かれていた。
「ねぇ、今田君……っ」
ショートケーキにハチミツをぶちまけ、上から粉砂糖を振りかけた後、溶かした板チョコをドロリとかけたような。それくらい、甘い声。
力を入れたらポッキリと折れてしまいそうな細さと、練乳かってくらい白い指が、なぜか僕の顔の真横にある。
そんな性悪小悪魔系ビッチ臭漂う女生徒が【ザ・蠱惑的】な声で囁く。
「悪いこと、シよ……?」
甘い声に、背筋が凍りついた。ただ囁かれただけなのに、まるで湯煎でもされたかのように、僕の脳みそが溶かされていくような錯覚だ。
「ぼ、僕は……ッ」
女生徒が、距離を詰める。
……ダメ、だ。このままじゃ、大事ななにかが終わる……ッ!
大きく息を吸い込んだのち、僕は──叫んだ。
「──僕はッ、おっぱいなんかに負けませんからァアアッ!」
今田一人、友達いない歴イコール年齢イコール十五歳。
──現在、謎の巨乳美少女転校生に押し倒されています。
……言っておくが、この物語は全年齢ド健全ハートフルピュアストーリーだぞ。……こら、そこ。『さすがに【ハートフルピュア】は誇張表現』とか言うな。
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