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10話 間接キス
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動画が公開された。
その翌日、大翔は学校内で生徒からの視線をやけに感じていた。青晴高校の校門、下駄箱…大翔が歩くたび、空気がザワついた。
「あの人って…ウーバーイーツの…」
「配達員の人だ」
「セントくんや!」
彼はこれまでの人生であだ名で呼ばれたことはなかった。中光(なかみつ)か、大翔(たいし)のどちらかで呼ばれていた。
15歳にして初めてのあだ名、それも複数のあだ名をつけられることになるとは。
(自意識過剰じゃなければ…みんなが俺をみてる気がするし…変な名前で呼んでる…)
大翔は動画が公開されたことを知らず、現状が把握できていなかった。
撮影したのは一昨日。まさか一日で編集して公開されるとは思ってもいなかった。
「レオ様を殴ったらしいよ」
「ウーバーのお父さんはヤクザなんだって」
身に覚えのない噂も広まっていたが、それが自分の話だとは全く思わなかったので気にならならなかった。
(そういえば千鶴も朝からおかしかったな…)
千鶴と大翔はの朝はいつもテンションが低い。毎朝、両親と一緒にご飯を食べる。
母と父がコーヒーを飲みながら業務連絡と雑談交えている中、千鶴と大翔はモクモクとご飯、味噌汁、たくあん、昨日の残りの肉じゃがを食べていた。
時折、千鶴が横目で大翔を見ては「チッ」と舌打ちをして厳しい顔をしたまま箸を伸ばした。
「え?もう公開されたん?」
机の上に組んだ腕を乗せた大翔はキョトンとした顔で、目の前にいる湊を見た。
湊は視線を落として丸メガネをメガネ拭きで拭いている。
「グループラインに共有されてたよ。てか、先輩から連絡きてないん?」
朝のSHR前、いつものように教室は賑やかだ。
「連絡交換してない。それどころか、俺の名前を知らない可能性もある。名前で呼ばれたことない。」
「よくそれで撮影できたんね?」
大翔は真顔で止まった。
「それが…」
目線を横に外して話した。
「八王子レオが家に迎えに来た。朝8時に待ち合わせって言われてたけど、冗談だと思ったし忘れてて。普通に寝てたらさ。オカンが、すっごいイケメン来たけど誰?!って起こしてきて。」
湊はメガネを顔にかけながら、大翔の顔をみた。
「家に?!家知られてるの?!」
「それも朝7時半。朝早くにすみません、って作り笑いして言って…」
「千鶴ちゃん喜んでたでしょ?」
「千鶴が起きる前に秒で家出た。親にも口止めした。湊も余計なこと言わんといてや」
「秘密にしなくて良くない?てか、なんで家知ってんの?」
「それがコンビニで俺のこと待ってたら、側溝に足ハマってる男の人を見つけて助けたんだって。それが俺のオトンで…」
湊はツボったようで「おじさん何やってんの」と思いっきり笑った。
「しかも側溝に車の鍵落として、車開けれなくなって。家まで歩いて鍵取りにきた。オトンと先輩が」
「どういう流れで?!」
「君、若いのに立派やねえ。青晴の3年?うちの双子も今年から通ってて1年なんや~!え、息子と待ち合わせ?じゃあ、このまま家においでよ、って感じらしい」
「へえ。すご。ウケる」
「7時に待ち合わせ場所のコンビニにいたってのも意味分からん。俺は1時間前行動する男なんだって言って…」
「遅刻魔の大翔には沁みる教訓だな」
1時間目
先生のお休みにより自習に変更
漫画を読む子、絵を描く子、寝る子、おしゃべりする子。生徒たちは自由に過ごしていた。
美術科は男3女7の割合のため、明るいの声がよく響いた。
大翔はスマホで昨日公開された動画を見ていた。レオと淳はいつものようにキラキラして見えた。
動画が進むにつれて大翔の顔がゆがむ。
(2人と比べると…俺すげえ背小さいのに顔でかいし、なんか全体的に暗いし…。声も小さ)
大翔は自分のことも人のことも容姿を良し悪しで判断したことはなかった。
人間という立体作品にダサいだのブスだの美人だの尊いなど感情的な呼び方をすることに違和感があった。
それは自分の感想であり、人が人を勝手に区別、差別するのはおかしいと思うから。
自分も他人も、一人一人が立体作品であり、どの人にも制作者がいて、けして同じにはなれない個性がある。
それに良し悪しをつけるのはあまりにもおこがましい。
そう思っていた大翔だが、レオと淳に挟まれた自分にはあまりにも違和感があった。
(ダビデ像の横に浮世絵があるみたいや…)
とくにレオに薬用リップを塗られるシーンは見ていられなかった。
(なんか俺…顎触られてビクッてしてる…。瞳孔開いてる…。オドオドしてる…きつい……な…これ……)
レオ様と呼ばれる理由が分かった気がした。こいつは色気を振り撒きすぎている。考えすぎだと思ったが、動画越しからもそれが伝わる。
彼を前にして時分が怖気づくのも仕方ない。もっと色気を控えたほうが良い。
(前髪を短いパッツンにするとかお笑い要素を足すなど工夫が必要だ)
動画は、4万再生数、56コメント
(コメントを読む勇気はない…俺のことが悪く書き込まれていたら傷つく…)
大翔はため息をついて、画面を閉じた。
中休み
大翔と湊は中庭で、建物の外壁に背中を当て、並んで座りお昼ごはんを食べていた。
大翔は野菜スープといちごジャム入りのコッペパン。
湊は重箱くらい大きなお弁当と2リットルペットボトルの緑茶を飲んでいた。
「初めて外で食べたけど天気もちょうど良いし誰もいないし癒されるね~」
「付き合ってくれてありがとう。みんな俺のこと話してる気がしてしんどくて」
「気のせいじゃなくて、みんな話してるよ」
「え?」
大翔が湊の方に振り向くと後ろの窓から声がした。
「配達員さ~ん」
昨日たくさん聞いた声、茶髪でタレ目で茶色の目をしてる人の声。
「…。」
そこには窓のふちに左肘をつけている斜め顔のレオがいた。制服ではなく紺色の作業服を着ている。
「…今日はお届け物はありません」
大翔は食べかけのコッペパンに視線を戻した。
「俺の顔見てなんか思うことない?」
この前のケガが悪化したとでもいいたいのだろうか。ゆっくりと振り向いて見た。目の下のアザも口の横の傷もかなり目立たなくなって、自然治癒力って素晴らしいと思った。
他に変わった箇所は見当たらない。
強いて言えば、右頬が少し赤くなっているだろうか。それもなんか、変な形。ウネウネした形で。
「…ほっぺが赤い?」
レオは目をつぶり右頬を右手の人差し指でトントンと叩いた。
「正解です。セントくんのせいで叩かれました。彼女…いや…今は…元カノの人に。」
「それは大変でしたね。」
大翔は前を向いてコッペパンをかじった。頭の中には奈良のマスコットキャラクターが浮かんでいた。
湊は大翔に小声で話しかけた。
「セントくん…て、大翔のことって分かってる?」
「え?俺のせいってこと?」
レオは腕を組んで「うんうん」と頷く。
「元カノのリップクリーム使いたくないって言ったら、セントくんは良くてなんで私はイヤなの?!って。そこから話が大きくなって、平手打ちされたし、フラれた」
大翔も湊もキョトンとした顔でレオを見ている。大翔は疑問を投げかけた。
「なんで彼女のリップ使いたくなかったんですか?」
「え?普通に気持ち悪いじゃん。」
「え???他人でも友達でもなく、彼女ですよね?」
「そうだけど。普通に汚いじゃん、間接キスになるの」
大翔は理解できなかった。恋人ならキスする仲であるはず。キスはできるのに、リップクリームを共有することが気持ち悪いとは、どういう事なんだろう?
(もしかして八王子レオも、結婚するまで貞操を保ちたい人なのか?)
大翔はそれで納得をし、もう一つ気になる点を質問した。
「せんとくんは良くて~って、何の話ですか?」
「あー…。」
レオは右手に腰を当て、左手で前髪をあげ、話を続けた。
「撮影のとき。お前にリップ塗ったあと、そのまま俺の唇にも塗ったから。それのこと」
そういえばそうだった気もする。大翔はそういうことは全く気にならないので、あんまり覚えていなかった。むしろ、よく見てるな、と元カノに感心した。
「同性同士なら汚くないってことですか?」
「いや、男も女も家族も動物も皆等しく無理」
大翔は意味が分からなかった。同じく湊も固まっていた。
「俺に使ったリップを、間違えて自分に使ってしまって、気持ち悪いから謝れって言ってるんですか?」
「俺そこまで鬼畜じゃないけど?知ってて使ったから気持ち悪くないし」
(???じゃあ俺は男でも女でも家族でも動物でもないと思われてるの?植物?)
湊は眉をひそめて困った顔をしている。
「俺が言いたいことは、お前のせいで女2人にも叩かれた!ってこと。もう痛いのも冤罪も嫌だから、俺に近づかないよーに。またなんか問題起きそうで嫌や」
レオは厳しい顔で大翔にぴしゃりと言った。
大翔は固まった。
近づくもなにも、そっちから近づいてきたんじゃないか。
なんだその言い方は。
勝手に俺の家に来て、勝手に俺を動画に出して、勝手に彼女に叩かれて。
大翔はレオの顔をキッとしっかりと見て返事をした。
「分かりました」
美術科と機械科は端と端にあるし、八王子レオは3年だからすぐ学校にもこなくなるし1年後には卒業する。
普通にしていれば、もう会うことはないだろう。
と、そのときは思っていた。
その翌日、大翔は学校内で生徒からの視線をやけに感じていた。青晴高校の校門、下駄箱…大翔が歩くたび、空気がザワついた。
「あの人って…ウーバーイーツの…」
「配達員の人だ」
「セントくんや!」
彼はこれまでの人生であだ名で呼ばれたことはなかった。中光(なかみつ)か、大翔(たいし)のどちらかで呼ばれていた。
15歳にして初めてのあだ名、それも複数のあだ名をつけられることになるとは。
(自意識過剰じゃなければ…みんなが俺をみてる気がするし…変な名前で呼んでる…)
大翔は動画が公開されたことを知らず、現状が把握できていなかった。
撮影したのは一昨日。まさか一日で編集して公開されるとは思ってもいなかった。
「レオ様を殴ったらしいよ」
「ウーバーのお父さんはヤクザなんだって」
身に覚えのない噂も広まっていたが、それが自分の話だとは全く思わなかったので気にならならなかった。
(そういえば千鶴も朝からおかしかったな…)
千鶴と大翔はの朝はいつもテンションが低い。毎朝、両親と一緒にご飯を食べる。
母と父がコーヒーを飲みながら業務連絡と雑談交えている中、千鶴と大翔はモクモクとご飯、味噌汁、たくあん、昨日の残りの肉じゃがを食べていた。
時折、千鶴が横目で大翔を見ては「チッ」と舌打ちをして厳しい顔をしたまま箸を伸ばした。
「え?もう公開されたん?」
机の上に組んだ腕を乗せた大翔はキョトンとした顔で、目の前にいる湊を見た。
湊は視線を落として丸メガネをメガネ拭きで拭いている。
「グループラインに共有されてたよ。てか、先輩から連絡きてないん?」
朝のSHR前、いつものように教室は賑やかだ。
「連絡交換してない。それどころか、俺の名前を知らない可能性もある。名前で呼ばれたことない。」
「よくそれで撮影できたんね?」
大翔は真顔で止まった。
「それが…」
目線を横に外して話した。
「八王子レオが家に迎えに来た。朝8時に待ち合わせって言われてたけど、冗談だと思ったし忘れてて。普通に寝てたらさ。オカンが、すっごいイケメン来たけど誰?!って起こしてきて。」
湊はメガネを顔にかけながら、大翔の顔をみた。
「家に?!家知られてるの?!」
「それも朝7時半。朝早くにすみません、って作り笑いして言って…」
「千鶴ちゃん喜んでたでしょ?」
「千鶴が起きる前に秒で家出た。親にも口止めした。湊も余計なこと言わんといてや」
「秘密にしなくて良くない?てか、なんで家知ってんの?」
「それがコンビニで俺のこと待ってたら、側溝に足ハマってる男の人を見つけて助けたんだって。それが俺のオトンで…」
湊はツボったようで「おじさん何やってんの」と思いっきり笑った。
「しかも側溝に車の鍵落として、車開けれなくなって。家まで歩いて鍵取りにきた。オトンと先輩が」
「どういう流れで?!」
「君、若いのに立派やねえ。青晴の3年?うちの双子も今年から通ってて1年なんや~!え、息子と待ち合わせ?じゃあ、このまま家においでよ、って感じらしい」
「へえ。すご。ウケる」
「7時に待ち合わせ場所のコンビニにいたってのも意味分からん。俺は1時間前行動する男なんだって言って…」
「遅刻魔の大翔には沁みる教訓だな」
1時間目
先生のお休みにより自習に変更
漫画を読む子、絵を描く子、寝る子、おしゃべりする子。生徒たちは自由に過ごしていた。
美術科は男3女7の割合のため、明るいの声がよく響いた。
大翔はスマホで昨日公開された動画を見ていた。レオと淳はいつものようにキラキラして見えた。
動画が進むにつれて大翔の顔がゆがむ。
(2人と比べると…俺すげえ背小さいのに顔でかいし、なんか全体的に暗いし…。声も小さ)
大翔は自分のことも人のことも容姿を良し悪しで判断したことはなかった。
人間という立体作品にダサいだのブスだの美人だの尊いなど感情的な呼び方をすることに違和感があった。
それは自分の感想であり、人が人を勝手に区別、差別するのはおかしいと思うから。
自分も他人も、一人一人が立体作品であり、どの人にも制作者がいて、けして同じにはなれない個性がある。
それに良し悪しをつけるのはあまりにもおこがましい。
そう思っていた大翔だが、レオと淳に挟まれた自分にはあまりにも違和感があった。
(ダビデ像の横に浮世絵があるみたいや…)
とくにレオに薬用リップを塗られるシーンは見ていられなかった。
(なんか俺…顎触られてビクッてしてる…。瞳孔開いてる…。オドオドしてる…きつい……な…これ……)
レオ様と呼ばれる理由が分かった気がした。こいつは色気を振り撒きすぎている。考えすぎだと思ったが、動画越しからもそれが伝わる。
彼を前にして時分が怖気づくのも仕方ない。もっと色気を控えたほうが良い。
(前髪を短いパッツンにするとかお笑い要素を足すなど工夫が必要だ)
動画は、4万再生数、56コメント
(コメントを読む勇気はない…俺のことが悪く書き込まれていたら傷つく…)
大翔はため息をついて、画面を閉じた。
中休み
大翔と湊は中庭で、建物の外壁に背中を当て、並んで座りお昼ごはんを食べていた。
大翔は野菜スープといちごジャム入りのコッペパン。
湊は重箱くらい大きなお弁当と2リットルペットボトルの緑茶を飲んでいた。
「初めて外で食べたけど天気もちょうど良いし誰もいないし癒されるね~」
「付き合ってくれてありがとう。みんな俺のこと話してる気がしてしんどくて」
「気のせいじゃなくて、みんな話してるよ」
「え?」
大翔が湊の方に振り向くと後ろの窓から声がした。
「配達員さ~ん」
昨日たくさん聞いた声、茶髪でタレ目で茶色の目をしてる人の声。
「…。」
そこには窓のふちに左肘をつけている斜め顔のレオがいた。制服ではなく紺色の作業服を着ている。
「…今日はお届け物はありません」
大翔は食べかけのコッペパンに視線を戻した。
「俺の顔見てなんか思うことない?」
この前のケガが悪化したとでもいいたいのだろうか。ゆっくりと振り向いて見た。目の下のアザも口の横の傷もかなり目立たなくなって、自然治癒力って素晴らしいと思った。
他に変わった箇所は見当たらない。
強いて言えば、右頬が少し赤くなっているだろうか。それもなんか、変な形。ウネウネした形で。
「…ほっぺが赤い?」
レオは目をつぶり右頬を右手の人差し指でトントンと叩いた。
「正解です。セントくんのせいで叩かれました。彼女…いや…今は…元カノの人に。」
「それは大変でしたね。」
大翔は前を向いてコッペパンをかじった。頭の中には奈良のマスコットキャラクターが浮かんでいた。
湊は大翔に小声で話しかけた。
「セントくん…て、大翔のことって分かってる?」
「え?俺のせいってこと?」
レオは腕を組んで「うんうん」と頷く。
「元カノのリップクリーム使いたくないって言ったら、セントくんは良くてなんで私はイヤなの?!って。そこから話が大きくなって、平手打ちされたし、フラれた」
大翔も湊もキョトンとした顔でレオを見ている。大翔は疑問を投げかけた。
「なんで彼女のリップ使いたくなかったんですか?」
「え?普通に気持ち悪いじゃん。」
「え???他人でも友達でもなく、彼女ですよね?」
「そうだけど。普通に汚いじゃん、間接キスになるの」
大翔は理解できなかった。恋人ならキスする仲であるはず。キスはできるのに、リップクリームを共有することが気持ち悪いとは、どういう事なんだろう?
(もしかして八王子レオも、結婚するまで貞操を保ちたい人なのか?)
大翔はそれで納得をし、もう一つ気になる点を質問した。
「せんとくんは良くて~って、何の話ですか?」
「あー…。」
レオは右手に腰を当て、左手で前髪をあげ、話を続けた。
「撮影のとき。お前にリップ塗ったあと、そのまま俺の唇にも塗ったから。それのこと」
そういえばそうだった気もする。大翔はそういうことは全く気にならないので、あんまり覚えていなかった。むしろ、よく見てるな、と元カノに感心した。
「同性同士なら汚くないってことですか?」
「いや、男も女も家族も動物も皆等しく無理」
大翔は意味が分からなかった。同じく湊も固まっていた。
「俺に使ったリップを、間違えて自分に使ってしまって、気持ち悪いから謝れって言ってるんですか?」
「俺そこまで鬼畜じゃないけど?知ってて使ったから気持ち悪くないし」
(???じゃあ俺は男でも女でも家族でも動物でもないと思われてるの?植物?)
湊は眉をひそめて困った顔をしている。
「俺が言いたいことは、お前のせいで女2人にも叩かれた!ってこと。もう痛いのも冤罪も嫌だから、俺に近づかないよーに。またなんか問題起きそうで嫌や」
レオは厳しい顔で大翔にぴしゃりと言った。
大翔は固まった。
近づくもなにも、そっちから近づいてきたんじゃないか。
なんだその言い方は。
勝手に俺の家に来て、勝手に俺を動画に出して、勝手に彼女に叩かれて。
大翔はレオの顔をキッとしっかりと見て返事をした。
「分かりました」
美術科と機械科は端と端にあるし、八王子レオは3年だからすぐ学校にもこなくなるし1年後には卒業する。
普通にしていれば、もう会うことはないだろう。
と、そのときは思っていた。
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