上 下
137 / 137
あとがき等

あとがきと作者自己満メモ

しおりを挟む
 こちらからは、あとがきになります。



 結末1はこれで終わりになります。
 この作品は小説になろうで投稿していたもので、どうにか平成中に書き切ろうとしてたのが懐かしいです。

 基本的にそれぞれの唯一の存在というのがメインでした。

 ジンはヒロキ

 リランはアラン

 サンズはアレックス

 マルコムとミヤビはライガ

 ライガはミラ

 というざっくりとした構図で唯一を書かせていただきました。


 結末1の結末から、マルコムとシューラが二人が冒険するお話を「世間知らずのお姫様と二人の罪人の逃亡記」というお名前で投稿させていただいています。こちらを読まなくても分かるような作品にする予定ですが、マルコムの消耗しきれていない過去へのしがらみや、リラン含めて帝国のその後の話も多少絡めていく予定です。
 こちらの作品の主人公はマルコムとシューラ、そしてミヤビそっくりのミナミという帝国じゃない国のお姫様です。三人がリランをはじめとした帝国騎士団から逃げるお話になっています。たまにシリアスなのろのろとした旅のお話です。ベースにこのお話で起こった帝国の話があります。

 また、せっかくだから魔法などのファンタジー要素付けて描き直そうかとも思っています。
 その方が軽率にケガをさせやすいですし、マルコムたちの殺戮の説得力が増します。




 作者的には書いた当初はヒロキとアレックスとリランが好きでしたが、訂正しながら上げていく作業ではサンズとマルコムとジンに好感を持っています。
 人間的に脆いうえにマルコムだけは心の支えが無く、終盤に向けて不安定になり、脆く、最後には逃げを選んでいるのが、どうしてこう書いたのかと当時の自分に問いかけたい気分です。
 読み直してマルコムは掘り下げ甲斐のあるキャラで、若い時の感受性で書いた自分を褒めたい気分になりました。


 物語の中心に二人の愛の逃避行を入れようとして頑張りましたが、中心が陰謀に変わって羽虫がうろうろするような要素でしか愛の逃避行が無かった気がします。


 時間がたってから訂正しながら上げていると、自分が書いた作品なのに今は考えられないことを書いていることが多くて衝撃でした。

 ただ、書き始めたときは全員最後に死んでしまうお話にしようとしていたのは覚えています。どこかで狂いました。



 ここからは自己満足の人物像の解説に入ります。
 あとこれは自分の為にも残しています。データを手元で残すのもいいですが、投稿しておくと後で読み返すのが楽です。

 まず、作中の強さ比較ですが
 初期は
 アレックス(左腕)>ジン>レイ≧イシュ=ヒロキ>サンズ≧アシ≧アレックス(右腕)≧ライガ≧マルコム≧シューラ>リラン=アラン>ミヤビ

 という感じです。
 ですが終盤は(アレックス以外の最終章生存者のみの比較)
 ジン>レイ>サンズ>アシ≧ライガ≧マルコム≧リラン≧シューラ
 となります。


 ライガ、ミラ
 基本的にライガとミラはお花畑です。根本で忍耐があり、さらにライガに力がありミラに適応力があったから楽しめているだけです。力が無くて適応力の無い奴らだと崩壊します。逃避行は途中で終わります。
 あまり面白味の無い主人公とヒロインですが、それは私の力不足です。恋愛での深堀が出来なくて愛する人というベースが無ければ流されてしまうようなキャラになってしまいました。

 ミラはシューラに言われた通り、守ってもらって当然という姿勢が見えていました。彼女自体、身分としてではなく自分の価値を幼いころから刷り込まれているので、仕方ないことかもしれませんが、他人だよりで個人的にはミヤビの方がいい女だと思っています。ただ、そんなこと有事じゃないと発覚しませんし、ライガは彼女を守るという確固たる目的のために剣の腕を磨いて地位を築きましたので二人の需要と供給は釣り合っています。

 ライガはどうしてミヤビやマルコムが惚れ込んだのかわからんです。ただ、マルコムにとっては自身と釣り合う友人であることと共に過ごした時間がある前提に加え、親に縛られていないのが魅力とありましたし、彼自体強くなりたい理由がミラという目的で清廉であったというのもあります。それが見え隠れして魅力だったのでしょう。実際逃亡するまでは人格者という評価があったはずです。ですが、彼の行動はミラが根本なのでアレックスの死後にジンの目を見て吐いた本音でマルコムにぶん殴られています。従来のライガなら飲み込めた本音ですので、あれは運が悪かっただけです。また、仲間の崩壊の現場にはほぼ絡まず、崩壊し尽くしてから合流していますのでみんなの変わりように内心ビビっています。特にリラン。ミラが絡まない話では穏やかな気質が見えていますが、頑固になる必要が無いからです。彼が頑固になるのはミラに関してだけです。

 そして二人は、物語に乗せてからは当初の予定よりも腹立つ奴になっていて満足しています。
 主人公とヒロインなのに他のキャラよりも掘り下げるほどの考察できないです。私の力不足ですが、おそらく二人が一番浅いキャラです。
 何かあれば追記します。



 ヒロキ
 とにかく麗人であるというのが前提です。作中一番の美形設定です。彼がもし女性だったなら、戦争が起こります。アシが言った通り男で幸運でした。人間的にはあっけらかんとした気質です。後輩がかわいくて仕方ないので、面倒見がいいです。接しやすいので実力を知っている騎士たちには慕われています。
 ただ、実力よりも圧倒的な外見の方がインパクトは強いので、お飾りと言われています。本人は気にしていませんが、ジンが自分を利用しているなどのニュアンスがある言葉には怒ります。ヒロキにとってジンは家族ですし、彼もまたジンが唯一です。そして自分はジンの庇護にあることを自覚し、思う存分甘えています。高貴な生まれのせいなのか、ふてぶてしいです。外の世界に焦がれていたヒロキにとって、助けてくれてさらに外に連れ出してくれたジンは特別です。死んでいなければ彼はずっとジンの傍にいたでしょう。
 ちなみにヒロキはライガとジンの関係も知っていたので、彼の中でライガは弟枠です。


 ミヤビ
 彼女は感情が強い女性です。そして平時なら強い女性です。が、根本は臆病で捨てられたことに対する引け目や恐怖があります。騎士団に入るにあたって父親に対する恐怖心などは克服していますが、母親に関しては違います。
 彼女も彼女ではっきりとライガに告白をしていないので、選ばれない、フられる可能性というのを危惧していました。実際アプローチや詮索が積極的になったのもマルコムの介入があってからでした。
 ただ優しい女性であるのは確かです。あそこまで激情し我を失ったのは普通に振られたのではなく、ライガが精鋭を「捨てた」と思ったからでしょう。我を忘れて暴言を吐きますが、本心というよりもどうにかして攻撃を発散したいという気持ちですので、いわば八つ当たりです。
 しっかりとした手順でライガに失恋をしていれば彼女はミラの良き友になったと思います。ただ、ライガはミヤビの気持ちに気づけなかったので、ミヤビが告白をしないといけませんでした。


 アラン
 彼は、人懐っこくて心優しいムードメーカーです。そして甘えたの青年って感じです。また一番幼いのでみんなに面倒を見てもらっているような存在です。リランも同じような存在ですが彼は兄であることを自負していましたので、アランに関してだけは自分が面倒を見るという意識を持っていました。
 生い立ちは苦しく、騎士団に入るまでは褒められた生活をしていませんでしたが、底抜けに明るくポジティブなので他人から愛される人間でした。そして彼は自分を誘ってくれたサンズを慕っていますし、騎士団が好きでさらに精鋭部隊が大好きです。
 おバカというくくりにされていますが、頭自体は悪くなく、経験不足教育不足知識不足で他の人よりも劣っている感じです。走り回ったとはいえ帝都の町を知り尽くし機転を利かせて逃げるなんて、頭の瞬発力が無ければできません。サンズもそれを見込んで騎士団に誘っています。


 アレックス
 彼はこの物語で一番普通の感性を持っている人です。そして最年長であることを自覚しているので、ジンのことを保護者視点で見ていました。苦労をした分忍耐もあり、戦場経験もあるので一番冷静でした。イシュが作中で言っている通り、アレックスは帝国騎士団のアキレス腱です。というよりも柱かもしれません。無意識にみんなが頼っているような存在です。人間的にも騎士としての生き方も仲間への思いも行動も彼は、他の人へのお手本となっています。サンズはアレックスの背中を一生追い続けることになるでしょうし、それは他の残された者たちもそうです。
 また、彼は帝国が好きなのではなく帝国騎士団の自分たちのいた部隊が好きでした。なので、もしライガが相談して精鋭全員が逃避に賛同していたらアレックスは帝国騎士団を捨てたでしょう。
 そして、サンズも悔やんでいましたが、アレックスの左腕の負傷が無ければ団長はジンにはならずにアレックスでした。強さの表現が分かりにくいですが、前提として作中最強はジンですが、左腕を使えたアレックスはそれを上回ります。双子の奇抜さ、ジンの剣筋、ヒロキの静けさを備えた使い手です。


 ジン
 彼は作中の最強キャラです。剣術はチートと思ってください。また包帯を取って戦うようになって、それに慣れたくらいが皇国への進撃の時期です。この時点でアレックスは亡くなっているので、ほぼ無敵です。
 ですが、彼は内面は脆いです。母親の死や、実の父親、形式上の父親の暴挙など歪むには盛りだくさんの経験をしています。幸い歪むまではいきませんでしたが、臆病であるのは途中で騎士団を投げ出してヒロキを辿りに行ったことからわかります。
 また、ヒロキは兄弟のような存在で自分が守るべき存在でなおかつ家族、そして何よりも甘えられる唯一の存在なので依存度がかなり強いです。
 序盤でヒロキが死んでしまったので彼はずっと壊れていましたが、有能なのでライガの逃避行の前は、団長業務をしっかりしていました。
 クールそうな口調ですがかなり人当たりはいいほうです。後半になるとお兄さん気質が見えてきた気がして嬉しかったです。ヒロキの面倒を見ているのが多かったのは、もともと面倒見のいい性質があるからですね。きっと。
 また、ヒロキとの関係が妖しく周りに思われていますが、ある程度は意図して接していました。表面上は王族であり、団長の地位もあったので結婚話はたくさんあります。それを避けるためにヒロキをわかりやすく手元に置いていた面もあります。そういう噂があれば結婚話は減りますし、断りやすいです。また、子を残す意思が無いことを示すのも彼の生き残るための手段でした。
 ただ、彼がノーマルなのかは掘り下げるつもりは無いです。




 リラン
 性質性格はアランと同様ですが、彼はそれを覆す経験をしましたので、完全に変わってしまいます。アランが死んでからはリランは研ぎ澄ました刃物のようになりました。激情に任せて当たり散らすのではなく、ひたむきに復讐へ向かっています。考えたらずで無鉄砲な彼でしたが、一度冷静になることを覚えれば相当優秀です。目的を持ち教訓を得たことで、その短所を克服しました。観察眼があり、状況把握能力があるのは元からでしたが、復讐を経て磨きがかかり、敵に回したくない存在になっています。
 また、アレックスの死や彼の残したもので仲間という存在に少し目を向けます。マルコムの父親を殺したことで復讐を果たしますが、マルコムとの別離で仲間というものを重んじます。ライガへの態度も少しマシになったと思います。そのせいか、彼は最終的に自分がマルコムの父親を殺したのは正解だったのかわからなくなっています。アランの仇で殺したときは解き放たれたような心地になりましたが、それがマルコムと騎士団を繋ぐ最後の繋がりだったかもしれないと思っています。
 この物語で一番成長したのは彼でしょう。実戦経験と格上との対決、陰謀の中を利用されながらも走り抜けて生き抜いた。失ったものも多いですが、彼自身を大きな人物にさせるには十分すぎる経験です。
 結局は彼も精鋭が大事であるので、ライガを恨み切れないです。
 そして彼は根っこにはアランと同じ気質がありますが、これからマルコムやジンを足したような振舞をします。
 最終話で書きましたが、リランはこの後帝国拡大の立役者となり、「帝国の赤い死神」と呼ばれ他国から恐れられる存在となります。
 それは別のお話で書いています。気が向いたらぜひ


 サンズ
 見た目にそぐわず繊細で、ロマンチストです。作中にも書きましたが趣味が家庭的なものばかりで、貴族的ではありません。ただ彼は公爵家の跡取りです。まあ、そんな圧倒的な地盤があるからこそ趣味が家庭的なものになったかもしれません。彼はざっくりと言うなら、いかつい見た目だが、力が強く心優しい騎士です。そして他者の死で追い詰められ逃げています。
 アランとリランは年齢的には息子のような目線で見ていたと思います。(今作中は独身です。)また、マルコム、ライガ、ミヤビも入団時から見てるため思い入れが強いです。
 仲間という存在があればどこまでも強くなれそうな人ですが、それを失うのが怖くて仕方ないです。マルコムとリランがどんなに手を汚しても死んでは欲しくないと言っていることから、優しいですが彼はあくまでも仲間とそれに付随するものが最優先の人間です。
 彼が貴族で義務のある階級であるのは幸運でした。もし市民階級出身なら、おそらく王族や国に反旗を翻しているはずです。ほかの騎士がやったボイコットという方法ではなく、自ら剣を取り立ち向かっているはずです。
 ただ、逃げ出したことでアレックスを死なせてしまったので、彼はもう帝国騎士団から離れることは無いでしょう。サンズにとってアレックスは友であり、憧れであり、無意識に甘えていた存在でした。戦場での命の恩人でもあるのであまりにも大きすぎる存在でした。
 最後は自ら皇国に向かい、死ぬことを選びましたがそれも叶わず彼はこれからも帝国騎士団でい続けますし、彼が騎士団長になります。
 いえ、生きて戻ったので帝国騎士団と帝国を守り続けることが生きる理由です。
 マルコムに優しすぎるから団長に向いていないと言われましたが、彼以外に団長をできるものはいないので結局は彼が団長になりますし、以前の彼から考えられないほど冷酷になります。
 この先、彼はリランと同様に帝国拡大の立役者となり「帝国の黒い死神」と呼ばれ他国から恐れられる存在となります。ただ、彼は最終話で書きましたが、またみんなと揃いたいという願いが根底にあります。仲間に優しいがゆえに、その願いの為にサンズは考えられないほど手段を選ばなくなりますが、それは別のお話で書きます。気が向いたらぜひ。



 マルコム
 彼は書いた当初と今の解像度が違うキャラクターです。帝国騎士団でライガが団長となって自分が副団長になる未来を夢見て、それが彼の全てだったと言っても過言ではありません。ライガがいる帝国騎士団の精鋭が好きですし、彼は作中でも何度も描いていますが強い人間が大好きです。彼自体が確固たる目的をもって、しっかりとした教育を受けて不本意だがしっかりとした地盤のある人間でした。
 彼は辺境伯の息子で、毛嫌いしていますがすごく父親に似ているので、なんとなく自分が跡を継ぐ羽目になると思い、その道を歩み事を避けたがってました。
 ただ、それはライガの逃亡で崩れ去ります。
 ざっくりと言うならマルコムはライガにフラれて情緒不安定になって最後はメンヘラになったという感じです。
 まず、第一に彼はライガありきの行動をしています。最初ライガの裏切りで激怒しますが、時間が経てば少し冷静になり、自分よりも荒れているミヤビのおかげもあって周りを見始めます。その後の彼は、荒れるというよりも普段の取り繕いが無くなった状態になります。なのであれが素です。穏やかでミヤビと女子会のような事をしていたマルコムは初期だけの幻影です。
 ただ、大事なのは、彼は精鋭騎士団が好きで仲間も好きです。将来性があって自分とは違った強みのあるアランとリランは可愛がっていましたし、弱くても強くあろうとしたミヤビには好感を持っていました。本人も認めていないですが死は衝撃でした。なによりも自殺であるのがマルコムを狂わせました。
 ライガもミヤビも、マルコムが好きだったものから逃げる選択をしました。ライガとは戦って昇華できましたが、ミヤビはそうはいきませんでしたし、マルコムも彼女の死を受け止めませんでした。この時、マルコムは自分の唯一といっていい心の拠り所を否定します。リランも言っていましたが、これがマルコムが壊れた発端です。
 時系列に彼の精神状態、心の崩れ方を解説すると(解説できてない)
 マルコムはライガと戦ったあとから急激に崩壊します。
 父親の影を見て矛先を父親に向けることでしばらく安定します。ですが、アランの死で完全な精鋭隊の崩壊を感じ、リランと共闘しますが自分以上に自分の父親を殺す意味を持つ彼に徐々にズレを感じ始めます。
 マルコムは変に賢いので、精神的な逃げが得意です。例えば使えない人間を見て悪態をついたり、自分のほうが優れていることを強調したりと、正当な理由を持って他者に攻撃するなどして自分の崩れ始めた心に目を向けません。
 アレックスの死で生き残った精鋭が共闘しますが、別れの挨拶の時に決定的なズレをリランやライガに察せられます。そしてリランが危惧した通り、マルコムのメンタルは激弱です。彼は、戦う意味や自分の行きつく先が無いことを感じ始め、周りの確固たる意志を持った仲間を見ると、力量では並んでいるはずなのに弱くなった気がしてしまいます。それはマルコムが一番避けたい感覚でした。そこに使えない部下で苛立ちは最高潮に達し、自分が決着を付けようと思ったはずの父親からも逃げます。(結局リランが殺してしまいますが)ここでちょうどよく自分と同じ感性を持った孤独な青年のシューラに会ってしまいます。会ったタイミングが違ったら普通に戦っていましたが、タイミングが最悪でした。シューラもマルコムと同じように苛立ち疎外感、そして自分が弱者になったような一番厭うべき感覚を持ってしまっていました。そしてシューラの手を取り騎士団と別離を表明しますが、彼は最後の心残りとしてライガの手助けや帝国騎士団の手助けをし、それが仲間との決別だとしてシューラと去ります。皇国城でライガに剣を向けたのは八つ当たりです。だって大好きだったんですから。
 ただ、最後らへんで本人とリランが言っていますが、今作中ではマルコムは他人に対して恋愛感情を抱けないタイプの人間です。なので大好きの部類が少し歪んでいます。
 また、最後にリランと対峙したときに一族を皆殺しにした大罪人であると皮肉そうに言いますが、彼はこの時点でシューラから父親がすでに逃がせなかった一族を片付けていることを聞いています。なので自分が残りを皆殺しにしたと分かっているのと同時に、父親と同じ行動をしていることに結局父を辿る自分に嫌気がさしています。嫌いですがめっちゃ似ているので仕方ないです。
 最終的に情緒不安定な現実逃避メンヘラバーサーカーとなり、お尋ね者になります。
 書いても描き足りない要素がある気がして仕方ないキャラで、かなり気に入っています。
 その後のマルコムとシューラが逃亡するお話は別で書いています
 気が向いたらぜひ。



 シューラ
 彼はこの物語で一番得をした人物です。また、彼は考えた当時から死なない位置に付けていました。キャラデザも気に入っています。彼は孤高の天才でマルコムと同じ力主義を持ち、マルコムと違うのは彼は社会生活から完全に馴染めず、本人も混じろうとしていないことです。外見はいわゆるアルビノです。この作品で唯一一人称が「僕」なので非常に差別化をしやすいです。
 くつろぐが頼らない、自分の境界線で他人を評価する。また、序盤は命令順守という姿勢がありました。ミラに話している通り生きていくために自分を道具だと思って仕事をしています。序盤から彼は自身に負傷を負わせたマルコムニこだわり、彼に仕返しをすることを中心に動いています。
 力主義の彼はイシュやレイ(ラーヴァナ)を尊敬していましたし、イシュに対しては少し甘えたような姿勢も見せていました。ただ、彼はイシュを殺したアレックスを全く恨んだ様子も見せず、逆に彼の最後の剣術に興奮していたので甘えるのに丁度良かったからイシュに寄り掛かったという感じです。根本的に猫のような気まぐれな気質です。
 彼もミラの言葉や戦いの状況から、尊敬する者たちや強い者たちの背後に見え隠れする唯一を理解できず苛立ちます。そして、自身を道具として割り切ってきたのに周りとの乖離から自分の不安定さを感じ、弱者となったような気持を持ちます。彼もマルコムと同じです。そして、そのタイミングでマルコムと再会します。攻撃対象だった彼と共鳴してマルコムに手を差し伸べます。シューラは生まれて初めてが自らの意志で他人に手を差し伸べます。マルコムもその手を取り、二人は一緒に旅をしてめでたしめでたし・・・とシューラ視点から見るとなります。
 マルコムへの協力とはいえ、彼は今まで属していた国の兵士を大量虐殺します。なんの心残りも見せていないので、それによっての精神的なダメージはありません。
 また、シューラは今作品では書きませんでしたが、皇国の上層部や皇王に多少因縁があります。今回はマルコムの心残りに協力という形で皇国への攻撃に加担しますが、ジンに殺された皇王に自身の血族全て粛清されています。詳しくは別作品で書きます。
 ただ、彼は周りが色んなものを失くしたなか、唯一何も失わず、逆に唯一を手に入れた人物です。メインの皇国側で唯一の生き残りでもあります。



 アシ、イシュ、モニエル、レイ
 は何かあれば追記します。

 悲しいのが、全員が精鋭部隊が好きであることです。
 みんな仲間が好きで、無意識に頼っていた唯一の場所だったのです。


 最後になりましたが、ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございました。


しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...