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逃避へ

43.情報の錯綜

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 市場まで馬で2~3時間。

 おおよそ2時間半のペースでヒロキとアランは走っていた。



「マルコムたち大丈夫ですかね…」

 アランは心配そうに呟いた。



「俺は、それよりも聞き込みされた奴らが心配だ。」

 ヒロキの言葉にアランは頷いた。



「…救いなのは、あの二人が荒れているおかげで貴族も誰も深く絡もうとして来ないことだ。訓練所見ただろ?」

 ヒロキはミヤビとマルコムが当たり散らし無残な丸太だらけになった訓練所を思い出して苦い顔をした。



「はい。…次はお前等だと言わんばかりの…正直とても怖いです。」

 アランも苦い顔をした。



「…俺も同感…」

 ヒロキはアランに同意しようと頷きかけた時、何かを見つけて言葉を止めた。



「ヒロキさんどうし…」

 アランも気付いたのか、警戒するような表情になった。



 二人の進む先に、道を阻むように一人の男が立っていた。



 その人影を確認して、二人は馬の速度を緩め、剣に手をかけた。



「待て。」

 人影は両手を上げて武器を持っていないアピールをした。



「俺は敵意はない。今は…な。」

 両手を上げて言うのは、褐色の肌をした男だった。



 彼を見てアランとヒロキは更に顔色を変えた。



「お前は、偽騎士の乱入者!!」

 アランは馬を止めて、いつでも飛び降りて戦えるように剣を構えた。



「あれ?お前は…追跡の方に行っているんじゃ…」

 偽の騎士で式典に乱入した男、アシはアランを見て不思議そうに首を傾げた。



「追跡…じゃあ、リランは誰を追って…」

 アランは険しい表情をした。



「今はいい。この男は団長を殺そうとした奴だよな。」

 ヒロキはアシを睨んだ。



「赤髪でなくて、おれはお人形さんに用がある。」

 アシはヒロキを指して言った。



 ヒロキはアシを睨んだ。



「怖い顔するなよ。悪い話じゃない。騎士団って怖いな。そうだ!!ライガ君の話もあるからさ。」

 アシは怖がるような素振りを見せて言った。



「アラン。何かあったらこいつに斬りかかれ。」

 ヒロキはそう言うと馬から降りてアシの前に歩いて出た。



「ちょっと!!ヒロキさん。」

 アランは慌てて馬で近くに寄った。



「おたくの部下って言っていいのかわからないけど、精鋭部隊がこの先の市場でこわいことやっているよ。本当におっかない。」

 アシは冷やかすように笑った。



「用があると言ったな。」

 ヒロキはアシを観察するように見た。



 アシもまたヒロキを観察するように見て、何度も納得したように頷いた。



「何だ?」

 あまりにもアシがじろじろと見てくるため、ヒロキは自分よりも背が少し高いアシを睨みつけた。



「いや、お前、本当に母親そっくりだな。」

 アシは何やら嫌な笑みを浮かべてヒロキに言った。



「…母」

 ヒロキの顔から血の気が引いた。



「死んだと思っていたけど、お前を見ると確信した。あのコマチの子供だって。」

 アシは変わらずヒロキを観察するように見ていた。



「コマチ…母?」

 アランは馬の上で首を傾げていた。



「何だ。お前の正体知らないのか?…飼い主の団長しか」

 アシは揶揄うようにヒロキを見た。



「黙れ。それ以上の用が無いなら…」

 ヒロキは目を細めてアシを睨んだ。



「皇王陛下は、未だにお前に母親に未練たっぷりだ。」

 アシはわざと大声で言った。



「皇王…?」

 ヒロキは眉を顰めてアシを見た。



「ああ。まだ王位につく前の若い時に、自分の手で殺したくせにな。そう思わないか?」

 アシは悲しそうにわざとらしく顔を歪めて言った。



「殺した?」

 ヒロキはアシの言葉に食いついた。



「あれ?知らなかったのか?帝国騎士団とつるんだお前の一族を殺そうと手を挙げたのは、他ならない現皇王陛下だ。その実は恋敵を消してあわよくばお前の母を手に入れようとしただけだが…」

 アシは片頬を吊り上げて笑った。



「父上と母上を…」

 ヒロキは目を見開いてアシを見た。



「そうだ。だが、それは今は関係ない。問題はお前だ。」

 アシはヒロキを指した。



「傾国の美女と言われたお前の母を未だに慕っている男が皇国にどれだけいると思う?」

 アシの言葉を聞いた途端、ヒロキは踵を返し、自分の馬の元に向かった。



「アラン。行くぞ。無駄だった。」

 ヒロキはポカンとしているアランを叱咤するように言った。



「皇国の有力者たちの多くに、お前は大きな影響力を持つんだよ。」

 アシはヒロキの背に投げ捨てるように言った。



「俺は皇国とは無関係だ。」

 ヒロキはアシの方を振り向かずに言った。



「騎士団団長を誑しこんで、えらく大切にされているじゃないか?」

 アシは挑発するように言った。



「ジンは俺の命の恩人だ。俺を救ったのは、ジンと帝国騎士団前団長のレイさんだ。」

 ヒロキはアシの方に顔だけ向けて言った。



「皇国に今更何も無い。」

 ヒロキは吐き捨てるように言うと、馬に乗った。



 アシは眉を顰めてヒロキを見た。



「…おっと、忘れるところだった。ライガ君。市場の近くにいるよ。ただ、それとは違う噂を流したから、おっかない騎士たちはそっちに食いつくと思うけど…」

 思い出したようにアシはヒロキとアランに言った。



「おい。何でそれを俺らに言う!?」

 アランは何かを誤魔化すように必要以上大声でアシに訊いた。



「言っただろ?いい情報があるって…小出しにすれば、お前等は下手に俺を殺さないだろ?」

 アシは両手を上げて言った。



「行くぞ…こいつに構うな。」

 ヒロキは冷たくアシを見て言った。



 アランは納得していない様子だが、ヒロキの言葉に従い、アシから離れてから市場を目指そうと馬を走らせようとした。



「皇国はお前を放っておかない。」

 アシはヒロキたちの背中に捨て台詞のように叫んだ。



 アランは恐る恐るヒロキを見た。



 ヒロキは呆れたように笑っていた。そして

「だから、俺は逃げたんだ…」

 と呟いた。



 アランは問い詰めたい気持ちがあったが、いつか聞こうと決めて、今は触れないことにした。



 





 サンズは後悔した。



 確かにミヤビの聞き込みを抑えるのは大事だったが、マルコムを自由にさせたのは間違いだったと…



 明か夜の商売の女性たちが、サンズとミヤビの元に駆け寄った。今日はオフではないからそんなことをしている暇はと思ったが、一人の青年に頼まれたと言われた。



 最初はライガかとも過ったが



「可愛い顔していたのに、あんな豹変するなんて…」

 女性がため息交じりで言った言葉でマルコムだとわかった。



 そして、今女性に案内されてついた小屋の中では、数人の痛めつけられた男達と、椅子に座ったマルコムがいた。



「遅かったですね。もう俺が聞き尽くしました。」

 マルコムは笑顔でサンズとミヤビを見た。



 サンズは警戒しながらも、転がる男たちの傍に寄った。

 横たわる男に顔を近づけて、男たちの顔をじっくりと見た。



 表情の変化もクソも無いほど殴り尽くされている。



「マルコム…これだと顔が読めん。もう少し利口に聞き出せ。」

 男に同情しながらもサンズはマルコムの効率の悪さを叱った。



「すみません。吐かない者で…あと、思ったよりも雑魚い情報だったので…」

 マルコムは反省した様子も見せず、椅子の上で両手を広げて言った。



「どんな情報だったの?」

 ミヤビがマルコムに食いつく勢いで訊いた。



「君が聞けばいいよ。」

 マルコムは顎で男達を指した。



 ミヤビは眉をピクリとさせたが、サンズと同じように男たちの顔を見た。



「あの野郎に言ったこと、全て言いなさい。」

 ミヤビは一人の男の髪を引っ張り、顔を持ち上げた。



 男はミヤビを見ると口元に笑みを浮かべた。

 口の形くらいしか表情の変化を読めないせいだろうが、その変化が異様で、ミヤビは顔を更に歪めた。



「なんだ。気が利くな。お預け食らって、こんな目にあったからかわいこちゃんが相手してくれるんだな。」

 男は、マルコムに殴られてボコボコになった瞼を微かに開いて、ミヤビを嘗め回すように見た。



 ゴドン

 ミヤビは掴んだ男の髪を引っ張り上げ、床に叩き落とした。



「そうね。相手してあげるわよ。私ね、尋問は得意だから、きっとさっきの野郎よりも話したくなるわ。」

 ミヤビは男を見下ろして言った。



 あ、ダメだ



 サンズは頭の中でそんな結論が出る前に、ミヤビの腕を掴んだ。



「ダメだ。お前もマルコムも…」

 サンズは溜息をついて、二人を避けさせた。



「俺に話せ。他の二人に比べて見目はよくないが、手は出さない。」

 サンズは男達を床に座らせた。



 男達は貌を見合わせて頷き合った。



「…いいもんがあったんだよ。市場に行く道の途中で拾ったんだ。王族の紋章入りの鎧だ。脱ぎ散らかすようにあって…別に盗んじゃいない。それは言っておく。」

 一人の男が弁明しながら言った。



「なるほど。お前が鎧を売っていた奴か…」

 サンズは納得したように頷いた。



「ああ、思いがけない幸運でこれから遊ぼうと思っていたのによ、こいつらも俺の奢りで…それに…」

 男は何かを思い出すように首を傾げ唸った。



「どうした?」



「いや…さっきのやつにも言ったんだけどよ…」

 男はマルコムを少し怖がりながら横目で見て、縋るようにサンズを見た。



「大丈夫だ。」

 サンズは、不本意ながら男を宥めるように言った。



「…俺がこいつらに良い鎧を拾って、それで大もうけしたって話をしていたら…市場から出て、東に向かう途中で、偉く強い青年に会ったって言っていた男が居たんだ。…連れの女が美人だったらしくて、ちょっと絡んだらボコボコにやられたって…」

 男の言葉にミヤビとサンズは顔を合わせた。



 気が付いたらマルコムは外に出ていた。

「あ!!クソ!!」

 サンズとミヤビはマルコムを追うため外に出た。



 案の定、装備を整えたマルコムが馬に乗り、東に向かおうとしていた。



「待て!!マルコム。せめてヒロキさんたちが来てから…」

 サンズがマルコムを止めようとした。



「頼りになりません。」

 サンズが止めるのも聞かず、マルコムは走り出した。



「おい!!」

 サンズも馬に乗り追いかけたいところだが、最初から出ることを予定していたマルコムと違い、サンズとミヤビは別の場所に馬を繋いでいた。



 急いで馬の元に行き、どこに向かったかわからないが、東にマルコムを追って走った。



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