世間知らずのお姫様と二人の罪人の逃亡記

吉世大海(キッセイヒロミ)

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ロートス王国~異種族と帝国騎士団と時々王族編~

予定を変える王族

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 気が付いたら明るくなっていた。
 どうやらミナミはぐっすりと眠っていたようだ。
 シューラが戻ってくるのを待っていようと思っていたのだが、眠気の方が勝ったらしい。

 硬い地面で眠っていたため、多少身体が強張っている気がする。
 直接地面で眠る事は無いが、それでもフカフカの寝台で幼い頃から至れり尽くせりだったミナミにとっては疲れが溜まるようだ。
 立ち上がって腕をぐっと伸ばすと背中の筋がとても動かしにくくて鈍い痛みと重さがある。
 ミナミはそのまま腕をグルグルと回した。
 体を反らして後ろ側に腕を回した時、ミナミの拳にゴツンと何かぶつかった。
 とても痛い。
 ミナミは慌てて後ろを見た。

「むう…むう…」
 そこには、地面に伏せて眠るノリスがいた。ミナミの拳はノリスの頭にぶつかったようだ。
 なにせ硬かった。

 どうやら彼はミナミの背後で眠っていたようだ。
 しかし見事な銀髪である。
 シルビオも銀色であったが、ノリスの方が銀色の輝きが強い気がする。
 シルビオは銀色であるが輝きの中に別の色味も見えていた気がする。

「起きたら顔を洗って。ご飯を食べながらシューラの報告を聞くから。」
 ミナミが起きた気配を察したのか、マルコムが木の影から出て来て言った。
 どうやらシューラは戻ってきているらしい。
 それに何やら美味しそうな匂いがする。
 ミナミはお腹が空いてきた。


 マルコムの元に行くと、焚火の上に鍋が吊るされており、中では野菜や干し肉の入ったスープがグツグツと煮立っている。
 そして、それを囲むようにマルコムとシューラ、ミツルが座っていた。
 ミナミの座る位置はマルコムとシューラの間のようで、そこに折りたたまれた布が敷かれている。

「そこに座って」
 マルコムはミナミの予想した場所を指して言ったので、ミナミは安心して座った。
 隣からシューラが木のカップに入ったお茶を差し出してくれた。

「軽い殺菌作用のある薬湯だから軽く口をゆすぎながら飲むといいよ。」
 シューラは木のカップのお茶を指して言った。

「ありがとう。」
 ミナミはきちんとお礼を言ってからカップを受け取った。
 飲む前に薬湯の匂いを嗅いだ。

 鼻に刺激臭とはまた違ったツンとした刺さるような爽快感のある匂いがした。
 たぶん毒の匂いはしない。
 そもそもシューラがミナミに毒を出すはずない。
 さらにミナミは強い癒しを持っているので、多少の毒は大丈夫らしい。
 試したことは無いが、そう教えてもらったのできっとそうだろう。

「そういえばノリスは?ミナミを起こしに行くって言っていたけど」
 マルコムはミナミが寝ていた方角を見て尋ねた。
 なんと、ノリスはミナミを起こしに来ていたらしい。
 しかし、ノリスは今眠っている。

 もしかしたら二度寝をしているのかもしれない。

 ミナミはシューラに言われた通り、軽く口をゆすぎながら薬湯を飲んでいるので、口の中が落ち着くまでマルコムへの返事に間が空いた。
 薬湯はスッキリとする匂いが喉から鼻に抜けて寝起きの頭をしゃきっとさせてくれるものだ。
 苦みもあるかもしれないが、香りでの苦みであり不快感が無い。
 味覚に作用しない苦みというのもあるのだな。
 ミナミはまた一つ賢くなった。

「ノリスは眠っているみたいだよ。」
 ミナミは口の中が落ち着いたのでマルコムに返答した。

「え?」
 マルコムは予想外の答えだったらしく目を丸くしている。

「後ろを見たら眠っていたの。」

「は?」
 やはりマルコムはわけがわからないようだ。

「てっきり遺跡とか見にフラフラしているから来ないのかと思ったけど」
 ミツルはノリスがミナミを起こした後にどこかにフラフラといなくなっていると思っていたようだ。
 確かにノリスならそんな行動をしそうだ。

 シューラが何かを察したのか、立ち上がってノリスの元に向かった。
 もしかしたら彼はノリスの二度寝を察したのかもしれない。

「…なんか顎に一撃食らって伸びているんだけど?」
 少ししたらノリスを肩に担いだシューラが戻ってきた。
 華奢で細身見えるがシューラは力がある。
 ミナミはシューラの実は固い腕を思い出して感心した。

 どうやらノリスは顎に一撃を食らったらしい。
 誰がそんなことをしたのだろう?
 ただ、ノリスの場合は転んだ可能性もある。

「…あれ?」
 ミナミは思い出した。
 立ち上がって回した腕がノリスに当たったのだ。
 つまり、その時ノリスは転がっていなかった。

 とても心当たりがある。
 だって、拳がまだ少し痛い気がするのだ。

「あれって、頭じゃなくて顎だったんだ。」
 ミナミは納得した。
 しかし、後でノリスに謝らないといけない。
 二度寝だと思ってしまったのだし、とても申し訳ないことをした。

「頭部というくくりなら同じだけど、何か事故があったみたいだね。」
 マルコムは呆れたようにミナミを見た。

 ノリスは目が覚めた途端、グスグスと鼻をすすり始めた。
 ミナミはさらに申し訳ない気持ちになった。

「ごめんね。ノリス。
 うっかり拳で殴っちゃった。」
 ミナミはノリスの顎をさすりながら言った。

「痛かったのう…。後ろから近づいたとはいえ、姫様は腕を振り回すときは気を付けた方がいいぞ?」

「ごめんね。でもとても静かに倒れたんだね。
 私、ノリスは眠っていると思っちゃった。」

「確かに眠っていたようなものだが、姫様はもう少し周囲を見た方がいいと思うぞ?」
 ノリスの注意はもっともだ。
 ミナミはまた謝って少しだけショボンとした。
 しかし、ノリスは意外と兄っぽさがあるようだ。
 確かに弟がいるのだから兄だが、今までポンコツの様子しか知らなかったのでミナミは驚いていた。

「こう見ると、兄弟って情緒を育てる材料としてはいいものよね…
 身内で必要な教材を賄えるから、私も作っておけばよかったかしら?」
 ミツルはノリスを見て困ったような顔でため息をついていた。

 どうやら意外にノリスの兄っぽい一面を見て、息子のライデンに兄弟を作ればよかったと思っているらしい。

「あれ?ライデンって弟いるんじゃ?」
 シューラは不思議そうに首を傾げていた。
 その表情が子供っぽくてミナミはやはりシューラは可愛いと思った。

「ダメよ。アレは。だってあの子、結構傲慢なのよ。弟なんて血の繋がりがあるだけでいつか排除する存在だと思っているわよ。仲違いのしやすい異母兄弟はだめね。」
 ミツルは呆れたように言った。
 ミナミはライデンが傲慢というのはわからないが、弟に対して結構無機質な感情を持っているのだな…と逆に感心した。
 確かに弟や父親に対しては肉親に対するような感情は見えなかった気がする。

「異母兄弟と言っても、姫様やオリオン王子は別ですよ。」
 ミツルは訂正をするように言った。
 ミナミは別に気にしていないが、世間一般では異母兄弟は仲違いをしやすいと知っているので仕方ないことだ。

「まあ、幸いなのは結構貧乏くじ気質なことね。大いに苦労をすればいいのよ。」
 ミツルは手をひらひらと振りながら言った。

「反目し合うとしたら同腹の方が厄介だよ。」
 マルコムが口を歪めて笑いながら言った。
 そう言えばマルコムも兄弟がいる。
 仲が良くないと言っていたが、母親は同じらしい。


「まあ、いいや。
 後で嫌でも兄弟の話はするだろうから、今は僕の報告を聞いて欲しい。」
 シューラは心底わからなそうな顔をして首を振りながら話題を変えた。

 シューラは兄弟がいるのかわからないが、あまり家族の繋がりというのが見えないのできっといないと思える。
 マルコムも温かみのある家族の繋がりは見えないというのは同じだが、彼の場合血生臭い繋がりが見えるので、別である。

「まず、ハーティスだけど、長耳族の軍が入ってきている。
 話を聞くと、どうやら王都に大群で入ったらしいよ。」

「攻め込んだの?それにしては静かだよね。」

「手引きがあって、完全に国賓扱いらしい。
 そして手引きしたのは国王の末の妹らしい。」

「あら。じゃあ、元老院も共謀なのかしら?」

「いや。単独らしくて元老院も制圧されているみたいなんだ。
 そしてハーティス公爵は愛しの妻であるアズミ姫を必死に探しているってわけ。」

 シューラの報告にマルコム、ミツルがそれぞれ疑問や思ったことを言っていく。
 寝起きのせいなのか、ミナミはあまり状況把握ができないので黙ってスープを飲んでいる。
 しかし、今日のスープはいつもよりも味が素朴だ。
 というよりも味が薄い気がする。

 それでも暖かいのでほっとするし、美味しいと思う。
 ミナミは少し首を傾げたが、もくもくとスープを食べている。

 ノリスももくもくと食べており、彼も三人の話を聞くだけにしているようだ。
 とはいえ、保身が第一に考える彼の事だがら何かあったら発言するだろう。

 シューラ、マルコム、ミツルの話声を遠くに感じながら寝起きで働かない頭を動かそうかとダラダラ考えていた。

「どうしたの?」
 ふとマルコムの声が響いた。
 遠くに感じていたが、どうやらマルコムはミナミの方に明確に声をかけた。

 ミナミは少し遅れてマルコムを見た。
 何かミナミに異変を感じたのかもしれないが、何せミナミは寝起きだ。

「…寝起きだから頭が働いていないみたいで、マルコムはどうかしたの?」
 ミナミは正直に自分の状況を言った。
 それにマルコムは何かミナミに異変を感じているようだ。それはなんなのだろうか?
 もしかしたら目やにがついているのかもしれない。

「いや。確かに野宿は君に体にはきついかもしれないよね。」
 マルコムは曖昧に頷きながら言うと、またシューラたちの方に目を向けて話し始めた。






「どうされましたか?」
 エミールが急にオリオンの目の前に顔を出して尋ねてきた。
 オリオンは驚いたが、今の状況を思い出し納得した。

 今オリオンはエミールと何度目かの癒しを使った身体強化の鍛錬をしている。
 以前のように力が強すぎることはなくなってきているが、それでも何かの拍子に物を壊す可能性を恐れて何度も付き合ってもらっているのだ。

「何やら今日は動きが遅いですよ。」

「疲れだろうか?」
 オリオンはこめかみに手を当てて首を軽く回した。
 ここ最近仕事が多く、頭と精神をとても疲弊させている。
 オリオンはその自覚がある。それとともに周りも同じく思っているだろう。

「自分は気楽な立ち位置なので上に立つ者の気持ちを理解することはできませんが、
 心労が計り知れないことはわかりますよ。」
 エミールは曖昧に目を細めて言った。
 その表情の意味は分からないが、口調はかなり他人事で本当に気楽そうだ。
 しかし、その彼の表情よりもエミールは帝国騎士団という最大勢力と言っても過言ではない集団の副団長が気楽な立場というのは違う気がする。
 それはオリオン以外のこの場にいる警備の兵たちも同じだろう。

「お前だって責任のある立ち位置だろう?」
 オリオンは半分呆れながら言った。
 もしかしたらエミールにとっては帝国騎士団の副団長など大した重圧ではないのかもしれないが、それでも気楽ではないだろう。

「副団長と言うのは気楽ですよ。決まり通りや予定通りに動けばいいのですよ。
 幸い自分は比較的武力に恵まれているので、多少の脅しや無理が通せます。」
 エミールは心の底から気楽な立場だと思っているようで、何でもない事の様に言った。
 確かに決まり通りや予定通りに動くことはエミールは得意そうだ。
 決まりという枠組みを守るのは得意だろう。
 しかし

「何が比較的だ。俺らからみたら十分驚異的な武力だ。
 そもそも、気楽な立ち位置でいられる理由、武力が理由だろう。」

「小動物のような兵士を抱える国から見たら当然でしょう。
 しかし、オリオン王子の疲労は回復すべきですね。」
 エミールはオリオンの言葉に肯定らしい返事もせず、一言嫌味に思えることを言って話を流した。
 馴れればエミールの方が接しやすいのかもしれない。

 オリオンは内心疲れを感じながらも、エミールとの会話に慣れてきていることに自分の成長を感じていた。
 ただ、ずっと相手をするのは疲れる。
 オリオンは部屋に戻って今日は休むことにした。

 ルーイに目配せをして、自分が戻る事を暗に伝えるとすぐにオリオンの傍に着いた。
 この短い間でルーイはかなりオリオンにとって使い勝手のいい存在になっている。
 もちろんその見返りもある。

 ふと、オリオンはもうすぐリランが気にしていた愛人の宮の見取り図が完成するのを思い出した。

「リランはいつ帰ってくる?」
 先に調べてしまうのもいいが、オリオンとしてはリランを利用できるなら利用したい。
 信頼というのは不本意だが、頼りになる。

「リラン殿はそろそろじゃないですかね?
 彼は騎士団の中でも昔から単独行動が多いですから自分も把握できませんから。」
 エミールは本当に把握していないようで、困ったように笑いながら言った。

「そうか。」
 オリオンは何となくエミールが把握していないと分かっていたので、想定通りの答えだな…と内心呟いていた。
 エミールは強い。
 オリオンはそれがわかっている。
 だが、あの愛人の宮で厭な気配を感じてから、どうも嫌な予感がして仕方ない。

 果たして、エミールで足りるのか?
 オリオンはいいようもない脅威を感じていた。

「やはり自分は信頼されませんね。」
 エミールは困ったような声色で呟いた。
 それにオリオンは振り向いた。

「何かあったのでしょう?ですが、貴方は副団長である私ではなくリラン殿との情報共有を選んでいる。
 ですが、個人的に忠告しますよ。
 リラン殿は“過去”に生きています。
 “今”築いた信頼関係は簡単に手放すような不誠実な男です。」
 事実を羅列するように淡々とした口調で、エミールは言った。
 彼の黒い目はただオリオンを見ている。
 言葉には気遣いなどは見えない。

 エミールは嘘を言わないので、きっと彼の言っていることは事実だろう。
 とても納得できることなのかもしれないが、オリオンは苛立ちを感じた。

「親切なんだな。」
 その苛立ちのせいか、皮肉のような口調でエミールに返した。

 オリオンの反応に驚くこともなくエミールは自嘲的に笑った。

「帝国騎士団の本当の目的は自分は知りません。
 先頭を走る団長は何も仰ってくれません。
 我々は団長が何を考えているのかわかりませんが、団長に従います。
 ですが、リラン殿は何も知らずに従うようなお利口さんではないです。」
 エミールは口を歪めて、珍しくとても人間らしい表情をして言った。

 彼がオリオンに対してそんな不安を吐露するようなことがあるなど考えられない。
 ふとオリオンは気づいた。

 このオリオンとエミールとの鍛錬、帝国騎士団はエミールだけだ。

 王城内にいる帝国騎士団は過剰な戦力としてこの鍛錬から離れた場所に置かれている。
 その代わりにライラック王国の兵たちが置かれているが、これはエミールからの害意はないというアピールだったはずだ。

「自分は団長に従いますが、あの人やリラン殿の目的の先にあなたが巻き込まれる必要は無い。
 …もしかしたらリラン殿も同じ考えで団長を探っているのかもしれませんが、あの二人は“親子”ですから我々ただの団員とは違います。
 貴方はリラン殿ではなく、自国の腹心と情報共有すべきですよ。」
 明確な線引きが見えた。
 エミールは副団長だが、やはりフロレンス公爵とリランとは全く違う存在であると明言している。
 エミールは他の騎士団の目が無い場所だから話しているのだろう。

 オリオンは思った以上にエミールも食えない奴だとわかった。
 腹芸をするタイプではないと思っていた。誰かを出し抜くことをするのではなく正攻法で力技を使う類の人間だと思っていた。

 ただ、これは彼なりの忠告なのは確かだ。
 オリオンは後ろに立つルーイに視線を向けてからエミールをまた見た。

 エミールの言いたいことはわかる。
 だが、オリオンの掴んでいる話をするにしてはルーイは力不足なのだ。

「結局、あの二人と並べるのは悔しいですが、マルコム達だけなんですよね」
 エミールは舌打ち混じりに苛立たし気に呟いていた。

 オリオンは彼らの過去は知らないが、リランがマルコムに固執しているのは察している。
 エミールもそうだと思うが、彼から見てもリランは特にそうらしい。

 胸やけのような不快な感覚が広がった。
 何もかもがはっきりしなくて腹立たしい。

 何かに当たり散らしたい気分になってきた時、廊下の方が騒がしくなってきた。
 何かが近づいてくる様子だが、今の王城に人を騒がせるような大物はいない。

 エミールは目の前にいる。
 一瞬リランかと思ったが、すぐに違うことがわかった。

 引き留めるような兵士の声が気を遣っている様子である上に、こちらに来る人物がわかったからだ。

 チラリと見えたのは、鮮やかな新緑の色。
 あの色の持ち主をオリオンは二人しか知らない。
 背後のルーイが息を呑むのがわかった。

「お久しぶりです。オリオン王子。」
 新緑の色の髪を靡かせた青年が兵士たちに道を開けさせてやってきた。

「前触れくらい出せ。ライデン。」
 オリオンは苛立ちを隠さずに、やってきた人物、ライデンに吐き捨てるように言った。

「これは失礼した。しかし、こちらも不測の事態で急ぎなんですよね。」
 ライデンは目を細めて困ったように笑いながら言うと、チラリとエミールに目を向けた。

「丁度いい人もいるようですし、少しお話しませんか?」
 ライデンは濃紺の瞳を鋭く光らせ、微笑みながら言った。

 休もうと思っていた傍からそんな提案されて、オリオンは正直元々高くなかったライデンの好感度が下がっていくのを感じた。
 しかし、ここで断るわけにはいかない。

 それに、ライデンはルーイよりも“力不足”ではない人間だ。
 とはいえ、全てを明かすほど信頼できる人間でもない。

「話を聞くくらいはしよう。」
 オリオンは予定を変更することにした。
 もちろんライデンへの好感度は下がり続けている。
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