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ロートス王国~レンダイ遺跡と英知の巨獣編~
分担できる用心棒
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ミツルやライデンからの厚意で、マルコムとシューラはいくつか武器を見繕っていくことになった。
ミナミは新しいお洋服やしっかりとした靴をもらい、さらには便利な鞄と短刀を貰った。
貰った短刀がちょっと嬉しくてミナミは光に翳して眺めていた。
「危ないから気を付けてね。武器として使うのは最終手段で基本的には薬草の処理とかに使うように。」
シューラはミナミが持って翳している短刀の刃を外側に向けさせながら言った。
どうやらミナミは自分に刃を向けていたようだ。
「手入れの仕方も教えるけど、最初はシューラにやって貰うといいよ。」
マルコムは槍ではなく剣を見ている。
「お前は槍を使うと聞いたが?」
ライデンも槍を使うことを聞いていたようで、マルコムが剣を物色しているのが意外なようだ。
「槍は狭い場所だと厄介なんだよ。すぐに振れる剣を一本欲しいね。まして、今は護衛対象もいるから予備動作や影響範囲の狭い武器が必要だね。
意外かもしれないけど、俺は騎士でも人物の護衛がメインだったからね。」
マルコムはいくつかの剣の刃をと柄を指で叩きながら言った。
「そうなのか。俺は自分の身を守るための武術しかやっていないからよくわからないな。」
ライデンはマルコムの言葉に納得したように頷いていた。
「それが普通だよ。ただ武器を振り回せれば護衛ができるってわけじゃない。それに、君はどちらかというと守られる立場だろう。」
マルコムはライデンのことを馬鹿にしたりせずに、彼の状況や立場に理解を示している。
そのやり取りは凄い大人だと思える。
ミナミは他人を馬鹿にすることはなくとも、相手の立場への理解に示し方が難しいと思っているのだ。
ただ、それには下地となる知識や経験が必要となる。
とはいえ、やはりマルコムとライデンは相性がいいのだろう。よくお話をしている気がする。
二人が仲良くなってくれて嬉しい。
そこでミナミはふと思い出した。
イトと最初に会ったとき、マルコムは飛び蹴りだった。
さらに、白い靄のなかでマルコムが槍でなく蹴りでシルビオをぶっ飛ばしている。
「あ…イトたちの時って、私にぶつからないために飛び蹴りだったの?」
「よくわかったね。シューラならまた違ったかもしれないけど、俺はあまり器用じゃないから槍で狭い範囲で戦うとしても制御が下手だし、なによりも武器での加減が下手なんだ。」
マルコムは蹴りの方が加減が利くと示すように足で地面をトントンと叩きながら言った。
「でも一人はあばら骨がバキバキになってしばらく動けなくなってなかったっけ?」
ミナミは申し訳程度にシューラから治療を受けたシルビと涙目で心配をするビエナを思い出した。
「武器なら上下二つに分かれていただろうから十分な手加減でしょ。」
マルコムは当然のことのように言った。
手加減の基準がよくわからないが、マルコムは二つに分断しなければ手加減の範囲内らしい。
ミナミはちょっとだけわかってきた。
「難しいね」
ミナミはとりあえずまだよくわからないので、少しずつ分かっていこうと思う。
「おい。なんだよ。それ。」
ライデンは頬をピクピクさせている。
やはり顔の具合が悪いそうだ。
「しっかりと用心棒をやっていた情報でしょ。安心しな。」
マルコムは腕を組んで言った。
確かに暴漢を撃退したという情報だ。
イトはともかくシルビ師は暴漢とは思えないが、紛らわしい行動をしている方が悪いので仕方ない。
ただ、マルコムはイトよりもシルビ師への当たりの方がきつい気がする。不審者具合はイトの方があるのだが、それは彼の好みだろうか?
「そうだね。おかげで今私は無事だもんね。ありがとう。」
ミナミはマルコムの言う通りだったので感謝の言葉を述べた。
お礼は大事だ。
「僕もきちんと用心棒の役割を果たしているよ。それに治療もしているしよ。」
シューラもマルコムと同じように役割を果たしていると主張した。
ふんっと鼻息荒く言っているが、ちょっとコロに似ている気がして可愛い。
だが、シューラは何かに気付いたように眉を顰め
「…でも不思議だな。僕、襲ってきた奴の治療の方が多い気がする。」
と呟いた。
言われてみればそうだ。
ミナミの癒しが他人に使うのを避けているとはいえ、シューラはかなり他人を治療している。
イトは違うが、シルビ師やマルコムが半殺しにした長耳族も治したと言っていた。
さらにはレド達の村に行く前のゴロツキたちも治している。
マルコムがボコボコにしてシューラが治す。
そう考えるとしっくりきた。
二人は用心棒の役割も果たしているが、その中で二人で役割分担をしている。
そして、それが繰り返せる気がするのだ。
ミナミは自分だけがルールを発見したような気持ちになって
「二人の役割は循環しているんだね!」
と嬉しくなって言ってしまった。
「循環は拷も…尋問でしかしないから。普段は僕が治して終わりだよ。ワンセットね。」
ミナミの言葉にシューラが訂正をするように言った。
ちょっと違ったようだ。
「うちの姫様にどんな環境を…」
ライデンは頭を抱えていた。
「それは君たちこの国の貴族が言うことじゃないけど、ミナミのあの柔軟性と図太さは元からだよ。
正直俺もびっくりしている。」
ただ、それを慰めるようにマルコムが肩を叩いている。
二人は仲良しだ。
「しかし、母上が自ら行くとは…いや、俺一人で確かに領地の問題は大丈夫だが」
ライデンはどうやらミツルがロートス王国に行くのに不安があるようだ。
「あまり長居しないようにしてもらいたいが、何が目的なのか…」
そしてさらに考え込むように呟いている。
「自分の母親なのに偉く信用していないね」
シューラは特に感慨が無さそうに言った。
確かにこの中で親に対して感慨が無いのはシューラだろう。
そう思ったが、ミナミはちょっと悲しい気持ちになったのですぐにその考えを振り払った。
「そりゃあ、母上は元王族で軽率な行動を控えるタイプの人間だからだ。ここに嫁いだのだって、ライラック王国ならアトマニが手を出せないと判断したからだ。
そう考えると、何か裏があるとしか思えない。」
ライデンは結構母親であるミツルを客観的に見ている。
身の上を考えると母親にべったりだと思えるがそうでもないらしい。
「意外だね。君の置かれた立場や環境を考えると、母親に依存か底なしの信頼を持っていそうだけど」
シューラは意外そうに言った。
ミナミも同じことを考えていた。
何せ、ライデンの父親はライデンと妻であるミツルをほったらかして愛人とその息子にしか目を向けない。
その状況を考えるとミナミはむかむかしてくる。
「母上は大切であるけど、それと母上の性質は別物だ。それに、俺自身が周りが思っているほど父親や愛人たちに何も思っていない。」
ライデンはあっさりとした様子だった。
本当に父親と愛人たちに何も思っていないようだ。
「だって、あいつらは恐ろしいほど愚かなんだよ。会話ができない分家畜の方がまともに思える。」
ライデンは心底呆れた顔で言った。
その顔を見てマルコムは愉快そうに笑った。
その表情に色気がある。
ミナミはわかる。あれは意地悪なことを考えている。
何故なら、マルコムの表情に色気がある時は意地の悪いことを考えているか言う時なのだからだ。
「生き物として別モノだと思っているんだね。俺もその気持ちよくわかるよ。」
マルコムは意地の悪い笑みを浮かべながらもライデンに理解を示した。
やはり二人は気が合うようだ。
「シューラも気持ちはわかるの?」
ただ、ミナミは少し気になったので尋ねてみた。
「感覚はわかるけど、僕は前提が違うからね。二人とも兄弟とか家族という繋がりありきの関係だよ。僕は別の生き物と思える感覚はわかっても、前提が違うから気持ちは別物だと思うよ。」
シューラは理解を示したが、根底として家族に抱く感情という考え方がわからないようだ。
ちょっとミナミは悲しくなったのでシューラの手をぎゅっと握った。
シューラは驚いた顔をしたが、特に振り払われなかったのでミナミはそのまま手を繋いでプラプラさせた。
「…そういえば、シューラの方は護衛経験はあるのか?」
ライデンはなにやらちょっと複雑そうな顔をして尋ねた。
彼の視線はミナミとシューラが繋いでいる手に向いている。
プラプラ振るのが良くないのかと思ったので、ミナミは振るのを止めた。
「あるよ。僕ってかなり都合がいいタイプで毒見もできて護衛も出来るってね。
それにどちらかというと女性に付くことが多かったね。だから護衛対象が武力を持っていないことも多かったよ。」
ミナミもわかっているがシューラはとても有能なようだ。
しかし、なぜ女性に付くことが多いのかはわからない。
「まあ、腕が立つ毒見って言ったら、万一は護衛に回れるから便利だな。
でも何でお前は女性に付くことが多かったんだ?外見に威圧感が無いからか?」
ライデンは納得した様子を見せたが、ミナミと同じところが疑問に思ったようだ。
「ああ、それは僕が種なし…」
シューラが言ったとき、ミナミの両耳が暖かくてゴツゴツしたもので塞がれ聞こえなくなった。
不思議に思うと、マルコムが耳を塞いでいた。
どうやらミナミは聞いてはいけないことのようだ。
ただ、ライデンは聞いていいのになぜだろう?
少し不公平な気がした。
何故なら、ミナミの方がシューラと関りが深いと思ったからだ。
ちょっと不満に思ってライデンを見たら、彼は最近よくする頬をピクピクさせて引きつる様子のおかしい顔をしていた。
どうやら顔の調子はまだ悪いようだ。
ミナミは新しいお洋服やしっかりとした靴をもらい、さらには便利な鞄と短刀を貰った。
貰った短刀がちょっと嬉しくてミナミは光に翳して眺めていた。
「危ないから気を付けてね。武器として使うのは最終手段で基本的には薬草の処理とかに使うように。」
シューラはミナミが持って翳している短刀の刃を外側に向けさせながら言った。
どうやらミナミは自分に刃を向けていたようだ。
「手入れの仕方も教えるけど、最初はシューラにやって貰うといいよ。」
マルコムは槍ではなく剣を見ている。
「お前は槍を使うと聞いたが?」
ライデンも槍を使うことを聞いていたようで、マルコムが剣を物色しているのが意外なようだ。
「槍は狭い場所だと厄介なんだよ。すぐに振れる剣を一本欲しいね。まして、今は護衛対象もいるから予備動作や影響範囲の狭い武器が必要だね。
意外かもしれないけど、俺は騎士でも人物の護衛がメインだったからね。」
マルコムはいくつかの剣の刃をと柄を指で叩きながら言った。
「そうなのか。俺は自分の身を守るための武術しかやっていないからよくわからないな。」
ライデンはマルコムの言葉に納得したように頷いていた。
「それが普通だよ。ただ武器を振り回せれば護衛ができるってわけじゃない。それに、君はどちらかというと守られる立場だろう。」
マルコムはライデンのことを馬鹿にしたりせずに、彼の状況や立場に理解を示している。
そのやり取りは凄い大人だと思える。
ミナミは他人を馬鹿にすることはなくとも、相手の立場への理解に示し方が難しいと思っているのだ。
ただ、それには下地となる知識や経験が必要となる。
とはいえ、やはりマルコムとライデンは相性がいいのだろう。よくお話をしている気がする。
二人が仲良くなってくれて嬉しい。
そこでミナミはふと思い出した。
イトと最初に会ったとき、マルコムは飛び蹴りだった。
さらに、白い靄のなかでマルコムが槍でなく蹴りでシルビオをぶっ飛ばしている。
「あ…イトたちの時って、私にぶつからないために飛び蹴りだったの?」
「よくわかったね。シューラならまた違ったかもしれないけど、俺はあまり器用じゃないから槍で狭い範囲で戦うとしても制御が下手だし、なによりも武器での加減が下手なんだ。」
マルコムは蹴りの方が加減が利くと示すように足で地面をトントンと叩きながら言った。
「でも一人はあばら骨がバキバキになってしばらく動けなくなってなかったっけ?」
ミナミは申し訳程度にシューラから治療を受けたシルビと涙目で心配をするビエナを思い出した。
「武器なら上下二つに分かれていただろうから十分な手加減でしょ。」
マルコムは当然のことのように言った。
手加減の基準がよくわからないが、マルコムは二つに分断しなければ手加減の範囲内らしい。
ミナミはちょっとだけわかってきた。
「難しいね」
ミナミはとりあえずまだよくわからないので、少しずつ分かっていこうと思う。
「おい。なんだよ。それ。」
ライデンは頬をピクピクさせている。
やはり顔の具合が悪いそうだ。
「しっかりと用心棒をやっていた情報でしょ。安心しな。」
マルコムは腕を組んで言った。
確かに暴漢を撃退したという情報だ。
イトはともかくシルビ師は暴漢とは思えないが、紛らわしい行動をしている方が悪いので仕方ない。
ただ、マルコムはイトよりもシルビ師への当たりの方がきつい気がする。不審者具合はイトの方があるのだが、それは彼の好みだろうか?
「そうだね。おかげで今私は無事だもんね。ありがとう。」
ミナミはマルコムの言う通りだったので感謝の言葉を述べた。
お礼は大事だ。
「僕もきちんと用心棒の役割を果たしているよ。それに治療もしているしよ。」
シューラもマルコムと同じように役割を果たしていると主張した。
ふんっと鼻息荒く言っているが、ちょっとコロに似ている気がして可愛い。
だが、シューラは何かに気付いたように眉を顰め
「…でも不思議だな。僕、襲ってきた奴の治療の方が多い気がする。」
と呟いた。
言われてみればそうだ。
ミナミの癒しが他人に使うのを避けているとはいえ、シューラはかなり他人を治療している。
イトは違うが、シルビ師やマルコムが半殺しにした長耳族も治したと言っていた。
さらにはレド達の村に行く前のゴロツキたちも治している。
マルコムがボコボコにしてシューラが治す。
そう考えるとしっくりきた。
二人は用心棒の役割も果たしているが、その中で二人で役割分担をしている。
そして、それが繰り返せる気がするのだ。
ミナミは自分だけがルールを発見したような気持ちになって
「二人の役割は循環しているんだね!」
と嬉しくなって言ってしまった。
「循環は拷も…尋問でしかしないから。普段は僕が治して終わりだよ。ワンセットね。」
ミナミの言葉にシューラが訂正をするように言った。
ちょっと違ったようだ。
「うちの姫様にどんな環境を…」
ライデンは頭を抱えていた。
「それは君たちこの国の貴族が言うことじゃないけど、ミナミのあの柔軟性と図太さは元からだよ。
正直俺もびっくりしている。」
ただ、それを慰めるようにマルコムが肩を叩いている。
二人は仲良しだ。
「しかし、母上が自ら行くとは…いや、俺一人で確かに領地の問題は大丈夫だが」
ライデンはどうやらミツルがロートス王国に行くのに不安があるようだ。
「あまり長居しないようにしてもらいたいが、何が目的なのか…」
そしてさらに考え込むように呟いている。
「自分の母親なのに偉く信用していないね」
シューラは特に感慨が無さそうに言った。
確かにこの中で親に対して感慨が無いのはシューラだろう。
そう思ったが、ミナミはちょっと悲しい気持ちになったのですぐにその考えを振り払った。
「そりゃあ、母上は元王族で軽率な行動を控えるタイプの人間だからだ。ここに嫁いだのだって、ライラック王国ならアトマニが手を出せないと判断したからだ。
そう考えると、何か裏があるとしか思えない。」
ライデンは結構母親であるミツルを客観的に見ている。
身の上を考えると母親にべったりだと思えるがそうでもないらしい。
「意外だね。君の置かれた立場や環境を考えると、母親に依存か底なしの信頼を持っていそうだけど」
シューラは意外そうに言った。
ミナミも同じことを考えていた。
何せ、ライデンの父親はライデンと妻であるミツルをほったらかして愛人とその息子にしか目を向けない。
その状況を考えるとミナミはむかむかしてくる。
「母上は大切であるけど、それと母上の性質は別物だ。それに、俺自身が周りが思っているほど父親や愛人たちに何も思っていない。」
ライデンはあっさりとした様子だった。
本当に父親と愛人たちに何も思っていないようだ。
「だって、あいつらは恐ろしいほど愚かなんだよ。会話ができない分家畜の方がまともに思える。」
ライデンは心底呆れた顔で言った。
その顔を見てマルコムは愉快そうに笑った。
その表情に色気がある。
ミナミはわかる。あれは意地悪なことを考えている。
何故なら、マルコムの表情に色気がある時は意地の悪いことを考えているか言う時なのだからだ。
「生き物として別モノだと思っているんだね。俺もその気持ちよくわかるよ。」
マルコムは意地の悪い笑みを浮かべながらもライデンに理解を示した。
やはり二人は気が合うようだ。
「シューラも気持ちはわかるの?」
ただ、ミナミは少し気になったので尋ねてみた。
「感覚はわかるけど、僕は前提が違うからね。二人とも兄弟とか家族という繋がりありきの関係だよ。僕は別の生き物と思える感覚はわかっても、前提が違うから気持ちは別物だと思うよ。」
シューラは理解を示したが、根底として家族に抱く感情という考え方がわからないようだ。
ちょっとミナミは悲しくなったのでシューラの手をぎゅっと握った。
シューラは驚いた顔をしたが、特に振り払われなかったのでミナミはそのまま手を繋いでプラプラさせた。
「…そういえば、シューラの方は護衛経験はあるのか?」
ライデンはなにやらちょっと複雑そうな顔をして尋ねた。
彼の視線はミナミとシューラが繋いでいる手に向いている。
プラプラ振るのが良くないのかと思ったので、ミナミは振るのを止めた。
「あるよ。僕ってかなり都合がいいタイプで毒見もできて護衛も出来るってね。
それにどちらかというと女性に付くことが多かったね。だから護衛対象が武力を持っていないことも多かったよ。」
ミナミもわかっているがシューラはとても有能なようだ。
しかし、なぜ女性に付くことが多いのかはわからない。
「まあ、腕が立つ毒見って言ったら、万一は護衛に回れるから便利だな。
でも何でお前は女性に付くことが多かったんだ?外見に威圧感が無いからか?」
ライデンは納得した様子を見せたが、ミナミと同じところが疑問に思ったようだ。
「ああ、それは僕が種なし…」
シューラが言ったとき、ミナミの両耳が暖かくてゴツゴツしたもので塞がれ聞こえなくなった。
不思議に思うと、マルコムが耳を塞いでいた。
どうやらミナミは聞いてはいけないことのようだ。
ただ、ライデンは聞いていいのになぜだろう?
少し不公平な気がした。
何故なら、ミナミの方がシューラと関りが深いと思ったからだ。
ちょっと不満に思ってライデンを見たら、彼は最近よくする頬をピクピクさせて引きつる様子のおかしい顔をしていた。
どうやら顔の調子はまだ悪いようだ。
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