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ロートス王国への道のり~それぞれの旅路と事件編~
閑話~心の育成~
しおりを挟む小話二つです。
ライデンの屋敷でのミナミ、マルコム、シューラ、ライデンのやり取りです。
______________________________
~情緒の育て方~
ライデンたちの屋敷は見たことのない植物がたくさんあるし、お花がとても綺麗だ。
お庭で少しぼーっとしていると、シューラがやってきてミナミの前にお花を並べた。
赤い花、青い花、黄色の花、淡いピンクの花、それぞれ綺麗に活けられている。
「これを見てどう思う?」
シューラはミナミに尋ねた。
もしかしたら問題なのかもしれないが、ミナミはお花にそこまで詳しくない。
有名なお花や、美味しいお菓子やそれに付随するものなら知っているが、目の前に並んでいるお花は詳しくない。
「お花だと思うよ。」
「うん。見てどう感じた?」
「とても綺麗。」
「よかった。そう思えるんだね。」
ミナミの回答にシューラは安心したように言った。
なにやら見当違いの心配をされている気がするが、悪いことではないようなので気にしないでいた。
「何やってんだ…?」
ミナミたちの様子を見ていたライデンが戸惑ったようにマルコムに尋ねている。
ミナミも何をやっているのかわからないので知りたい。
「ミナミの情緒の確認。どのくらいの情緒があるのか俺たちは知らないからね。」
マルコムは腕を組んで言った。
「…ああ」
ライデンは何かを察したような顔をしたが、ミナミは察せない。
何故ミナミの情緒を確認するのかわからない。さらにいうなら、それがお花に何故結びつくのか?
「ミナミは何色が好きなの?」
シューラはせっかく綺麗に活けられているお花の頭を親指で弾くように飛ばしながら尋ねた。
お花の頭だけが綺麗に飛んでいる。ちょっと楽しそうだ。
その様子に少しの寂しさを感じながらミナミは自分が何色が好きなのか考えた。
綺麗な色は好きだ。
自分の金髪も好きだし。
「シューラの赤い瞳好きよ。」
シューラの赤い宝石の様な瞳も好きだ。とても綺麗だ。
「ああ、そういえば赤が好きだったね」
シューラは何か思い出したように言った。
その言葉でミナミははっと王城で遭った赤い死神と呼ばれるリランを思い出して少し照れくさくなった。
ただ、正直に自分が照れていいのかわからないので少し気まずい感じがした。
「ミナミ、青のこの色味…見て。」
シューラは青い花の花弁を指ですりつぶして見せた。
青い汁とともに赤紫の薄い線がじんわりと花弁に見えてきた。
「この汁の青み…毒性があるものに多い色なんだ。」
「それは知らなかった!」
どうやらシューラは色について教えるのが情緒の確認らしい。
「待てよ!」
ミナミとシューラのやり取りを見て、ライデンが慌てて割って入っていた。
ちょっと会話中に入ってくるのは失礼では?
ミナミはそんな風に思ったが、ライデンが何も考えずに入って来たとは思わなかったので笑顔で様子を見るだけにした。
「情緒の話じゃないのか?」
ライデンはシューラではなく隣に立っているマルコムを見て尋ねている。
「俺たちの中で感性的な一番情緒があるのが、少し幼いけどシューラなんだよ。」
マルコムは困ったように両手を挙げて言った。
ミナミはマルコムの言葉に驚いた。
確かに幼いと言われてみれば幼いかもしれないが、それをマルコムが言うのか?
それに、シューラは繊細なものの見方をするかもしれないが、情緒があるとは思っていないのだ。
「え?シューラって情緒あったの?」
「少なくとも君よりは。」
シューラはミナミの問いに少し不満そうに口を尖らせて言った。
ちょっとかわいい。
「道草食うような男が一番情緒があるって…お前は元貴族だろ?美術品とかそういうのは見て暮らしていないのか?」
「見て来たけど、俺の興味は昔から武器とかだったからね。まったく心に響かなかったんだよ。」
ライデンとマルコムが何やら仲良くお話をしている。
やはり二人は仲良くやれそうだ。
ミナミはそんな二人の姿を見たら安心したので、シューラの真似をしてお花の首を飛ばした。
思った通り楽しかった。
~ミナミの好みとは~
ミナミは飛ばしたお花の頭を指でつまんで見た。
花粉がべっとりとついたが、花弁が綺麗だ。
お花と言うのはじっくりと見ると面白い。
花粉の位置と花弁の位置、ちらりと見える黄色がなんとも言えないアクセントになっている。
「このお花は茎になんか薬になりそうな味がするね」
シューラは赤いお花の茎を口に入れて言った。
どうやら初めての植物だったらしい。
「シューラ。美味しい?」
「少し甘い。草特有の若い臭いがあるけど、苦にならないよ。」
シューラは律儀に答えてくれた。
味覚などが敏感なシューラが言うなら不味くないのだろう。
ミナミは赤い花の茎を自然に口に運ぼうとした。
「何やってんだ!?」
慌てたマルコムがミナミの手を掴んで止めた。
どうやらミナミは食べちゃダメらしい。
「毒は無いよ。」
シューラは気にしていない様子だった。
「普通に考えてよ。王族がこんな草を食べる状況は良くないって」
マルコムはこめかみを抑えながら言った。
「僕は君よりは情緒はあるかもしれないけど、貴族的な常識は疎いから」
「一度俺とシューラで情緒だけでなく常識について話す必要がありそうだよ」
マルコムはちょっと疲れた顔をしている。
ミナミは手元にあるお花の首を飛ばしながらマルコムとシューラを交互に見た。
親指がお花の汁がついてちょっとべちょっとしてきた。
匂いを嗅ぐと、ちょっと苦そうな匂いがする。
マルコムとシューラは二人で何やらひそひそと話している。
ちょっと仲間はずれにされて寂しいが、きっとミナミの為の話だろう。
「あの白髪も情緒やべー奴だろ…というよりも情緒ってどういう基準なんだよ」
ライデンが呆れた様子でやってきた。
「きっとお花を見て綺麗に思うこととかそういう美意識じゃないかな?
私はきちんとお花は綺麗だと思っているし、綺麗なものをたくさん見て来たから。」
ミナミは胸を張った。
こう見えて王族であるので綺麗なものはたくさん見てきた。
汚いものに関しては言及しないが、温室育ちで世間知らずと言われる程度の情緒だ。
「そういう情緒じゃないだろ。お前に必要なものは…
そういう発想に行きつく当たり、あの二人も情緒無いだろ」
ライデンは呆れたように言った。
よくわからないが、彼の言葉に賛成できることはある。
「うん。私もマルコムとシューラはちょっと情緒が無いと思う。」
ミナミは不思議とマルコムとシューラの凶暴な笑みから情緒という言葉が思い浮かばなかった。
マルコムはよくミナミは情緒が無いと言うが、マルコムも相当だと思う。
「お前が言うことじゃない…って」
ライデンは呆れたように言ったが、何か考え込んだ。
「感性は別に大丈夫だと思う。何せあのライラック王国の庭と王城で育っているんだ。
お前に足りないのは感情的な情緒だと思う。」
ライデンはミナミの傍にどっしりと座った。
どうやらライデンが教えてくれるようだ。
「女子向けの恋愛小説とか読んでいないのか?」
「恋愛はよく見たから大丈夫!」
ミナミはライデンの質問に胸を張って答えた。
そうだ。ミナミはよく恋愛を見ていたのだ。
「お城を探検しているとね、こっそりとお口を合わせて微笑み合っている侍女とか兵士がいたの。あと外国から来た使者とかも。
たまにね、どこかの領主さんとかもこっそりしていたけど、そういう恋愛を見ていたから私詳しいよ。」
「半分くらい問題がありそうな情報だな。お前その話誰かにしたのか?」
「誰にもしていないよ。お姉さまくらいしか興味持たなかったから、お姉さまにしたくらいかな?」
「そうか。お前の情緒が育たないわけだ」
ライデンはミナミの言葉に納得したように頷いた。
「ミナミ、よく見ろ。あそこの二人はかっこいいか?」
ライデンは急にマルコムとシューラを指差して聞いてきたt。
人に指さすのは良くないと思ったが、とりあえず質問に答えることにした。
「かっこいいというよりもマルコムは顔がいいと思うよ。下から見上げても端正で驚くもん。
シューラはかっこいいというよりも可愛くてとっても綺麗なの。」
ミナミは率直に言った。別に照れることではないし、二人には言っている。
「…っていってもコイツ、オリオン王子を見て育ってきているんだよな…」
ライデンは何やらぶつぶつ言っている。
よくわからないが、ミナミがオリオンを見て育ってきていることが良くないことらしい。
「オリオンお兄様も綺麗なお顔していると思うよ。」
「ああ。あいつは文句のつけようのない外見をしている。」
「ライデンもモテそうだと思うよ。」
「ああ。他人事みたいなフォローありがとな。」
「フォローじゃなくて、よく侍女たちがライデンかっこいいって言っていたから本当の事だよ。」
ミナミはライデンが王城に何度か来た時に騒いでいた侍女たちを思い出した。
おそらく外見的優位の話をしているのだろう。
ここでライデンの事が話題に上がっていなかったので、少しかわいそうに思ったミナミは親切心で教えてあげたのだ。
「お前はそう言うの無いのか?」
ライデンは不思議そうに首を傾げた。
「アズミ様は結構男性の容姿で興奮したり騒いだりしていたが、お前は何もないよな。」
ライデンはミナミを探るように見ている。なんとなく無礼な視線だが、それが情緒に繋がるのだろうか?
よくわからない。
ただ、かっこいいと思ったのかもしれない人はいる。
思い出すと胸がちょっと苦しくなるし、彼の表情の変化に目を奪われていた。
ただ、あまりに遭った回数が少ない。
しかし、ミナミはちょっと頬を赤らめたせいか、ライデンは驚いた顔をした。
「はあ?誰だ?」
凄い勢いで聞いてきた。
何やら恐いが、正直に答えるわけにいかない。
ミナミだって自分の立場が分かっている。
何せライラック王国の姫が帝国の死神をかっこいいと思っているという情報はたぶん重い。
ミナミは誤魔化すことにした。
「とっても優しい人だよ。」
ミナミはそれだけ言った。
胸がキュンキュンする初めて味わう感情に、ミナミはちょっと幸せな気分になった。
下から見上げた彼の顔と月明かりに照らされた瞳はとても綺麗でかっこよかった。
「気さくな雰囲気があって、とても気を遣ってくれたの。」
ミナミはとりあえず外見に言及しない言葉を選んだ。
「オリオン王子とホクト王子が兄だから、多分お前面食いだろう。だから、顔はきっとかっこいいだろうな。」
ライデンは何やらぶつぶつと言っている。
面食いがどういう意味なのか分からないが、こういう常識はマルコムに聞くのが一番だ。
あとで聞こう。
「そいつはデキているのか?」
「デキる?仲良しってこと?」
ミナミはダウスト村でイトが言っていた単語がライデンから出てきて驚いた。
貴族はあまりつかない言葉だと思ったが違うようだ。
もしかしたら男性がよく使う言葉なのかもしれない。
「あまり話したことないからわからないし…仲良しじゃないよ。」
ミナミはとりあえず仲良しではないと言った。
たぶんあまりいい関係ではないと思う。
ミナミとリランではなく、リランとマルコムがだ。
あとシューラもそうだし、ミナミはリランはかっこいいと思うが身内で安全なマルコムとシューラと仲が悪いと身内をかばう思考回路になってしまう。
「私としては、罪人であってもマルコム達とデキてくれたら平和だと思うんだけどね。」
ミナミはマルコムたちとリランが険悪でなく仲良く過ごして欲しいと思っている。
もちろん難しいことだし、表立って言えない。
リランの事を知らないライデンだから言えることだ。
「全然平和じゃねーよ。お前そんな願望があるのか?」
ライデンは何やら顔色が悪いし顔が引きつっている。
「だって仲良しになるのは」
「あ…」
ライデンはそこで何か察したようだ。
「お前、誰から“デキている”って言葉の使い方を教えてもらった?」
ライデンは後ろのマルコム達を睨んでいる。
気が付いたらマルコム達が近くにやってきていた。
マルコムの顔は引きつっているし、シューラは蹲って体を震わせている。
「俺じゃないよ。」
マルコムは断言した。
確かにマルコムから教えてもらったことは無い気がする。
彼が使っていたところもあった気がするが、とくに聞かずにいた。
だいたい、ミナミは誰かに教えてもらったわけでは無い。他の人が使っているのを聞いて自分も使っているだけだ。
「誰にも教えてもらっていないよ、でも、使っているのを聞いたから、それで意味を察したの。」
ミナミはイトが話していた言葉から仲良しと言う意味だと察したのだ。
それに先ほどの流れでライデンが使っていたので、きっと仲良くなることに関する言葉だと思ったのだ。
「あながち間違っていないけど」
シューラは声を震わせている。蹲ったままなので、表情がわからない。
「イトさんがマルコムとシューラはデキているって言っていたの。」
ミナミはとりあえず、根拠となる情報を開示することにした。
「あんのくそ商人!」
マルコムが声を荒げた。
意外にマルコムは怒りっぽい。
最近よく怒っているところを見ている。
ライデンは頬をピクピクと震わせ表情が強張っている。
再会してからライデンは顔の調子が悪そうだ。
彼のことをかっこいいと言っていた侍女もいるので、顔の調子を早く戻したほうがいいと思う。
ミナミはよくわからないが、ライデンを労わった。
あと、シューラは蹲って体を震わせている。
最近多い気がするが、もしかしたら悪いものを食べたのかもしれない。
なにせ、シューラは道草を食べているのだから。
可愛いシューラが心配なのでミナミは彼に駆け寄って背中をさすった。
そういえば、マルコムたちに質問する言葉が他にもあったはず。
色々あって忘れていたが、後で思い出して聞かなければいけない。
ミナミはお勉強は苦手だが、それでも学ばなければならない。
ミナミはシューラの震える背中をさすりながら自分を鼓舞した。
________________________
読んでくださってありがとうございます。
三人とも情緒は少し普通からは遠いです。
シューラは二人に比べて情緒があるわけでなくてガサツでないだけです。あまり対して変わりません。
ミナミは天真爛漫で温室育ちですが、元から豪胆な気質があり、今近くにいる二人の用心棒の影響を強く受けているところです。
ちょっと遅い情操教育ですが、たぶん悪い影響が出そうです。
あと、どこまでミナミたちの情緒教育や常識を教えているか把握しきれていないので、訂正がたびたび入ると思います。
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