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四章 ~決意と決別~
策士の真の狙い
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山を下りて高桐邸の庭にエリッサを下ろすと、アレクシアはその口に轡を押し込む。これで会話と舌を噛むことも封じられた。
『お~お疲れさ~ん』
その様子を、縁側に腰かけて茶を飲みつつ眺め、気の抜けた労いを言ってくる輩がいる。アレクシアはそちらを睨みつけ、
『グルだったんですね。鏡華も、お師様も』
そもそもにして、転移術式が陽出の一般家庭に設けられて時点でおかしな話であるし、更には法術師用の拘束衣である。後は、これまでの状況も含めて考えれば、行き着く結論は、
『グルって程じゃないさね』
アレクシアの睨みなど、どこ吹く風とばかりに受け流す軽薄な笑み──紛れもなく、アレクシアの師だった。
名をディマンディ・アルシェー──法具師として名を馳せ、異端にして異才の女傑にして、悪戯好きなアレクシアの母方の叔母。
『何かあったらお互い面倒を見てやるっていう、昔の口約束を果たしてただけさね。その証として、当時実験段階だった転移術を池に仕込ませてもらってたわけで』
『それで、お師様はどこまで知ってるんですか?』
問いではなく、確認。
ディマンディは、策士としても優秀だ。事の次第を理解していてもおかしくはない。今こうしている事だって、筋書きの内だろう。
『そうさなぁ‥‥‥』
ディマンディは、蒼真や燐耀にも引けを取ら無い悪い笑みを浮かべながら腰を上げると、こちらに歩み寄り、
『そこのシュトルメアの娘が禁術を使って取り巻きをボロボロにした挙句、それを全部アレクシアに擦り付けた‥‥‥そんな推測(・・)であれこれ動いて、やっと確証を得たってところかね』
『あ~はいはい』
ディマンディの視線を受けた鏡華は、あの板状の機械を取り出し、表面に指を走らせる。
『大体の事情は聞いてるけど、どう考えても貴方の自業自得──いらない欲を出して、使っちゃいけない禁術を使ったりしたのが、そもそもの原因じゃないのよ』
『より大きな法術を求めて何が悪いっ!』
『それでお友達を犠牲にした、と‥‥‥その向上心だか探究心は感服するけど、正直共感は出来ないわね』
『違うっ! その出来損ないに使ったんだっ! なのに』
『アレクシアちゃんじゃなくて、何故かお友達に術がかかった‥‥‥何にしても、術を使ったのが貴方なら、失敗したのも貴方でしょ』
『違う違う違うっ! 全てそいつのせいだっ! 出来損ないの分際で術にかからずさっさと死ななかったそいつが、何もかも悪いんだっ! 悪いのは私じゃないっ!』
『その理屈だと~‥‥‥逆に、仮に、何もかもが貴方の思い通りに上手く行ったとしたら~‥‥‥』
『何もかもアレクシアちゃんに全てを擦り付けるって事になるわけで、ここに来たのも、それっぽい大義名分はあるんだろうけど、貴方個人で言えば〝口封じ〟ってことになるわよ?』
『何がおかしいっ? そんな出来損ないのクズ、泥を被る以外に何の役に立つっ! 仮にも貴族の端くれなら、役に立って死んでいける分、ただ捨てるより遥かに良いではないかっ! そんなモノが私の経歴に傷をつけようなど、ふざけるなっ!』
つい先ほどの会話が、機械から発せられる。一言一句違えることなく、大音量で。先ほどのやり取りを見る限り、離れた相手と会話する道具と思っていたが、音を記録する能力もあるようだ。
『要するに‥‥‥最初から当たりを付けてたってことでしょ』
機械を懐に戻しながら、鏡華が不満そうに言った。ある意味、彼女も体良く利用された一人だ。
『そりゃ、話が最初から腑に落ちないことばかりだったからね。禁術を盗み出すなんて簡単に言うけど、そんな簡単に破れるようなヤワな封印じゃないし、そもそも、あのアレクシアに〝禁を犯す〟なんて肝っ玉があるわけない。となると、次に怪しくなってくるのは、〝一次目撃者〟で〝通報者〟で、〝稀代の才覚〟を持った天才法術師様さね』
ディマンディは、エリッサを指さす。それで釣られる様にエリッサに目を向けると、言い逃れしようのない証拠を晒されたためか、戻りかけていた顔色が再び真っ青になっていた。
『でも、仮にもお父上は四大賢人の一人で、本人もそれなりに知恵は働く。絶対横槍を入れられただろうし、余計に警戒されるだろうからね』
『だから、徹底的に遠ざけるために、アレクシアちゃんを餌にしたわけね』
『もちろん、陽出の情報収集もしっかりやってもらうつもりだったがね。期待の天才法術師の見識を広めることも兼ねて‥‥‥まあ、さっきの様子を見る限り、すっかりアレクシアに気を取られてたみたいだが』
『‥‥‥っ』
ディマンディの皮肉めいた視線を受けて、エリッサは呻きながら視線を逸らす。その結果、アレクシアと視線が合ってしまった。声が出せない代わりとばかりに強烈な怨嗟を込めて睨まれるが、アレクシアの心は毛ほども動かず、自然とディマンディに視線を戻し、。
『‥‥‥それで、神聖帝国の方では、何か分かりましたか?』
『まあね‥‥‥というか、分かり過ぎるくらいだったよ』
と、ディマンディはさも可笑しそうに吹き出し、
『最初はね、みんな〝四大賢人の娘〟ってのビビりまくってたらしくて、みんなダンマリだったよ‥‥‥足が麻痺したこいつのお友達が、毒を盛られるまではね』
毒──つまり、口封じしようとしたのだ。
アレクシアだけなく、生き残った取り巻きまで。
寄り添って続いてきた、近しい者まで。
己の保身のために。
『幸い、こっちも網を張ってたから防げたがね。でも、おかげでお友達はあっさり吐いたよ。禁術の事だけじゃない‥‥‥稽古って名目で手下をけしかけて攻撃法術の的にしたとか、男どもに犯させて小遣い稼ぎしようとしたとかな』
『それはっ‥‥‥』
これには、アレクシアの方が呻いた。
男子学生数人に手足を押さえつけられ、その背後でエリッサと取り巻きが、嘲笑を浮かべながら拘束の法術をかけてきた。
警邏が通りかかったから未遂で終わったが、後で思えばそれは偶然ではなく、それもエリッサの計算の内だったのだろう。あっという間に──それこそ半日足らずで噂は広がり、〝未遂〟が〝事後〟という事になってしまった。
多少は同情は有ったのだろうが、大半が侮蔑と奇異の目だった。家柄が一、二を争う名家だというのも、醜聞に拍車をかけた。
さすがにアレクシアも否定したが、誰も信じなかった──エリッサの影響力はもちろん、真偽がどうこうより醜聞を面白おかしく囁く方が大事だったのだろう。親兄弟からも、余計に厄介者扱いされた。
『で、お友達はめでたく〝お友達〟を辞めて、その噂を流した後は簡単だったよ。アレクシアを痛めつけた当人達はもちろん、そうでない連中からも色々聞き出せた。〝手の平を返す〟ってのは、ああいうのを言うんだって勢いだったよ。天才法術師ドノは、〝期待〟はされても、〝人望〟や〝信頼〟は無かったみたいだね』
『~~~~っ、‥‥‥っ!』
エリッサを冷たい目で見下ろしながら、ディマンディは言いたい放題だった。一方のエリッサは、轡のせいでよく分からないが、言い訳らしきものを必死に言っていることは伝わった。
『さて、私らはそろそろ失礼するよ。さんざん面倒をかけたが、後の始末はこっちできっちりやっておくさね』
『当然‥‥‥と言いたいんだけどね』
鏡華は、珍しく渋面を浮かべた。
『ディマンディやアレクシアちゃんはともかく、そのエリッサって娘だけは簡単にハイサヨナラってわけにはいかないのよね』
『エリッサだけが? そりゃまたどういうことさね?』
『どうもね、逮捕状が出てるらしいのよ。窃盗と強盗で』
『‥‥‥え』
『‥‥‥はぁっ?』
意外すぎるほど単純な理由に、アレクシアはおろかディマンディすら絶句した。
『お~お疲れさ~ん』
その様子を、縁側に腰かけて茶を飲みつつ眺め、気の抜けた労いを言ってくる輩がいる。アレクシアはそちらを睨みつけ、
『グルだったんですね。鏡華も、お師様も』
そもそもにして、転移術式が陽出の一般家庭に設けられて時点でおかしな話であるし、更には法術師用の拘束衣である。後は、これまでの状況も含めて考えれば、行き着く結論は、
『グルって程じゃないさね』
アレクシアの睨みなど、どこ吹く風とばかりに受け流す軽薄な笑み──紛れもなく、アレクシアの師だった。
名をディマンディ・アルシェー──法具師として名を馳せ、異端にして異才の女傑にして、悪戯好きなアレクシアの母方の叔母。
『何かあったらお互い面倒を見てやるっていう、昔の口約束を果たしてただけさね。その証として、当時実験段階だった転移術を池に仕込ませてもらってたわけで』
『それで、お師様はどこまで知ってるんですか?』
問いではなく、確認。
ディマンディは、策士としても優秀だ。事の次第を理解していてもおかしくはない。今こうしている事だって、筋書きの内だろう。
『そうさなぁ‥‥‥』
ディマンディは、蒼真や燐耀にも引けを取ら無い悪い笑みを浮かべながら腰を上げると、こちらに歩み寄り、
『そこのシュトルメアの娘が禁術を使って取り巻きをボロボロにした挙句、それを全部アレクシアに擦り付けた‥‥‥そんな推測(・・)であれこれ動いて、やっと確証を得たってところかね』
『あ~はいはい』
ディマンディの視線を受けた鏡華は、あの板状の機械を取り出し、表面に指を走らせる。
『大体の事情は聞いてるけど、どう考えても貴方の自業自得──いらない欲を出して、使っちゃいけない禁術を使ったりしたのが、そもそもの原因じゃないのよ』
『より大きな法術を求めて何が悪いっ!』
『それでお友達を犠牲にした、と‥‥‥その向上心だか探究心は感服するけど、正直共感は出来ないわね』
『違うっ! その出来損ないに使ったんだっ! なのに』
『アレクシアちゃんじゃなくて、何故かお友達に術がかかった‥‥‥何にしても、術を使ったのが貴方なら、失敗したのも貴方でしょ』
『違う違う違うっ! 全てそいつのせいだっ! 出来損ないの分際で術にかからずさっさと死ななかったそいつが、何もかも悪いんだっ! 悪いのは私じゃないっ!』
『その理屈だと~‥‥‥逆に、仮に、何もかもが貴方の思い通りに上手く行ったとしたら~‥‥‥』
『何もかもアレクシアちゃんに全てを擦り付けるって事になるわけで、ここに来たのも、それっぽい大義名分はあるんだろうけど、貴方個人で言えば〝口封じ〟ってことになるわよ?』
『何がおかしいっ? そんな出来損ないのクズ、泥を被る以外に何の役に立つっ! 仮にも貴族の端くれなら、役に立って死んでいける分、ただ捨てるより遥かに良いではないかっ! そんなモノが私の経歴に傷をつけようなど、ふざけるなっ!』
つい先ほどの会話が、機械から発せられる。一言一句違えることなく、大音量で。先ほどのやり取りを見る限り、離れた相手と会話する道具と思っていたが、音を記録する能力もあるようだ。
『要するに‥‥‥最初から当たりを付けてたってことでしょ』
機械を懐に戻しながら、鏡華が不満そうに言った。ある意味、彼女も体良く利用された一人だ。
『そりゃ、話が最初から腑に落ちないことばかりだったからね。禁術を盗み出すなんて簡単に言うけど、そんな簡単に破れるようなヤワな封印じゃないし、そもそも、あのアレクシアに〝禁を犯す〟なんて肝っ玉があるわけない。となると、次に怪しくなってくるのは、〝一次目撃者〟で〝通報者〟で、〝稀代の才覚〟を持った天才法術師様さね』
ディマンディは、エリッサを指さす。それで釣られる様にエリッサに目を向けると、言い逃れしようのない証拠を晒されたためか、戻りかけていた顔色が再び真っ青になっていた。
『でも、仮にもお父上は四大賢人の一人で、本人もそれなりに知恵は働く。絶対横槍を入れられただろうし、余計に警戒されるだろうからね』
『だから、徹底的に遠ざけるために、アレクシアちゃんを餌にしたわけね』
『もちろん、陽出の情報収集もしっかりやってもらうつもりだったがね。期待の天才法術師の見識を広めることも兼ねて‥‥‥まあ、さっきの様子を見る限り、すっかりアレクシアに気を取られてたみたいだが』
『‥‥‥っ』
ディマンディの皮肉めいた視線を受けて、エリッサは呻きながら視線を逸らす。その結果、アレクシアと視線が合ってしまった。声が出せない代わりとばかりに強烈な怨嗟を込めて睨まれるが、アレクシアの心は毛ほども動かず、自然とディマンディに視線を戻し、。
『‥‥‥それで、神聖帝国の方では、何か分かりましたか?』
『まあね‥‥‥というか、分かり過ぎるくらいだったよ』
と、ディマンディはさも可笑しそうに吹き出し、
『最初はね、みんな〝四大賢人の娘〟ってのビビりまくってたらしくて、みんなダンマリだったよ‥‥‥足が麻痺したこいつのお友達が、毒を盛られるまではね』
毒──つまり、口封じしようとしたのだ。
アレクシアだけなく、生き残った取り巻きまで。
寄り添って続いてきた、近しい者まで。
己の保身のために。
『幸い、こっちも網を張ってたから防げたがね。でも、おかげでお友達はあっさり吐いたよ。禁術の事だけじゃない‥‥‥稽古って名目で手下をけしかけて攻撃法術の的にしたとか、男どもに犯させて小遣い稼ぎしようとしたとかな』
『それはっ‥‥‥』
これには、アレクシアの方が呻いた。
男子学生数人に手足を押さえつけられ、その背後でエリッサと取り巻きが、嘲笑を浮かべながら拘束の法術をかけてきた。
警邏が通りかかったから未遂で終わったが、後で思えばそれは偶然ではなく、それもエリッサの計算の内だったのだろう。あっという間に──それこそ半日足らずで噂は広がり、〝未遂〟が〝事後〟という事になってしまった。
多少は同情は有ったのだろうが、大半が侮蔑と奇異の目だった。家柄が一、二を争う名家だというのも、醜聞に拍車をかけた。
さすがにアレクシアも否定したが、誰も信じなかった──エリッサの影響力はもちろん、真偽がどうこうより醜聞を面白おかしく囁く方が大事だったのだろう。親兄弟からも、余計に厄介者扱いされた。
『で、お友達はめでたく〝お友達〟を辞めて、その噂を流した後は簡単だったよ。アレクシアを痛めつけた当人達はもちろん、そうでない連中からも色々聞き出せた。〝手の平を返す〟ってのは、ああいうのを言うんだって勢いだったよ。天才法術師ドノは、〝期待〟はされても、〝人望〟や〝信頼〟は無かったみたいだね』
『~~~~っ、‥‥‥っ!』
エリッサを冷たい目で見下ろしながら、ディマンディは言いたい放題だった。一方のエリッサは、轡のせいでよく分からないが、言い訳らしきものを必死に言っていることは伝わった。
『さて、私らはそろそろ失礼するよ。さんざん面倒をかけたが、後の始末はこっちできっちりやっておくさね』
『当然‥‥‥と言いたいんだけどね』
鏡華は、珍しく渋面を浮かべた。
『ディマンディやアレクシアちゃんはともかく、そのエリッサって娘だけは簡単にハイサヨナラってわけにはいかないのよね』
『エリッサだけが? そりゃまたどういうことさね?』
『どうもね、逮捕状が出てるらしいのよ。窃盗と強盗で』
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