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3章 即興間奏
第46音 鳩首凝議
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【鳩首凝議】きゅうしゅぎょうぎ
人々が集まり、額を寄せ合って熱心に相談する事。
======================
数日後。
男子一同、会議室に集まる。
一同と言っても、勝手にルカとテノが一部を集めただけだが。
何を話すのかと思いきや。
「みんな…ここにいるのはチェリボだけだろぉ!?」
とルカは半分涙目で言った。
テノは悔しそうに机を叩いた。
「何を言いたいの?」
ツウは聞く。
そこでテノは言った。
「いや…実はな、俺最近エロい声を聞いちまったんだよ!」
周りの男は話に食いついてくる。
テノはまた更に机を叩いた。
「女の声だった…」
その呟きに『おー』と男はなる。
相変わらず綺麗なハモりだ。
テノは次に言った。
「そして…誰かと会話してた…あれは男だッ!」
それに「何っ!?」と言う男達。
「そこでだ」
と、テノは澄ましたように言う。
みんなは冷や汗で話を聞いていた。
「お前等の…恋愛理想を語ってもらう…」
その言葉に一斉にガクッとなる一同。
「犯人探しやないのぉ?」
とルカは言う。
テノは「うるせぇッ」と言い、次に頭を抱えて言った。
「それを求めたら俺等チェリボが
出し抜かれた事を深く知るだけだろッ」
それを聞くと、一同は共感した。
ルカも納得して、落ち着いた雰囲気を醸し出す。
ルネアは正直何とも言えなかった。
誰かと言っても心当たりがありそうな無さそうな。
と思いつつもアールの方に目をやった。
先日岩陰で何やらコソコソと営みでも始めようか、
そんな雰囲気を見てしまったんだから、まずはこの男を疑うしか他ないのである。
アールはいつもの表情で眼鏡を拭いている。
(動じていない。違うのかな?いやでも…!)
ルネアはそう思いつつも、アールを見つめる。
アールは、そんなルネアに目が合ってしまう。
ルネアは内心焦っていると、彼は拭いた眼鏡をかけて改めてルネアに見られている事を知る。
ルネアは思い切ってジェスチャーで言ってみた。
[まさかアールさんじゃないですよね!?]
それを見たアールは黙っている。
伝わらなかったかと思うルネア。
周りの男子は理想とやらを語っていた。
するとアールはルネアから目を逸した。
あまり表情も変わらないが、多分図星だろう。
思わず泣きたい気分になるルネア。
(と言うかちゃんと伝わってた…!)
まさかアールが犯人なんて周りも思ってもみていないだろう。
ツウはニコニコしてルカに聞いた。
「ルカ兄はどんな恋愛が理想?」
「そりゃもうロマァァアンティッックな感じの。
ツウは?」
「僕はルカ兄以外要らないから別にないかなー。」
それにルカは泣くような仕草をして、ツウを抱きしめて言った。
「恋愛……した方がいい!人生変わる。」
「別に変えたいと思ってないよ。」
ツウがそう言っているので、ルカは謎の涙を流していた。
ラムは男の話がどんどん深まる中、一人だけ恐ろしくて堂々と振る舞えずに困惑中。
(どんな体型が好みとか、胸の大きさとか、男ってこんな話もするのかぁ…っ
アールなんて一切そんな話してこなかったのにぃ…っ
…アールが興味ないだけかな?)
と思いつつアールに目線をやるラム。
アールはボーッとしており、寝そうになっている。
ラムはやっぱりアールは興味ないんだと安心して少し笑顔。
アールが女であるラムに下ネタを言える訳がない。
これが本当の言わない理由なのだが。
ルネアはその様子を見ていて、なんとなく何を思っているのかは予測できた。
するとラムはルネアをチラッと見る。
「お前も……し…下心とか…あるのか?」
緊張しつつもラムは聞いてみた。
ルネアは顔を上げて言う。
「男なんですから当たり前ですよ。
生理現象。仕方ないです」
その言葉に驚くラム。
そして再び恐ろしく感じるのであった。
男子がふとアールに話しかける。
「アール!お前はどんな体制が好みなんだ~」
ラムは嫌がらせかと思って反論した。
「お前等なんて事聞いてんだよっ」
その言葉に男子達は「普通じゃね?」と言う。
ラムは顔を赤くし、口を噤んで思う。
(男は不健全すぎるっ!)
周りの男子は笑った。
「ラムは図体だけは大きくて心はピュアなんだな」
その言葉に顔を手で隠すラム。
アールはそんなラムを見て内心可愛らしいと思っている。
勿論ルネアも思っていて、からかい半分で言った。
「赤いですよ」
「うるせぇ…」
と、ラムはいつもの勢いがない。
するとアールは男子達に言った。
「相手の顔が見えれば何でもいい…。」
すると男は、共感で更に盛り上がるのである。
ラムはアールまで話に入ったので泣きたい気分だ。
(顔がみたいだなんて…!ただの嫌がらせだろ…!)
ラムは何か勘違いをしている様子だった。
顔が見たい=可愛いところをみたい
と思う男一同と、
顔が見たい=嫌がらせに過ぎない
と思ってしまう一人の女心。
それを傍から見てて面白いと思うルネア。
そして最悪の事態に。
男はついにラムにまで話しかけてきた。
「ラムはどんなのが好み~?」
その質問にラムはゾッとした。
なぜこんな事を聞いてくるのか。
男はみんなこうなのかと心底思う。
潔癖なラムには耐えられない内容だった。
流石のアールも心配そうにしている。
ルネアもフォローすべきか迷う。
するとラムは、顔を赤くしながらも言った。
「うるせぇ!お前等変な話やがってっ!複数の女性ととか体制とか気持ちわりぃっ!
一回女に触れて次の女に触れるなんてっ
汚すぎて次の女が可哀想だろっ!もっと考えろ!」
そう言うと、部屋を出てしまうラム。
男子一同は驚いた顔をしていた。
「アイツって女々しいよな」
「潔癖症すぎじゃね?」
そしてアールは、静かにその場で顔を伏せる。
ルネアはそんなアールを見てふと思う。
『一回でも女に触れた男は汚い』と解釈したのだろうと、なんとも同情できない内容。
アールはルネアの思う以上に考えている。
一回以上もレイに触れ、
それでもラムが好きで触れたいのにと思うが、流石に汚いと言われると心身にくる。
汚いから触れてくるなと、どストレートに言われた気がした。
そんな心情も分からずに、ルネアは満面の笑みで思う。
(アールさんドンマイ!)
アールはラムに触れる事も駄目だと言われるならば…
(いっそ消えたい…)
と思うのであった。
ラムは廊下を歩いていると、玄関から誰かが入ってくるのを見る。
それはなんと、近くの基地の隊長ベスドマグだったのだ。
彼はいつも通り葉巻をくわえている。
ラムはいつもくわえるのはいいが、全く火をつけない事が気になる。
ベスドマグはルカ達との約束通り来たのだ。
ラムはベスドマグを見て挨拶をした。
「こんにちは」
ベスドマグはラムを見て笑顔を見せる。
「よおラム・ローフ。丁度お前を探していた」
ラムはまさかと思った。
魔法を使える者を探していると言っていたが、もしやバレたのではないかと。
しかしそこまで証拠は上がっているのかもわからず、別の話かなと思って承知した。
ベスドマグはどこで話をしようかと迷う。
ラムは空いている部屋はないかと考える。
そう言えば、応接室がある。
そこにラムは案内するのであった。
それを男子の話がつまらなく、部屋に帰ろうとしたユネイが見ていた。
ユネイは急いで会議室に戻る。
男子達はユネイを見ると笑顔。
「やっぱ話しにきた?」
「ロボでも興味持つんだなぁ。」
しかし、ユネイが真剣な表情なので何事かと思う。
「マスター
ベスドマグ隊長が応接室にラムと一緒に行ってしまった
僕はまめきちさんに改めて話をしてくる」
その言葉にルカは焦る。
「やべ、忘れてた。隊長の事をラムに言うの。」
「なんだって」
ユネイが言うと、ツウは目を丸くして言う。
「ごめん、僕も」
ユネイは眉を潜め、アールのところに近づく。
アールはユネイを見る。
「ラムの魔法が暴走した日
基地のシャッターに魔法をかけたのは君だよね?」
その言葉にアールは少し黙った。
「…そうだ。」
アールが答えると、周りは驚いた。
ルカとツウも顔を見合わせる。
「そこの基地の隊長のベスドマグさんがラムの魔法を求めて相談があるってね
あのシャッターに魔法をかけた人物と 基地の者を気絶させた人も連れてこいって
君なら気絶させた人物もわかるんじゃないの」
ユネイは相変わらずの早口でアールに言う。
アールは考えた。
確かにあの日は、ラムが助かった後も軍が来る事は一切なかった。
おかしいとは思ったが、協力者がいたのだろうか。
軍に恨みを持つ人物なら気絶どころか殺すはずだ。
そこでふと、レイを思い出した。
彼女はあの日は帰るのが一段と遅く、忍者服を着たのかまとめられていた忍者服が少し汚れていた。
もしかすると、彼女の可能性が高い。
しかし今彼女は現在は不在。
雪の中でラム達を探しに行った次の日から、どこかへ行ってしまっている。
帰ってくる気配もない。
アールはユネイに言った。
「気絶させた者はわからんが、私はラムのところに行ってくる。」
その言葉にルネアは止める。
「待ってください!怪しい気がしません?
まめきちさんも間に入れればいいのに、本人達だけなんて怪しすぎます!」
それにアールは答える。
「まめきちさんを間に入れないのは、その者の意見を聞きたいからじゃないのか?
…とにかく私は行ってくる。」
そう言うと、アールは部屋から出て行ってしまった。
会議室はしんと静まり返る。
「戦争…どうなると思う?」
ルカは周りに聞いてみる。
「さあ…予測できないね」
とツウは呟くのだった。
人々が集まり、額を寄せ合って熱心に相談する事。
======================
数日後。
男子一同、会議室に集まる。
一同と言っても、勝手にルカとテノが一部を集めただけだが。
何を話すのかと思いきや。
「みんな…ここにいるのはチェリボだけだろぉ!?」
とルカは半分涙目で言った。
テノは悔しそうに机を叩いた。
「何を言いたいの?」
ツウは聞く。
そこでテノは言った。
「いや…実はな、俺最近エロい声を聞いちまったんだよ!」
周りの男は話に食いついてくる。
テノはまた更に机を叩いた。
「女の声だった…」
その呟きに『おー』と男はなる。
相変わらず綺麗なハモりだ。
テノは次に言った。
「そして…誰かと会話してた…あれは男だッ!」
それに「何っ!?」と言う男達。
「そこでだ」
と、テノは澄ましたように言う。
みんなは冷や汗で話を聞いていた。
「お前等の…恋愛理想を語ってもらう…」
その言葉に一斉にガクッとなる一同。
「犯人探しやないのぉ?」
とルカは言う。
テノは「うるせぇッ」と言い、次に頭を抱えて言った。
「それを求めたら俺等チェリボが
出し抜かれた事を深く知るだけだろッ」
それを聞くと、一同は共感した。
ルカも納得して、落ち着いた雰囲気を醸し出す。
ルネアは正直何とも言えなかった。
誰かと言っても心当たりがありそうな無さそうな。
と思いつつもアールの方に目をやった。
先日岩陰で何やらコソコソと営みでも始めようか、
そんな雰囲気を見てしまったんだから、まずはこの男を疑うしか他ないのである。
アールはいつもの表情で眼鏡を拭いている。
(動じていない。違うのかな?いやでも…!)
ルネアはそう思いつつも、アールを見つめる。
アールは、そんなルネアに目が合ってしまう。
ルネアは内心焦っていると、彼は拭いた眼鏡をかけて改めてルネアに見られている事を知る。
ルネアは思い切ってジェスチャーで言ってみた。
[まさかアールさんじゃないですよね!?]
それを見たアールは黙っている。
伝わらなかったかと思うルネア。
周りの男子は理想とやらを語っていた。
するとアールはルネアから目を逸した。
あまり表情も変わらないが、多分図星だろう。
思わず泣きたい気分になるルネア。
(と言うかちゃんと伝わってた…!)
まさかアールが犯人なんて周りも思ってもみていないだろう。
ツウはニコニコしてルカに聞いた。
「ルカ兄はどんな恋愛が理想?」
「そりゃもうロマァァアンティッックな感じの。
ツウは?」
「僕はルカ兄以外要らないから別にないかなー。」
それにルカは泣くような仕草をして、ツウを抱きしめて言った。
「恋愛……した方がいい!人生変わる。」
「別に変えたいと思ってないよ。」
ツウがそう言っているので、ルカは謎の涙を流していた。
ラムは男の話がどんどん深まる中、一人だけ恐ろしくて堂々と振る舞えずに困惑中。
(どんな体型が好みとか、胸の大きさとか、男ってこんな話もするのかぁ…っ
アールなんて一切そんな話してこなかったのにぃ…っ
…アールが興味ないだけかな?)
と思いつつアールに目線をやるラム。
アールはボーッとしており、寝そうになっている。
ラムはやっぱりアールは興味ないんだと安心して少し笑顔。
アールが女であるラムに下ネタを言える訳がない。
これが本当の言わない理由なのだが。
ルネアはその様子を見ていて、なんとなく何を思っているのかは予測できた。
するとラムはルネアをチラッと見る。
「お前も……し…下心とか…あるのか?」
緊張しつつもラムは聞いてみた。
ルネアは顔を上げて言う。
「男なんですから当たり前ですよ。
生理現象。仕方ないです」
その言葉に驚くラム。
そして再び恐ろしく感じるのであった。
男子がふとアールに話しかける。
「アール!お前はどんな体制が好みなんだ~」
ラムは嫌がらせかと思って反論した。
「お前等なんて事聞いてんだよっ」
その言葉に男子達は「普通じゃね?」と言う。
ラムは顔を赤くし、口を噤んで思う。
(男は不健全すぎるっ!)
周りの男子は笑った。
「ラムは図体だけは大きくて心はピュアなんだな」
その言葉に顔を手で隠すラム。
アールはそんなラムを見て内心可愛らしいと思っている。
勿論ルネアも思っていて、からかい半分で言った。
「赤いですよ」
「うるせぇ…」
と、ラムはいつもの勢いがない。
するとアールは男子達に言った。
「相手の顔が見えれば何でもいい…。」
すると男は、共感で更に盛り上がるのである。
ラムはアールまで話に入ったので泣きたい気分だ。
(顔がみたいだなんて…!ただの嫌がらせだろ…!)
ラムは何か勘違いをしている様子だった。
顔が見たい=可愛いところをみたい
と思う男一同と、
顔が見たい=嫌がらせに過ぎない
と思ってしまう一人の女心。
それを傍から見てて面白いと思うルネア。
そして最悪の事態に。
男はついにラムにまで話しかけてきた。
「ラムはどんなのが好み~?」
その質問にラムはゾッとした。
なぜこんな事を聞いてくるのか。
男はみんなこうなのかと心底思う。
潔癖なラムには耐えられない内容だった。
流石のアールも心配そうにしている。
ルネアもフォローすべきか迷う。
するとラムは、顔を赤くしながらも言った。
「うるせぇ!お前等変な話やがってっ!複数の女性ととか体制とか気持ちわりぃっ!
一回女に触れて次の女に触れるなんてっ
汚すぎて次の女が可哀想だろっ!もっと考えろ!」
そう言うと、部屋を出てしまうラム。
男子一同は驚いた顔をしていた。
「アイツって女々しいよな」
「潔癖症すぎじゃね?」
そしてアールは、静かにその場で顔を伏せる。
ルネアはそんなアールを見てふと思う。
『一回でも女に触れた男は汚い』と解釈したのだろうと、なんとも同情できない内容。
アールはルネアの思う以上に考えている。
一回以上もレイに触れ、
それでもラムが好きで触れたいのにと思うが、流石に汚いと言われると心身にくる。
汚いから触れてくるなと、どストレートに言われた気がした。
そんな心情も分からずに、ルネアは満面の笑みで思う。
(アールさんドンマイ!)
アールはラムに触れる事も駄目だと言われるならば…
(いっそ消えたい…)
と思うのであった。
ラムは廊下を歩いていると、玄関から誰かが入ってくるのを見る。
それはなんと、近くの基地の隊長ベスドマグだったのだ。
彼はいつも通り葉巻をくわえている。
ラムはいつもくわえるのはいいが、全く火をつけない事が気になる。
ベスドマグはルカ達との約束通り来たのだ。
ラムはベスドマグを見て挨拶をした。
「こんにちは」
ベスドマグはラムを見て笑顔を見せる。
「よおラム・ローフ。丁度お前を探していた」
ラムはまさかと思った。
魔法を使える者を探していると言っていたが、もしやバレたのではないかと。
しかしそこまで証拠は上がっているのかもわからず、別の話かなと思って承知した。
ベスドマグはどこで話をしようかと迷う。
ラムは空いている部屋はないかと考える。
そう言えば、応接室がある。
そこにラムは案内するのであった。
それを男子の話がつまらなく、部屋に帰ろうとしたユネイが見ていた。
ユネイは急いで会議室に戻る。
男子達はユネイを見ると笑顔。
「やっぱ話しにきた?」
「ロボでも興味持つんだなぁ。」
しかし、ユネイが真剣な表情なので何事かと思う。
「マスター
ベスドマグ隊長が応接室にラムと一緒に行ってしまった
僕はまめきちさんに改めて話をしてくる」
その言葉にルカは焦る。
「やべ、忘れてた。隊長の事をラムに言うの。」
「なんだって」
ユネイが言うと、ツウは目を丸くして言う。
「ごめん、僕も」
ユネイは眉を潜め、アールのところに近づく。
アールはユネイを見る。
「ラムの魔法が暴走した日
基地のシャッターに魔法をかけたのは君だよね?」
その言葉にアールは少し黙った。
「…そうだ。」
アールが答えると、周りは驚いた。
ルカとツウも顔を見合わせる。
「そこの基地の隊長のベスドマグさんがラムの魔法を求めて相談があるってね
あのシャッターに魔法をかけた人物と 基地の者を気絶させた人も連れてこいって
君なら気絶させた人物もわかるんじゃないの」
ユネイは相変わらずの早口でアールに言う。
アールは考えた。
確かにあの日は、ラムが助かった後も軍が来る事は一切なかった。
おかしいとは思ったが、協力者がいたのだろうか。
軍に恨みを持つ人物なら気絶どころか殺すはずだ。
そこでふと、レイを思い出した。
彼女はあの日は帰るのが一段と遅く、忍者服を着たのかまとめられていた忍者服が少し汚れていた。
もしかすると、彼女の可能性が高い。
しかし今彼女は現在は不在。
雪の中でラム達を探しに行った次の日から、どこかへ行ってしまっている。
帰ってくる気配もない。
アールはユネイに言った。
「気絶させた者はわからんが、私はラムのところに行ってくる。」
その言葉にルネアは止める。
「待ってください!怪しい気がしません?
まめきちさんも間に入れればいいのに、本人達だけなんて怪しすぎます!」
それにアールは答える。
「まめきちさんを間に入れないのは、その者の意見を聞きたいからじゃないのか?
…とにかく私は行ってくる。」
そう言うと、アールは部屋から出て行ってしまった。
会議室はしんと静まり返る。
「戦争…どうなると思う?」
ルカは周りに聞いてみる。
「さあ…予測できないね」
とツウは呟くのだった。
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