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2章 接続独唱
第30音 周章狼狽
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【周章狼狽】しゅうしょうろうばい
大いに慌てる事。
=======
ルネアは先日テノと約束した内容をツウに話していた。
ツウは機械をいじりながら言う。
「一緒にお風呂?いいよ!ルカ兄とダニエルが!」
それにルネアは苦笑。
「ツウくんは?」
「僕は見てるだけでいいや、ユネイはどうする?」
ツウの近くで機械いじりを見ていたユネイ。
「マスターが入らないなら僕もそうするよ」
ルネアは目を丸くした。
「ユネイってツウが拾われた時に一緒にいたロボットなんだよね?
だからマスター呼びなの?」
「そうだよ。
親から貰った護衛用のロボットなんだけど、機械に故障が出てずっと動かないまま放置しちゃってたんだ。」
「へーすごい。でも水に入ったら故障しませんか?」
「心配には及ばない
故郷は水の惑星 耐性はある」
「す…すごいな…」
ルネアはユネイにただただ感心するしかなかった。
ルネアは誘いを終えた為、部屋に戻るとラムが部屋で読書をしていた。
気になって見に行くと、ラムは驚いて本を隠す。
「な!なんだ…ルネアか…。」
「恋愛小説なんて読むんだね。」
ルネアはニヤニヤしながら言うと、ラムは恥ずかしそうに怒った。
「悪かったな!いいじゃねーかよ!…ちょっとくらい夢見ても…」
(あー…確かにラムは、このままだと一生男のまま生活する事になるからなぁ…)
ルネアはそう思いつつも、本題に入る。
「今度、男子の皆さんとお風呂に入る事になりました。
パートリーダー男は全員参加です。」
「はぁっ!?聞いてねぇぞっ!」
ラムが驚くと、ルネアはニヤニヤ。
「お目当てのアールさんもいるんですよ?」
しかしラムは首を横に振る。
「無理だよ無理だよ!だって男だぞ!?
ガキの頃だけ男と一緒に入ったくらいだぞ!?」
「入った事あるじゃん。アールさんとは?」
「よく一緒に入ったけど…!六歳から一人で入ったからな!
あの日から十三年、誰とも入ってない!」
「結構早いうちから一人なんですね。」
ラムは自分の胸を見ると呟く。
「意外に成長が早くて…って何言わせとんじゃぁっ!」
ラムは怒るので、ルネアは笑った。
「自分で言ったんじゃないですか!
てか、最初は男の姿じゃなかったって事ですか?成長って胸の話ですよね?」
ラムはもう一つ言おうとしたがやめ、素直に言う。
「まめきちさんに勧められて…。
アールと性別の壁で仲良くできないのが嫌だったし、たまに児童園の奴等に意地悪されてたアールだから助けたくって…。
そしたら男になる方をまめきちさんが勧めてくれたんだ。」
「自主的ではなかったんですね。」
「うん。
でも…小さい頃は気になんなかった事が大きくなるとどんどん気になって…!
はっ…恥ずかしくなってきたんだよぉ!」
ラムの顔がだんだんと赤くなるので、ルネアは笑ってしまった。
「年頃の反応ですね。」
「うるさい!」
そしてルネアは満面の笑みで言う。
「いいじゃないですか、アールさんの裸を見れるんですよ?」
「俺はそんな変態じゃねぇ!」
ラムは涙目になって言うと、ルネアは苦笑。
「いや、でも見事結ばれて結婚でもしたらどうせ見る事になるんですよ?」
するとラムは赤面したまま机に伏せて泣いてしまう。
「やだ!まだ心の準備がぁ!…ううっ…アール…怖いよぅ…うぐっ…」
「アールさんはMですよ?怖くないですって。」
ルネアが即答すると、ラムは顔を上げて首を横に振った。
「本当にそうかっ!
アイツちょっと意地悪だし、支配欲強そうで…年下には容赦しない奴なんだよ…!」
「ラムとアールさん、同い年じゃないんですか?」
「あっちの方が一つ上だよ!」
ルネアはそれを元に考えてみると、結論を話す。
「確かに年下の僕相手には口答えもするし、睨んでもくるし、
逆にシナさんやダニエルさんみたいな年上には口答え一切しませんもんね…。
てか、年上の話題が少ない気がします。」
「アイツはそういう奴なんだよ…っ!
年下に意地悪をして内心楽しんでる奴なんだよ…!」
(嫌な上官か。)
ルネアはそう思っていると、とりあえずラムに言う。
「でもそれを好きになったのはあなたですよ?」
ラムはそれを聞くと、冷静な顔をルネアに向けた。
「それ言うとなんも答えられなくなるからやめろ。」
「てへ!」
ルネアは笑うが、ラムは頭痛がするのか頭に手を添えていた。
そこにシナが部屋に帰ってきて、ラムの様子に違和感を感じる。
「どうしたの?ラム?」
ルネアはシナに、全てを話した。
シナは話を全て聞くと大笑い。
「アハハハッ!仕方ない子ねぇ~
ま、頑張ってきなさいよ。アールの下見してきなさい。
後で聞くからちゃーんと見ときなさいよ~、私が判定してあげる!」
シナもラムをいじるのに協力的である。
「ううっ…シナが言うのなら…わかった…」
ラムはなんと涙ながらにも承知。
「それでよし!」
シナはそう言うと、次に考える。
「どうしよ、女の方もみんなで入る時間設けよっかな~」
「シナが貧乳であるのバレるだけだろそれ。」
ラムは真顔で言うと、シナはムスっとした顔を見せた。
「何よ貧乳で悪い~?ケープで隠れるからいいんです~!」
すると、偶然にも部屋を通りかかったリートは言った。
「ええっ…シナ、そんな事したら男子に覗かれちゃうよ…」
「大丈夫!リートの裸を覗くヤツなんて私がボコボコにしてやるわよ~!
そういうリートは逆に男湯覗きたいんじゃないの?」
シナが言うと、リートは顔を真っ赤にして混乱。
「そっ…そそそそんな事ないよ!」
「今は何が熱いのかな~?」
シナが聞くと、リートは急に真面目な顔を見せた。
「ユネイとツウのカップリングです…!」
それを聞いた一同は溜息。
リートは自分で口走った為に口を手で塞ぐと、シナは笑う。
「いいのよ、平常運転でよかったよかった。」
リートは黙り込んでしまうと、ルネアがシナに言った。
「そう言えば、シナさんが案を出した平和の歌企画あったじゃないですか?
あれをテナーさんにも相談したんですけど、手配してくれるそうです。」
それを聞いたシナは喜ぶと跳ねる。
「やっほー!ありがとルネア!」
リートはそれを聞いて首を傾げた。
「平和の歌企画…?」
「そう!私達が多くの人に平和を象徴する歌を披露するの!素敵でしょ!」
シナはリートの手を持ってそう言ったが、リートは難しそうな顔をする。
「作曲…誰がやるのかな…。」
「まー手配してくれるって話だしなんとかなるー!」
シナのお気楽にリートは微笑。
「みんなで歌いたいね。」
「うん!よっしゃ~!歌練にも気合入っちゃうぞ~!
絶対成功させるんだから~!」
シナはご機嫌であった。
そしてテナーは、テノを連れて園長室でまめきちと話していた。
園長室はカーテンが少しの隙間以外は閉められ、明かりもなしにほぼ真っ暗。
テノはテナーの通訳をする。
「ふ~ん、じゃあ合唱は全員じゃなくて、パートリーダーだけでやれと。」
「そうだね。本当に訴えるなら、その方がいいと思う。
それとテノ、」
「ん?」
「君に、彼等の歌の作曲をお願いしたい。」
それを聞いたテノは一瞬だけ目を丸くしたが、すぐに目を光らせた。
「おう!任せとけ!俺がアイツ等を頂点に導いてやるッ!」
「頂点を決める歌ではないよ。」
まめきちが言うと、テノはつまらなそうな顔をする。
するとまめきちは言った。
「君の能力を見込んで言っているんだ。」
「知ってるよ。俺様の良さをわかってだろ!」
テノは胸を張って言うと、まめきちは溜息をついてしまう。
するとテノは咄嗟にテナーの通訳をした。
「でも多くの人に歌を聞いてもらうって、各所巡ってたら大変じゃねぇか?」
「そうだよ。だからその為に、協力して欲しい子がもう一人いる。」
二人は興味を示すと、まめきちは言う。
「ま、これはまた今度にしよう。」
「焦れってぇな言えよッ!」
テノは怒るが、まめきちは少し黙ると言った。
「それより…私達の知り合いが、君達に会いたがっているんだ。
君達パートリーダーとルネアにね。」
「は?」
テノが言うと、まめきちはカーテンを捲って外を眺めると言う。
「ただの知り合いじゃない…。
ルネアと同じ能力を持った…知り合いさ。」
テナーとテノが反応すると、まめきちはカーテンを閉めた。
大いに慌てる事。
=======
ルネアは先日テノと約束した内容をツウに話していた。
ツウは機械をいじりながら言う。
「一緒にお風呂?いいよ!ルカ兄とダニエルが!」
それにルネアは苦笑。
「ツウくんは?」
「僕は見てるだけでいいや、ユネイはどうする?」
ツウの近くで機械いじりを見ていたユネイ。
「マスターが入らないなら僕もそうするよ」
ルネアは目を丸くした。
「ユネイってツウが拾われた時に一緒にいたロボットなんだよね?
だからマスター呼びなの?」
「そうだよ。
親から貰った護衛用のロボットなんだけど、機械に故障が出てずっと動かないまま放置しちゃってたんだ。」
「へーすごい。でも水に入ったら故障しませんか?」
「心配には及ばない
故郷は水の惑星 耐性はある」
「す…すごいな…」
ルネアはユネイにただただ感心するしかなかった。
ルネアは誘いを終えた為、部屋に戻るとラムが部屋で読書をしていた。
気になって見に行くと、ラムは驚いて本を隠す。
「な!なんだ…ルネアか…。」
「恋愛小説なんて読むんだね。」
ルネアはニヤニヤしながら言うと、ラムは恥ずかしそうに怒った。
「悪かったな!いいじゃねーかよ!…ちょっとくらい夢見ても…」
(あー…確かにラムは、このままだと一生男のまま生活する事になるからなぁ…)
ルネアはそう思いつつも、本題に入る。
「今度、男子の皆さんとお風呂に入る事になりました。
パートリーダー男は全員参加です。」
「はぁっ!?聞いてねぇぞっ!」
ラムが驚くと、ルネアはニヤニヤ。
「お目当てのアールさんもいるんですよ?」
しかしラムは首を横に振る。
「無理だよ無理だよ!だって男だぞ!?
ガキの頃だけ男と一緒に入ったくらいだぞ!?」
「入った事あるじゃん。アールさんとは?」
「よく一緒に入ったけど…!六歳から一人で入ったからな!
あの日から十三年、誰とも入ってない!」
「結構早いうちから一人なんですね。」
ラムは自分の胸を見ると呟く。
「意外に成長が早くて…って何言わせとんじゃぁっ!」
ラムは怒るので、ルネアは笑った。
「自分で言ったんじゃないですか!
てか、最初は男の姿じゃなかったって事ですか?成長って胸の話ですよね?」
ラムはもう一つ言おうとしたがやめ、素直に言う。
「まめきちさんに勧められて…。
アールと性別の壁で仲良くできないのが嫌だったし、たまに児童園の奴等に意地悪されてたアールだから助けたくって…。
そしたら男になる方をまめきちさんが勧めてくれたんだ。」
「自主的ではなかったんですね。」
「うん。
でも…小さい頃は気になんなかった事が大きくなるとどんどん気になって…!
はっ…恥ずかしくなってきたんだよぉ!」
ラムの顔がだんだんと赤くなるので、ルネアは笑ってしまった。
「年頃の反応ですね。」
「うるさい!」
そしてルネアは満面の笑みで言う。
「いいじゃないですか、アールさんの裸を見れるんですよ?」
「俺はそんな変態じゃねぇ!」
ラムは涙目になって言うと、ルネアは苦笑。
「いや、でも見事結ばれて結婚でもしたらどうせ見る事になるんですよ?」
するとラムは赤面したまま机に伏せて泣いてしまう。
「やだ!まだ心の準備がぁ!…ううっ…アール…怖いよぅ…うぐっ…」
「アールさんはMですよ?怖くないですって。」
ルネアが即答すると、ラムは顔を上げて首を横に振った。
「本当にそうかっ!
アイツちょっと意地悪だし、支配欲強そうで…年下には容赦しない奴なんだよ…!」
「ラムとアールさん、同い年じゃないんですか?」
「あっちの方が一つ上だよ!」
ルネアはそれを元に考えてみると、結論を話す。
「確かに年下の僕相手には口答えもするし、睨んでもくるし、
逆にシナさんやダニエルさんみたいな年上には口答え一切しませんもんね…。
てか、年上の話題が少ない気がします。」
「アイツはそういう奴なんだよ…っ!
年下に意地悪をして内心楽しんでる奴なんだよ…!」
(嫌な上官か。)
ルネアはそう思っていると、とりあえずラムに言う。
「でもそれを好きになったのはあなたですよ?」
ラムはそれを聞くと、冷静な顔をルネアに向けた。
「それ言うとなんも答えられなくなるからやめろ。」
「てへ!」
ルネアは笑うが、ラムは頭痛がするのか頭に手を添えていた。
そこにシナが部屋に帰ってきて、ラムの様子に違和感を感じる。
「どうしたの?ラム?」
ルネアはシナに、全てを話した。
シナは話を全て聞くと大笑い。
「アハハハッ!仕方ない子ねぇ~
ま、頑張ってきなさいよ。アールの下見してきなさい。
後で聞くからちゃーんと見ときなさいよ~、私が判定してあげる!」
シナもラムをいじるのに協力的である。
「ううっ…シナが言うのなら…わかった…」
ラムはなんと涙ながらにも承知。
「それでよし!」
シナはそう言うと、次に考える。
「どうしよ、女の方もみんなで入る時間設けよっかな~」
「シナが貧乳であるのバレるだけだろそれ。」
ラムは真顔で言うと、シナはムスっとした顔を見せた。
「何よ貧乳で悪い~?ケープで隠れるからいいんです~!」
すると、偶然にも部屋を通りかかったリートは言った。
「ええっ…シナ、そんな事したら男子に覗かれちゃうよ…」
「大丈夫!リートの裸を覗くヤツなんて私がボコボコにしてやるわよ~!
そういうリートは逆に男湯覗きたいんじゃないの?」
シナが言うと、リートは顔を真っ赤にして混乱。
「そっ…そそそそんな事ないよ!」
「今は何が熱いのかな~?」
シナが聞くと、リートは急に真面目な顔を見せた。
「ユネイとツウのカップリングです…!」
それを聞いた一同は溜息。
リートは自分で口走った為に口を手で塞ぐと、シナは笑う。
「いいのよ、平常運転でよかったよかった。」
リートは黙り込んでしまうと、ルネアがシナに言った。
「そう言えば、シナさんが案を出した平和の歌企画あったじゃないですか?
あれをテナーさんにも相談したんですけど、手配してくれるそうです。」
それを聞いたシナは喜ぶと跳ねる。
「やっほー!ありがとルネア!」
リートはそれを聞いて首を傾げた。
「平和の歌企画…?」
「そう!私達が多くの人に平和を象徴する歌を披露するの!素敵でしょ!」
シナはリートの手を持ってそう言ったが、リートは難しそうな顔をする。
「作曲…誰がやるのかな…。」
「まー手配してくれるって話だしなんとかなるー!」
シナのお気楽にリートは微笑。
「みんなで歌いたいね。」
「うん!よっしゃ~!歌練にも気合入っちゃうぞ~!
絶対成功させるんだから~!」
シナはご機嫌であった。
そしてテナーは、テノを連れて園長室でまめきちと話していた。
園長室はカーテンが少しの隙間以外は閉められ、明かりもなしにほぼ真っ暗。
テノはテナーの通訳をする。
「ふ~ん、じゃあ合唱は全員じゃなくて、パートリーダーだけでやれと。」
「そうだね。本当に訴えるなら、その方がいいと思う。
それとテノ、」
「ん?」
「君に、彼等の歌の作曲をお願いしたい。」
それを聞いたテノは一瞬だけ目を丸くしたが、すぐに目を光らせた。
「おう!任せとけ!俺がアイツ等を頂点に導いてやるッ!」
「頂点を決める歌ではないよ。」
まめきちが言うと、テノはつまらなそうな顔をする。
するとまめきちは言った。
「君の能力を見込んで言っているんだ。」
「知ってるよ。俺様の良さをわかってだろ!」
テノは胸を張って言うと、まめきちは溜息をついてしまう。
するとテノは咄嗟にテナーの通訳をした。
「でも多くの人に歌を聞いてもらうって、各所巡ってたら大変じゃねぇか?」
「そうだよ。だからその為に、協力して欲しい子がもう一人いる。」
二人は興味を示すと、まめきちは言う。
「ま、これはまた今度にしよう。」
「焦れってぇな言えよッ!」
テノは怒るが、まめきちは少し黙ると言った。
「それより…私達の知り合いが、君達に会いたがっているんだ。
君達パートリーダーとルネアにね。」
「は?」
テノが言うと、まめきちはカーテンを捲って外を眺めると言う。
「ただの知り合いじゃない…。
ルネアと同じ能力を持った…知り合いさ。」
テナーとテノが反応すると、まめきちはカーテンを閉めた。
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