109 / 131
第5章 大絶滅―グレートダイイング―
055 狂気に満ちた、数男の鬼ごっこ 前半
しおりを挟む
数男はクロマを全力疾走で追いかける。
クロマは背後の謎の殺気に気づいて振り向くと、数男は恨みの形相でクロマを追いかけてきていた。
クロマは一瞬だけ顔を歪める。
「貴様、やけになって走りおって!これでも喰らえ!」
と雷を落とした。
数男は植物で身を守っていたが、あまりの雷の強さに植物は燃えてなくなってしまう。
数男もダメージを受けていたが、数男は痛みに鈍感なので気にせず追いかけ続ける。
「オラオラ化け物同士仲良くしようやァッ!!」
数男は謎のテンションで、それを聞いていたサチは微妙な表情をしていた。
「貴様は阿呆か。」
クロマが言うと、数男は怒り顔で言う。
「お前がなッ!」
そう言って植物を伸ばし始める。
しかもサチ達の先の先に転々と伸ばしていた。
「何をしている。」
とクロマ。
それを遠くで見ていた三笠は手を叩いた。
「避雷針!」
空から落ちてきた雷は、空を飛んでいるサチよりも高く伸びている植物に向かって落ちる。
サチは驚き、誠治は「ありがとうございます!」と言っていた。
「なんだとッ」
クロマが言うと、数男は「ククククク…」と不気味な笑いを上げる。
サチは小声で言う。
「数男さん、何であんなに気が狂ってるんでしょう…」
誠治はそんな数男を見ていて、サチに笑顔を見せた。
「凄いですよ!数男さんはソシオパスなのに、この状況に緊張して興奮してるんです!」
「え?」
サチがポカンとした。
綺瑠は間から言う。
「いや、ソシオパスでも興奮するでしょ。」
「え…?」
そう言って、誠治は目を丸くしてしまった。
そこで守は気づく。
「ハッ!僕も避雷針すればいいじゃん。みんな急いで行こうよ!」
そう言って、数男がやった様に空高くガラスの触手を伸ばした。
一同は頷くと、走り出す。
牛ほどのスピードの守は一人で歩いていたが、シュンが気づいて守の方まで引き返してくれた。
「守!俺の背中に乗れよ!一緒に行こうぜ!」
シュンが笑顔を見せて背中を向ける。
守はシュンを見て少し黙ると、すぐに笑顔を見せた。
「あったりまえじゃん!!」
そう言って飛び乗る。
守が乗った瞬間にシュンは走り出し、すぐに三笠達まで追いついていった。
クロマは舌打ちをすると、クロマの周りに白いオーラが漂う。
「前唱纏略、各々の望みを完遂させるがため精神の復活を果たした者共、我に侍従せよ!」
クロマが唱えると、彼のイヤリングが輝きクロマに纏わる白いオーラが不思議な色に変化する。
「死霊か!」
数男は警戒態勢に入ると、クロマは続きを唱えた。
「我が名はクロマ!神の慈悲 孤集い 潔白の光を受け天直下雷靂の如くリミットを打ち砕き、我が望み『神の誉』のため力を与えよう!」
するとオーラは光り輝き始める。
「さあ今こそ柵(しがらみ)を解き放ち、世に姿を現せ!植物人間共ッ!!」
クロマが叫ぶと、数男の前方から沢山の植物人間が現れた。
「げっ!」
数男はあまりの多さに表情を歪める。
クロマは鼻で笑う。
「暫く遊んでいろ。」
そう言い、サチ達を追いかけた。
数男は「クッソが!」と文句を吐くと、そこにシュンが追いついてきて目の前の植物人間を殴った。
三笠もテイハで植物人間の植物を斬り、秋菜も薙刀ではなく巴笠を使って参戦した。
更にシュンは守を振り回して植物人間達を振り払うと、道を開けてくれる。
シュンは言った。
「行ってくれごっちゃん!行きてんだろ!」
シュンはグッドサインをして笑顔を見せると、続いて守もグッドサインをした。
「行け、数男。どこまでも。」
それを聞いた数男は顔を下げ、クスクス笑う。
シュンと守も微笑んでいると、数男は顔を上げて言った。
「待ってろと言っただろバカ共ッ!!」
急に怒鳴られたので、守は「ギャーーーー!!」と叫んでいる。
しかしシュンは笑顔で言った。
「それに従ったら負けだぜ。」
そして数男は真面目な顔で言う。
「最高かっ!」
そう言ってクロマを追いかけていく。
守は首を傾げた。
「え、数男頭おかしくなった?」
シュンに聞くと、シュンは喜んでいた。
「ごっちゃん、キラキラしてんな!」
サチのところでは。
「雷、どうします?」
サチが誠治に聞くと、誠治は満面の笑み。
「こういう時のために皆さんにお願いしたんですから…奮うべきですよね?」
誠治は空に腕を挙げて言った。
「透明硝子!」
するとサチの前方に、ガラスの植物が避雷針のように伸びてきた。
綺瑠は笑顔。
「わ!すっごーい。守君と全く同じスキル。」
「やりました。」
「九重先輩の力を奪う能力…こういう形で役に立つとは…」
サチが言うと、誠治は微笑む。
「皆さんの能力をいただいて正解でした。クロマの封印が無ければ最早無敵ですもんね!」
そこでサチは素朴な疑問を抱く。
「九重先輩、不死身の力を得たのに力を奪う能力も持つって…凄いですね。
植物人間になる時、望みの力が手に入るって聞きましたけど、先輩は両方願っていたんですか?」
すると誠治は首を傾げた。
「わかりません。どこか願ってた節があるんですかね。時々、周囲の人が羨ましく思えたりするものですから。」
「誰でもある気が。」
サチが無表情で言う。
それに対して綺瑠は笑った。
「その『誰でも』の常識を覆すコト考えてるのが誠治だから!」
するとサチは納得してしまった。
「なるほどです。」
「え、納得しないでくださいよ…!というか、綺瑠さんの方が常識ハズレな行動し勝ちな気がします!」
「僕は至って普通だよ。」
サチも頷いた。
「そうです、奈江島さんは顔が地味ですから。」
「いや、それ関係ないよねぇ?」
綺瑠にツッコミを入れられるが、サチはそのままの無表情。
誠治は思わず笑ってしまうのであった。
ハジメは植物を地面から生やして植物人間の動きを止め、秋菜は巴笠の刃を使わず植物人間を気絶させていた。
「キリがない!」
とハジメ。
「しかし、植物人間は人間の体に近いですわ!失神させればこっちのものですわ!」
秋菜はせっせと働く。
三笠は帝鳩羽の柄を使って一人一人気絶させながら言った。
「切れないのは悲しいね。」
「そう言えばシュンは…?」
ハジメが言うと、守の「こっち。」と言う声が聞こえたのでそっちを見てみる。
そこではシュンがガラスで塞がれたホールの中で、とある植物人間と戦っている。
どうやらその植物人間は、香りで毒の症状などを出す植物人間。
シュンが以前戦った事のある相手である。
触手でホールを作ったのは香りが広がらないための守の工夫であった。
「お前!以前と比べて強くなったな!あん時の呆気なさと言っちゃ俺は!」
とシュン。
「なんで閉じ込められてるの?」
ハジメが微妙な反応をすると、三笠は微笑んで言う。
「シュンは一応サイコパスだから、嗅覚が悪いんだよね。」
と詳細を言わない。
ハジメが首を傾げると、守は無表情のままグッドサインを見せた。
中で戦っているシュンは楽しそうで、以前よりも強くなっている相手に大喜びの様子だった。
「グラービチコーリニ!」
と、クロマは誠治の力を奪う能力を再び封じる。
誠治は満面の笑みで言った。
「せーっかく少量ずつ奪っていたのにー…」
「バレバレだ。」
クロマはサチ達にもう一息で追いつくというところで、再びあの殺気を感じた。
そしてやはり背後には、恨みの形相と不穏な笑いを足したような顔をした数男が追いかけてくる。
「貴様しつこいなッ!」
クロマが言うと、数男は言った。
「隕石落ちる前にお前を一発ぶん殴るッ!」
それに対し、サチは言った。
「そんな落ちるって言わないでくださいよ!」
数男には聞こえていないようだ。
クロマは鼻で笑う。
「叶わぬ願いだ、消えろ。」
そう言ってプラズマを飛ばす。
数男は植物で守ったが、そのプラズマは植物を貫いて数男の腕を掠る。
「穴だらけにして殺してやろう。」
クロマが言うと、細い電光を無数に飛ばす。
数男は避けきれずに幾数の電光に貫かれると、サチは王宮は目の前なのに止まろうとしてしまう。
「数男さん!」
しかし数男は叫んだ。
「行けェーッ!!」
数男は叱りつけるが、サチは躊躇う。
「行きましょう…!」
誠治は言った。
それでも躊躇うサチに誠治は叱咤する。
「躊躇ってはいけません!一分一秒も無駄にできないっ!真渕さん!」
「でも…!」
その時だ。
曇り空の向こうから太陽よりも明るい光が刺し、雲のない空を真っ白に包み込む。
その変化に気づいたサチ、他の戦っているみんなも空を見上げる。
誠治は唖然として「隕石だ…!」と呟いた。
「隕石が大気圏に突入した…!」
クロマは背後の謎の殺気に気づいて振り向くと、数男は恨みの形相でクロマを追いかけてきていた。
クロマは一瞬だけ顔を歪める。
「貴様、やけになって走りおって!これでも喰らえ!」
と雷を落とした。
数男は植物で身を守っていたが、あまりの雷の強さに植物は燃えてなくなってしまう。
数男もダメージを受けていたが、数男は痛みに鈍感なので気にせず追いかけ続ける。
「オラオラ化け物同士仲良くしようやァッ!!」
数男は謎のテンションで、それを聞いていたサチは微妙な表情をしていた。
「貴様は阿呆か。」
クロマが言うと、数男は怒り顔で言う。
「お前がなッ!」
そう言って植物を伸ばし始める。
しかもサチ達の先の先に転々と伸ばしていた。
「何をしている。」
とクロマ。
それを遠くで見ていた三笠は手を叩いた。
「避雷針!」
空から落ちてきた雷は、空を飛んでいるサチよりも高く伸びている植物に向かって落ちる。
サチは驚き、誠治は「ありがとうございます!」と言っていた。
「なんだとッ」
クロマが言うと、数男は「ククククク…」と不気味な笑いを上げる。
サチは小声で言う。
「数男さん、何であんなに気が狂ってるんでしょう…」
誠治はそんな数男を見ていて、サチに笑顔を見せた。
「凄いですよ!数男さんはソシオパスなのに、この状況に緊張して興奮してるんです!」
「え?」
サチがポカンとした。
綺瑠は間から言う。
「いや、ソシオパスでも興奮するでしょ。」
「え…?」
そう言って、誠治は目を丸くしてしまった。
そこで守は気づく。
「ハッ!僕も避雷針すればいいじゃん。みんな急いで行こうよ!」
そう言って、数男がやった様に空高くガラスの触手を伸ばした。
一同は頷くと、走り出す。
牛ほどのスピードの守は一人で歩いていたが、シュンが気づいて守の方まで引き返してくれた。
「守!俺の背中に乗れよ!一緒に行こうぜ!」
シュンが笑顔を見せて背中を向ける。
守はシュンを見て少し黙ると、すぐに笑顔を見せた。
「あったりまえじゃん!!」
そう言って飛び乗る。
守が乗った瞬間にシュンは走り出し、すぐに三笠達まで追いついていった。
クロマは舌打ちをすると、クロマの周りに白いオーラが漂う。
「前唱纏略、各々の望みを完遂させるがため精神の復活を果たした者共、我に侍従せよ!」
クロマが唱えると、彼のイヤリングが輝きクロマに纏わる白いオーラが不思議な色に変化する。
「死霊か!」
数男は警戒態勢に入ると、クロマは続きを唱えた。
「我が名はクロマ!神の慈悲 孤集い 潔白の光を受け天直下雷靂の如くリミットを打ち砕き、我が望み『神の誉』のため力を与えよう!」
するとオーラは光り輝き始める。
「さあ今こそ柵(しがらみ)を解き放ち、世に姿を現せ!植物人間共ッ!!」
クロマが叫ぶと、数男の前方から沢山の植物人間が現れた。
「げっ!」
数男はあまりの多さに表情を歪める。
クロマは鼻で笑う。
「暫く遊んでいろ。」
そう言い、サチ達を追いかけた。
数男は「クッソが!」と文句を吐くと、そこにシュンが追いついてきて目の前の植物人間を殴った。
三笠もテイハで植物人間の植物を斬り、秋菜も薙刀ではなく巴笠を使って参戦した。
更にシュンは守を振り回して植物人間達を振り払うと、道を開けてくれる。
シュンは言った。
「行ってくれごっちゃん!行きてんだろ!」
シュンはグッドサインをして笑顔を見せると、続いて守もグッドサインをした。
「行け、数男。どこまでも。」
それを聞いた数男は顔を下げ、クスクス笑う。
シュンと守も微笑んでいると、数男は顔を上げて言った。
「待ってろと言っただろバカ共ッ!!」
急に怒鳴られたので、守は「ギャーーーー!!」と叫んでいる。
しかしシュンは笑顔で言った。
「それに従ったら負けだぜ。」
そして数男は真面目な顔で言う。
「最高かっ!」
そう言ってクロマを追いかけていく。
守は首を傾げた。
「え、数男頭おかしくなった?」
シュンに聞くと、シュンは喜んでいた。
「ごっちゃん、キラキラしてんな!」
サチのところでは。
「雷、どうします?」
サチが誠治に聞くと、誠治は満面の笑み。
「こういう時のために皆さんにお願いしたんですから…奮うべきですよね?」
誠治は空に腕を挙げて言った。
「透明硝子!」
するとサチの前方に、ガラスの植物が避雷針のように伸びてきた。
綺瑠は笑顔。
「わ!すっごーい。守君と全く同じスキル。」
「やりました。」
「九重先輩の力を奪う能力…こういう形で役に立つとは…」
サチが言うと、誠治は微笑む。
「皆さんの能力をいただいて正解でした。クロマの封印が無ければ最早無敵ですもんね!」
そこでサチは素朴な疑問を抱く。
「九重先輩、不死身の力を得たのに力を奪う能力も持つって…凄いですね。
植物人間になる時、望みの力が手に入るって聞きましたけど、先輩は両方願っていたんですか?」
すると誠治は首を傾げた。
「わかりません。どこか願ってた節があるんですかね。時々、周囲の人が羨ましく思えたりするものですから。」
「誰でもある気が。」
サチが無表情で言う。
それに対して綺瑠は笑った。
「その『誰でも』の常識を覆すコト考えてるのが誠治だから!」
するとサチは納得してしまった。
「なるほどです。」
「え、納得しないでくださいよ…!というか、綺瑠さんの方が常識ハズレな行動し勝ちな気がします!」
「僕は至って普通だよ。」
サチも頷いた。
「そうです、奈江島さんは顔が地味ですから。」
「いや、それ関係ないよねぇ?」
綺瑠にツッコミを入れられるが、サチはそのままの無表情。
誠治は思わず笑ってしまうのであった。
ハジメは植物を地面から生やして植物人間の動きを止め、秋菜は巴笠の刃を使わず植物人間を気絶させていた。
「キリがない!」
とハジメ。
「しかし、植物人間は人間の体に近いですわ!失神させればこっちのものですわ!」
秋菜はせっせと働く。
三笠は帝鳩羽の柄を使って一人一人気絶させながら言った。
「切れないのは悲しいね。」
「そう言えばシュンは…?」
ハジメが言うと、守の「こっち。」と言う声が聞こえたのでそっちを見てみる。
そこではシュンがガラスで塞がれたホールの中で、とある植物人間と戦っている。
どうやらその植物人間は、香りで毒の症状などを出す植物人間。
シュンが以前戦った事のある相手である。
触手でホールを作ったのは香りが広がらないための守の工夫であった。
「お前!以前と比べて強くなったな!あん時の呆気なさと言っちゃ俺は!」
とシュン。
「なんで閉じ込められてるの?」
ハジメが微妙な反応をすると、三笠は微笑んで言う。
「シュンは一応サイコパスだから、嗅覚が悪いんだよね。」
と詳細を言わない。
ハジメが首を傾げると、守は無表情のままグッドサインを見せた。
中で戦っているシュンは楽しそうで、以前よりも強くなっている相手に大喜びの様子だった。
「グラービチコーリニ!」
と、クロマは誠治の力を奪う能力を再び封じる。
誠治は満面の笑みで言った。
「せーっかく少量ずつ奪っていたのにー…」
「バレバレだ。」
クロマはサチ達にもう一息で追いつくというところで、再びあの殺気を感じた。
そしてやはり背後には、恨みの形相と不穏な笑いを足したような顔をした数男が追いかけてくる。
「貴様しつこいなッ!」
クロマが言うと、数男は言った。
「隕石落ちる前にお前を一発ぶん殴るッ!」
それに対し、サチは言った。
「そんな落ちるって言わないでくださいよ!」
数男には聞こえていないようだ。
クロマは鼻で笑う。
「叶わぬ願いだ、消えろ。」
そう言ってプラズマを飛ばす。
数男は植物で守ったが、そのプラズマは植物を貫いて数男の腕を掠る。
「穴だらけにして殺してやろう。」
クロマが言うと、細い電光を無数に飛ばす。
数男は避けきれずに幾数の電光に貫かれると、サチは王宮は目の前なのに止まろうとしてしまう。
「数男さん!」
しかし数男は叫んだ。
「行けェーッ!!」
数男は叱りつけるが、サチは躊躇う。
「行きましょう…!」
誠治は言った。
それでも躊躇うサチに誠治は叱咤する。
「躊躇ってはいけません!一分一秒も無駄にできないっ!真渕さん!」
「でも…!」
その時だ。
曇り空の向こうから太陽よりも明るい光が刺し、雲のない空を真っ白に包み込む。
その変化に気づいたサチ、他の戦っているみんなも空を見上げる。
誠治は唖然として「隕石だ…!」と呟いた。
「隕石が大気圏に突入した…!」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
最後の封じ師と人間嫌いの少女
飛鳥
キャラ文芸
封じ師の「常葉(ときわ)」は、大妖怪を体内に封じる役目を先代から引き継ぎ、後継者を探す旅をしていた。その途中で妖怪の婿を探している少女「保見(ほみ)」の存在を知りに会いに行く。強大な霊力を持った保見は隔離され孤独だった。保見は自分を化物扱いした人間達に復讐しようと考えていたが、常葉はそれを止めようとする。
常葉は保見を自分の後継者にしようと思うが、保見の本当の願いは「普通の人間として暮らしたい」ということを知り、後継者とすることを諦めて、普通の人間らしく暮らせるように送り出そうとする。しかし常葉の体内に封じられているはずの大妖怪が力を増して、常葉の意識のない時に常葉の身体を乗っ取るようになる。
危機を感じて、常葉は兄弟子の柳に保見を託し、一人体内の大妖怪と格闘する。
柳は保見を一流の妖怪退治屋に育て、近いうちに復活するであろう大妖怪を滅ぼせと保見に言う。
大妖怪は常葉の身体を乗っ取り保見に「共に人間をくるしめよう」と迫る。
保見は、人間として人間らしく暮らすべきか、妖怪退治屋として妖怪と戦うべきか、大妖怪と共に人間に復讐すべきか、迷い、決断を迫られる。
保見が出した答えは・・・・・・。
死に戻り令嬢は千夜一夜を詠わない
里見透
キャラ文芸
陰謀により命を落とした令嬢は、時を遡り他人の姿で蘇る。
都を騒がす疫病の流行を前に、世間知らずの箱入り娘は、未来を変えることができるのか──!?
同人アンソロジー『DATTAMONO』収録作品です。
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2653711
猫の罪深い料理店~迷子さんの拠り所~
碧野葉菜
キャラ文芸
アラサー真っ只中の隅田川千鶴は仕事に生きるキャリアウーマン。課長に昇進しできない男たちを顎で使う日々を送っていた。そんなある日、仕事帰りに奇妙な光に気づいた千鶴は誘われるように料理店に入る。
しかしそこは、普通の店ではなかった――。
麗しの店主、はぐれものの猫宮と、それを取り囲む十二支たち。
彼らを通して触れる、人と人の繋がり。
母親との確執を経て、千鶴が選ぶ道は――。
幾久しくよろしくお願いいたします~鬼神様の嫁取り~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
キャラ文芸
「お前はやつがれの嫁だ」
涼音は名家の生まれだが、異能を持たぬ無能故に家族から迫害されていた。
お遣いに出たある日、涼音は鬼神である白珱と出会う。
翌日、白珱は涼音を嫁にすると迎えにくる。
家族は厄介払いができると大喜びで涼音を白珱に差し出した。
家を出る際、涼音は妹から姉様が白珱に殺される未来が見えると嬉しそうに告げられ……。
蒿里涼音(20)
名門蒿里家の長女
母親は歴代でも一、二位を争う能力を持っていたが、無能
口癖「すみません」
×
白珱
鬼神様
昔、綱木家先祖に負けて以来、従っている
豪胆な俺様
気に入らない人間にはとことん従わない
あるじさま、おしごとです。
川乃千鶴
キャラ文芸
ショウスケは街に唯一の「代書屋」、コトノハ堂の一人息子。彼の妻の座を狙う世話係のキョウコは、なかなか手を出してくれない主人にヤキモキしているが……二人の間には十の歳の差と、越えられない壁があって──?
これはどこか古い時代の日の本に似た街に住む、ちょっと変わったカップル(?)が、穏やかな日々をひっくり返す悲しい事件を乗り越え、心を通じ合わせるまでのお話。
※中盤ちょっとサスペンスです
※後日譚含む番外編まで執筆済。近日中に公開できたらと考えています
※各話最後の閑話は若干お下品なネタです。飛ばしても問題ありません
こちら、付喪神対策局
柚木ゆず
キャラ文芸
長年大事にされてきた物に精霊が宿って誕生する、付喪神。極まれにその際に精霊の頃の記憶を失ってしまい、『名』を忘れたことで暴走してしまう付喪神がいます。
付喪神対策局。
それは、そんな付喪神を救うための組織。
対策局のメンバーである神宮寺冬馬と月夜見鏡は今夜も、そんな付喪神を救うために東京の空の下を駆けるのでした――。
どりーむパークのパンダさんはたいへんおつかれのようです
ちはやれいめい
キャラ文芸
日本のどこかにあるゲームセンター、どりーむパーク。そこで働く量産型きぐるみパンダくんの奮闘の日々&パンダの|きぐるみ《社畜》友達のお話です。
香死妃(かしひ)は香りに埋もれて謎を解く
液体猫(299)
キャラ文芸
香を操り、死者の想いを知る一族がいる。そう囁かれたのは、ずっと昔の話だった。今ではその一族の生き残りすら見ず、誰もが彼ら、彼女たちの存在を忘れてしまっていた。
ある日のこと、一人の侍女が急死した。原因は不明で、解決されないまま月日が流れていき……
その事件を解決するために一人の青年が動き出す。その過程で出会った少女──香 麗然《コウ レイラン》──は、忘れ去られた一族の者だったと知った。
香 麗然《コウ レイラン》が後宮に現れた瞬間、事態は動いていく。
彼女は香りに秘められた事件を解決。ついでに、ぶっきらぼうな青年兵、幼い妃など。数多の人々を無自覚に誑かしていった。
テンパると田舎娘丸出しになる香 麗然《コウ レイラン》と謎だらけの青年兵がダッグを組み、数々の事件に挑んでいく。
後宮の闇、そして人々の想いを描く、後宮恋愛ミステリーです。
⚠最新話投稿の宣伝は基本しておりませんm(。_。)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる