75 / 131
第4章 侵食―エローション―
038 久坂秀也の抵抗 前半
しおりを挟む
サチは第二故郷病院の会議室にて、窓の外を見つめながら溜息を吐く。
シュンはそんなサチを見て首を傾げた。
「どーしたサチ、最近元気ねえらしいな。」
そこに数男が歩いてくる。
「あんな男は忘れろ、私に全てを委ねればいいだろ?」
「セクハラにあげられるものはありません。」
サチはサラッと言うと溜息をつく。
シュンは笑った。
「ごっちゃんまーだセクハラ呼びされてんだ!」
数男はサチの隣に来る。
「つまらない女だな。」
「はい?」
サチは数男を睨むと、数男は呆れた顔を見せていた。
更に溜息までつくので、サチは腹立たしく思う。
「お前のそういう強がりな所が好きなのに、急に女々しくなる。残念だな。」
「またセクハラ発言ですか。」
「お前はセクハラっていう言葉が好きみたいだな。お前の方がセクハラなんじゃないか?」
「一緒にしないでください!!」
サチは思わず大きな声で言ってしまうので、恥ずかしく思う。
それから再び塞ぎ込む。
数男は二度目の溜息。
次に数男は、サチの背中を強めに叩く。
サチは驚いて顔を上げた。
「石頭なんだから石頭らしく、なよなよするな。」
数男の言葉に、シュンは笑った。
「ごっちゃんもサチも石頭じゃん!」
サチはムスっとしてしまうと、シュンは続ける。
「今はさ!
ごっちゃんの力の副作用とかでみんなが変になってるけどよ。副作用が消えた時に確かめればいいじゃねえかよ!
今考えたって仕方ねえぜ!ほら!ミンス探そう!」
それを聞いた数男は珍しく目を見開いた。
「シュンのクセにたまにはマシな事を言うんだな。」
すると、サチも思わず微笑んだ。
「そうね。今考えても仕方ないかも。ありがとう、シュン君。
じゃ、あたしちょっと出かけてくるわ。」
「またサチに褒められちまったな!ハハッ!」
そんなシュンを見て、数男は呟く。
「本当に変なヤツ。」
それから一時間後。
久坂の仕事部屋に数男がお呼ばれされており、久坂は数男に言った。
「オレが植物人間になる前に、色々お前に言っとくわ。」
数男は久坂を見て、言葉に詰まる。
「オレさ、ガキの頃からてめぇの事調べてたじゃん。」
数男はその言葉に頷くと、久坂は数男をパソコンのある机の前に連れて行って言った。
「それは、オレの親父が研究所の人間だからって事、昔に言ったよな?」
「うん。」
そう言って数男はパソコンを見つめた。
「オレは最初興味なかったけど、調べる内に興味持ち始めて、ハマった。親父以上に。まあ植物人間にだけだけど。」
そして久坂はあるデータを開く。
誰かからのメールだ。
それを見ると数男は驚いた顔を見せた。
「これは…」
「そう、テオドールからのメール。」
その言葉に、数男はガクッとする。
「それがなんだよ!」
「よく見ろよ。」
しかし、久坂はメールの本文を開いてない。
「いや開け!」
数男が無理矢理マウスを奪って、本文を開いた。
すると中身は『とあるマンションの一室にミンス達はいる。』と、住所まで貼り付けてくれているメールだった。
「ここに行けば…!」
数男は言うが、久坂はそれを抑えるように言う。
「早まんなよ、もっと考えろ。なぜコイツが知ってんだとか、罠ではないかとか、どうやってこのメールを送ったかとか。」
「そんな事を考えたらキリがない!」
「てめぇ…そうやって突っ込んでばかりだと相手の思う壷だぜ。
てめぇはこれから数人の子を連れて、コイツ等と対面しなきゃなんねんだろ。てめぇがこんなんでどうする。」
数男は舌打ちをする。
すると久坂も溜息、そしてメモ帳を出した。
「まあ、そう簡単に治ったら苦労はしねえな。
…奈江島を知ってんだろ。ここにコイツがいる病院書いておいたから、行ってみろ。植物人間の新情報を知れるかもしんねぇ。」
すると数男は、なんとも言えないモヤモヤを抱きながら言う。
「秀也、さっきからお前がいない前提の話をしてるように聞こえるんだが、あまりにも不謹慎だろ。」
「バカヤロー…」
久坂は呟いた。
「おい…最後に、こっち向け。」
そう言ったので、数男は後ろを振り返った。
後ろにいたのは体に幾つもの植物が生やし、呆然と立ち数男を見つめる植物人間。
そう、久坂はもう既に植物人間になってしまっていた。
「秀也っ!?」
数男は仰天してしまうと、久坂はニヤける。
「テメェが驚くなんざ、何年ぶりだぁ…?これガ、イシキアル…ショクブツ…」
そう言って、久坂は苦しいのか顔を歪める。
「植物人間に…既になっていたのか…!?」
「ヤ セ ガ マ ン…」
久坂は声を振り絞ったが、体から生える植物に体を這われ覆われる。
それと同時に久坂の意識も消えたのか、無言になってしまい数男を見つめた。
数男は唖然としていると、久坂から生える植物が自分に向かって動き出した。
数男は咄嗟にパソコンを見てから逆側に走り出す。
久坂は植物を数男に向かって振り下ろした。
振り下ろされた床は大きな音を立て、敷いてあった絨毯が削れてしまうほど。
「秀也…!」
数男は久坂を見つめたが、悔しそうな顔をしてから窓を開けた。
そして自分の体から植物を生やし、窓から出て上の階まで植物を使って登っていく。
久坂はそれを見て数男を追いかける。
数男は会議室の窓を思い切り叩いていると、中にいたアンジェルが気づいて首を傾げた。
(なんであんなに慌ててんだろ。)
あまりに必死に叩いているので面白く見ていると、数男の背後に数男の植物ではない植物が見えるので眉を潜めるアンジェル。
そしてその植物が勢いよく数男に向かってくるので、数男はそれを避けた。
その植物はそのまま会議室の窓を打ち破り、建物も一部壊しながらも会議室に大量のガラスを落としていった。
アンジェルは驚いた。
「な!なんだよこれ!」
数男は急いで会議室の中に入ってくる。
「アンジェルだけか!?」
「テントでシュンも寝てる。」
数男はテントに向かっていると、会議室の中に久坂が入ってきたので、アンジェルは一瞬目を見開いてから溜息をついた。
「へ~、秀也ったら植物人間になったんだね。」
アンジェルはそう言うと、冷気を作り出して剣を作った。
それを構えて久坂に向ける。
シュンは数男に呼ばれてテントから出てきた。
「なーにごっちゃんえー!」
シュンは流れ作業のようにテントから出て、久坂を見て驚いているような喜んでいるような顔を見せた。
「久坂さん植物人間になっちゃったんだ!あっちゃ~!」
とあまり残念がってない言い方に、アンジェルは溜息をつく。
「もう、芝居はいいからなんとかしようよ。この部屋荒らされちゃうよ。」
それを聞いたシュンは姿を植物人間に変える。
「確かに!俺の弟が起きたら大変だな!」
「アンジェルは見ただろうが、あの植物の一発一発が強力だ。アンジェルの力で動きを止められないか?」
するとアンジェルは笑った。
「楽勝。本体まるごと冷凍しちゃえば、植物なんて生えないし。」
そう言って、久坂の体を凍らせていく。
すると急に数男は、久坂とテオドールの会話を思い出した。
――「植物人間にされた人間は一生戻ってこれないのか?」
「いや、種(石)になった段階で力を完全に奪われなければ、あとはその人間の体が損傷していなければ戻す事は可能。」――
それを思い出し、数男は慌てて言う。
「やめろアンジェル!」
「なんで!」
アンジェルが言うと、数男は爪を噛んでしまい黙り込む。
「…人体が損傷すれば、その人間は永遠に戻ってこれない。体を凍らせてしまっては秀也が死ぬ。」
「はい?こんな状況で何言ってんの。」
アンジェルは無情にも言うが、シュンは言った。
「ごっちゃん!久坂さんの事が大事なんだよ!わかってくれ~!」
と言っているが説得力に欠ける言い方である。
数男は葛藤しながらも黙り込んでしまうと、アンジェルはイラついたのか言い放った。
「なんだよ、ソシオパスさんよ!自分が良ければ他人はどうでもいいだろ!
コイツが死んだ所でお前に何の損もないじゃん!何寝ぼけた事言ってんの!」
しかしそれでも苦しみ続ける数男を見て、アンジェルは凍らせるのを続けた。
「もう!これだから愚民はっ!」
すると数男は咄嗟に腕から植物を生やす。
アンジェルを睨みつけ、植物で首を締め上げた。
「ぐっ…!」
アンジェルは抵抗しようと今度は数男を凍らせ始めるが、シュンは笑顔。
「なんか仲間割れしてすげー」
そして久坂が植物を横から振りかぶると、テントを巻き込んで数男たちに向かっていく。
シュンは両腕を植物に変え、赤ちゃんのいるテントの前で待ち伏せして植物を素手で止めてしまうと言った。
「おっと久坂さん!仲間割れの邪魔はいけねえぜ!!」
それを見つめるアンジェルと数男。
(馬鹿なのアイツ…!)
「ナイスだシュン。」
数男はそう言ってからアンジェルを見た。
「すまないな。言い訳をすれば心を知ったせいだが…、」
そう言って数男は久坂を見る。
「どうやらコイツが死ぬと、私は『損』してしまうようだ。」
シュンはそんなサチを見て首を傾げた。
「どーしたサチ、最近元気ねえらしいな。」
そこに数男が歩いてくる。
「あんな男は忘れろ、私に全てを委ねればいいだろ?」
「セクハラにあげられるものはありません。」
サチはサラッと言うと溜息をつく。
シュンは笑った。
「ごっちゃんまーだセクハラ呼びされてんだ!」
数男はサチの隣に来る。
「つまらない女だな。」
「はい?」
サチは数男を睨むと、数男は呆れた顔を見せていた。
更に溜息までつくので、サチは腹立たしく思う。
「お前のそういう強がりな所が好きなのに、急に女々しくなる。残念だな。」
「またセクハラ発言ですか。」
「お前はセクハラっていう言葉が好きみたいだな。お前の方がセクハラなんじゃないか?」
「一緒にしないでください!!」
サチは思わず大きな声で言ってしまうので、恥ずかしく思う。
それから再び塞ぎ込む。
数男は二度目の溜息。
次に数男は、サチの背中を強めに叩く。
サチは驚いて顔を上げた。
「石頭なんだから石頭らしく、なよなよするな。」
数男の言葉に、シュンは笑った。
「ごっちゃんもサチも石頭じゃん!」
サチはムスっとしてしまうと、シュンは続ける。
「今はさ!
ごっちゃんの力の副作用とかでみんなが変になってるけどよ。副作用が消えた時に確かめればいいじゃねえかよ!
今考えたって仕方ねえぜ!ほら!ミンス探そう!」
それを聞いた数男は珍しく目を見開いた。
「シュンのクセにたまにはマシな事を言うんだな。」
すると、サチも思わず微笑んだ。
「そうね。今考えても仕方ないかも。ありがとう、シュン君。
じゃ、あたしちょっと出かけてくるわ。」
「またサチに褒められちまったな!ハハッ!」
そんなシュンを見て、数男は呟く。
「本当に変なヤツ。」
それから一時間後。
久坂の仕事部屋に数男がお呼ばれされており、久坂は数男に言った。
「オレが植物人間になる前に、色々お前に言っとくわ。」
数男は久坂を見て、言葉に詰まる。
「オレさ、ガキの頃からてめぇの事調べてたじゃん。」
数男はその言葉に頷くと、久坂は数男をパソコンのある机の前に連れて行って言った。
「それは、オレの親父が研究所の人間だからって事、昔に言ったよな?」
「うん。」
そう言って数男はパソコンを見つめた。
「オレは最初興味なかったけど、調べる内に興味持ち始めて、ハマった。親父以上に。まあ植物人間にだけだけど。」
そして久坂はあるデータを開く。
誰かからのメールだ。
それを見ると数男は驚いた顔を見せた。
「これは…」
「そう、テオドールからのメール。」
その言葉に、数男はガクッとする。
「それがなんだよ!」
「よく見ろよ。」
しかし、久坂はメールの本文を開いてない。
「いや開け!」
数男が無理矢理マウスを奪って、本文を開いた。
すると中身は『とあるマンションの一室にミンス達はいる。』と、住所まで貼り付けてくれているメールだった。
「ここに行けば…!」
数男は言うが、久坂はそれを抑えるように言う。
「早まんなよ、もっと考えろ。なぜコイツが知ってんだとか、罠ではないかとか、どうやってこのメールを送ったかとか。」
「そんな事を考えたらキリがない!」
「てめぇ…そうやって突っ込んでばかりだと相手の思う壷だぜ。
てめぇはこれから数人の子を連れて、コイツ等と対面しなきゃなんねんだろ。てめぇがこんなんでどうする。」
数男は舌打ちをする。
すると久坂も溜息、そしてメモ帳を出した。
「まあ、そう簡単に治ったら苦労はしねえな。
…奈江島を知ってんだろ。ここにコイツがいる病院書いておいたから、行ってみろ。植物人間の新情報を知れるかもしんねぇ。」
すると数男は、なんとも言えないモヤモヤを抱きながら言う。
「秀也、さっきからお前がいない前提の話をしてるように聞こえるんだが、あまりにも不謹慎だろ。」
「バカヤロー…」
久坂は呟いた。
「おい…最後に、こっち向け。」
そう言ったので、数男は後ろを振り返った。
後ろにいたのは体に幾つもの植物が生やし、呆然と立ち数男を見つめる植物人間。
そう、久坂はもう既に植物人間になってしまっていた。
「秀也っ!?」
数男は仰天してしまうと、久坂はニヤける。
「テメェが驚くなんざ、何年ぶりだぁ…?これガ、イシキアル…ショクブツ…」
そう言って、久坂は苦しいのか顔を歪める。
「植物人間に…既になっていたのか…!?」
「ヤ セ ガ マ ン…」
久坂は声を振り絞ったが、体から生える植物に体を這われ覆われる。
それと同時に久坂の意識も消えたのか、無言になってしまい数男を見つめた。
数男は唖然としていると、久坂から生える植物が自分に向かって動き出した。
数男は咄嗟にパソコンを見てから逆側に走り出す。
久坂は植物を数男に向かって振り下ろした。
振り下ろされた床は大きな音を立て、敷いてあった絨毯が削れてしまうほど。
「秀也…!」
数男は久坂を見つめたが、悔しそうな顔をしてから窓を開けた。
そして自分の体から植物を生やし、窓から出て上の階まで植物を使って登っていく。
久坂はそれを見て数男を追いかける。
数男は会議室の窓を思い切り叩いていると、中にいたアンジェルが気づいて首を傾げた。
(なんであんなに慌ててんだろ。)
あまりに必死に叩いているので面白く見ていると、数男の背後に数男の植物ではない植物が見えるので眉を潜めるアンジェル。
そしてその植物が勢いよく数男に向かってくるので、数男はそれを避けた。
その植物はそのまま会議室の窓を打ち破り、建物も一部壊しながらも会議室に大量のガラスを落としていった。
アンジェルは驚いた。
「な!なんだよこれ!」
数男は急いで会議室の中に入ってくる。
「アンジェルだけか!?」
「テントでシュンも寝てる。」
数男はテントに向かっていると、会議室の中に久坂が入ってきたので、アンジェルは一瞬目を見開いてから溜息をついた。
「へ~、秀也ったら植物人間になったんだね。」
アンジェルはそう言うと、冷気を作り出して剣を作った。
それを構えて久坂に向ける。
シュンは数男に呼ばれてテントから出てきた。
「なーにごっちゃんえー!」
シュンは流れ作業のようにテントから出て、久坂を見て驚いているような喜んでいるような顔を見せた。
「久坂さん植物人間になっちゃったんだ!あっちゃ~!」
とあまり残念がってない言い方に、アンジェルは溜息をつく。
「もう、芝居はいいからなんとかしようよ。この部屋荒らされちゃうよ。」
それを聞いたシュンは姿を植物人間に変える。
「確かに!俺の弟が起きたら大変だな!」
「アンジェルは見ただろうが、あの植物の一発一発が強力だ。アンジェルの力で動きを止められないか?」
するとアンジェルは笑った。
「楽勝。本体まるごと冷凍しちゃえば、植物なんて生えないし。」
そう言って、久坂の体を凍らせていく。
すると急に数男は、久坂とテオドールの会話を思い出した。
――「植物人間にされた人間は一生戻ってこれないのか?」
「いや、種(石)になった段階で力を完全に奪われなければ、あとはその人間の体が損傷していなければ戻す事は可能。」――
それを思い出し、数男は慌てて言う。
「やめろアンジェル!」
「なんで!」
アンジェルが言うと、数男は爪を噛んでしまい黙り込む。
「…人体が損傷すれば、その人間は永遠に戻ってこれない。体を凍らせてしまっては秀也が死ぬ。」
「はい?こんな状況で何言ってんの。」
アンジェルは無情にも言うが、シュンは言った。
「ごっちゃん!久坂さんの事が大事なんだよ!わかってくれ~!」
と言っているが説得力に欠ける言い方である。
数男は葛藤しながらも黙り込んでしまうと、アンジェルはイラついたのか言い放った。
「なんだよ、ソシオパスさんよ!自分が良ければ他人はどうでもいいだろ!
コイツが死んだ所でお前に何の損もないじゃん!何寝ぼけた事言ってんの!」
しかしそれでも苦しみ続ける数男を見て、アンジェルは凍らせるのを続けた。
「もう!これだから愚民はっ!」
すると数男は咄嗟に腕から植物を生やす。
アンジェルを睨みつけ、植物で首を締め上げた。
「ぐっ…!」
アンジェルは抵抗しようと今度は数男を凍らせ始めるが、シュンは笑顔。
「なんか仲間割れしてすげー」
そして久坂が植物を横から振りかぶると、テントを巻き込んで数男たちに向かっていく。
シュンは両腕を植物に変え、赤ちゃんのいるテントの前で待ち伏せして植物を素手で止めてしまうと言った。
「おっと久坂さん!仲間割れの邪魔はいけねえぜ!!」
それを見つめるアンジェルと数男。
(馬鹿なのアイツ…!)
「ナイスだシュン。」
数男はそう言ってからアンジェルを見た。
「すまないな。言い訳をすれば心を知ったせいだが…、」
そう言って数男は久坂を見る。
「どうやらコイツが死ぬと、私は『損』してしまうようだ。」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
命姫~影の帝の最愛妻~
一ノ瀬千景
キャラ文芸
ときはメイジ。
忌み子として、人間らしい感情を知らずに生きてきた初音(はつね)。
そんな彼女の前にあらわれた美貌の男。
彼の名は東見 雪為(さきみ ゆきなり)。
異形の声を聞く不思議な力で、この帝国を陰から支える東見一族の当主だ。
東見家当主は『影の帝』とも呼ばれ、絶大な財と権力を持つ。
彼は初音を自分の『命姫(みことひめ)』だと言って結婚を申し出る。
しかし命姫には……ある残酷な秘密があった。
和風ロマンスです!
絶世の美女の侍女になりました。
秋月一花
キャラ文芸
十三歳の朱亞(シュア)は、自分を育ててくれた祖父が亡くなったことをきっかけに住んでいた村から旅に出た。
旅の道中、皇帝陛下が美女を後宮に招くために港町に向かっていることを知った朱亞は、好奇心を抑えられず一目見てみたいと港町へ目的地を決めた。
山の中を歩いていると、雨の匂いを感じ取り近くにあった山小屋で雨宿りをすることにした。山小屋で雨が止むのを待っていると、ふと人の声が聞こえてびしょ濡れになってしまった女性を招き入れる。
女性の名は桜綾(ヨウリン)。彼女こそが、皇帝陛下が自ら迎えに行った絶世の美女であった。
しかし、彼女は後宮に行きたくない様子。
ところが皇帝陛下が山小屋で彼女を見つけてしまい、一緒にいた朱亞まで巻き込まれる形で後宮に向かうことになった。
後宮で知っている人がいないから、朱亞を侍女にしたいという願いを皇帝陛下は承諾してしまい、朱亞も桜綾の侍女として後宮で暮らすことになってしまった。
祖父からの教えをきっちりと受け継いでいる朱亞と、絶世の美女である桜綾が後宮でいろいろなことを解決したりする物語。
勇者(俺)いらなくね?
弱力粉
ファンタジー
異世界で俺強えええとハーレムを目指す勇者だった... が、能力が発動しなかったり、物理的にハーレムを禁じられたりと、何事も思ったように行かない。
一般人以下の身体能力しか持ち合わせていない事に気づく勇者だったが、それでも魔王討伐に駆り出される。
個性的なパーティーメンバーたちに振り回されながら、それでも勇者としての務めを果たそうとする。これは、そんな最弱勇者の物語。
【完結】白蛇神様は甘いご褒美をご所望です
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
キャラ文芸
廃業寸前だった小晴の飴細工店を救ったのは、突然現れた神様だった。
「ずっと傍にいたい。番になってほしい」
そう言い出したのは土地神である白蛇神、紫苑。
人外から狙われやすい小晴は、紫苑との一方的な婚約関係を結ばれてしまう。
紫苑は人間社会に疎いながらも、小晴の抱えていた問題である廃業寸前の店を救い、人間関係などのもめ事なども、小晴を支え、寄り添っていく。
小晴からのご褒美である飴細工や、触れ合いに無邪気に喜ぶ。
異種族による捉え方の違いもありすれ違い、人外関係のトラブルに巻き込まれてしまうのだが……。
白蛇神(土地神で有り、白銀財閥の御曹司の地位を持つ)
紫苑
×
廃業寸前!五代目飴細工店覡の店長(天才飴細工職人)
柳沢小晴
「私にも怖いものが、失いたくないと思うものができた」
「小晴。早く私と同じ所まで落ちてきてくれるといいのだけれど」
溺愛×シンデレラストーリー
#小説なろう、ベリーズカフェにも投稿していますが、そちらはリメイク前のです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
千切れた心臓は扉を開く
綾坂キョウ
キャラ文芸
「貴様を迎えに来た」――幼い頃「神隠し」にあった女子高生・美邑の前に突然現れたのは、鬼面の男だった。「君は鬼になる。もう、決まっていることなんだよ」切なくも愛しい、あやかし現代ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる