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2日目 精霊と館の樹 1
しおりを挟む気持ちの良い、爽やかな朝の目覚め。
{おきたの}
頭の中でエメリーさんと違う声がする。
{わたしなのよ。}
「どこかで聞こえた声だなぁー」
{きのうえからいっしょ}
「時々、聞こえた声、誰の声と思っていた」
{はなせるようになったの、けいやくするの}
「契約って、ずーっと一緒なの?」
{しぬまでよ}
「どうして」
{きまりまの}
「お断り出来ないのでしょうか?」
{だめなの、まだいるの}
「えっ! どうして」
{もりのせいれいつよいの}
「森の精霊さんはいつ来るのでしょうか?」
{しらないの、もりでこまっているの}
「なぜ僕なのですか?」
{まな、まりょくいぱいなの、いるの}
「僕にメリット有るのでしょうか?」
{つよくなるわ。}
「それまでは、何もないのでしょうか」
{あぶないおしえたわ、いっぱい}
{おはなしできる}
「それだけですか」
{せいれいけいやく、つよくなるわ}
{ふたりぶん、もっとつよくなるわ}
「神殿神官に力が強くなると、言われたのですけれど」
{せいれいまほういっぱいよ!}
「本当かなぁー」
{つよいのわかった、いっぱいつよいわ}
「悪魔の契約みたいだなぁー」
{けいやくないと、よるわるいわ。}
「昨夜の悪夢は、貴方のせいですか」
{ちがうの、よんであげたの。}
「だから、早くから傍に居てくれたんだ、彼女」
{そうなのよ}
「僕から君に支払うものは魔力だけ?」
{そうなのよ}
「契約しないとどうなるの」
{けいやくするの、きらいなくるの}
「悪い精霊がくるの?」
{そうなの。}
「はぁ~ 契約はどうするの」
{なまえ、となえて}
「君の名前、知らない、教えて」
{なまえきめるの}
{リーフでいい}
{さすけはりーふと、けいやく、あたまでおはなしよ}
{サスケはリーフと契約します}
{できたわ、リーフとよぶ、いつもいるわ}
{あっ、エメリーさんに聞くのを忘れていた}
{いいのよ、よろこぶわ}
{どうして}
{せいれいよ}
{リーフは何才?}
{しらないわ、さすけとうまれたの}
{それで強いの}
{すぐつよいわ、いまよわいの}
{一緒に居ると、つよくなるの?}
{そうなの}
{不思議な縁だね}
{ちがうの、つよいの、リーフうまれたの}
{迷惑かけたな}
{せいれいよわいの}
{強くなって、精霊の守り忍者になってあげるよ}
{きさん、おはなしできるわ}
{エメリーがおきている、きさん、おはなしあるわ}
{サスケさん、私は館の樹の精霊、直接話をしてお願いが有ります}
{エメリーさんに直接話せないのですか}
{私の力は弱いので、接触して話せますが、十分通じません}
{僕になぜ、通じるのですか?}
{サスケさんは、体内に大きなマナ、魔素を持っています、
漏れ出ている魔力をリーフ様の力を借りて話しています}
{リーフ様?館の樹の精霊より上位なのです?}
{今は違います、リーフ様は可能性をお持ちです}
{僕と一緒に伸ばす可能性、どんな?}
{精霊と人の可能性、先は分かりません}
{僕に依頼する内容は?}
{今の様に直接、念話イメージでお伝えします。
私の言う様に光草(ひかりくさ)を増やし、
館の樹の精霊の話を聴く様に話してください}
{了解、任務遂行}
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