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3.詩織先生
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次の日の土曜日、綾と一緒に、詩織先生のお見舞いに出かけることになった。
休みの日にすることのない僕は、当然のごとく、綾と休日が過ごせるようにお見舞いに付き添うことにした。これほど有意義な休日の過ごし方も他にないだろう。
乗ってきた電車を見送り、改札口を抜けて外に出ると、すぐ目の前に詩織先生が入院している病院が見える。
結構大きな病院で、詩織先生によると、外来だと、かかりつけの医者の紹介状を持ってきてくれとか言い出す、面倒くさい病院なのだそうだ。
僕は大病を患ったことがなく、病院いらずの生活を送って来たので、お見舞いに来るたびに、普段見ない病院の巨大さに圧倒されてしまう。
きっと入院とか手術とかはこういう病院が一手に引き受けているに違いない。
病院のロビーは順番待ちの行列でごった返していた。待っている間に、病気が進行して倒れてしまうんじゃないかと、他人事ながら心配になってくる。それでも待たずにいられないほどの大病院ということなんだろう。
これほどの病院に入院できるなんて、大学准教授は儲かるんだろうかと思いながら、お見舞いの品として、売店で花を買ってみる。
買ったのは赤い薔薇だ。詩織先生はお見舞いの品として、花をことのほか好む。
魔法と関連があるかららしいが、どう関連しているかは知らない。病室では花が飾られている横で、ドライフラワーが作られ、さらにその横にドライフラワーの葉っぱを詰めたガラスの小瓶が作られている。
この小瓶を魔法に使うらしいのだが、当然僕には理解不能だ。
受付でしばらく待たされた後、綾と一緒に詩織先生の病室を目指してエレベーターに乗る。
先生の病室は、6階の東の端の個室だ。
病室の扉を綾がノックすると、中から「どうぞ」と病人とは思えない凛とした女性の声が返ってくる。病室の扉を開けると、ベッドに横たわる詩織先生の姿が見えた。
病室の窓は開け放たれ、心地の良い陽光と爽やかな風が入り込んでくる。風はベッドの脇に置かれた、机の上の花瓶の花を揺らしていた。
「こんにちは、お見舞いにきました」
綾が声をかけると詩織先生はベッドで横になったままこちらを見て微笑んだ。
「綾ちゃん、赤羽君、よく来てくれたわね」
顔色は大変良く、普段大学で授業をやる詩織先生と全く変わらないように見える。
〇
詩織先生は僕達の大学の准教授である。本名は詩織ベネット。年齢は30代の後半で、専門は国文学である。
幾つか授業を受け持っているが、そのどれもが人で溢れている人気講師である。弁が立つので、話を聞いているだけでも、なかなか面白いのだ。
詩織先生は綾と違って、本物の魔法使いと言っていい。
クォーターで、4分の1はイギリス人である。先生のおばあさんはイギリスでは雑誌のインタビューを受けるような、本物の有名な魔法使いであったらしい。
詩織先生はその後継者と言う位置づけなので、現代に生きる魔法使いとして、その著書が本屋で売られているほどのお方なのだ。当然その筋では有名で、一目置かれる存在である。
大学ではサークル、黒猫茶房の顧問をやっている。
現代において、魔法使いと呼ばれる人たちが何をやっているのかを教えてくれた、僕にとって、綾とは別の意味での魔法の師匠である。
サークル入会当時、魔法使いと言われて想像するのは、漫画やアニメに出てくる、炎や電撃をぶっ放すような存在だ。そんな僕の考え方を根本的に矯正してくれたのが詩織先生なのだ。
魔法は思想にも哲学にもなりえるのだと、この年になってはじめて知った。とは言え、僕は未だに魔法に手を出してはいないのだが。
ちなみに綾は詩織先生と違って、漫画やアニメの魔法少女よりの存在である。
〇
ひとしきり大学の様子やら、雑談やらを繰り広げた後、詩織先生に和喜魔具で頼まれた、秋葉原魔法協会会長総選挙の話をする。
詩織先生は驚く事もなく、にこやかに話を聞いてくれた。
今日も顔色はいいし、体調は良さそうだ。ベッドに横になっていなければ、病人であることを忘れてしまいそうになる。
「実はその話、会長さんからも来てるの」
「え?そうなんですか?」
綾が花瓶に薔薇を挿しながら、びっくりしたような声を上げる。
「私は秋葉原魔法協会の理事をやっているのよ。だから、会長とは面識があるの」
会員だとは聞いていたが、理事までやっているとは、大学准教授をしているだけのことはある。
「理事をやってるんですか?怪しい団体かと思っていましたが、詩織先生が理事をしているということは、真っ当な団体なんですね」
「それは何?私が入ってるだけだと、怪しい団体に見えるってこと?」
綾は猫がネズミを見るような目で僕をにらみつける。僕は慌てて今の言葉をごまかすために詩織先生に話を振った。
「えぇと、会長が推薦してきたんですか?」
会長に推薦されるなんてさすがと言うべきなんだろうか? 個人的には迷惑以外の何者でもないような話に思えるけれども。
「そういうことね」
「じゃ、会長に立候補するんですね?」
綾は詩織先生に期待するように目を輝かせた。
先生はベッドの中で頷く。
「そのつもり」
「やった!それじゃ、詩織会長の誕生ですね!」
喜びの声を上げる綾を横目に、僕は疑問の声を上げる。
「会長なんて引き受けるんですか?」
詩織先生ほどの人が、秋葉原魔法協会などという、意味不明の組織の会長に就く姿というのが想像できない。
魔法使いを名乗ってはいるが、この人はかなりの常識人だぞ。
「はっきり言ってしまえば、相手が真木君だからね」
詩織先生は、困ったような顔をした。真木君というのは、会長に立候補している魔王のことか。
「真木さんのことを知ってるんですか?」
「よく知ってるわ。真木君も私も秋葉原魔法協会の理事だから」
「2人とも理事と言うことですか」
会長に立候補しようとする位なんだから、別に不思議ではないか。大学准教授と実業家。なんだ、意外とまともな団体じゃないか。
「真木君とは意見が合わなくて、よくぶつかるしね」
「ぶつかる?」
当然意見がという意味だろう。
「真木くんは、大学で魔法史を研究してきた研究者なの。だから彼にとって魔法は学問なのね」
「知識のみで魔法を語る奴ですね」
綾はフンと鼻を鳴らした。
詩織先生は、頷きはしなかったが、面白そうに笑った。
「彼はね、魔法を今の時代に合った形に作り直したがっているの」
「今の時代に合った?」
「彼の言い方を借りれば、神を必要としない聖職者、法にとらわれない仏法者。つまりね、魔法に縛られない魔術師が彼の考える新しい姿ね」
「それ、矛盾していませんか?」
綾が口をとがらす。
確かに綾の言う通り、魔法に縛られないなら魔法使いではないだろう。いや、魔法を使わないのに魔法サークルに所属する、僕みたいなやつのことを言っているのだろうか。
「その考え方が間違ったと言うつもりはないの。ただ、」
詩織先生は何かを考えるように目を閉じて言葉を続ける。
「魔法はね、ある人にとって、杖であったり傘であったりするの。だからこの世界には魔法が存在し続けるのね。必要としている人がいる限り、魔法は存在しなければならないの」
「私分かる気がします」
綾はなぜか照れたように顔をふせた。思い当たることでもあるのだろうか。
詩織先生はそれを見て優しい笑顔に戻った。
「そうだったわね。あなたにとって魔法はそういう存在だったわね」
僕にはいまひとつ理解出来ないが、それはきっと綾にとっては大切なことなのだろう。
気がつくと、窓から差し込む日は傾き、風が冷たくなってきた。そろそろ病院から出なければ。
「綾、思ったよりも時間が経ってる。そろそろ帰ろう」
綾も腕時計をチラリと見て頷く。
「そうね。おいとましましょうか」
そうだ。重要なことを思い出した。
「そういえば、立候補すると言うのなら、重要な問題がありました。」
「重要な問題?」
「昨日、綾に選挙の話しを聞かされたんですが、魔法を見せる必要があるんです。詩織先生は入院しているから、魔法を見せられないような気がしますが」
休みの日にすることのない僕は、当然のごとく、綾と休日が過ごせるようにお見舞いに付き添うことにした。これほど有意義な休日の過ごし方も他にないだろう。
乗ってきた電車を見送り、改札口を抜けて外に出ると、すぐ目の前に詩織先生が入院している病院が見える。
結構大きな病院で、詩織先生によると、外来だと、かかりつけの医者の紹介状を持ってきてくれとか言い出す、面倒くさい病院なのだそうだ。
僕は大病を患ったことがなく、病院いらずの生活を送って来たので、お見舞いに来るたびに、普段見ない病院の巨大さに圧倒されてしまう。
きっと入院とか手術とかはこういう病院が一手に引き受けているに違いない。
病院のロビーは順番待ちの行列でごった返していた。待っている間に、病気が進行して倒れてしまうんじゃないかと、他人事ながら心配になってくる。それでも待たずにいられないほどの大病院ということなんだろう。
これほどの病院に入院できるなんて、大学准教授は儲かるんだろうかと思いながら、お見舞いの品として、売店で花を買ってみる。
買ったのは赤い薔薇だ。詩織先生はお見舞いの品として、花をことのほか好む。
魔法と関連があるかららしいが、どう関連しているかは知らない。病室では花が飾られている横で、ドライフラワーが作られ、さらにその横にドライフラワーの葉っぱを詰めたガラスの小瓶が作られている。
この小瓶を魔法に使うらしいのだが、当然僕には理解不能だ。
受付でしばらく待たされた後、綾と一緒に詩織先生の病室を目指してエレベーターに乗る。
先生の病室は、6階の東の端の個室だ。
病室の扉を綾がノックすると、中から「どうぞ」と病人とは思えない凛とした女性の声が返ってくる。病室の扉を開けると、ベッドに横たわる詩織先生の姿が見えた。
病室の窓は開け放たれ、心地の良い陽光と爽やかな風が入り込んでくる。風はベッドの脇に置かれた、机の上の花瓶の花を揺らしていた。
「こんにちは、お見舞いにきました」
綾が声をかけると詩織先生はベッドで横になったままこちらを見て微笑んだ。
「綾ちゃん、赤羽君、よく来てくれたわね」
顔色は大変良く、普段大学で授業をやる詩織先生と全く変わらないように見える。
〇
詩織先生は僕達の大学の准教授である。本名は詩織ベネット。年齢は30代の後半で、専門は国文学である。
幾つか授業を受け持っているが、そのどれもが人で溢れている人気講師である。弁が立つので、話を聞いているだけでも、なかなか面白いのだ。
詩織先生は綾と違って、本物の魔法使いと言っていい。
クォーターで、4分の1はイギリス人である。先生のおばあさんはイギリスでは雑誌のインタビューを受けるような、本物の有名な魔法使いであったらしい。
詩織先生はその後継者と言う位置づけなので、現代に生きる魔法使いとして、その著書が本屋で売られているほどのお方なのだ。当然その筋では有名で、一目置かれる存在である。
大学ではサークル、黒猫茶房の顧問をやっている。
現代において、魔法使いと呼ばれる人たちが何をやっているのかを教えてくれた、僕にとって、綾とは別の意味での魔法の師匠である。
サークル入会当時、魔法使いと言われて想像するのは、漫画やアニメに出てくる、炎や電撃をぶっ放すような存在だ。そんな僕の考え方を根本的に矯正してくれたのが詩織先生なのだ。
魔法は思想にも哲学にもなりえるのだと、この年になってはじめて知った。とは言え、僕は未だに魔法に手を出してはいないのだが。
ちなみに綾は詩織先生と違って、漫画やアニメの魔法少女よりの存在である。
〇
ひとしきり大学の様子やら、雑談やらを繰り広げた後、詩織先生に和喜魔具で頼まれた、秋葉原魔法協会会長総選挙の話をする。
詩織先生は驚く事もなく、にこやかに話を聞いてくれた。
今日も顔色はいいし、体調は良さそうだ。ベッドに横になっていなければ、病人であることを忘れてしまいそうになる。
「実はその話、会長さんからも来てるの」
「え?そうなんですか?」
綾が花瓶に薔薇を挿しながら、びっくりしたような声を上げる。
「私は秋葉原魔法協会の理事をやっているのよ。だから、会長とは面識があるの」
会員だとは聞いていたが、理事までやっているとは、大学准教授をしているだけのことはある。
「理事をやってるんですか?怪しい団体かと思っていましたが、詩織先生が理事をしているということは、真っ当な団体なんですね」
「それは何?私が入ってるだけだと、怪しい団体に見えるってこと?」
綾は猫がネズミを見るような目で僕をにらみつける。僕は慌てて今の言葉をごまかすために詩織先生に話を振った。
「えぇと、会長が推薦してきたんですか?」
会長に推薦されるなんてさすがと言うべきなんだろうか? 個人的には迷惑以外の何者でもないような話に思えるけれども。
「そういうことね」
「じゃ、会長に立候補するんですね?」
綾は詩織先生に期待するように目を輝かせた。
先生はベッドの中で頷く。
「そのつもり」
「やった!それじゃ、詩織会長の誕生ですね!」
喜びの声を上げる綾を横目に、僕は疑問の声を上げる。
「会長なんて引き受けるんですか?」
詩織先生ほどの人が、秋葉原魔法協会などという、意味不明の組織の会長に就く姿というのが想像できない。
魔法使いを名乗ってはいるが、この人はかなりの常識人だぞ。
「はっきり言ってしまえば、相手が真木君だからね」
詩織先生は、困ったような顔をした。真木君というのは、会長に立候補している魔王のことか。
「真木さんのことを知ってるんですか?」
「よく知ってるわ。真木君も私も秋葉原魔法協会の理事だから」
「2人とも理事と言うことですか」
会長に立候補しようとする位なんだから、別に不思議ではないか。大学准教授と実業家。なんだ、意外とまともな団体じゃないか。
「真木君とは意見が合わなくて、よくぶつかるしね」
「ぶつかる?」
当然意見がという意味だろう。
「真木くんは、大学で魔法史を研究してきた研究者なの。だから彼にとって魔法は学問なのね」
「知識のみで魔法を語る奴ですね」
綾はフンと鼻を鳴らした。
詩織先生は、頷きはしなかったが、面白そうに笑った。
「彼はね、魔法を今の時代に合った形に作り直したがっているの」
「今の時代に合った?」
「彼の言い方を借りれば、神を必要としない聖職者、法にとらわれない仏法者。つまりね、魔法に縛られない魔術師が彼の考える新しい姿ね」
「それ、矛盾していませんか?」
綾が口をとがらす。
確かに綾の言う通り、魔法に縛られないなら魔法使いではないだろう。いや、魔法を使わないのに魔法サークルに所属する、僕みたいなやつのことを言っているのだろうか。
「その考え方が間違ったと言うつもりはないの。ただ、」
詩織先生は何かを考えるように目を閉じて言葉を続ける。
「魔法はね、ある人にとって、杖であったり傘であったりするの。だからこの世界には魔法が存在し続けるのね。必要としている人がいる限り、魔法は存在しなければならないの」
「私分かる気がします」
綾はなぜか照れたように顔をふせた。思い当たることでもあるのだろうか。
詩織先生はそれを見て優しい笑顔に戻った。
「そうだったわね。あなたにとって魔法はそういう存在だったわね」
僕にはいまひとつ理解出来ないが、それはきっと綾にとっては大切なことなのだろう。
気がつくと、窓から差し込む日は傾き、風が冷たくなってきた。そろそろ病院から出なければ。
「綾、思ったよりも時間が経ってる。そろそろ帰ろう」
綾も腕時計をチラリと見て頷く。
「そうね。おいとましましょうか」
そうだ。重要なことを思い出した。
「そういえば、立候補すると言うのなら、重要な問題がありました。」
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