陽のあたる場所２

恋の渦

恋の渦21

「……っ！

……………。」


私は将吾くんのその言葉に動揺し、何も返すことが出来なかった……。


それどころか『気色悪い』そのたった一言を真に受けてしまい……


それ以来気まずくて、私は自ら将吾くんに話し掛けることすらできなくなってしまった……。



それから数日が経ち……


「ちょっとぉっ！

福永さんっ！２人とも一体どうしちゃったんですか！？」


「治さんすみません…気を遣わせてしまって……。」


「いや、それはいいんスけどw

一体どうしちゃったのぉ！？


…将吾と何かあったんスか！？福永さんが女に戻ったその日から２人とも一切口聞かなくなっちゃって……。」


「いや…特に何もないんですが……


敢えて言うなら……

将吾くんは”女”である私の事は好きじゃないのかもしれませんね（笑）」


「そんなぁ……あんなに仲良かったのに……。」


「将吾くん、以前『男と女の友情はあり得ない』って話してましたしw

私が女に戻ったから、もう友達でいるのは難しいかもしれませんね…（笑）」



私はまるで将吾くんに原因があるかのように話してしまった…。


だけど、本当は私の方だったんだ…


『気色悪い』と言われるくらい、今まで何とも思わなかったのに……。


今まで通り笑い飛ばしてしまえば良かったのに……。


将吾くんと気まずくなったのは、私の容姿が女に戻ったからというよりも

”私の心”が女になり彼を”異性”ととして意識してしまったからなんだーーー。



本当は誰より将吾くんに一番認めてもらいたかったんだ……


『そっち（女）の方が似合ってるやん♪』って……。