陽のあたる場所２

恋の渦

恋の渦15

俺はそれを聞いて安心した…。


今日の将吾くんは随分と大人しかったし、翠ちゃんのことで落ち込んでいるのかと思ったから……。



俺は今まで将吾くんの恋を応援しようとするあまりお節介が過ぎたから…

今思えば、自分の行動は余計なお世話だったなと痛感していた……。



だけど、今日はAIR JAMのチケットが取れて…

俺のお節介が珍しくいい方向に進んでくれたからーーー。


「…そっかw

それなら良かった♪  チケット落札できてホント良かったわ♪」


「うんっ！

福永さん、ホンマにありがとうっ！！」


そう言うと、将吾くんはいつの間にか穏やかな表情になっていた…。


俺もその表情を見たら、なんだか穏やかで清々しい気持ちになった♪



このAIR JAMの日以降、将吾くんは吹っ切れたのだろうか…？

翠ちゃんの話は一切しなくなった……。



その後、治さんには『女なんていっぱいいるんだから、おまえも新たな恋愛を楽しめよ！？（笑）』

とか言われていたけどw 将吾くんは相変わらず硬派で女っ気のない生活をしていた（笑）



人生って、恋愛でも仕事でも何事もタイミングが重要なワケで

どんなにモテようが、どれだけの実力者であろうがタイミングが悪いと残念な結果に終わってしまったりする（笑）


その結果もまた実力のうちなのかもしれないけれど……（笑）



そのタイミングの悪さもまた、その人の運命なのかもしれないーーー。



「フクゾウ、実は昨日の夜さ、


突然”翠”から電話が来たんよ…（笑）」