陽のあたる場所２

正義のヒーロー

正義のヒーロー32

「あぁw 山本の奴は終始硬直したまま一切喋らなかったわ！！（笑）」


「アハハハハっ！w

さすが山本さんらしいね（笑）」


「ったくよ、クロの奴は逃げやがるしよっ！w

金子は号泣してるしよww


参ったもんだわっ！！（笑）」


「ま、そりゃ上司がそんなキレてたら、部下達は気まずいだろうししょうがないっしょ！？（笑）」


「確かにそうだなw

俺も大人気なかったな…。」


「そのくらいの方が金子さんの心に響くだろうし、それはそれで良かったんじゃない！？w

でもさ、もしこの件が周りにバレて、金子さんが虐めの対象になったりしたら嫌だな…。」


「そうなんだよな…

職人同士の喧嘩やら虐めなんてのは結構日常茶飯事だからよ（笑）

建設業はとにかく気の荒い奴多いしよ…


うちの会社なんて特に多いからなっ！（笑）」


「アハハっw

会社の2トップがそうなんだからw そりゃ自然とそうなるよね（笑）」


「お前もずいぶんと言うようになったなぁ（笑）」


「アハハハハっ！ww」


「でも大丈夫だ…

金子の奴は俺がちゃんとみててやっからよっ！


クロにも言っておいたわ！

『お前は余計な事言うなっ！今まで通りに奴と接しろよっ！！』ってな！！」



その後金子さんは仕事を続ける事になり、盗んだ会社の道具代は月々の給料から天引きになったようだ（笑）


それから、金子さんは改心して今まで以上に真面目に働くようになった…。


『専務をやっぱり尊敬します』


私は黒田さんの言葉を思い出していた…。



ちょっと気が荒くて不器用な上司かもしれないけどw

専務の情熱は部下達にとって、心に火を灯すかけがえのない存在なのかもしれないーー。



きっと彼らにとって専務は、良き上司であり、良き相談役であり……


もしかしたら”正義のヒーロー”なのかもしれないーーー。