陽のあたる場所2

こたろ

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涙の披瀝

涙の披瀝17

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そういえば今までデリヘルのお客さんに何度か交際を申し込まれたことはあったけど

全く心が揺れることもなかったし、浩志さんにもお客さんに交際を申し込まれたという話を普通にしていた(笑)


そんな話をしても浩志さんは動揺する様子もなかったし、

きっと他の男に取られる心配もないと安心してから笑って話を聞いていたのだろう…。


その頃から私はすでに”別居”の話はしていたけど、

浩志さんは私が怒り出して”別居”と口走るのはただの”生理前の発作”程度にしか思っていないようだった……。



けど、篤史とデリヘルで初めて会った翌日、いつも通り”お客さん”の話をしていて…

『”このまま北海道に一緒に連れて帰りたい”って言われたんですよ(笑)』

と冗談混じりで話したら…


『さっちゃん、そんな事言われて…

そのお客さんにちょっと心惹かれたんちゃう~?(笑)』


と茶化されていた(笑)


この時浩志さんは本当に冗談で言っただろうし、私も私でこの時はまさか本気になるとは思っていなかった…。


人生とは、一体何がキッカケでどう転ぶのかわからない…とは言え、転んだ勢いだけで突っ走るのは危険だから……


「そうなんだw 俺の事元々話してたのか(笑)」


「うん(笑)でもさすがにびっくりしたみたいだけどねw

昨日は今までの不満も全部ぶちまけて、そしたらちゃんと離婚に納得してくれたけど

今日の朝また考え直して欲しいって言われたから、しばらくは平行線になりそうだけどね(笑)



「幸子ありがとな、旦那さんに話してくれて。でも幸子、お前は焦らなくていいからな?

ちゃんとお互いが納得するまで話し合え。

なるべく円満離婚…とまではいかなくてもよ…



お前にはお互いが憎み合うような別れ方はして欲しくないからさ…。」
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